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本編
19-カナタ キリ は、キスを知る。
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僕は今、サガリ君と一緒のベッドに潜っている。
ゲストルームのベッドではなくて、サガリ君の寝室のベッド。
……いい匂いがしてドキドキする……
香水みたいな人工的な臭いじゃなくて、甘い香りなんだけど爽やかな感じ。
ついスンスンと犬みたいに匂いを嗅いでしまう。
「くすぐってぇ」
サガリ君が身をよじって笑った。
「ご、ごめん」
僕は慌てて謝る。
「いいって。犬みたいでかわいい」
サガリ君が頭を撫でてくれるので、つい目を閉じてされるままになってしまう……
その心地よさにまどろんでいる。
「そのまま寝られると流石に落ち込むんだけど?」
「うん?」
「キリ、一緒のベッドで寝る意味分かってるよな?」
グイッと後頭部を持たれて目線が上に行く。サガリ君の真剣な目と合ってしまう。
「う……うん……」
なんとか返事をしたけど、キチンと理解してるかって言うと……2人でちょっとエッチな事するんだろうなぁってくらいで、じゃぁどんな事するのかって言うのは実は良く分かってない。
いや、僕だって大人だから性行為くらいは知ってる。
知ってるけど……
「あの……僕はこういう関係って女の子とも……もちろん男の人ともなった事ないから……知識としては知ってるんだけど……」
「知ってる。キリの怖がる事はしないから……触ってもいい?」
どこを、どのように、とは言われなかったけど、怖いわけでは無いので僕はコックリと縦に首を動かした。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
パジャマ越しではあるけど人肌……って言うか、サガリ君に抱き締められる感触が気持ちいい。
顔をサガリ君に向ければ、当然のようにキスをしてくれる。スリスリと擦り付けて、口を開けばヌルンと舌が入って……舐められる。
口の中を舐められるって不思議な感覚。
僕の口の中は今まで食べ物と飲み物、たまに薬くらいしか入った事が無いけど、誰かの舌が入ることもあるんだなと感心してしまった。
知識としてはもちろん知ってたけどね?まさか自分にもそんな日が来るとは思わなかった。
上顎をゾロッと舐められると、ビクッと跳ねて背筋がゾワゾワする。嫌な感覚とかじゃない。もっと、もっとと欲が出てきちゃう。
舌を絡め取られて強く吸われるのも好き。クタンと口の中の力を抜けば、サガリ君は僕の後頭部を抑え込んで、気持ちいい所ばかりを舐めたり吸ってくれる。
口の端から垂れる唾液もサガリ君がペロっと舐めとってくれる。
「なんでそんなにかわいいの?」
かわいい、と言われるけど僕には分からない。
そんな事よりサガリ君とキスしたい。ずっとしていたい。唇が離れると寂しいので離される度に追いかけた。
触る……って言ってたのは、キスするって事でいいのかな……?
ゲストルームのベッドではなくて、サガリ君の寝室のベッド。
……いい匂いがしてドキドキする……
香水みたいな人工的な臭いじゃなくて、甘い香りなんだけど爽やかな感じ。
ついスンスンと犬みたいに匂いを嗅いでしまう。
「くすぐってぇ」
サガリ君が身をよじって笑った。
「ご、ごめん」
僕は慌てて謝る。
「いいって。犬みたいでかわいい」
サガリ君が頭を撫でてくれるので、つい目を閉じてされるままになってしまう……
その心地よさにまどろんでいる。
「そのまま寝られると流石に落ち込むんだけど?」
「うん?」
「キリ、一緒のベッドで寝る意味分かってるよな?」
グイッと後頭部を持たれて目線が上に行く。サガリ君の真剣な目と合ってしまう。
「う……うん……」
なんとか返事をしたけど、キチンと理解してるかって言うと……2人でちょっとエッチな事するんだろうなぁってくらいで、じゃぁどんな事するのかって言うのは実は良く分かってない。
いや、僕だって大人だから性行為くらいは知ってる。
知ってるけど……
「あの……僕はこういう関係って女の子とも……もちろん男の人ともなった事ないから……知識としては知ってるんだけど……」
「知ってる。キリの怖がる事はしないから……触ってもいい?」
どこを、どのように、とは言われなかったけど、怖いわけでは無いので僕はコックリと縦に首を動かした。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
パジャマ越しではあるけど人肌……って言うか、サガリ君に抱き締められる感触が気持ちいい。
顔をサガリ君に向ければ、当然のようにキスをしてくれる。スリスリと擦り付けて、口を開けばヌルンと舌が入って……舐められる。
口の中を舐められるって不思議な感覚。
僕の口の中は今まで食べ物と飲み物、たまに薬くらいしか入った事が無いけど、誰かの舌が入ることもあるんだなと感心してしまった。
知識としてはもちろん知ってたけどね?まさか自分にもそんな日が来るとは思わなかった。
上顎をゾロッと舐められると、ビクッと跳ねて背筋がゾワゾワする。嫌な感覚とかじゃない。もっと、もっとと欲が出てきちゃう。
舌を絡め取られて強く吸われるのも好き。クタンと口の中の力を抜けば、サガリ君は僕の後頭部を抑え込んで、気持ちいい所ばかりを舐めたり吸ってくれる。
口の端から垂れる唾液もサガリ君がペロっと舐めとってくれる。
「なんでそんなにかわいいの?」
かわいい、と言われるけど僕には分からない。
そんな事よりサガリ君とキスしたい。ずっとしていたい。唇が離れると寂しいので離される度に追いかけた。
触る……って言ってたのは、キスするって事でいいのかな……?
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