食べたい2人の気散事・裏

黒川

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25:表~38

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互いに、相手のモノを扱いている事実。
ゆん君のペニス……ゆん君のペニス……!!興奮が止まらない。
可愛いゆん君は、ペニスまで可愛かった。
と、言っても幼い形状をしているとか、そう言う訳ではなくて、概念的な可愛さ。

うん、何言ってるか分からなくていい。

きちんと成人男性のペニスらしく、赤くヌメった亀頭が見えている。
大きさは俺と同じくらい?
体毛が薄いのか、スベスベした肌触りだ。

同じ生殖器を持つもの同士、どこをどう刺激すれば気持ちが良いかなんて手に取るように分かるし、過去の経験上、ゆん君のペニスを射精に導くのは容易い事だ。

でも……

「あっ……んぁ!!……っ……~~!!!」

声が聞こえる。
ゆん君の声。
漏れる声を抑えようとしているけど、我慢出来ずに漏れる声。
これを、ずっと聞いていたい。
もちろん、俺のペニスも彼の手の中にあるので、声が漏れる。
恥ずかしくない、恥ずかしくないのだと、教え込む。

「大丈夫だよ……恥ずかしくないから……んんっ……はぁ……!……ゆん君、上手……もっと……ぅん……いいね……」

なるべく、自分の声を聞かせながら、ゆん君にも声を出すように誘導する。
まだ恥ずかしさが残るのか、快感に身体を震わせている割には、腹筋に力が入って声を耐えている様だ。
俺は、彼の先走ったヌメリを借りて先を強めに刺激する。

「やぁぁん……!!」

耐えられずに漏れた声が最高に可愛かった……
ゆん君は、かなり恥ずかしがっていたけど、そんなゆん君も愛おしい。 
でも、最初が肝心と思い、

「大丈夫……大丈夫だよ。恥ずかしくない。こういう事すれば、声は出ていいんだよ。かわいい。俺はゆん君の声で、余計に興奮する……」

「うぅ……」

俺好みになるように、きちんと教え込んだ。
まぁ、どう成長して行くかは彼次第だけど。
恥ずかしさが勝ったのか、両手で顔を隠されてしまったので、その手を取り払い、再びディープキスを迫った。
嫌がられる事は無く、素直に受け入れてもらったので、深く口付けて、上顎を擽る。
「ふぐぅぅ」
とくぐもった声が聞こえてきたが、そのままキスを続け、再びペニスに手を伸ばした。
同時に自分のペニスも押し付け、一緒に扱き始める。

「あ゛っ!!タットさん!?」

塞いでいた口は離され名前を呼ばれる。
裏筋が擦れ、また違う快感を得たのだろう。……それは俺もなんだけど。
戸惑いながらも、ゆん君は快楽を追ってか自ら腰を動かし始めている。
翻弄されながらも、本能的に動く様が可愛い。
ずっと見ていたいけど、俺も限界が近付いてきている。


「そろそろ……!……ね……?」


と伝えて、手淫を強める。


「あ…っ!あっ……!!タットさん!タットさん!!」


刺激を与える度に声が漏れ始める。
名前を呼ばれるのも嬉しい。
他の誰でもない、俺とこういう事をしているのだという証拠だ。
誰でもいいわけじゃない。
今、肌を重ねているのは俺とゆん君だ。
だから、俺も彼の名前を呼ぶことで、自分の気持ちをさらに高めようとした。

「裕也…………」

あだ名ではない、ゆん君の名前。
その瞬間、

「ひっ……うぁぁぁぁぁ……!!!」
「んくっ……!」

ほぼ同時に、身体を震わせ一緒に射精した。
人にイかされたのは初めてだろう。
ゆん君は身体を脱力させ、顔が惚けていた。
初めて見る表情だ。その顔も可愛い。
細々とした後片付けを済ませ、ゆん君のお世話をする。身体を拭いてズボン履かせて、キッチンから麦茶を持ってきた。
身体を起こして、口元にコップがあてがうと、されるがままに数口麦茶を飲んでいた。残ったソレは俺が飲み干し、ベッドヘッドに置く。片付けは明日でいいや。
ゆん君を再び横にさせ、身体を密着させる。
すると、ゆん君からも身体を擦り付けてきてくれた。
恥ずかしそうに、小声で

「ビックリするくらい、気持ち良かったです」

と教えてくれたので「俺も……!」と、思わず笑みが零れた。
そんな幸せならやり取りの中の背徳感。

「結局、手を出しちゃったね……」

お兄さんとの約束、破っちゃったなぁ……怒られるかなぁ……
と、心配していたのだけど、

「手を出したと言うなら、俺もタットさんに手を出しました。でも、恋人同士で、合意です。何も後ろめたい事、無いです」

はっきりと言い切るゆん君の潔さがカッコイイ。
そんなゆん君は、もう眠気が限界みたいで、大きなあくびと共に、俺の頬にキスをして「も……眠いです……」と呟いて、目を閉じていた。

「ゆっくりおやすみ」


✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


翌朝、昨夜の事は夢かな?と思ったけど、隣で穏やかな寝息を立ててるゆん君を見て、夢では無かったのだと、思わず顔がニヤけた。
寝てる顔も可愛い。
なんか俺、ずっと可愛いしか言ってない気がする。


仕方ないか、可愛いんだし。


起こさない様に静かにベッドから降り、時間を確認した。
ゆん君のバイトの時間と俺の仕事の時間を逆算して……朝ごはんはコンビニで買ってくる事にした。

こう言う時にササッと料理が出来たらカッコイイんだろうけど仕方ない。
コンビニ飯だって上手に選べばバランスの良い食事になる。
外出着に着替えてコンビニに向かった。


✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


CDフィットの課金サービスにある、『買うならコレを選べ!コンビニ飯!』メニューを開きながら商品を選ぶ。
今まで使った事が無かったサービスだったけど、なかなかに面白い。
バランス重視、低カロリー重視、筋肉喜ぶ、等など。ユーザーが求める栄養価から商品を紹介している。
俺はバランス重視のメニューから、美味しそうだと思った商品をいくつかピックアップして購入した。

ゆん君は何を選ぶかな?
朝ごはんを食べる習慣は無いけど、ゆん君となら一緒に食べたいと思える。
ゆん君の反応が見たくて、足早に自宅へ戻った。
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