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食べたい2人の水曜日。
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いつかの水曜日。
平日も2日過ぎた。
なのにまだ平日が2日も残っている。
そんな理不尽な曜日に悪態をついたりもするけれど、愛する恋人に会えるのなら、水曜日だって悪くない。
そんな週のど真ん中、2人で何を食べようか?
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
【水曜日のシシリアンライス】
日本には、なかなか不思議なご当地グルメがある。
俺が初めて頭にクエスチョンマークを付けたのは「トルコライス」
トルコ料理ではなく、長崎のご当地グルメらしい。
ワンプレートにトンカツ、ナポリタン、ピラフを乗っけた、いわゆる「大人のお子様ランチ」だ。
トルコとは全く関係ない。
そして食べたことも無い。
いやだって、ワンプレートに乗ったメニューは一つ一つで言えば全て見知った料理だし……ね?
と、まぁなんでいきなりトルコライスを語ったかと言うと、俺のかわいくて愛しい恋人、ゆん君が原因だ。
「シシリアンライス?」
「はい、シシリアンライスです。ひーちゃん……俺の甥っ子が大好きな料理なんですけど、……知りませんよね?」
「うん、初めて聞いたよ」
「ひーちゃんが通ってる保育園の給食ではポピュラーなメニューみたいなんです。この間、うちに来た時教えてくれて……んで、姉ちゃんが昼ごはんに作ってくれたんです」
調べてみれば、佐賀のご当地グルメだった。
名前の由来は諸説あるけど「隣の県の長崎に対抗した」と理由を見て、トルコライスが浮かんだので、似たもの同士と言うイメージに落ち着いた。
「作り方も簡単で美味しくて、栄養バランスも結構いいんですよ」
「うーん、まぁ、甘辛お肉に生野菜たっぷりだし、確かにこれ1品で食事が完結しそうだね」
今度はレシピサイトを眺めながら作り方を見る。肉は小間肉だったりひき肉だったり色々だけど、要するに食べやすい肉で作るのだろう。
「なので、今日の夕飯は一緒にコレを作りませんか?」
新しいメニューだったので、ゆん君の誘いに、頷いた。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
「野菜班とお肉班に分かれようと思うのですが、いかがですか?」
「それじゃぁ、俺が野菜の準備しようかな?お肉の味付け、食べたことあるゆん君に作って貰った方が安心だし」
「分かりました。野菜、切るだけでも種類があって手間かかりますから、こっちが終わったら俺も手伝いますね?」
用意された野菜はレタス、きゅうり、ミニトマト、缶詰のコーン。切るだけとは言え、手際を考えれば手伝いを申し出られても仕方が無い。
けどけど。
「ゆん君?俺の事を甘く見てるね?野菜切るなんてすぐだよ?すぐ」
大人気なく口を尖らせて言い返すと、ゆん君はフワッと笑って俺を抱き締めてくれた。
「ごめんなさい。タットさんだって料理頑張ってますものね。つい過保護にしてしまいました」
素直な謝罪と抱擁に、俺も機嫌が良くなってしまう。チョロくて結構。ただし、ゆん君に限るけどね。
頬に軽くキスをして、ゆん君はコンロ前、俺は用意された野菜の前に立った。
最初はきゅうり。
千切りが出来るスライサーがあるので一瞬だった。
「ミニトマトって切るの?」
サラダならいつも切らずに乗せてしまうので、ゆん君に聞く。
「はい。ミニでも切ります。4等分でお願いします。その方がご飯と良く絡んで美味しいんです」
「なるほどね」
言われた通り、ミニトマトも切り分ける。
隣を見れば、ゆん君がフライパンを揺すりながらひき肉を加熱している。
甘く見ないで、と言った手前、ゆん君の出来上がりまでには、ある程度仕上がらせたい。
俺は次なるレタスを手に取って葉を何枚か剥いて1センチ幅で細長く切り始めた。
と、その途中でお肉は完成したみたい。
「もうレタスだけですよね?ならお手伝いしなくて良さそう。さすがタットさんだ」
ゆん君は俺の手元を見て褒めてくれた。
野菜の準備が終わると、今度はお皿に盛られたご飯に盛り付け。
レタスとキュウリをこんもり乗せ、真ん中に味付けされたひき肉。彩り良くミニトマトとコーンを散らして最後に網目状にマヨネーズをかけて完成。
とても華やかな1品に仕上がった。
「うわ、綺麗な見た目だね」
「はい、赤、緑、黄、茶色、白、とてもカラフルなんですよ」
「それに美味しそう」
「美味しいですよ?」
そんなやり取りをしながらテーブルにシシリアンライスを置く。
すると、ゆん君は少しだけ首を傾げて、
「汁物、あった方が良かったですかね?」
と聞いてきたので、
「即席スープならあるよ。わかめスープ。確かに飲みたいかも」
と言うと同時に、2人で台所に向かった。
流れるように、ゆん君は電気ケトルでお湯を沸かし始め、俺はスープカップに即席スープの粉末を入れた。
お湯が沸くまでケトルノ前で2人並ぶ。
ふふっと含んだ笑いが聞こえたので、顔を向けると小声で「ごめんなさい」と言われた。
「何か楽しい事あった?」
「はい、ありました。タットさん、気付きませんか?今、俺たち何も言わずに役割分担してましたよね?俺がお湯沸かしてタットさんがスープの粉入れるの」
「うん、そうだね。……あれ?そうだね?俺ら何も言ってないね」
「それが面白いなった思ったんです」
「確かに!」
楽しそうに、嬉しそうに、ゆん君が笑う。
俺もどんどんニヤケ顔になってしまう。
だってそれって、なんだか……
「「ふうふみたい」」
言葉が重なった。
へへへなんて2人して照れ笑いをして、そして……電気ケトルがお湯が沸いてカチっと音がした。
悪ふざけ半分でケトルを2人で持って「初めての共同作業」ごっこをしようとしたけど、
「これ危ないですね」
「うん、ダメだ。火傷しちゃう。ゆん君の珠のお肌に傷がついちゃう」
出来なかった。
料理や食べ物で遊んではダメだ。
お湯をカップに注いで改めてテーブルにつく。
でも、さっきの「ふうふ」と言う言葉が頭から離れない。
「ゆん君、ファーストバイトって知ってる?」
義兄の結婚式を思い出しながら聞いてみると、ゆん君は知らないみたいだった。
「結婚式でするんだけど、ウェディングケーキをお互いに食べさせて、『ずっとご飯に困らないようにしてあげる』『毎日美味しいご飯を作ってあげる』みたいな誓い?儀式?パフォーマンス?を、2人でするんだ」
「はぁ……」
ゆん君は、俺が意図としている事が理解できないみたいで頭にクエスチョンマークを浮かべてる。
俺は自分のシシリアンライスをスプーンで掬って、ゆん君の口元に近付ける。
「はい、俺はこれからずっとご飯に困らない生活をゆん君と送れるように頑張るし、ゆん君が美味しいって言ってくれるようなご飯が作れるように頑張るよ。あーん」
ゆん君は、俺がやりたい事を理解したみたいで、大きな口を開けて綺麗に食べた。
咀嚼してる間、めっちゃ良い笑顔してるし、自分のシシリアンライスをこんもり大盛りでスプーンに掬ってる。
ゴクっと喉が動いて嚥下が終わると、そのモリモリに持ったスプーンを俺の口に持ってきた。
「俺はまだ学生なので経済的な事は言えませんが、でも大学卒業したらタットさんと一緒にご飯に困らないように、お仕事頑張りますし、ご飯は……ずっとずっとタットさんの胃袋をガッチリ掴めるように頑張ります」
「もうしっかり掴まれてるけどね?」
一口には大き過ぎるシシリアンライスを、頑張って口におさめる。
スプーンに少し残ったライスは、ゆん君がペロっと食べてた。
シシリアンライスで2人だけのファーストバイト。
ちょっと滑稽だけど、なんとなくやりたくなった。
いつか、みんなの前で出来る日が来たらいいな、なんて思ってみたり。
で、本来の目的シシリアンライスの味の感想だけど、なかなか美味しかった。
ゆん君がとても気にしていたので、きちんと感想を伝える。
「美味しいね。お肉が甘辛濃い味だけど、白米と野菜でちょうど良くなるし、あとマヨネーズの酸味がアクセントになって全体を上手くまとめてる感じ」
うんうんと満足そうに頷いてるゆん君が可愛い。
2人でスプーンに山盛りにして食べ進める。
佐賀のご当地グルメを佐賀に行ったことの無い2人が作ってファーストバイトしてるだなんて、佐賀の人が聞いたらなんて思うかな?
なんて考える水曜日。
愛しい人と美味しいご飯、楽しい時間が加われば、週の半ばだって楽しい。
平日も2日過ぎた。
なのにまだ平日が2日も残っている。
そんな理不尽な曜日に悪態をついたりもするけれど、愛する恋人に会えるのなら、水曜日だって悪くない。
そんな週のど真ん中、2人で何を食べようか?
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
【水曜日のシシリアンライス】
日本には、なかなか不思議なご当地グルメがある。
俺が初めて頭にクエスチョンマークを付けたのは「トルコライス」
トルコ料理ではなく、長崎のご当地グルメらしい。
ワンプレートにトンカツ、ナポリタン、ピラフを乗っけた、いわゆる「大人のお子様ランチ」だ。
トルコとは全く関係ない。
そして食べたことも無い。
いやだって、ワンプレートに乗ったメニューは一つ一つで言えば全て見知った料理だし……ね?
と、まぁなんでいきなりトルコライスを語ったかと言うと、俺のかわいくて愛しい恋人、ゆん君が原因だ。
「シシリアンライス?」
「はい、シシリアンライスです。ひーちゃん……俺の甥っ子が大好きな料理なんですけど、……知りませんよね?」
「うん、初めて聞いたよ」
「ひーちゃんが通ってる保育園の給食ではポピュラーなメニューみたいなんです。この間、うちに来た時教えてくれて……んで、姉ちゃんが昼ごはんに作ってくれたんです」
調べてみれば、佐賀のご当地グルメだった。
名前の由来は諸説あるけど「隣の県の長崎に対抗した」と理由を見て、トルコライスが浮かんだので、似たもの同士と言うイメージに落ち着いた。
「作り方も簡単で美味しくて、栄養バランスも結構いいんですよ」
「うーん、まぁ、甘辛お肉に生野菜たっぷりだし、確かにこれ1品で食事が完結しそうだね」
今度はレシピサイトを眺めながら作り方を見る。肉は小間肉だったりひき肉だったり色々だけど、要するに食べやすい肉で作るのだろう。
「なので、今日の夕飯は一緒にコレを作りませんか?」
新しいメニューだったので、ゆん君の誘いに、頷いた。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
「野菜班とお肉班に分かれようと思うのですが、いかがですか?」
「それじゃぁ、俺が野菜の準備しようかな?お肉の味付け、食べたことあるゆん君に作って貰った方が安心だし」
「分かりました。野菜、切るだけでも種類があって手間かかりますから、こっちが終わったら俺も手伝いますね?」
用意された野菜はレタス、きゅうり、ミニトマト、缶詰のコーン。切るだけとは言え、手際を考えれば手伝いを申し出られても仕方が無い。
けどけど。
「ゆん君?俺の事を甘く見てるね?野菜切るなんてすぐだよ?すぐ」
大人気なく口を尖らせて言い返すと、ゆん君はフワッと笑って俺を抱き締めてくれた。
「ごめんなさい。タットさんだって料理頑張ってますものね。つい過保護にしてしまいました」
素直な謝罪と抱擁に、俺も機嫌が良くなってしまう。チョロくて結構。ただし、ゆん君に限るけどね。
頬に軽くキスをして、ゆん君はコンロ前、俺は用意された野菜の前に立った。
最初はきゅうり。
千切りが出来るスライサーがあるので一瞬だった。
「ミニトマトって切るの?」
サラダならいつも切らずに乗せてしまうので、ゆん君に聞く。
「はい。ミニでも切ります。4等分でお願いします。その方がご飯と良く絡んで美味しいんです」
「なるほどね」
言われた通り、ミニトマトも切り分ける。
隣を見れば、ゆん君がフライパンを揺すりながらひき肉を加熱している。
甘く見ないで、と言った手前、ゆん君の出来上がりまでには、ある程度仕上がらせたい。
俺は次なるレタスを手に取って葉を何枚か剥いて1センチ幅で細長く切り始めた。
と、その途中でお肉は完成したみたい。
「もうレタスだけですよね?ならお手伝いしなくて良さそう。さすがタットさんだ」
ゆん君は俺の手元を見て褒めてくれた。
野菜の準備が終わると、今度はお皿に盛られたご飯に盛り付け。
レタスとキュウリをこんもり乗せ、真ん中に味付けされたひき肉。彩り良くミニトマトとコーンを散らして最後に網目状にマヨネーズをかけて完成。
とても華やかな1品に仕上がった。
「うわ、綺麗な見た目だね」
「はい、赤、緑、黄、茶色、白、とてもカラフルなんですよ」
「それに美味しそう」
「美味しいですよ?」
そんなやり取りをしながらテーブルにシシリアンライスを置く。
すると、ゆん君は少しだけ首を傾げて、
「汁物、あった方が良かったですかね?」
と聞いてきたので、
「即席スープならあるよ。わかめスープ。確かに飲みたいかも」
と言うと同時に、2人で台所に向かった。
流れるように、ゆん君は電気ケトルでお湯を沸かし始め、俺はスープカップに即席スープの粉末を入れた。
お湯が沸くまでケトルノ前で2人並ぶ。
ふふっと含んだ笑いが聞こえたので、顔を向けると小声で「ごめんなさい」と言われた。
「何か楽しい事あった?」
「はい、ありました。タットさん、気付きませんか?今、俺たち何も言わずに役割分担してましたよね?俺がお湯沸かしてタットさんがスープの粉入れるの」
「うん、そうだね。……あれ?そうだね?俺ら何も言ってないね」
「それが面白いなった思ったんです」
「確かに!」
楽しそうに、嬉しそうに、ゆん君が笑う。
俺もどんどんニヤケ顔になってしまう。
だってそれって、なんだか……
「「ふうふみたい」」
言葉が重なった。
へへへなんて2人して照れ笑いをして、そして……電気ケトルがお湯が沸いてカチっと音がした。
悪ふざけ半分でケトルを2人で持って「初めての共同作業」ごっこをしようとしたけど、
「これ危ないですね」
「うん、ダメだ。火傷しちゃう。ゆん君の珠のお肌に傷がついちゃう」
出来なかった。
料理や食べ物で遊んではダメだ。
お湯をカップに注いで改めてテーブルにつく。
でも、さっきの「ふうふ」と言う言葉が頭から離れない。
「ゆん君、ファーストバイトって知ってる?」
義兄の結婚式を思い出しながら聞いてみると、ゆん君は知らないみたいだった。
「結婚式でするんだけど、ウェディングケーキをお互いに食べさせて、『ずっとご飯に困らないようにしてあげる』『毎日美味しいご飯を作ってあげる』みたいな誓い?儀式?パフォーマンス?を、2人でするんだ」
「はぁ……」
ゆん君は、俺が意図としている事が理解できないみたいで頭にクエスチョンマークを浮かべてる。
俺は自分のシシリアンライスをスプーンで掬って、ゆん君の口元に近付ける。
「はい、俺はこれからずっとご飯に困らない生活をゆん君と送れるように頑張るし、ゆん君が美味しいって言ってくれるようなご飯が作れるように頑張るよ。あーん」
ゆん君は、俺がやりたい事を理解したみたいで、大きな口を開けて綺麗に食べた。
咀嚼してる間、めっちゃ良い笑顔してるし、自分のシシリアンライスをこんもり大盛りでスプーンに掬ってる。
ゴクっと喉が動いて嚥下が終わると、そのモリモリに持ったスプーンを俺の口に持ってきた。
「俺はまだ学生なので経済的な事は言えませんが、でも大学卒業したらタットさんと一緒にご飯に困らないように、お仕事頑張りますし、ご飯は……ずっとずっとタットさんの胃袋をガッチリ掴めるように頑張ります」
「もうしっかり掴まれてるけどね?」
一口には大き過ぎるシシリアンライスを、頑張って口におさめる。
スプーンに少し残ったライスは、ゆん君がペロっと食べてた。
シシリアンライスで2人だけのファーストバイト。
ちょっと滑稽だけど、なんとなくやりたくなった。
いつか、みんなの前で出来る日が来たらいいな、なんて思ってみたり。
で、本来の目的シシリアンライスの味の感想だけど、なかなか美味しかった。
ゆん君がとても気にしていたので、きちんと感想を伝える。
「美味しいね。お肉が甘辛濃い味だけど、白米と野菜でちょうど良くなるし、あとマヨネーズの酸味がアクセントになって全体を上手くまとめてる感じ」
うんうんと満足そうに頷いてるゆん君が可愛い。
2人でスプーンに山盛りにして食べ進める。
佐賀のご当地グルメを佐賀に行ったことの無い2人が作ってファーストバイトしてるだなんて、佐賀の人が聞いたらなんて思うかな?
なんて考える水曜日。
愛しい人と美味しいご飯、楽しい時間が加われば、週の半ばだって楽しい。
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