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第1章 ノワルド・アドベンチャー 魔導士キアラ
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僕は森の中を走る。
視界を遮る樹々の間をすり抜け、顔を覆おうとする枝葉を払った。足元をすくう根株を飛び越えながら、僕は一心に森を駆け抜けていく。
「…間に合ってくれ」
息が切れる中、僕は呟いた。その呟きの直後、視界に白いものが入り、僕はさらに速度をあげる。
樹々の合間が開けて、広い場所が見えてきた。まず目に飛び込んだのは、巨大な白い生物だ。ホッキョクグマが仁王立ちになるような格好で二本足で立っている。が、その頭部は熊ではない。イカである。大王イカのような巨大なイカが頭であり、イカは口の周りの触手を蠢くように動かしていた。
「スクィッドベアか!」
ただし大きさが尋常じゃない。その巨体は優に10mを越えている。三階建ての建物に匹敵する高さだ。その通称イカクマの前に二人の人物が立っている。一人は白地の巫女っぽい服を着た眼鏡の少女。もう一人はそれを庇うように立つ、剣を構えた剣士。ただしこっちは頭がライオンだ。
イカクマが長い触手を上から叩きつけるように攻撃する。獅子頭が剣でそれを防ぐが、イカクマのもう一本の長い触手が横から襲いかかっていた。
眼鏡の少女がそれに気づいて目を見開く。が、動くことができない。僕は右手を前に伸ばした。
「アイス・キャノン!」
冷気の弾が発射され、イカクマの触手を弾く。獅子頭が気づいて触手を払いながら、こちらを見た。眼鏡の少女も、驚きの表情を向けて声をあげた。
「キアラさん! う…ぐす……」
茶色のストレートの髪を背中で白いリボンで束ね、赤い眼鏡をかけた少女は口を太字の『一』の字に緩ませながら涙ぐんだ。すぐに涙ぐむのは可愛いとこだけど、時が時だ。
「マリーネ、泣いてる場合じゃないよ!」
「だって……うっ、うぅ…」
僕は少女の横に並びながら、獅子頭に向けて悪態をついた。
「何やってるんだ、レオ! 二人でS級モンスターに勝てるわけないだろ!」
獅子頭ーーレオニードは、その美しく造形されたライオンの顔に、バツの悪そうな表情を浮かべて見せた。
「そんな事言ったってよ、お前がいなかったから仕方ないじゃないか」
「仕方ないで済むか!」
そう言った矢先、再びイカクマの触手が襲いかかる。こちらの人数が増えたのに気づいてか、長い触手は四本になっていた。その攻撃を跳びながら避け、僕らは一旦距離を置いた。
「キアラさん、どうしますか?」
涙を拭いた眼鏡の少女ーーマリーネが僕に訊ねる。
「僕が奴を足止めする。その間にマリーネはレオに強化祈祷を、レオはーー判ってるよな?」
僕の言葉を聞いて、レオニードはその獅子顔に笑みを浮かべた。
「おう、一発かましてやるぜ!」
「よし」
僕は前に出て、両手を大きく広げた。
「凍てつく吹雪よ、雷の結晶となれ」
僕の周囲を冷気が走る。それは身体を竜巻のように包む吹雪となり、空中に鋭い先端を持つ氷柱が何本も現れた。
「ブリザード・クラッシュ!」
一斉に氷柱が発射されイカクマに襲いかかる。イカクマは奇怪な声を上げながら、吹雪の中で氷柱の攻撃を受けていた。
背後から、うららかな歌声が響き、僕は僅かに後ろを向く。マリーネの強化祈祷『リインフォース・ハミング』は、歌声によって発動する。マリーネの歌声と共に虹色に輝く音符たちが踊り出し、レオニードの身体を包んだ。
「サンキュー、マリーネ。行くぜ、業火(ごうか)重来(ちょうらい)!」
レオニードが凄まじい咆哮をあげる。と、その身体が火炎に包まれた。
紅蓮の炎は獅子のたてがみを真っ赤に染めて揺らめかせる。大剣を片手に持ったレオニードは、それを横にして前に出した。
自らの口から炎を吐き出す。剣が炎をまとい、剣自体が巨大な炎柱へと変った。
「焼き尽くせ、煉獄爆炎斬!」
炎柱を振りかざしたレオニードの背後に、『煉・獄・爆・炎・斬』の文字が出現する。レオニードが咆哮とともに炎柱を振り下ろすと、スクィッドベアが炎に包まれながら真っ二つに割れた。
やがてイカクマの身体が灰色になり、燃えカスが消えるように千切れていく。戦いは終わった。
「やった、やりましたね!」
安堵した笑顔で、マリーネが声を上げた。僕もそれに微笑み返す。レオニードが近づいてきて、声を上げた。
「やっぱり、オレの事が心配だったんじゃないか」
「馬鹿、君じゃない。マリーネの事が心配だったんだ。いい気になるな」
怒る僕に、にやにや笑う獅子顔を寄せてきたレオニードが、巨体で肩を組む。
「なんだよ、照れるなよ。素直じゃないなあ、キアラは」
「君みたいな脳筋単細胞じゃないだけだ」
肩を組んだまま歩き出した僕らの隣に、マリーネが寄り添う。
「よかったです…レオさん、キアラさん。う、うぅ……」
また涙ぐむマリーネに、僕は慌てて言い添える。
「マリーネ、もう泣かなくていいてば」
「やっぱりオレたちって、いいパーティーだよな?」
「いいから、離れろ」
押しのける僕に抵抗して、がっちり肩を組んだレオニードは、さらにマリーネの肩も組む。マリーネが嬉しそうに微笑んだ。僕は不服そうな顔を見せた後で、僅かに笑みをみせた。
「よし、じゃあこんなところでいいか」
僕はそう言うと、人差し指を擦り上げた。メニューのアイコンが空中に表示され、その中からRECのボタンを止める。
「はい、お疲れ様でした」
僕の声に、マリーネが涙を拭きながら応えた。
「どうも、お疲れ様でした」
「ほい、お疲れさん」
レオニードもそう声を上げると、組んでいた手を解いて軽く笑う。僕はレオニードに向かって言った。
「それじゃあ、僕のいない時のログ見せてもらえる?」
「おう」
レオニードも人差し指を刷り上げると、メニューから録画ビューのファイルを開いて、こちらに向けた。
視界を遮る樹々の間をすり抜け、顔を覆おうとする枝葉を払った。足元をすくう根株を飛び越えながら、僕は一心に森を駆け抜けていく。
「…間に合ってくれ」
息が切れる中、僕は呟いた。その呟きの直後、視界に白いものが入り、僕はさらに速度をあげる。
樹々の合間が開けて、広い場所が見えてきた。まず目に飛び込んだのは、巨大な白い生物だ。ホッキョクグマが仁王立ちになるような格好で二本足で立っている。が、その頭部は熊ではない。イカである。大王イカのような巨大なイカが頭であり、イカは口の周りの触手を蠢くように動かしていた。
「スクィッドベアか!」
ただし大きさが尋常じゃない。その巨体は優に10mを越えている。三階建ての建物に匹敵する高さだ。その通称イカクマの前に二人の人物が立っている。一人は白地の巫女っぽい服を着た眼鏡の少女。もう一人はそれを庇うように立つ、剣を構えた剣士。ただしこっちは頭がライオンだ。
イカクマが長い触手を上から叩きつけるように攻撃する。獅子頭が剣でそれを防ぐが、イカクマのもう一本の長い触手が横から襲いかかっていた。
眼鏡の少女がそれに気づいて目を見開く。が、動くことができない。僕は右手を前に伸ばした。
「アイス・キャノン!」
冷気の弾が発射され、イカクマの触手を弾く。獅子頭が気づいて触手を払いながら、こちらを見た。眼鏡の少女も、驚きの表情を向けて声をあげた。
「キアラさん! う…ぐす……」
茶色のストレートの髪を背中で白いリボンで束ね、赤い眼鏡をかけた少女は口を太字の『一』の字に緩ませながら涙ぐんだ。すぐに涙ぐむのは可愛いとこだけど、時が時だ。
「マリーネ、泣いてる場合じゃないよ!」
「だって……うっ、うぅ…」
僕は少女の横に並びながら、獅子頭に向けて悪態をついた。
「何やってるんだ、レオ! 二人でS級モンスターに勝てるわけないだろ!」
獅子頭ーーレオニードは、その美しく造形されたライオンの顔に、バツの悪そうな表情を浮かべて見せた。
「そんな事言ったってよ、お前がいなかったから仕方ないじゃないか」
「仕方ないで済むか!」
そう言った矢先、再びイカクマの触手が襲いかかる。こちらの人数が増えたのに気づいてか、長い触手は四本になっていた。その攻撃を跳びながら避け、僕らは一旦距離を置いた。
「キアラさん、どうしますか?」
涙を拭いた眼鏡の少女ーーマリーネが僕に訊ねる。
「僕が奴を足止めする。その間にマリーネはレオに強化祈祷を、レオはーー判ってるよな?」
僕の言葉を聞いて、レオニードはその獅子顔に笑みを浮かべた。
「おう、一発かましてやるぜ!」
「よし」
僕は前に出て、両手を大きく広げた。
「凍てつく吹雪よ、雷の結晶となれ」
僕の周囲を冷気が走る。それは身体を竜巻のように包む吹雪となり、空中に鋭い先端を持つ氷柱が何本も現れた。
「ブリザード・クラッシュ!」
一斉に氷柱が発射されイカクマに襲いかかる。イカクマは奇怪な声を上げながら、吹雪の中で氷柱の攻撃を受けていた。
背後から、うららかな歌声が響き、僕は僅かに後ろを向く。マリーネの強化祈祷『リインフォース・ハミング』は、歌声によって発動する。マリーネの歌声と共に虹色に輝く音符たちが踊り出し、レオニードの身体を包んだ。
「サンキュー、マリーネ。行くぜ、業火(ごうか)重来(ちょうらい)!」
レオニードが凄まじい咆哮をあげる。と、その身体が火炎に包まれた。
紅蓮の炎は獅子のたてがみを真っ赤に染めて揺らめかせる。大剣を片手に持ったレオニードは、それを横にして前に出した。
自らの口から炎を吐き出す。剣が炎をまとい、剣自体が巨大な炎柱へと変った。
「焼き尽くせ、煉獄爆炎斬!」
炎柱を振りかざしたレオニードの背後に、『煉・獄・爆・炎・斬』の文字が出現する。レオニードが咆哮とともに炎柱を振り下ろすと、スクィッドベアが炎に包まれながら真っ二つに割れた。
やがてイカクマの身体が灰色になり、燃えカスが消えるように千切れていく。戦いは終わった。
「やった、やりましたね!」
安堵した笑顔で、マリーネが声を上げた。僕もそれに微笑み返す。レオニードが近づいてきて、声を上げた。
「やっぱり、オレの事が心配だったんじゃないか」
「馬鹿、君じゃない。マリーネの事が心配だったんだ。いい気になるな」
怒る僕に、にやにや笑う獅子顔を寄せてきたレオニードが、巨体で肩を組む。
「なんだよ、照れるなよ。素直じゃないなあ、キアラは」
「君みたいな脳筋単細胞じゃないだけだ」
肩を組んだまま歩き出した僕らの隣に、マリーネが寄り添う。
「よかったです…レオさん、キアラさん。う、うぅ……」
また涙ぐむマリーネに、僕は慌てて言い添える。
「マリーネ、もう泣かなくていいてば」
「やっぱりオレたちって、いいパーティーだよな?」
「いいから、離れろ」
押しのける僕に抵抗して、がっちり肩を組んだレオニードは、さらにマリーネの肩も組む。マリーネが嬉しそうに微笑んだ。僕は不服そうな顔を見せた後で、僅かに笑みをみせた。
「よし、じゃあこんなところでいいか」
僕はそう言うと、人差し指を擦り上げた。メニューのアイコンが空中に表示され、その中からRECのボタンを止める。
「はい、お疲れ様でした」
僕の声に、マリーネが涙を拭きながら応えた。
「どうも、お疲れ様でした」
「ほい、お疲れさん」
レオニードもそう声を上げると、組んでいた手を解いて軽く笑う。僕はレオニードに向かって言った。
「それじゃあ、僕のいない時のログ見せてもらえる?」
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