ブリキの兵隊達 ~ID人とST人~

クライン・トレイン

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ブリキの兵隊編

13話 ブリキの兵隊達は殺戮を始める

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~ミゼルの部屋~

ミゼル
「ようやく顔を出したかと思えばあなたですか」


マリスが顔を出してきたのを喜ぶ


「分かっていたような口ぶりで安心したよ
だったらこっからやるのも分かるんだろう」

ミゼル
「悲劇は繰り返し続けますよ
それが僕の意志ですからね」

マリス
「お前にも何か違うクオリアを見つけられればな
答えは違ってたのかもしれんな

だけど俺はもう答えは決まっているから
全てをこの赤乃剣乃反映で断ち切るさ!」

ミゼル
「へぇ…マスタリオンがST世界の住人を認めたのか
彼、人形マスターだよね

そんなブリキの兵隊を動かすゼンマイの心臓すらも
君達ブリキの兵隊に味方するだなんて」

マリス
「それでもお前の気持ちは変わらないのか?」


赤乃剣乃反映を差し向けては答えを問う
ミゼルは微笑みながら語る

ミゼル
「変わらないよ
それが僕の意志

例え、ST世界の心臓が変わっても
運命を操る術は僕が持ち続けるよ」


三日月乃反映を使用する
そこから運命の因果律が変わる

それはマリスを攻撃しようと空間すらも動く

ミゼル
「驚いたな
君の運命の因果律はそこまで強力なものなのか
それでも僕に攻撃は辿り着かない

どんな運命を変える力であっても
誰も操縦者を殺せはしないよ」


しかしマリスは空間の蠢きを全て予知する
そしてマリスはその空間の因果律の調整すらも利用して弱点を突いた

マリス
「ここがお前の弱点だろう?
悲劇を繰り返す為にお前は視覚情報にならない点だけは犠牲にする事で
全ての悲劇の為の力を得た

だがその悪意を断ち切る弱点を知っていれば答えは簡単なんだよ
今がその運命の剥がれ落ちる瞬間だ…!」


しかしミゼルは笑っていた

ミゼル
「大丈夫だよ
それも分かっている
僕は弱点を持っているけど
それは一つに特化してない

だから悲劇は繰り返される…!
悪意を断ち切れる瞬間ではない…!
悪意と悲劇が始まる瞬間だ…!」


それもマリスは笑った

マリス
「違うぜ!
運命はこれで変われる…!」


そこには赤乃剣乃反映が差し込む
3つの剣がミゼルの弱点を襲った

ミゼル
「侵入したのは3人…!?
馬鹿な…!

あの時確かに一人と決めたはずだ…!」


スクリーン画面から映るST世界では
一人だけの侵入と決めていたはずだった

マリス
「そうだな…あの時俺達は俺だけと決めた
でもそれは…目を見るだけで分かったんだ」






~回想~

アリスト
「それじゃどうするよ
この赤乃剣乃反映で誰が突入するんだ?」

それは直ぐにマリスと選ばれた
そしてゲノムはそれを見つめてはマリスのID世界への侵入を許した

そしてゲノムはアリストの方へと向いた

ゲノム
「アリスト…」

アリスト
「?分かってるよ
お前の言ってる事なんて
目を見るだけで分かっただろ

相当な覚悟持って
ここに俺達いるんだぜ?」

~回想 終わり~




マリス
「ゲノムの逆過干渉を甘く見過ぎたんだよお前は…
ST兵がID人よりも遥かに劣っていると…
それがお前の敗因だよ…」


ゲノムの逆過干渉によって
赤乃剣乃反映は分散された

アリスト
「俺はな
戦場しか知らねぇ
戦場だけが世界だったから

でもそんな狂気に咲いた花だけは美しかった
その美しい旋律に俺は焦がれたさ…!

だから俺はその花に誓って運命を開くんだよ!」

ゲノム
「私もこれだけ楽しい思いは久しぶりだ
この後の世界の事を考える度に笑いが止まらないよ

私も形が違えばミゼルの側にいたような奴だっただろうからな」


そして三人は一斉に赤乃剣乃反映で攻撃

ミゼル
「無駄です…!
僕の弱点は多方向からの視覚上から見えない3点ですが…
それには気持ちが一つで無くてはなりません…!
それもあなた達が達成出来ない気持ちを…!」


そんな気持ちは3人とも分かっていた
ミゼルは悲劇を繰り返したがっていた
そして三人の気持ちは同じだった

マリス
「悪意に俺達は立ち向かう!
悲劇はここで終われ!」


その3人の叫び声によって
ミゼルの視覚に入り込めない3点地点を突き刺す
その3点と悪意を断ち切る気持ちでミゼルは滅ぶ

しかし3点の剣は3人を突き刺した

ミゼル
「僕の肉体から出ていく物体は角度を変える
僕の全てをあなた達に分け与えてやろう」


そう これもミゼルの一つの手段だ
これで何度か助かった事がある

ミゼル
「無限に続く世界の中で
僕に留めを刺したのもこれで何度目だろうか

だがそれも無駄な事だ
全ては僕の悲劇の為に在る!」


肉体から吐き出される全てのミゼルの生命エネルギーが
3人に降り注ぐ
そして3人は融合を開始していく

ミゼル
「愉快ですねえええ
世界を変えようと必死に来たST兵を
僕が殺しては、その後にST世界を破滅に導いての

その戦場のループというカラクリを作る張本人になるのはいつだって楽しい」


融合しながらもスクリーン画面から
ST世界を見る
そこには量子盤の散布の反応が無くなっていた

ミゼル
「何故だ?
まさか入り込んだのか?
いつから?どこに入り込んだというのだ」





~娯楽室~

ミゼルはボードを見に行く
しかしそこにはいない
しかし量子盤散布の反応も無い

ミゼル
「どこにいるのだ?
どこにもいない?
IDアイテムに存在していた反応もない

どこだ?」


ミゼルはIDアイテムが並んでいる
ID博物館のような娯楽室の中
一人考え続ける

その博物館のように置かれた
IDアイテムサンプルからブリキの兵隊は出現する
ウルフェミー率いるST兵 ブリキの兵隊が出現した

ミゼル
「IDアイテムのサンプルに既にマリスは設置していたのか…!」


ミゼルは未だに融合の最中だ
その最中だといくらミゼルでも攻撃をかばいきれはしない

ミゼル
「それでいいのか…!
僕に攻撃したらお前らは滅ぶ!

それでいいのか!」


そこに死去廊下で3人の魂がブリキの兵隊の上でイメージとして存在する

ブリキの兵隊
「それでいいんだよ
量子盤欠片から目玉に得られた情報はな…
ここまでの手段を全て彩りやがったからよ」


量子盤欠片にマリスは全て残して
ID世界へと去っていった

その情報を散布されている量子盤欠片から情報として受け取った
ID世界を知ったST兵は全てを覚悟したのだ

ブリキの兵隊
「この運命は誰のものにもならねぇ!
俺達もお前も!全て滅ぶんだ!」

ブリキの兵隊
「滅んだ先が希望だというのなら!」

ミゼル
「やめろ…!!」


ミゼルの声に恐怖を乗せたイメージを送る
しかしそんな恐怖のイメージ化すら何も怖れはしなかった

遥かにID世界人の方が全てにおいて勝っているはずがだ
それは一つの言葉で全てを昇華出来た

ブリキの兵隊
「希望の為に死んでやる!!!!!」


赤乃剣乃反映はID世界へと持ってきた
量子盤欠片散布で復活していた

死去廊下の影響によって
全ての魂と肉体を引き換えに死ながら
その赤乃剣乃反映に加速だけを付け加えて
皆の存在は消え失せた

そしてその魂の存在である赤乃剣乃反映は
そのままミゼルを貫いた

ミゼル
「僕の悲劇は…ここで終わるのか…!」


そして赤乃剣乃反映の魂は唱えた

ブリキの兵隊
「魂の叫びに滅されろ!悲劇の存在よ!」


ミゼルはそうして消え去った
そしてID世界からの干渉も無くなった
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