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イダラマの同志編
1546.予想外
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「ミヤジ殿が危惧している事は分かっているつもりだ。もちろんこのままワシらだけで向かったところで『本部』内には入れるだろうが、その先の中でやられるのがオチであろう。ここまできたら『ライゾウ』様達『妖魔召士』がどこまで優勢に運べるかを見てから行動をした方がよいだろうな。それまでは『結界』を維持しながら様子を見ようと思うが、どうだろうか?」
「あ、ああ……。ユウゲ殿がそう言うならもちろん従うよ。本音をいえば先に『妖魔退魔師』の連中の本部に入って、さっさとイツキ様の元へ向かいたい気持ちが強いけど、どうせ『牢』を守っている隊士も多く居るだろうし、俺だけ向かったってどうしようもねぇのは分かってるしな」
ミヤジはもう本来であれば『イツキ』の顔を見る事すら出来ないところだったのだから、ちょっとでも期待が持てるならば、そちらにかけたいと考えているようであった。
その言葉を聞いたユウゲは軽く頷くと、今度は自身の護衛であるヤエに視線を移す。
「もちろん私もユウゲ様に従います」
「そう言ってくれると助かる。では少しばかり『妖魔召士』様方の戦いぶりを見させて頂こう」
「はい!」
「ああ!」
…………
『結界』を施しながら『殺気』や『魔力』の漏れを警戒しつつ、ユウゲ達は『サクジ』達の快進撃をその目に焼き付けるように観察を続けていく。
そしてユウゲ達はこの『妖魔召士』の集団をただの『ヒュウガ一派』の『同志』達だと勘違いをしたままで、前時代の『妖魔召士』達の恐ろしさを実感する事になるのであった――。
『一の門』を壊すのに使役した『土蜘蛛』、そして鬼人である『瑠慈』、更には天狗の『江王門』。
その全てがランク『6』を上回っており、ユウゲの知る当代の『妖魔召士』達ともまた違う『魔力』の高さを持つ『守旧派』の『妖魔召士』達を目の当たりにして絶句していた。
(な、何なのだ! こ、この圧倒的な戦力は……!? 『イツキ』様の絶する『魔力』程はないが、この町で暴れ始めた彼ら『妖魔召士』達はその全員が『サテツ』様とさえ比べ物にならない『魔力』と『戦力』だ……。こ、こんな方々が『ヒュウガ』様の元に集まり、当代の『妖魔召士』組織から離れたというのか!?)
真相を知らない『ユウゲ』は、彼の視界の中で戦っていた『サクジ』や『守旧派』と呼ばれる前時代の『妖魔召士』達の力量を艦見て信じられないものを見るような目に変わっていた。
ユウゲの知る『妖魔召士』の力量は、あくまでゲンロクの代になってからの『妖魔召士』達が基準値となっているために、使役する『式』自体もランクでいえば『4.5』や『5』といった妖魔が主流であり、そこから『禁術』や『新術』を施した事で意識を失わせたりといった、マイナス面と引き換えにようやく一時的に『5.5』に到達し得る領域の『妖魔』を使役する事が出来るのだと判断に至っているが、この場で使役されている妖魔達は、禁術などを何も用いていない状態にして、高ランクの妖魔を使役しているのである。
そしてよく見る『妖魔』だけではなく、ほとんど見る事のない『天狗』をもこの場に使役されているのだから驚くのも無理はなかった。
ユウゲの知る限りでは『天狗』と契約を行っているのは、この場に居る『妖魔召士』と同じ『ヒュウガ一派』である筈の『上位妖魔召士』である『ジンゼン』が使役する『王連』だけであった。
それ程までに『天狗』と契約を交わす事は難しく、そもそもその『ジンゼン』でさえ『王連』と契約が出来たのは妖魔側の『王連』の気まぐれに過ぎなかったというのは有名な話なのである。
『王連』という大天狗は変わった妖魔であり、人間が苦難に見舞われた時に見せる想像を絶する『力』というモノに興味を抱き、そんな人間達をもっと近くで観察を行いたいというところから『ジンゼン』という『妖魔召士』と契約を行ったらしく、そんな変わり種でもなければ一介の『間と『天狗』が契約を結ぶ事はあり得ないとされている程であった。
そんな天狗が普通にこの場で使役されているのだから、驚くなという方が難しいのであった。
――そしてユウゲ達が予想外の出来事に驚いている内に、あっさりとこの場に居た大勢の『予備群』や『妖魔退魔師衆』達が敗れ去って行くのだった。
当初にユウゲ達が抱いた懸念は払拭されて、気が付けば『妖魔召士』の圧勝に終わり、この場に続々と戦闘を終えた『妖魔召士』達が本部に入るべく集まってくるのであった――。
「あ、ああ……。ユウゲ殿がそう言うならもちろん従うよ。本音をいえば先に『妖魔退魔師』の連中の本部に入って、さっさとイツキ様の元へ向かいたい気持ちが強いけど、どうせ『牢』を守っている隊士も多く居るだろうし、俺だけ向かったってどうしようもねぇのは分かってるしな」
ミヤジはもう本来であれば『イツキ』の顔を見る事すら出来ないところだったのだから、ちょっとでも期待が持てるならば、そちらにかけたいと考えているようであった。
その言葉を聞いたユウゲは軽く頷くと、今度は自身の護衛であるヤエに視線を移す。
「もちろん私もユウゲ様に従います」
「そう言ってくれると助かる。では少しばかり『妖魔召士』様方の戦いぶりを見させて頂こう」
「はい!」
「ああ!」
…………
『結界』を施しながら『殺気』や『魔力』の漏れを警戒しつつ、ユウゲ達は『サクジ』達の快進撃をその目に焼き付けるように観察を続けていく。
そしてユウゲ達はこの『妖魔召士』の集団をただの『ヒュウガ一派』の『同志』達だと勘違いをしたままで、前時代の『妖魔召士』達の恐ろしさを実感する事になるのであった――。
『一の門』を壊すのに使役した『土蜘蛛』、そして鬼人である『瑠慈』、更には天狗の『江王門』。
その全てがランク『6』を上回っており、ユウゲの知る当代の『妖魔召士』達ともまた違う『魔力』の高さを持つ『守旧派』の『妖魔召士』達を目の当たりにして絶句していた。
(な、何なのだ! こ、この圧倒的な戦力は……!? 『イツキ』様の絶する『魔力』程はないが、この町で暴れ始めた彼ら『妖魔召士』達はその全員が『サテツ』様とさえ比べ物にならない『魔力』と『戦力』だ……。こ、こんな方々が『ヒュウガ』様の元に集まり、当代の『妖魔召士』組織から離れたというのか!?)
真相を知らない『ユウゲ』は、彼の視界の中で戦っていた『サクジ』や『守旧派』と呼ばれる前時代の『妖魔召士』達の力量を艦見て信じられないものを見るような目に変わっていた。
ユウゲの知る『妖魔召士』の力量は、あくまでゲンロクの代になってからの『妖魔召士』達が基準値となっているために、使役する『式』自体もランクでいえば『4.5』や『5』といった妖魔が主流であり、そこから『禁術』や『新術』を施した事で意識を失わせたりといった、マイナス面と引き換えにようやく一時的に『5.5』に到達し得る領域の『妖魔』を使役する事が出来るのだと判断に至っているが、この場で使役されている妖魔達は、禁術などを何も用いていない状態にして、高ランクの妖魔を使役しているのである。
そしてよく見る『妖魔』だけではなく、ほとんど見る事のない『天狗』をもこの場に使役されているのだから驚くのも無理はなかった。
ユウゲの知る限りでは『天狗』と契約を行っているのは、この場に居る『妖魔召士』と同じ『ヒュウガ一派』である筈の『上位妖魔召士』である『ジンゼン』が使役する『王連』だけであった。
それ程までに『天狗』と契約を交わす事は難しく、そもそもその『ジンゼン』でさえ『王連』と契約が出来たのは妖魔側の『王連』の気まぐれに過ぎなかったというのは有名な話なのである。
『王連』という大天狗は変わった妖魔であり、人間が苦難に見舞われた時に見せる想像を絶する『力』というモノに興味を抱き、そんな人間達をもっと近くで観察を行いたいというところから『ジンゼン』という『妖魔召士』と契約を行ったらしく、そんな変わり種でもなければ一介の『間と『天狗』が契約を結ぶ事はあり得ないとされている程であった。
そんな天狗が普通にこの場で使役されているのだから、驚くなという方が難しいのであった。
――そしてユウゲ達が予想外の出来事に驚いている内に、あっさりとこの場に居た大勢の『予備群』や『妖魔退魔師衆』達が敗れ去って行くのだった。
当初にユウゲ達が抱いた懸念は払拭されて、気が付けば『妖魔召士』の圧勝に終わり、この場に続々と戦闘を終えた『妖魔召士』達が本部に入るべく集まってくるのであった――。
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