ブリキの兵隊達 ~ID人とST人~

クライン・トレイン

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ST世界編

2話 玩具の戦場

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剣士=アリスト
魔法使い=マイ
人形遣いイリカル

戦場で3パーティで歩いている者がいた

アリスト
「戦場でここまで和平的なパーティはいないな
ははは」

マイ
「ははは じゃないわよ
ここまで誰とも会わなかったからいいけど
会ったら戦わなければならないのよ」

イリカル
「大丈夫」

イリカルは人形使いだ
人形使いはマリオネット化させたものを操る力を備えている

イリカル
「これが僕の仲間」

イリカルは無生命体である人形を操っていた
マリオネット化出来るのは無生命体
そして条件つきでマリオネット化させられる




アリスト
「戦場が見えてきちまったか…」

アリストは剣を手に取る
マイも魔法の準備をした
そこに戦場があったからだ

剣士
「待ちかねたぞ
ここいらに戦場を歩いているパーティがいると聞いたのだが
こいつらの首を取っていけば今日のノルマも終わるか」

敵は、ノルマだけ手にしていた
ノルマだけをただクリアしてその場を生きるだけ
無気力な兵隊だ
そんな兵隊にアリストは疑問をかしげる

そしてイリカルはそのままアリストをマリオネット化させて突撃させる

アリスト
「おいイリカル!
マリオネット化させて操るなって
俺達に信頼があってもそれは違うだろ」

マイ
「私が後方で魔法支援するから問題ないわよ」

有生命体のマリオネット化には、シンクロ率が高ければ操れる
共鳴し切った3人だからこその技である

剣士と剣を交える

剣士
「やるなお前」

アリスト
「はは、本当にそれだけか?
俺はそうだが魔法使いはいるんだぜこっちに」

アリストが笑顔でそう言っては
炎の竜が剣士を襲う
剣士は炎に塗れてそして焼け死んでいった

アリスト
「お前エネルギー消費量考えろ…
戦場で俺達はグロ見たくないだろって」

マイ
「え、だってアリストが殺されたら私生きていける自信ないし」

イリカルも俺も俺もと言わんばかりに仕草して伝える

アリスト
「ったくてめぇらなぁ…
…ん?何してんのお前ら
そんな焼け死んだ剣士囲んで

ここ戦場だぞ?死ぬのは当たり前だろ
だからこそ俺達はレベルを上げてノルマみたいな事せずに戦場歩くんだろ?」

剣士を囲んだ敵パーティに対して
アリストは剣を持ちながら歩いていく

アリスト
「偏にあんたらはそういう戦場の教えを教えてもらってなかったんだな
自分達の都合だけが正義と信じて語り部となっていた事実がこの愚かな選択を招いたのだ

では死んでくれ 戦場を震えさせる為にな」

アリストは笑っていた
マイはアリストのそんな狂気心に惚れていた
アリストは戦場で恐怖を見ていた
そうして戦場での恐怖が自分を誤魔化す為に
自分と共鳴して生まれ変わったのがアリストなのだ
アリストは狂気をその身にたぎらせ今日も生きていたのだ




魔法使い
「かかったな…」

猛獣使い
「僕らも…剣士を無駄死にする為に生まれてきたわけじゃない…!」

剣士が犠牲となって
魔法使いの結界魔法が発動した

猛獣使い
「僕の猛獣も犠牲にするよ」

魔法使い
「ありがとう
私は私の命を魔法共鳴する

そして私に全ての力が備わる」

魔法使いは結界魔法によって
剣士+猛獣使い+猛獣達の力を得た

猛獣を複数体作り出してはアリストへと攻撃
アリストは剣を振るうものの猛獣に噛み砕かれる



アリスト
「マジかよ
どんだけ力やべぇんだこいつら
まあいいや、俺の剣は大抵どんなものからでも錬成出来るからな」

アリストはその辺にあった石ころを剣のように長方形に触るようにする
すると石は剣へと変わり出す

魔法使い
「お前は何者だ?
お前は戦場でも噂レベルでしか聞かないが…」

アリスト
「戦場で見たのは仲間の死
戦場で見たのは古の祭壇
戦場で見たのは人殺しの戦場
戦場で見たのは狂気だけ

世界は戦場だ
そこに俺達はいる 生存し続けるだけ
だから俺は戦うんだ」

アリストは覚悟と笑い顔でそれを確信していた

魔法使い
「そうなのか…お前は戦場だけが世界だと感じているんだな」

アリスト
「違うよ
この世界は戦場しかないんだ
世界にはな」

世界は戦場だけ
それが世界
ST世界は戦場だけが存在している

アリストはそれをおかしな事だと思っていた
それが普通なのだから不思議だ





魔法使い
「戦場はただの嘘なんだよ
それを狂気で塗り固めたお前は私の敵にはならない」

アリストは魔法使いの遠距離攻撃に苦戦する
しかし人形使いがアリストを自動反応させて魔法使いの近距離へと近寄らせた
そしてアリストは攻撃 魔法使いは倒れた
しかしそれは嘘だと感じた

アリストがそう思うのも束の間
猛獣を走らせて向かう

アリストは攻撃しようとするが
罠術士によって地形穴を形成されていた

罠術士
「最後の切り札はとっておけってな」

罠術士はマイの炎魔法によって焼け殺されたが
猛獣は襲ってくる
地形穴によって罠にかけられた
アリストは窮地だった

しかしそこに人形使いがマリオネット化させていた

イリカル
「まだ猛獣使いは死んでいない
死ぬ間際
生命力がまだ残っていたようだ

命拾いしたなアリスト」

アリスト
「そうだな こういった戦場の危機って何度もあった
だから俺は狂気に塗れる事で誤魔化して生きていた

だからお前らみたいな相性良い奴らに出会えた時
すっげぇ嬉しかった」

アリストは猛獣を切り刻んだ
そして肉として火炙りして食った

食い荒かしている二人に比べて
イリカルは敵パーティを山積みにして語っていた




イリカル
「人形使いは心の依り止めを利用している
依代・糧となっているのを感知する事で対象を操る事が出来る

私が操れないのは人の心
もし皆さんが単純明快であったなら私は戦場の覇者となるでしょう
しかし皆さん、目的があって戦場へと向かっておられる
この戦場は皆さんの目的で作り上げられた自作自演の戦場なんです」

人形使いのイリカルはそう語りながら
その死体の山をマイの炎魔法で火炙りにしてから去っていった
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