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イダラマの同志編
1539.当代の妖魔退魔師VS前時代の妖魔召士
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「図に乗るなよ! 高ランクの『妖魔』を『式』として従えているようだが、我ら『妖魔』を討伐する事を生業とする『妖魔退魔師』組織の本部に乗り込んできた事を後悔させてくれる!」
『一組』『二組』『三組』に属する幹部の『妖魔退魔師』達は、自分達が『妖魔』を討伐する事を生業とする者達だと自覚し、これまでの経験と実績の基、たとえ高ランクの『妖魔』であっても問題ないと判断して、これまで通りにこの場に居る『妖魔召士』達が『式』にしている『妖魔』を討伐しようと刀に『青』を纏わせながら、恐るべき行動速度で飛び出していく。
サクジ達『守旧派』の『妖魔召士』は全員が『上位妖魔召士』であり、つまりそんな彼らが使役する『式』達もその全員が高ランクの『妖魔』で間違いはない。
だが、この場に現れたのが『式』に『禁術』を施した上で『妖魔』を主体に戦う『上位妖魔召士』達であったならば『妖魔退魔師』達が言葉にしたように『妖魔』討伐を生業とする『妖魔退魔師』に軍配が上がったのだろうが、残念ながら『サクジ』を含めたこの場に居る『上位妖魔召士』は、当代でいうならば『最上位妖魔召士』クラスの『魔力』を有する者達であり、あくまで高ランクの『式』を展開しながらも自身で戦う事を目的とした『妖魔召士』達である。
――つまり『一組』から『三組』に属する彼ら『妖魔退魔師』の幹部達は、サクジ達『妖魔召士』の力量を測り間違えてしまったのであった。
幹部の『妖魔退魔師』達は、流石といわざるを得ない程の速度で『式』達に肉薄すると、得の刀に『青』の形成付与を行い刀を振り切って『式』達を式札へと戻していく。
『妖魔召士』達に使役されている大勢のランク『5』から『5.5』までの『式』達が、次々と本部内の幹部達に蹴散らされていき、ようやく『式』の『妖魔』よりも『妖魔召士』達の人数の方が多くなった頃だった――。
まるで演舞を行うように軽やかな動きで、次々と『妖魔』達を屠っていた『妖魔退魔師』達の身体に、唐突に異常が起こり始めたのである。
――それは『妖魔召士』達の『捉術』による効果、全身に伴う重量感の増加であった。
何もせずに立っているだけであれば、そこまで深刻と呼べる程の違和感ではないが、それが戦闘中ともなれば一気に普段との違いが生じる事になる。
それも戦っている相手は『上位妖魔召士』達が使役している高ランクの『妖魔』である。
まず先頭の集団達が、これまでのような快進撃が行う事が出来なくなり、一体の妖魔に対して一人や二人では太刀打ちが出来なくなり、更に後続の複数人で対処にあたるようになった。
それはつまり『妖魔退魔師』達の数の優位性を一気に欠く事に繋がり、圧倒的な人数差にまで追いやっていた『妖魔退魔師』達と『妖魔召士』達の対比の均衡が再び戦闘開始時頃にまで戻る事となる。
更に『妖魔退魔師』達はサクジ達の放った『捉術』によって動きを鈍らせているため、勝負の流れが『妖魔召士』達に傾いていくのは必然であり、当然の事であった。
それでも均衡が崩れ始めてからでもあっさりと勝負が決まるような事はなく、拮抗状態と呼べる時間は続く。
先頭集団だけではなく、他の『特務』を含めた『妖魔退魔師』達全員が、常に首を振って視線を目まぐるしく動かしながら、危険だと考えられるところへ自ら加勢に出向き対処を行ったのである。
一度不利になってからも完全に形勢が決まらなかったのには、やはり『特務』に属する者達の存在が大きかったようである。
組に属している幹部達でさえ、見落としや見逃しが起こる局面でも間違いを正すように『特務』に属する者達が声をあげたり、突貫するように自ら身体をねじ込ませて対応に向かう。
彼らはあの『特務』の長である『ミスズ』から直接指導を賜った者達であるため、こういった数で生じる乱戦であっても、普段通りの戦うをするための行動は頭に、そして身体に叩きこまれているのであった。
とくに『カヤ』や『ナギリ』はあの『加護の森』での『妖魔召士』や『特別退魔士』といった『捉術』を持ち得る者達と実際に実戦を積んだ事で更に、持っている才能、そして資質が開花しているようである。
『妖魔召士』の行う『術』の呼吸や間合いを見逃す視野感に、次に起こり得るだろうと現実的な予測、実際に『妖魔召士』達と戦った経験則。
それらの要素がこの大事な局面でくまなく散りばめられて、不利をトントンといえる拮抗状況にまで巻き返す役割の一端を担ったのであった。
『一組』『二組』『三組』に属する幹部の『妖魔退魔師』達は、自分達が『妖魔』を討伐する事を生業とする者達だと自覚し、これまでの経験と実績の基、たとえ高ランクの『妖魔』であっても問題ないと判断して、これまで通りにこの場に居る『妖魔召士』達が『式』にしている『妖魔』を討伐しようと刀に『青』を纏わせながら、恐るべき行動速度で飛び出していく。
サクジ達『守旧派』の『妖魔召士』は全員が『上位妖魔召士』であり、つまりそんな彼らが使役する『式』達もその全員が高ランクの『妖魔』で間違いはない。
だが、この場に現れたのが『式』に『禁術』を施した上で『妖魔』を主体に戦う『上位妖魔召士』達であったならば『妖魔退魔師』達が言葉にしたように『妖魔』討伐を生業とする『妖魔退魔師』に軍配が上がったのだろうが、残念ながら『サクジ』を含めたこの場に居る『上位妖魔召士』は、当代でいうならば『最上位妖魔召士』クラスの『魔力』を有する者達であり、あくまで高ランクの『式』を展開しながらも自身で戦う事を目的とした『妖魔召士』達である。
――つまり『一組』から『三組』に属する彼ら『妖魔退魔師』の幹部達は、サクジ達『妖魔召士』の力量を測り間違えてしまったのであった。
幹部の『妖魔退魔師』達は、流石といわざるを得ない程の速度で『式』達に肉薄すると、得の刀に『青』の形成付与を行い刀を振り切って『式』達を式札へと戻していく。
『妖魔召士』達に使役されている大勢のランク『5』から『5.5』までの『式』達が、次々と本部内の幹部達に蹴散らされていき、ようやく『式』の『妖魔』よりも『妖魔召士』達の人数の方が多くなった頃だった――。
まるで演舞を行うように軽やかな動きで、次々と『妖魔』達を屠っていた『妖魔退魔師』達の身体に、唐突に異常が起こり始めたのである。
――それは『妖魔召士』達の『捉術』による効果、全身に伴う重量感の増加であった。
何もせずに立っているだけであれば、そこまで深刻と呼べる程の違和感ではないが、それが戦闘中ともなれば一気に普段との違いが生じる事になる。
それも戦っている相手は『上位妖魔召士』達が使役している高ランクの『妖魔』である。
まず先頭の集団達が、これまでのような快進撃が行う事が出来なくなり、一体の妖魔に対して一人や二人では太刀打ちが出来なくなり、更に後続の複数人で対処にあたるようになった。
それはつまり『妖魔退魔師』達の数の優位性を一気に欠く事に繋がり、圧倒的な人数差にまで追いやっていた『妖魔退魔師』達と『妖魔召士』達の対比の均衡が再び戦闘開始時頃にまで戻る事となる。
更に『妖魔退魔師』達はサクジ達の放った『捉術』によって動きを鈍らせているため、勝負の流れが『妖魔召士』達に傾いていくのは必然であり、当然の事であった。
それでも均衡が崩れ始めてからでもあっさりと勝負が決まるような事はなく、拮抗状態と呼べる時間は続く。
先頭集団だけではなく、他の『特務』を含めた『妖魔退魔師』達全員が、常に首を振って視線を目まぐるしく動かしながら、危険だと考えられるところへ自ら加勢に出向き対処を行ったのである。
一度不利になってからも完全に形勢が決まらなかったのには、やはり『特務』に属する者達の存在が大きかったようである。
組に属している幹部達でさえ、見落としや見逃しが起こる局面でも間違いを正すように『特務』に属する者達が声をあげたり、突貫するように自ら身体をねじ込ませて対応に向かう。
彼らはあの『特務』の長である『ミスズ』から直接指導を賜った者達であるため、こういった数で生じる乱戦であっても、普段通りの戦うをするための行動は頭に、そして身体に叩きこまれているのであった。
とくに『カヤ』や『ナギリ』はあの『加護の森』での『妖魔召士』や『特別退魔士』といった『捉術』を持ち得る者達と実際に実戦を積んだ事で更に、持っている才能、そして資質が開花しているようである。
『妖魔召士』の行う『術』の呼吸や間合いを見逃す視野感に、次に起こり得るだろうと現実的な予測、実際に『妖魔召士』達と戦った経験則。
それらの要素がこの大事な局面でくまなく散りばめられて、不利をトントンといえる拮抗状況にまで巻き返す役割の一端を担ったのであった。
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