俺が信じたのは自分の心でした。
風は切り裂くように冷たく、様々なものから温かさを奪う二月。
大学受験を間近に控えた、高校三年生の久瀬(くぜ)広海(ひろみ)。
広海は自分が信じた物に、ことごとく見捨てられていく。
自分を苦しめるだけの世界に絶望して、ついに広海は真冬の海に飛び込んでしまう。
死を覚悟していた広海が目を覚ましたのは、森にある泉だった。そこでリアンという少女と出会い、ひょんなことから行動を共にしていく事になる。
その過程の中で様々な経験をして、広海が閉ざした世界に一筋の光が差し込む。しかし、その光は霧のように不確かで、見えたと思ったときには既に消えている。
そんな苦境に立たされた広海は、何を支えに進むのか。
苦悩しながらも前に進み続ける少年の、異世界転生ファンタジー小説。
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