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第二章 異次元の魔術師
空間の魔法
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「……行ったわね」
リルが走り去った事を確認したルディア。彼女は再度敵を視界に捉え、戦闘態勢へと入る。
「良いのか? あいつ相手なら、どこに行っても同じだと思うけど?」
そしてもう一人、英雄に立ち向かう者、ソフィは意味深な言葉を口にする。
「ただの賭けよ。何故メティスが彼の居場所を知ってたか、なんていうのは分からないけど、少なくともこの場にいさせるよりはマシだと思っただけ」
「へぇ、そういうことか」
「……そろそろ立ち話は終わりにしても?」
痺れを切らしたのか、それともリルを早く探したいのか。この問答を終わらせようとするメティス。彼女の敵意はさらにルディアたちの肌を刺す。
「ええ、待たせたわね」
「よっしゃ! 開幕一発目はアタシが……!」
「待ちなさい」
「ぐえっ!」
戦の幕が切って落とされる。それを体現するようなソフィの先制攻撃をルディアが襟を掴んで止める。
そのため、ソフィは首を一瞬だけ閉められ、そのままゴホゴホと咳き込んでしまう。
「な、なんだよ。これからってところで」
意気揚々としたところで止められてしまい、少々不満気になるソフィ。しかし、ルディアは冷静に相手の能力を判断する。
「無闇に突撃しない。アンタ、敵の能力を分かってるから、さっきはああ言ったんでしょ?」
「噂だけだ。実際にどのくらいすごいのかは見てからじゃないと、分からない。だから、まずはいちいち考えずに突っ込めば良いんだよ」
「そう、なら別に良いけど……」
その時、ソフィは何かに気圧された。メティスが放った覇気、それと同様か、それ以上のものを感じてしまう。
「前みたいな邪魔はしないで」
絶対の警告。ここを踏み入っては生きて帰さないという殺気。彼女の触れてはいけない逆鱗を示している。そう、下手をすれば殺す。
ソフィは思う。彼女が今まで想いを、そして怒りを、ここまで前面に押し出すことはなかったと。冷静を装っているかのように見えるが、彼女の内では感情の渦が回っているのだろう。
「……オーケー、邪魔はしない。
ただどうする? 敵の大将さんをやらなきゃならねぇんだろ」
「まずは使い魔二人をやる。あいつらも結構強いからね。私はピテーコスをやるから、アンタはカリュをやって」
「良いのか? あの狼の方が強そうに見えるけど」
「彼女は私の動きを全部知ってるのよ。小さい頃、模擬戦の相手をしてもらってたから」
「ふーん、ま、お前がいいならやってやってもいいぜ」
ソフィは足を開き、グッと力を溜める。踏み込みで一気に相手へと距離を詰めるためだ。けれども、
「あともう一つ」
大切なことだからと、ソフィのスタートダッシュを止めるように付け加える。
「あ? なんだ?」
「黒孔、それだけは気をつけて。孔を通ってしまえば何処かへと飛ばされるわ。最悪の場合、負けるわよ」
「……ああ、分かってる」
その返事には少し含みがあるようだったが、誰もその中身を詮索も思考もしなかった。
「じゃあ、早速……っ!」
警告を胸に留めたと同時に、ソフィは敵へと目標を定める。そして、地面を蹴ろうとしたその時だった。彼女は違和感に気づく。
狼人間のカリューオンの姿が見えないのだ。さっきまでその素振りはなかった。ただ立っていたはずの人間が視界外から一気に消えるほどのスピードを出すとは思えない。
そう、仮にあるとすれば……
「……まさか!」
ルディアはその過程の答えを出さずに、後ろを振り向く。彼女の直感が働き、すぐさま防御の体制を取った。そして、彼女が向いた方向からカリューオンの強襲が来る。
「ふっ……!」
真っ直ぐ、そして鋭さを併せ持った突き。だが、それは武器を用いた物ではなくただの手刀、いや爪での突きだ。獣のそれと同じように尖った爪は獲物を捕らえるための物。
しかも同様に硬度もあり、ルディアの短剣と触れた瞬間に金属音が鳴り響く。木や石などでは絶対に出せない甲高い音。それと同時に火花も散る。
「先手を取られちま……」
やられた、という後悔に似た感情を出し切る直前。しかし彼女は、足場が突如無くなったかのように、重力に引っ張られる。
そして、次の瞬間には空へと放り出され、体が思うように動かせなくなる。
「なっ……!」
驚きはするものの、これが何でどういう物かも一瞬で理解する。
——これがあいつの能力か!
ルディアとも話していた通り、彼女は噂だけ聞いていたが、ここまで一瞬とは予測していなかった。しかも、黒孔の事を事前に聞いていても反応すらできなかった。
けれども、彼女に焦りは見えない。
「地平線……太陽の位置……木の角度……」
ぶつぶつと何かを言いながらも冷静に何かを見据え、そして脳をフル回転させる。
状況がまさに天と地がひっくり返るかのようだと言うのに、手足をばたつかせる事はせず、頭だけを動かす。
「今見える景色から方向は……こっち!」
そして、彼女は先ほどのルディアのように後ろに振り向き、大剣を構える。しかし、それだけではない。ルディアのように咄嗟ではなく、読み切ったと確信したのか、その大剣で大きく重い一撃を放つ。
「がっ……!?」
しかも、その一撃は後ろから迫ってきた耳が異様に大きい少女、ピテーコスに直撃する。
「よっしゃあ!」
女性らしくない高らかな喜びの声。ガッツポーズでもしそうではあるが、彼女はそうせず、着地のために体を捻り、足を地面につける。
「あら、こちらは意外とやりますね」
「世界屈指の魔術師にそんな言葉を貰えるなんて、光栄すぎて憤死しちまいそうだ」
メティスの言葉に鼻で笑い飛ばすソフィ。しかし、ここまでで彼女はこちら側が一気に不利であると悟った。
まず第一に、最初の作戦が瞬く間に崩れ去った事。実際に対峙する敵が反対になってしまった。
しかも、だ。横目でチラッとルディアの様子を見てみると、銀髪の犬耳カリューオンに押されてしまっている。
ソフィの見立て通り敵は強く、武器はないもののその手についた爪で鋭い突き、斬撃をいくつも繰り出す。その動きは以前に戦ったエンプト以上。無駄はなく、連撃の中に間もない。
だが、スピードに関してはルディアとほぼ変わらない。人外である敵は人以上の力を持っているが、彼女もそれと同等以上に渡り合える身体能力を有している。
では何で差がついているか。それは読みだ。
——ツクモっていうのは体の動きじゃなくて、武器自体を強化するだけだからな。
ルディアは前の戦いと違って初めからツクモを使っている。それはつまり、彼女が本気だという事だ。しかし、ツクモは刃が当たらなければ意味がない。
それを分かった上で、敵はそれに触れないように躱している。動きもすでに読まれているという事だから、ツクモの尋常ではない威力は無力化されているも同然だ。
「あいつが苦戦する姿か……アタシと勝負しても一回も見せた事なかったのに」
嫉妬心を交えたぼやきをこぼしながらも、彼女は次の手立てを導き、実行に移す。
リルが走り去った事を確認したルディア。彼女は再度敵を視界に捉え、戦闘態勢へと入る。
「良いのか? あいつ相手なら、どこに行っても同じだと思うけど?」
そしてもう一人、英雄に立ち向かう者、ソフィは意味深な言葉を口にする。
「ただの賭けよ。何故メティスが彼の居場所を知ってたか、なんていうのは分からないけど、少なくともこの場にいさせるよりはマシだと思っただけ」
「へぇ、そういうことか」
「……そろそろ立ち話は終わりにしても?」
痺れを切らしたのか、それともリルを早く探したいのか。この問答を終わらせようとするメティス。彼女の敵意はさらにルディアたちの肌を刺す。
「ええ、待たせたわね」
「よっしゃ! 開幕一発目はアタシが……!」
「待ちなさい」
「ぐえっ!」
戦の幕が切って落とされる。それを体現するようなソフィの先制攻撃をルディアが襟を掴んで止める。
そのため、ソフィは首を一瞬だけ閉められ、そのままゴホゴホと咳き込んでしまう。
「な、なんだよ。これからってところで」
意気揚々としたところで止められてしまい、少々不満気になるソフィ。しかし、ルディアは冷静に相手の能力を判断する。
「無闇に突撃しない。アンタ、敵の能力を分かってるから、さっきはああ言ったんでしょ?」
「噂だけだ。実際にどのくらいすごいのかは見てからじゃないと、分からない。だから、まずはいちいち考えずに突っ込めば良いんだよ」
「そう、なら別に良いけど……」
その時、ソフィは何かに気圧された。メティスが放った覇気、それと同様か、それ以上のものを感じてしまう。
「前みたいな邪魔はしないで」
絶対の警告。ここを踏み入っては生きて帰さないという殺気。彼女の触れてはいけない逆鱗を示している。そう、下手をすれば殺す。
ソフィは思う。彼女が今まで想いを、そして怒りを、ここまで前面に押し出すことはなかったと。冷静を装っているかのように見えるが、彼女の内では感情の渦が回っているのだろう。
「……オーケー、邪魔はしない。
ただどうする? 敵の大将さんをやらなきゃならねぇんだろ」
「まずは使い魔二人をやる。あいつらも結構強いからね。私はピテーコスをやるから、アンタはカリュをやって」
「良いのか? あの狼の方が強そうに見えるけど」
「彼女は私の動きを全部知ってるのよ。小さい頃、模擬戦の相手をしてもらってたから」
「ふーん、ま、お前がいいならやってやってもいいぜ」
ソフィは足を開き、グッと力を溜める。踏み込みで一気に相手へと距離を詰めるためだ。けれども、
「あともう一つ」
大切なことだからと、ソフィのスタートダッシュを止めるように付け加える。
「あ? なんだ?」
「黒孔、それだけは気をつけて。孔を通ってしまえば何処かへと飛ばされるわ。最悪の場合、負けるわよ」
「……ああ、分かってる」
その返事には少し含みがあるようだったが、誰もその中身を詮索も思考もしなかった。
「じゃあ、早速……っ!」
警告を胸に留めたと同時に、ソフィは敵へと目標を定める。そして、地面を蹴ろうとしたその時だった。彼女は違和感に気づく。
狼人間のカリューオンの姿が見えないのだ。さっきまでその素振りはなかった。ただ立っていたはずの人間が視界外から一気に消えるほどのスピードを出すとは思えない。
そう、仮にあるとすれば……
「……まさか!」
ルディアはその過程の答えを出さずに、後ろを振り向く。彼女の直感が働き、すぐさま防御の体制を取った。そして、彼女が向いた方向からカリューオンの強襲が来る。
「ふっ……!」
真っ直ぐ、そして鋭さを併せ持った突き。だが、それは武器を用いた物ではなくただの手刀、いや爪での突きだ。獣のそれと同じように尖った爪は獲物を捕らえるための物。
しかも同様に硬度もあり、ルディアの短剣と触れた瞬間に金属音が鳴り響く。木や石などでは絶対に出せない甲高い音。それと同時に火花も散る。
「先手を取られちま……」
やられた、という後悔に似た感情を出し切る直前。しかし彼女は、足場が突如無くなったかのように、重力に引っ張られる。
そして、次の瞬間には空へと放り出され、体が思うように動かせなくなる。
「なっ……!」
驚きはするものの、これが何でどういう物かも一瞬で理解する。
——これがあいつの能力か!
ルディアとも話していた通り、彼女は噂だけ聞いていたが、ここまで一瞬とは予測していなかった。しかも、黒孔の事を事前に聞いていても反応すらできなかった。
けれども、彼女に焦りは見えない。
「地平線……太陽の位置……木の角度……」
ぶつぶつと何かを言いながらも冷静に何かを見据え、そして脳をフル回転させる。
状況がまさに天と地がひっくり返るかのようだと言うのに、手足をばたつかせる事はせず、頭だけを動かす。
「今見える景色から方向は……こっち!」
そして、彼女は先ほどのルディアのように後ろに振り向き、大剣を構える。しかし、それだけではない。ルディアのように咄嗟ではなく、読み切ったと確信したのか、その大剣で大きく重い一撃を放つ。
「がっ……!?」
しかも、その一撃は後ろから迫ってきた耳が異様に大きい少女、ピテーコスに直撃する。
「よっしゃあ!」
女性らしくない高らかな喜びの声。ガッツポーズでもしそうではあるが、彼女はそうせず、着地のために体を捻り、足を地面につける。
「あら、こちらは意外とやりますね」
「世界屈指の魔術師にそんな言葉を貰えるなんて、光栄すぎて憤死しちまいそうだ」
メティスの言葉に鼻で笑い飛ばすソフィ。しかし、ここまでで彼女はこちら側が一気に不利であると悟った。
まず第一に、最初の作戦が瞬く間に崩れ去った事。実際に対峙する敵が反対になってしまった。
しかも、だ。横目でチラッとルディアの様子を見てみると、銀髪の犬耳カリューオンに押されてしまっている。
ソフィの見立て通り敵は強く、武器はないもののその手についた爪で鋭い突き、斬撃をいくつも繰り出す。その動きは以前に戦ったエンプト以上。無駄はなく、連撃の中に間もない。
だが、スピードに関してはルディアとほぼ変わらない。人外である敵は人以上の力を持っているが、彼女もそれと同等以上に渡り合える身体能力を有している。
では何で差がついているか。それは読みだ。
——ツクモっていうのは体の動きじゃなくて、武器自体を強化するだけだからな。
ルディアは前の戦いと違って初めからツクモを使っている。それはつまり、彼女が本気だという事だ。しかし、ツクモは刃が当たらなければ意味がない。
それを分かった上で、敵はそれに触れないように躱している。動きもすでに読まれているという事だから、ツクモの尋常ではない威力は無力化されているも同然だ。
「あいつが苦戦する姿か……アタシと勝負しても一回も見せた事なかったのに」
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