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管理棟侵入作戦
愛は相手を思いやるところから、だから!
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騙されては駄目だ!
俺は背中から優しく?ユージンに抱きしめられているが、ずきずきと痛む額に右手を当てながら、この優しさにほだされるなと自分を叱責した。
ユージンは嘘つきなのだ。
凄い策士なのだ。
俺が喜ぶこと、それが彼が喜ぶことで無ければ、彼は動かないであろう。
すると、奴を何とか動かすためには、俺が奴が喜びそうなことを考えなければいけないという考えが俺の頭にひらめいた。
閃いて落ち込んだ。
つまり、俺が先に一歩進むには、ユージンに二歩ぐらい寄り道しなければ何も為せない、という事なのだ。
「俺はこんなに人を好きになった事は無いよ。ただね、俺は王子様だからさ、はは!想いを受けるばっかりで、俺の方から与えるなんかしたことないんだよ!」
人の気も知らないどころか押し付けてくるだけの男に、俺はせめてもの抵抗の声を上げた。
「じゃあさ!受けた想いで、嬉しかった好意を俺にしてくれ。」
「え、やだあ。どれもウザくて俺はいらなかったもん。」
俺は真正直にマジもんで答えていたユージンに、いらないものを押し付けられてきて可哀想だと同情するよりも、本気で人の心が無い奴だな、と逆にろくでなさが清々しいと思うぐらいだった。
俺はこの人でなしの会話ができない奴には諦めて、積極的に自分の身の上を何とかしようと動くべきではないだろうか。
「ユージン。まずはあの脱出への扉を開けよう。俺達の事はそれから。それでいいよな。」
「いやだ。君が俺に望むことを言ってくれないのは嫌だ。」
「だから、あとで!ってきゃああ!」
俺はユージンに腰を持たれ、両手を冷たい床に踏ん張ることになった。
わああ!
急な事で驚いた俺の足の間には、当り前のようにユージンの腰がはまり込んでいて、ついさっき素股をした覚えのあるものが俺の下腹部に再びコンニチワとぶつかって来たのである。
「な、ななな、なんでそういう事を!」
「して欲しい事を言わないなら、無理やりにでも俺のモノにして、俺に甘えるように仕込む。」
「いやだあああ!この人本気で人間じゃない!」
俺は見張り番が控えているだろう扉の真ん前で、情けないドッグスタイル?両足が付いていないから手車スタイル?とにかくそんな格好をさせられている!
俺の下腹部当たるユージンのモノは、鋼鉄の固さを持って、俺の下腹部のやる気のない俺のぐにゃりとしたものを突いた。
「誰か助けてええええええ!」
俺は自分の本当の状況も忘れて叫んでいた。
しかし、そんな俺のへのご褒美か、開かずの扉は俺達に向かって開いた。
俺は背中から優しく?ユージンに抱きしめられているが、ずきずきと痛む額に右手を当てながら、この優しさにほだされるなと自分を叱責した。
ユージンは嘘つきなのだ。
凄い策士なのだ。
俺が喜ぶこと、それが彼が喜ぶことで無ければ、彼は動かないであろう。
すると、奴を何とか動かすためには、俺が奴が喜びそうなことを考えなければいけないという考えが俺の頭にひらめいた。
閃いて落ち込んだ。
つまり、俺が先に一歩進むには、ユージンに二歩ぐらい寄り道しなければ何も為せない、という事なのだ。
「俺はこんなに人を好きになった事は無いよ。ただね、俺は王子様だからさ、はは!想いを受けるばっかりで、俺の方から与えるなんかしたことないんだよ!」
人の気も知らないどころか押し付けてくるだけの男に、俺はせめてもの抵抗の声を上げた。
「じゃあさ!受けた想いで、嬉しかった好意を俺にしてくれ。」
「え、やだあ。どれもウザくて俺はいらなかったもん。」
俺は真正直にマジもんで答えていたユージンに、いらないものを押し付けられてきて可哀想だと同情するよりも、本気で人の心が無い奴だな、と逆にろくでなさが清々しいと思うぐらいだった。
俺はこの人でなしの会話ができない奴には諦めて、積極的に自分の身の上を何とかしようと動くべきではないだろうか。
「ユージン。まずはあの脱出への扉を開けよう。俺達の事はそれから。それでいいよな。」
「いやだ。君が俺に望むことを言ってくれないのは嫌だ。」
「だから、あとで!ってきゃああ!」
俺はユージンに腰を持たれ、両手を冷たい床に踏ん張ることになった。
わああ!
急な事で驚いた俺の足の間には、当り前のようにユージンの腰がはまり込んでいて、ついさっき素股をした覚えのあるものが俺の下腹部に再びコンニチワとぶつかって来たのである。
「な、ななな、なんでそういう事を!」
「して欲しい事を言わないなら、無理やりにでも俺のモノにして、俺に甘えるように仕込む。」
「いやだあああ!この人本気で人間じゃない!」
俺は見張り番が控えているだろう扉の真ん前で、情けないドッグスタイル?両足が付いていないから手車スタイル?とにかくそんな格好をさせられている!
俺の下腹部当たるユージンのモノは、鋼鉄の固さを持って、俺の下腹部のやる気のない俺のぐにゃりとしたものを突いた。
「誰か助けてええええええ!」
俺は自分の本当の状況も忘れて叫んでいた。
しかし、そんな俺のへのご褒美か、開かずの扉は俺達に向かって開いた。
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