ニセカレ!!

彩。

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一人の彼女

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「……ん……」
適度な気温の室内で包み込む布団は最高で出たくないし、頬を優しく撫でる手が気持ちよくて思わず自分からすり寄ってしまう。
「お、イケニエちゃんは大胆だな」
(?)
近くでどこかで聞いた声がし、誰だろうか。まぁ、いいかっとまた夢に向かおうとしている私に優しく頬を撫でていた手が、首筋をなぞり鎖骨で止まる。
「そこまで誘われているなら……居候の身としては、ちゃんと奉仕しないとな」
耳元でそう囁かれたと思うと、ギシリとベッドが軋む音。身体に少しの重みに、顔に髪の毛のようなさらりとしたものが当たり、手がまた鎖骨に触れ徐々に……!!
「!!」
胸近くに触られそうになり、危機感で目が開く。そこには綺麗な顔立ちで黒くて長い髪を私の方に垂らして、見下ろしている色っぽい男の人がいた。
「なななななな」
「ん? どうしたイケニエちゃん? 安心しろ。ハジメテの子は相手した事はねーけど、絶対気持ちよくするから俺に委ねて……」
「離れてくださいっ!!」
真っ赤になりながら、私に触れていた手を布団の方に移動させる。離れてと言った私に彼は覆い被さりながら笑う。
「何でだ? アンタが俺を誘ったんだろ? 誘われたらいいんだろ?」
「誘ってません!!」
「でも、アンタから俺の手にすり寄って求めてきたぜ?」
「え……」
確かに気持ちよくて何かにすり寄った気がするが、あれはこの人の手だったんだ。
「あれは寝惚けてで誘ってません! だから避けて下さい!」
「んーでも、俺はそっちの気持ちになっちゃったからシよ?」
「しません!! 降りてくれないとパパに電話して追い出しますよイザナくん!!」
「おっと」
父を出すと、覆い被さっていた彼……イザナくんはあっさり降りた。
(そんなに追い出され、帰りたくないのか)
起き上がり、イザナくんを睨むと彼はまたニヤリと笑う。
「つか、イケニエちゃんは俺の名前忘れていたのかと思ったぜ」
「……最初は混乱してわかりませんでしたが、徐々に思い出しました」
(誘ったんだろうって台詞辺りから……イザナくんが昨日……)
昨日無理矢理に居候することになって、夜は幼馴染み達も居て歓迎パーティーして、そのまま注意しながら寝て……あれ?
「イザナくん」
「ん? なんだイケニエちゃん」
「私……鍵かけたはずなんですが?」
「……。イケニエちゃん」
「!! 鍵開けたんですか!?」
(簡単のじゃなくて、結構高度な鍵だったハズなのにこの人……!)
「学校いいのか?」
「そうやって誤魔化して……鍵の意味ないじゃないですか! またイザナくんが……」
「今回は起こす為で、いつもはしねーから安心しろ」
「簡単に開けれるのが問題なんですが!?」
「……アンタ、誓の大切なとこ蹴ったりするし見かけによらず言いたい事は言うんだな。意外~」
「大切なことは言いますよ!」
「そうみたいだな。あーハイハイ。緊急以外はこうやって入ってこねーようにするから。それでいいか?」
「適当ですし、信用が……」
「別に俺はその話続けてもいいけどさー。アンタはさ」
「?」
「学校はどうでもいいタイプなわけ?」
「え?」
イザナくんに指を差され、ギギギと首を時計の方を見る。時刻はいつもはとっくに出発している時間で。
「それをはやく言ってくださいよ!!」
「俺は言ったけどアンタが誤魔化す為とかなんとか」
「遅刻したら担任が面倒なんですよ~~! あ~制服~!」
「はい。じゃあ、俺はもうひと眠りするから玄関に置いてあるお弁当持っていけよ~」
制服をイザナくんが渡し、欠伸をし部屋を出ていく。貴方も一応学生のはずで学校はっと言いたいが、それどころじゃなくて私は慌てて準備をしたのだった。




「あの人何者なんだろうか」
慌てて朝ご飯食べず、イザナくんの言う通りにお弁当持って行き小腹すいたから食べようとしたらサンドウィッチが入っており、メモに空いた時間に食べて置けよっと書いており助かったし、お弁当も凄く美味しかった。
(よく考えたら朝に起こしてくれましたし……いいとこもあるのかな?)
いやいや、朝のは起こす為じゃなく本気で襲う気も感じたしこれからも気を付けよう。
「ひなひな~」
「あ、高橋さん! どうかしたのですか?」
鞄に帰る為に教科書を詰め込んでいると、友達の一人である高橋さんが楽しそうに近寄って来る。
「今日のお弁当いつものひなひなのと違った感じだったよね! 美形の使用人でも雇ったの?」
「雇ったというか……っと、すみません」
メッセージアプリにメッセージを受信した音がし、開くとそこには見たくない名前の人が。
「……瀬野誓」
(昨日は軽くメッセージで挨拶しただけで終わったのに、なんだろう)
嫌な予感がするからか、周りがいつもより騒がしく感じる。
「瀬野誓!? ひなひな! 瀬野誓を知っているの?」
「え?」
メッセージを開く前に、高橋さんが反応し顔を上げると彼女の携帯が彼を検索し、情報をバッと私に見せる。
(う、見たくないけど相変わらず顔がいい……)
顔がいいから美形の情報を集めるのが好きな高橋さんの携帯にあったし、覚えていたらしい。
「瀬野誓……宝桜学園高等部一年A組。五月三十一日生まれの十五歳。顔がかっこいい系の美形で、話題も豊富で話すと楽しくかなりモテる」
(そうですね、顔はいいのは認めます。凄く悔しいですが)
あの顔に見惚れて、好みだと思ったのが悔しい。
「ナンパが趣味で、声かけるたびに彼女を作っていき、彼女が一人じゃないというのが有名で」
「え」
「どこでも女と遊んでいる絵に描いたような最低な男だよ!」
(彼女が一人じゃない?)
確かに女慣れして私にも……う、忘れたいけど忘れれない。とにかく遊びまわってる感じはあったが、何股もかけている人だったとは……。
(面倒な人とゲームすることになったんだなぁ……)
そんな人の彼女の一人になったということは、私も争いに巻き込まれ危険そうだ。
(あぁ……今すぐゲームやめたいのですが、それだと負けたとみなされあの人に……それはもっと嫌ですし……!)
「はぁ……」
「で、ひなひな! その瀬野誓とどうしたの!? 後、さっきから携帯の通知音すごいよ?」
「え? それは……!?」
誓くんからかと、開くと最初は『一緒に帰ろうか? 恋人でしょ?』だったのに勝手に話が進められ『校門前で待っている』と書いてある。
(裏門から帰ろうかなぁ……)
「というか、ひなひな!」
「今度はなんですか高橋さん」
「なんか教室を覗き込んでひなひなをチラチラみては何か言っている人がいるんだけど!」
高橋さんに言われ、耳を傾ける。
「あの子が誓の?」
「え、地味! あり得ない!」
「……」
(もしかしなくても学園で私と瀬野誓が……)
「高橋さん」
「ひなひな?」
「ちょっと校門まで行ってきま-す! また明日!」
「え!? ちょっとひなひな!?」
私は鞄を持ち、校門前まで早歩きで廊下を進んで行った。


「お、来たね陽菜ちゃん」
語尾にはーとがついてそうな感じで言ってきた瀬野誓は、校門前で女の子に囲まれて私に手をひらひらとさせる。
美形が多い白桜は、そこらへんの量産型美形じゃ興味なく去ることが多いのに、瀬野誓が囲まれている辺り結構かっこいい方なんだろう。高橋さんや私が思っただけはある。じゃなくて!
「何来て……」
「ちかい~?」
「ん、ごめんね。俺の彼女サンが来たから帰らないと行けないんだ」
「え~?」
「……」
一応彼女(仮)の前だというのに、普通に女の子に抱き付かれているのはどうだろうか。なんだかこっち全然見ないし離す気もなさそうにも見えるし。
(なんか今日は実物見たら腹立ってきたし置いて行こうかな)
無視して置いて行こうと、校門を通り過ぎようとするとやっと瀬野誓が女の子達から抜け出し、私の手首を掴む。
「何? 妬いちゃったの?」
「面倒ごとは嫌だから置いて行こうとしただけです。というか、何で学校に……」
「んーそれは……」
「はっ!」
ニヤニヤした瀬野誓の後ろで、妬ましそうに見る女達と視線があい私は青ざめる。これは学校に行きにくくなるようなことになるんじゃ……。
「とにかく、こっち行きましょう!」
「へぇ、陽菜ちゃんって積極的なんだね。俺、積極的な子は嫌いじゃないよ」
「私は貴方みたいな人は大嫌いです!」
(どこ行けば目立たないだろうか。……ん?)
瀬野誓の手を掴み、引っ張って進んでいるといきなり動かなくなり何かと思い、振り返ると彼は笑っていた。この顔は好みだと思うが、やっぱり腹立つ。
「何笑って……!」
「君って……面白い子だね」
「?」
「ねぇ、陽菜ちゃん。俺はこのゲームは君が負けると思ってた」
「!」
「でも……今は……」
「なっ!」
掴んでいた手を引き寄せ、私と彼との距離が近くなる。
「勝つかもしれないって思ったよ」
「! 離れてくださ……」
「こんなのはじめてかな。だからさ、陽菜ちゃん」
「……!」
顔が近付く気配に、思わずぎゅっと目を瞑ると耳元で囁かれる。
「頑張ってね」
「っ!!」
距離を戻し笑う瀬野誓を睨みつけると、彼は手を恋人繋ぎにする。
「何を!」
「だって、今の俺と君は恋人だからいいでしょ?」
「! ……数人いる一人のですね」
「お」
歩こうとしていた瀬野誓は止まり、私に向き合い楽しそうに見つめる。
「君、俺の事調べたの~? 昨日まで知らなそうな感じだったのに」
「情報通の友達が居ましてね……」
「ははっ~そうなんだ。その友達も利用してゲームに勝てるといいね」
また、歩き出す。恋人繋ぎを直そうかと思ったが、がっしり掴まれ中々直せなく私は文句を言う。
「恋人繋ぎやめてくれませんか」
「何で?」
「何でって……! 大体何で学校に来たんですか? 私、明日から……」
「嫌がらせの嵐にあうって? だろうね。俺、彼女を君一人にするってしたから」
「そう嫌がらせの! ……って、え?」
(彼女を君一人にした?)
「その方が一緒に居る時間増えて、ヒントが多いでしょ?」
「そうかもしれませんが……何で私一人に? 半年ですよね?」
一緒に過ごす時間が長い程、違和感の正体に気付く可能性が高いと思うが。
「今の彼女達に飽きてつまんなかったしーそんな無駄な時間過ごすくらいなら君と居た方が楽しそう」
「な!」
(無駄な時間?)
付き合っている彼女達がどんな子達か知らないが、無駄というなんて……。
「……誓くん」
「ん、何?」
「私はその人達より楽しいと思えるような人じゃ……」
「楽しいよ」
「そんなの……!」
「君は、俺を楽しませてくれる。つまらないこの世界をぶち壊してくれる。そんな気がするんだ」
「……」
「だから好条件をあげているんだよ陽菜ちゃん」
手をぎゅっと握り、誓くんは楽し気に前に進む。遅れて私も歩き、前の誓くんの顔を見る。楽しそうで、私は何も返せなかった。


あの後、瀬野誓と無理矢理別れ私は考えていた。
(君は、俺を楽しませてくれるか……)
私は、ただ違和感がありそれを伝えただけなのに、楽しませてくれる存在だと言っている。私が?
(それだけ違和感の正体に意味が……?)
「あー考えても何も……ん?」
人が路地裏に入っていくのを見て、なんだろうと気になり覗く。するとそこには。
「こんなとこにカフェが……あ」
丁度よくお腹空き、何か食べようと私は店内に入った。
「お好きな席にどうぞ」
「! は、はい……」
(この人……)
案内してくれた店員をチラッと見る。中々の美形さんだった。こんな人が来なそうなカフェにかっこいい人が働いているなんて、高橋さんに言ったら食い付きそうだ。
(でも、言わないで置こう……隠れ場的な場所かもしれないし)
メニュー表の美味しそうなスイーツを見ながら、どれにしようか考える。
(ここの特別パフェってのがおいしそうだなぁ……んーどれに……)
「すみません、誓来てませんか」
「!!」
誓という単語に反応し、思いっきり声が聞こえた入り口の方を見ると、眼鏡をかけた地味な少年と目があった。そのまま目を逸らすタイミングを逃していると、コーヒーを持った誓くんが現れた。
「え、ひじりぃ~? 何、俺のバイト先に来ているわけ?」
「だって、会長からこれ渡すようにって」
「はぁ~? そんなの……って、あれ? 陽菜ちゃんじゃん」
コーヒーをお客様に届けると、すぐ私の方に来る。バイトがあるって言っていたけどここがバイト先だったのか。
(パフェおいしそうだと思ったけどもう来るのやめとこうかな)
「陽菜ちゃんは俺が作る特別パフェ食べる?」
「え、これ誓くんが作るんですか?」
「まぁね~。ちょっと待ってて」
「あ……」
「ち、誓!」
注文をしていないのに、誓くんはカウンターの方へ行きパフェの作る準備をしている。残された私と目があった彼は。
「とりあえず、座ったらどうだ聖」
「あ、日下さん……すみません」
「いいって。これを誓のロッカーに入れとけばいいんだな?」
「すみません、お願いします」
「ちょっ!」
彼から封筒を受け取り、店員さんが厨房の方に消えて行く。彼は、おどおどした様子で一応座る。
「ま、聖来たなら注文していってよ」
「えっと……じゃあ……ブレンドコーヒーを」
「はいはい」
誓くんはいつの間にか出来た特別パフェを私のとこに置く。
(メニュー表より美味しそう!)
「自信作だからね。味わって食べるといいよ」
「はぁ……頼んでないですが、折角なんで……」
ぱくりと一口食べる。
「!!」
すると、チョコレートの甘みが広がり……
「……!!」
(すごくおいしい……!)
色んな場所でパフェを食べるが、ここのパフェは私好みの甘さでとても美味しくパクパク食べてしまう。
(幸せだぁ……)
「君って幸せそうに食べるんだと思って」
「え」
「ううん、作って良かったなって思え……あ、はーい!」
他の客に呼ばれ、誓くんが行く。ちらりと見ると、おばさま方で常連らしく楽し気に話している。
「はい、聖」
「日下さんありがとうございます」
店員さんにコーヒーを貰い、彼は砂糖とミルクを入れ調整している。
「……えっと聖さん」
「!? な、何かな」
話しかけられると思ってなかったらしく驚いている。
「誓くんと仲いいんですか?」
誓くんに届け物をしていたから、仲いいのかと。あの瀬野誓にも、友人らしき人いるのかと思ったので聞いてみると、彼は困った顔をした。
「うーん、仲いいというか……誓といると、僕いじめられないから一緒に居る感じかな」
「え」
(確かに一緒にいるといじめられはしなそうですが……)
「誓くん本人にいじめられないですか?」
「ははっ……誓は確かに意地悪言うしパシリはさせるけど殴ったりはしないから……マシな方なんだよ」
「え……宝桜でも殴る人いるんですか!?」
(真面目な進学校かと思っていたのに……)
「落ちこぼれとかにね」
「あぁ……」
(そうか。どこでも落ちこぼれはいるもんなぁ……人の事はいえないけど)
私も成績良くないし学校では落ちこぼれの方だろう。悪さはしていないつもりだが。
「君は……誓の彼女さんだよね」
「!!」
(何で知って……!)
「誓に聞いたんだ。面白い子を彼女にしたって」
(面白い子……)
私そんなに彼を楽しませるような存在じゃないと思うのに。
「その、誓の相手は大変だけど頑張って」
「聖さん……」
(大変どころかすごく大変ですよ……)
だって、楽しそうという理由で彼のたった一人の彼女とやらになってしまったのだから。
(明日学校どうなってるんだろうか)
誓くんは同じ学校じゃないが、付き合っていた生徒は何人かはいそうだから酷い目にあいそうだ。
(これもゲームの一部だというのだろうか)
そんなゲームはリタイア出来るなら今すぐやめたいし、時間を巻き戻せるならあの時に戻りたい。と、何度も思った事を考えるのだった。


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