ブリキの兵隊達 ~ID人とST人~

クライン・トレイン

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ST世界編

4話 操られた何もかも

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~アリスト側~

再び戦場の傍らだけを歩く
このように戦場の無い場所を歩いていれば必ず一組あたりのパーティに出くわす
そこで三人組はいつもそうして殺し抜いていた

そんな中、今日もまた兵士が襲ってきた
しかしそれはアリストの疑問を出した
アリストは剣を交えてから、兵士を力いっぱい蹴飛ばす

アリスト
「兵士は後ろからやってきたが…何か俺達に復讐でも考えているのか?
歩いてきた後には死体になったパーティがいたはずだからな」

マイ
「え?じゃあ復讐相手って訳?私達が?
じゃあ私の魔法で焼け殺してやろうか?」

イリカル
「待て待て
アリストは話を聞きたいらしい
余程の事情がありそうだからな」

兵士は思いつめたように話した




兵士
「僕はあんたらを暗殺稼業に営んだ奴らだと感じた
僕は暗殺家に戦場の絆を駆逐されたんだ」

兵士は戦場に絆があると信じていた
共に戦場を渡り歩いていた
しかしそんな絆も脆くも崩れ去った

兵士
「暗殺家の登場だ
暗殺家が仲間に塗れて嘘の情報を出しては殺していって
そして仲間割れをさせた

その後に、大きな戦いがあり
そこで、隊長は仲間からの攻撃と敵からの攻撃による挟み撃ちで死んでいった
そして仲間も敵の魔法使いによって火炙りにされて死んだのだ
隊長への攻撃も策略だった 疑心暗鬼を利用しての」

アリスト
「そいつはひでぇな…」

アリストが真剣に悩む

マイ
「なんか…」

イリカル
「僕たちがやってる事と同じだよね…」





アリスト
「あ、でも暗殺家を探し出す事は簡単だよ」

兵士は聞く

アリスト
「暗殺をするって事は…後ろを察知すればいいからね」

アリスト達が察知していたのは兵士では無い
マイが炎魔法で樹を切り倒していく

すると人形使いが出現する
兵士は止める

兵士
「仲間と一緒に暗殺家を討つ」

アリスト
「仲間?こいつがそうなのか?人形使いの」

どこにいるのだと聞いたが
指をさす前に操られる

人形使いが兵士を操っていた事が判明




マイ
「どうやら兵士は騙されていたんだね
シンクロするレベルで仲を持っていたのに」

イリカル
「ま、人形使いなんてそんなもんさ
俺も別に仲良くやっていこうと思っている訳じゃなあない」

それはアリストは肯定した

人形使い
「私達を率いているものこそ暗殺家だ」

マイは怒りを込み上げた

マイ
「私は魔法使いの始祖の魂の欠片で生存している量子盤の存在」

量子盤の存在であるのをアリストは知っている
アリストは狂気によって量子欠片の散布で能力を備えた

アリスト
「量子盤はある種の選ばれた細胞などの細かなデータから過干渉の対象が決定される

過干渉されたのは狂気に目覚める瞬間
IDアイテム「死去廊下」によって死んだ者が飛び交っていた
その過干渉に俺は触れた」

【死去廊下】
≪死んだ者が魂の存在で飛び交う
過干渉を受けると対象へと引き継がれる≫

アリスト
「無論、マイも
マイは死去廊下で魂の欠片となった魔法使いの始祖から誕生した子生命体
いくつものマイのようなコピーが散乱しているんだ」

ID世界からの量子盤察知は
ST世界の量子盤がマリス隊長に壊されてからだった

その情報を知ったイリカルと組んでいる
イリカルはマリス隊長を怨んでいる

そしてアリストもマイも仲間では無かったので組んでいる

イリカル
「アンド隊長を殺したんだ
俺の大切だった友をね…

俺はこんな成りをしているが
これはただの仮の肉体だ…
俺は魂はアンド隊長が死ぬ前に死んでたんだよ」

量子盤欠片散布の過干渉で
死去廊下によって別の肉体へと引き継いだ状態だ




人形使い
「凄いね君ら
そんな覚悟でこの戦場を纏っていたのか
それじゃ暗殺家に連絡しなければね」

人形使いが攻撃する
兵士はそのままアリストに攻撃されて死ぬ
マイは炎で人形使いを焼いた

イリカル
「暗殺家に連絡がいったようだな
でもまだ間に合う

人形使いからのシンクロを辿れば
そこに行き着く」

行き着いた先には瓦礫地区があった
そこにはゴーレム使いがいた




イリカルは暗殺家の一人のゴーレム使いを見る

イリカル
「俺の肉体の話だ
俺の肉体もアンド隊長に仮があるんだ

隊長だったアンドに命を助けられていた
孤児として育っていた

育っていたからアンドに資金を提供してもらっていた
そしてその孤児はアンドと共に駆逐される

敗れた戦で、関与されていた所は爆破されていた
元々荒くれ者が多い敵側だったから
そこで孤児院が地下へと俺達を隠した

しかし爆破された事で
食糧難になりながらみなが飢餓で死んでいった

それでも死ななかったのがこの肉体だ
疑問しながら死んでいく皆

皆をよそに肉体が生きていたのはアンド隊長の力になりたくて
人形使いマスターをしようとしていたからだ そしてそれは才能だった

飲食制限をしていた状態の飢餓状態によって
脳脈が明晰になっていく そこでこの肉体は俺と融合して救われた

そして俺は誓ったのだ
アンド隊長を殺したであろうマリス隊長を殺すとね」




何故そんな事を語ったか
それは何かを思い出しそうになったからだ

ゴーレムの土で思い出したのだ

イリカル
「あの時の土の感触
そう ここは孤児院の跡地だ」

跡地である事によってマリスへの復讐心を露わにする
ゴーレム使いのゴーレムを動かす

イリカル
「何故ゴーレムを動かせるかと言えば
ゴーレム使いは死者だからだ

そしてこの土は地下に通じる土なんだよ」

ゴーレム使いの本体は土の中で隠れていたという事だ
飢餓した肉体
それを見てイリカルは絶望した

イリカル
「お前は…孤児院にいた奴なのか」

ゴーレム使い
「イリカル?お元気か」

久しぶりに会話した事で涙
しかしその感動の対面は直ぐに終わった

ゴーレムを土に隠していて
地下から動かしていた
そしてイリカルへとゴーレムを土に変えて鋭利な土にして貫いた




イリカル
「何故だ?孤児院にいた者同士だというのに」

ゴーレム使い
「それは飢餓した後
白骨体と化してから飢餓したものを魔術研究所で内蔵魔法を施された魔法で生きているから」

ゴーレム使いの内蔵は魔法で現象化しているだけ

ゴーレム使い
「命令通り動くだけの使い魔さ
こんな形で遭えても嬉しくないね」




イリカルはそれを悔やんだ
そしてイリカルは砂を操って串刺しにした

イリカル
「何も知らない 全て知らない
しかしアンドに世界を分け与えて貰った同志なんだ
恩恵を受けた その血を忘れない為に俺に力をくれ」

イリカルはゴーレム使いとしての能力を得た
死去廊下での引継だ

倒して涙を流すが
そこに拍手が喝采する
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