ReaL -墓守編-

千勢 逢介

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プロローグ

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 彼女は闇を駆け抜けた。
 終わりの見えない戦いではあったが、彼女の目的ははっきりとしていた。

 復讐だ。

 死の手をかわし、指先をすり抜け、敵の心臓に銃弾を撃ち込む。
 それこそ、彼女が命を燃やす最大の理由だった。

 だが志を半ばにして、彼女は戦いに敗れた。

 彼女は死に飲みこまれた。
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