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第一章 出会い頭の吹雪
間一髪からの
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「ウオオオォォォ!」
言葉とならぬ咆哮、それは彼の心を恐怖に陥れる。
振りかぶった右腕によって次の瞬間には潰される。否が応でも戦慄し、理解してしまった。
「し、死にたく……」
それでも彼は生を求める。こんなにも近く、死が寄り添おうとしても。
だが、どうにもならない事もある。それを分かっているのか、彼の脳は幻のようなものを見せる。
——なんだこれ?
最初は理解できなかったが、一瞬にしてこれが走馬灯であると判断した。死の間際に見る物だと、彼の知識に残っていたため、そう思い込んでいた。
——記憶がないのに、皮肉なもんだ。
走馬灯は過去の記憶を映し出すものであり、それを失ったにも関わらず見せられる。彼の記憶など三日しかないのに。
だが、彼の見る走馬灯には不思議なことが起こっていた。目の前に起きている状況とほぼ一緒で、大差はない。強いて言うならば周りが外のように明るいことだろうか。
——これが過去の記憶か?
リルは疑問に思うが、それには誰も答えず走馬灯は流れる。
デブが右腕、つまり彼から見て左からの攻撃が繰り出される。それは今の状況と一緒。
そして、視点が一気に右へとズレる。たどたどしく紙一重であるが、どうやら攻撃は食らっていないらしい。右腕は伸ばされたまま、次に左腕のパンチが向かってきて、左へと避ける。そうすると、デブのスキはど真ん中にできる。ぽっかりと、まるでそこを狙えと言わんばかりの。
「っ!」
反撃できそうなタイミング、そこで彼の意識は現実へと戻される。体感だと十秒ぐらいに感じられたが、実際にはコンマ数秒も経ってはいないらしく、未だデブは右手を振り上げたままだ。それでも、動かなければ死ぬのは変わらない事実。
ならば、さきほど見た走馬灯のように動くか? あれが未来視のようなものである確証はないが、賭けるならばそれしかない。ソフィを信じるという手もあったけど、必ず助けてくれるとも限らない。そんな人情的であれば、そもそもこんなところに無理やり連れてはこない。
「まだ……死ねない!」
膝はガクガクと震え、恐怖で体を思うように動かせない部分もあったが、死ねないという僅かな覚悟から、彼は自身の見た走馬灯に賭けることにした。
それと同時にデブは動き出す。彼から見て左からの攻撃、それは走馬灯を見る前も分かっていたこと。だから彼は右へと避ける。
彼女のように上手く、ではないけれども、デブのデカい拳をなんとかギリギリ躱せた。
「けど二回目!」
次の攻撃がすぐ来る。それは通常の彼では予測できなかった事。本来であれば、反応できなかった左から二段目の攻撃。
反射神経なんかでは絶対に避けられない速さではあるが、デブの動きは単調で予測できれば対処はできる。その証拠に、
「だぁぁぁ!」
あの彼が、さっきまで魔物に追いかけ回されていただけのリルがデブの攻撃を避けることができた。本当に間一髪で、足はもつれかけていたが、当たることはなかった。
しかも、デブの両腕は伸ばされたままで、それらによって三段目の攻撃が行われることはない。
「よし! 後は……」
この隙をついて逃げるなり隠れるなりすれば良い。そもそも彼の力で反撃など無理だ。リル自身も分かっていたのか、攻撃する素振りもない。その判断は正しかった、判断自体は。
「ぁ……」
しかし、彼は意識を目の前の敵から一瞬そらしてしまった。どこへ逃げるか、どこへ隠れるかを考えてしまった。
デブの攻撃はまだ終わっておらず、頭突きによる三発目が放たれていた。走馬灯にないそれは彼の反応を遅らせ、もうどうにもできない状況へと持っていかれてしまう。いや走馬灯にあったとしても、彼は体制を崩し、次の行動を即座に移すことはできなかったかもしれない。
なんにせよ、彼の命運はほぼ決まっていた。
デブの頭に潰される。なんともカッコ悪い死に方ではあるが、素人が二回も避けらたのなら上出来だ。
——まだ、まだ!
だが、彼の心は諦めていない。
死にたくない、生きたいなどではなく、もっとその先。このデブを超えたところに彼の固執する理由があるかのよう。目ははっきりと今の現状を捉えている。けれども、焦点自体は別に合わされている。
届かないと分かっていても、掴まずにはいられない。何か方法はないかと模索して、そして……
「隙あり!」
救助者が現れる。
それは上から降ってきたソフィであった。彼女はデブのヘイトが完全にリルへと集中していた瞬間を狙い、頭を大剣で斬る。いや殴った。まさに脳天直下だ。
「グフッ——!」
その衝撃でデブの兜は真っ二つに割れ、さらには脳を揺さぶられたからか、膝から崩れてそのまま倒れてしまう。
リルからすれば急展開に頭が追いついていけないが、とにかく脅威が去ったことは理解できた。そして、安心からまたちょっとチビっていた。
「ふぅ……いやぁナイスだったぜ!」
一体どこに隠れて、どうやって上を取ったのか。突如として姿を現したソフィはデブの体の上に立ち、リルに対して親指を立てる。
「お、お前、一体何処にいたんだ?」
まだ心臓の鼓動はたかぶっており、戦いの余波からの興奮が抑えきれない状態であったが、リルは訊かずにはいられなかった。
「天井だよ、天井。土煙に紛れてあの魔物の視界外に移動して、そのまま上にジャンプしたんだ。
さらに、天井に張り付くためにこの剣をぶっ刺して、機会を伺ってたんだ」
それは耳を疑うような言葉だ。
天井に剣を刺したと、彼女はさも当然のように行ったが、天井は岩だらけだ。彼女にいくらパワーがあるとはいえ、天井に張り付くほどの力というのは人間の力を超えている。
だが、すでに彼女らが人の身を超えているとリルは理解しているので追求はせず、真実だと判断した。
「いやぁ、でも凄かったぜ!」
「何がだよ」
「あいつの攻撃を避けた事がだよ! 一発目は単調だったから分かるとして、二発目は完璧に予測してないと無理な動きだ。私には分かるぜ。
そして、その避け方がこいつの隙をつくようだった。反撃こそはできなかったけど、私に目に狂いはなかったって事だな!」
ニッカリと子供のような笑顔を見せるソフィであったが、彼女の指摘は鋭く、かなり的確だ。彼が走馬灯の行動に沿っただけとは言え、それらは反撃をするためのものだ。
だからこそ、リルはソフィに対する評価を改めた。最初こそ脳筋でただの猪突猛進であるかのように見えて、実は抜け目ない頭の持ち主であった。
「さあ、次はボスだぜ!」
「なんで分かるんだよ」
「そりゃあんなに大層な扉があるからな」
彼女の指差した先、そこには綺麗なはずなのに禍々しいという両極端が混在した雰囲気の大きな扉があった。さっきまではデブで見えなかったが、障害が倒されたことによりその存在が露わとなる。
「この先にルディアもいるはずだ」
側から見れば確証のない言葉ではあるが、リルも扉の向こうにルディアがいると確信、いや感じ取っていた。
何故かは知らない。けれど、彼の第六感はここにきて働く。今まで何も感じなかったはずなのに。
「さあ、行くぜ」
誰に確認を取るまでもなく、ソフィは扉を開ける。
言葉とならぬ咆哮、それは彼の心を恐怖に陥れる。
振りかぶった右腕によって次の瞬間には潰される。否が応でも戦慄し、理解してしまった。
「し、死にたく……」
それでも彼は生を求める。こんなにも近く、死が寄り添おうとしても。
だが、どうにもならない事もある。それを分かっているのか、彼の脳は幻のようなものを見せる。
——なんだこれ?
最初は理解できなかったが、一瞬にしてこれが走馬灯であると判断した。死の間際に見る物だと、彼の知識に残っていたため、そう思い込んでいた。
——記憶がないのに、皮肉なもんだ。
走馬灯は過去の記憶を映し出すものであり、それを失ったにも関わらず見せられる。彼の記憶など三日しかないのに。
だが、彼の見る走馬灯には不思議なことが起こっていた。目の前に起きている状況とほぼ一緒で、大差はない。強いて言うならば周りが外のように明るいことだろうか。
——これが過去の記憶か?
リルは疑問に思うが、それには誰も答えず走馬灯は流れる。
デブが右腕、つまり彼から見て左からの攻撃が繰り出される。それは今の状況と一緒。
そして、視点が一気に右へとズレる。たどたどしく紙一重であるが、どうやら攻撃は食らっていないらしい。右腕は伸ばされたまま、次に左腕のパンチが向かってきて、左へと避ける。そうすると、デブのスキはど真ん中にできる。ぽっかりと、まるでそこを狙えと言わんばかりの。
「っ!」
反撃できそうなタイミング、そこで彼の意識は現実へと戻される。体感だと十秒ぐらいに感じられたが、実際にはコンマ数秒も経ってはいないらしく、未だデブは右手を振り上げたままだ。それでも、動かなければ死ぬのは変わらない事実。
ならば、さきほど見た走馬灯のように動くか? あれが未来視のようなものである確証はないが、賭けるならばそれしかない。ソフィを信じるという手もあったけど、必ず助けてくれるとも限らない。そんな人情的であれば、そもそもこんなところに無理やり連れてはこない。
「まだ……死ねない!」
膝はガクガクと震え、恐怖で体を思うように動かせない部分もあったが、死ねないという僅かな覚悟から、彼は自身の見た走馬灯に賭けることにした。
それと同時にデブは動き出す。彼から見て左からの攻撃、それは走馬灯を見る前も分かっていたこと。だから彼は右へと避ける。
彼女のように上手く、ではないけれども、デブのデカい拳をなんとかギリギリ躱せた。
「けど二回目!」
次の攻撃がすぐ来る。それは通常の彼では予測できなかった事。本来であれば、反応できなかった左から二段目の攻撃。
反射神経なんかでは絶対に避けられない速さではあるが、デブの動きは単調で予測できれば対処はできる。その証拠に、
「だぁぁぁ!」
あの彼が、さっきまで魔物に追いかけ回されていただけのリルがデブの攻撃を避けることができた。本当に間一髪で、足はもつれかけていたが、当たることはなかった。
しかも、デブの両腕は伸ばされたままで、それらによって三段目の攻撃が行われることはない。
「よし! 後は……」
この隙をついて逃げるなり隠れるなりすれば良い。そもそも彼の力で反撃など無理だ。リル自身も分かっていたのか、攻撃する素振りもない。その判断は正しかった、判断自体は。
「ぁ……」
しかし、彼は意識を目の前の敵から一瞬そらしてしまった。どこへ逃げるか、どこへ隠れるかを考えてしまった。
デブの攻撃はまだ終わっておらず、頭突きによる三発目が放たれていた。走馬灯にないそれは彼の反応を遅らせ、もうどうにもできない状況へと持っていかれてしまう。いや走馬灯にあったとしても、彼は体制を崩し、次の行動を即座に移すことはできなかったかもしれない。
なんにせよ、彼の命運はほぼ決まっていた。
デブの頭に潰される。なんともカッコ悪い死に方ではあるが、素人が二回も避けらたのなら上出来だ。
——まだ、まだ!
だが、彼の心は諦めていない。
死にたくない、生きたいなどではなく、もっとその先。このデブを超えたところに彼の固執する理由があるかのよう。目ははっきりと今の現状を捉えている。けれども、焦点自体は別に合わされている。
届かないと分かっていても、掴まずにはいられない。何か方法はないかと模索して、そして……
「隙あり!」
救助者が現れる。
それは上から降ってきたソフィであった。彼女はデブのヘイトが完全にリルへと集中していた瞬間を狙い、頭を大剣で斬る。いや殴った。まさに脳天直下だ。
「グフッ——!」
その衝撃でデブの兜は真っ二つに割れ、さらには脳を揺さぶられたからか、膝から崩れてそのまま倒れてしまう。
リルからすれば急展開に頭が追いついていけないが、とにかく脅威が去ったことは理解できた。そして、安心からまたちょっとチビっていた。
「ふぅ……いやぁナイスだったぜ!」
一体どこに隠れて、どうやって上を取ったのか。突如として姿を現したソフィはデブの体の上に立ち、リルに対して親指を立てる。
「お、お前、一体何処にいたんだ?」
まだ心臓の鼓動はたかぶっており、戦いの余波からの興奮が抑えきれない状態であったが、リルは訊かずにはいられなかった。
「天井だよ、天井。土煙に紛れてあの魔物の視界外に移動して、そのまま上にジャンプしたんだ。
さらに、天井に張り付くためにこの剣をぶっ刺して、機会を伺ってたんだ」
それは耳を疑うような言葉だ。
天井に剣を刺したと、彼女はさも当然のように行ったが、天井は岩だらけだ。彼女にいくらパワーがあるとはいえ、天井に張り付くほどの力というのは人間の力を超えている。
だが、すでに彼女らが人の身を超えているとリルは理解しているので追求はせず、真実だと判断した。
「いやぁ、でも凄かったぜ!」
「何がだよ」
「あいつの攻撃を避けた事がだよ! 一発目は単調だったから分かるとして、二発目は完璧に予測してないと無理な動きだ。私には分かるぜ。
そして、その避け方がこいつの隙をつくようだった。反撃こそはできなかったけど、私に目に狂いはなかったって事だな!」
ニッカリと子供のような笑顔を見せるソフィであったが、彼女の指摘は鋭く、かなり的確だ。彼が走馬灯の行動に沿っただけとは言え、それらは反撃をするためのものだ。
だからこそ、リルはソフィに対する評価を改めた。最初こそ脳筋でただの猪突猛進であるかのように見えて、実は抜け目ない頭の持ち主であった。
「さあ、次はボスだぜ!」
「なんで分かるんだよ」
「そりゃあんなに大層な扉があるからな」
彼女の指差した先、そこには綺麗なはずなのに禍々しいという両極端が混在した雰囲気の大きな扉があった。さっきまではデブで見えなかったが、障害が倒されたことによりその存在が露わとなる。
「この先にルディアもいるはずだ」
側から見れば確証のない言葉ではあるが、リルも扉の向こうにルディアがいると確信、いや感じ取っていた。
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