1,351 / 1,915
サカダイ編
1334.事情を理解したイツキ達
しおりを挟む
ヒノエはイツキがどんな反応を示すのかと考えていたが、イツキが口を開く前にその隣に居る『ミヤジ』から言葉を掛けられるのであった。
「おいおい、冗談言うなよ。サノスケがイツキ様の事を話すわけがないだろ。アンタが一体何を狙ってそんな事を口にしているかは知らねぇが、そんな見え透いた嘘に騙される程俺達は甘くないぜ?」
ヒノエは直ぐに返事をせずに、この男が隣に居る男達に『ミヤジ』と呼ばれていた事を思い出して、あの『旅籠町』から現在の『煌鴟梟』のボスであった『トウジ』という男と一緒に、ヒュウガ殿に連れ出された奴の片割れだという事に思い至るのだった。
「嘘じゃねぇよ。それにサノスケって野郎はお前の事も言っていたぜ? 確かそこに居るイツキが『煌鴟梟』を離れて『退魔組』の頭領補佐についた後も、お前は今みたいにそいつに付き従ってきたんだろ? だからお前はヒュウガ殿に体よく利用されて『旅籠町』に連れ出されたらしいじゃないか。そう言えばお前ともう一人脱獄した『トウジ』って野郎は一緒じゃねぇみたいだが、何処へ行ったんだ?」
「!?」
流石に憶測だけでここまで詳しく話せる筈がないと気づかされたミヤジは、無意識にイツキの方を見てしまうのであった。
「どうやら本当にサノスケは喋っちまったようだな。あんたは交渉面でも相当に厄介な相手だとは色々と噂で聞いてはいたが、今の言葉に『取引で有利』を取るような交渉手法は、俺の知る限りでは何一つ使っていないな」
ヒノエも今のイツキの言葉と口振り。そして喋っている最中にも周囲の人間を見渡して、どれだけ自分の言葉に耳を傾けているかを判断して、そしてそれ次第で話し方や伝え方を変えて、効果的に人の耳にいれるようなテクニックを無意識に行っているのを見て、同じやり方を好んで使うヒノエはイツキという男を再評価する。
そして色々と侮れない男なのだと頭に叩き込むのだった。
「ヒノエ組長。ちょっといいかしら?」
「ん?」
今までずっと『イツキ』を観察するように視線を向けていたキョウカが突然口を開いた。
「ああ、構わねぇよ? どうしたんだい、キョウカ組長?」
発言の許可を取ったキョウカはコクリと頷いて、ミヤジの方を見た。ミヤジは俺に何かを言うつもりかとばかりに身構え始める。
「その子と一緒に居たのが、旅籠町で捕縛されていた『トウジ』という人なのかどうかまでは知らないけど、一緒に『ケイノト』町へ入り込んできた商人の恰好をした男は、南の森の洞穴の奥でもう仏になっていたわよ」
「!?」
この場に居る者達の大半が驚きの表情を浮かべる。
ヒノエやミヤジの驚きは当然のことながら、先程まで飄々とした態度を取っていたイツキが一番驚いているのを『キョウカ』は目聡く見つけるのだった。
「お、お前! 適当な事いってんじゃねぇぞ!」
「嘘じゃないわよ? どうやらその『トウジ』って人を使って私を森へおびき出そうとしたのでしょうね。そして私が実際にやってくるという事を確信してから『ヒュウガ』殿の一派の『妖魔召士』が用済みとばかりに処理を行ったのでしょう。私の言葉が信じられないのならば、供養した場所を教えるから自分の目で確かめに行くといいわよ」
キョウカ組長の話す内容に唖然とするユウゲやミヤジにイツキだった。
「成程……。どうやら奴らは何らかの形で『退魔組』に『キョウカ』組長が来るという情報を得て、それを考慮した上でお前や、そのトウジって男を『ヒュウガ』殿は旅籠町の牢から出したんだろう。そして上手く行った後に『ヒュウガ』殿達の情報を色々と持っている『トウジ』って男を生かしておくと面倒だと考えて部下にひと思いにやらせたってところか」
「洞穴の中でトウジって人の首のない亡骸を見た時は、流石に直接の関係がない私でも『妖魔召士』達に憤りを感じたわ。奴ら『ヒュウガ一派』は人道から外れた行為を易々とする連中よ!」
今こうしてヒュウガ一派が行った非常な行いを口にしながら、キョウカは『チジク』の事を思い出して、決して奴らの行っている行為の数々は許されていいものではないと言葉に感情を宿らせるのであった。
『ヒノエ』組長が『サノスケ』から聞いたという情報に、実際に現場で色々と真相をみてきたという『キョウカ』組長。二人の話を照らし合わせると、確かに色々と辻褄があってくる。
どうやら『キョウカ』という一騎当千と呼べる『組長格』を遠ざけるために、旅籠町の牢に入れられていた『ミヤジ』と『トウジ』を利用したということで間違いないだろう。
彼らは色々と根拠のある内容の話を聞かされて、少しずつ納得せざるを得なくなってきていた。
そして二人の話を大人しく聞いていたイツキが遂に口を開くのだった。
「あーあ。とんでもない化け物に目を付けられるし、サノスケには裏切られちまったようだし、更には大事な『部下』は仲間だと思っていた奴らに殺されちまったか。本当に何も上手くいかねぇなあ?」
彼は自分が仲間と認めた者以外はどうでもいいが、自分の『部下』や『仲間』にだけは本当の家族のように接していた。特に『サノスケ』や『ミヤジ』それに『トウジ』は特別彼が気に入っている者達だったのである。
「い、イツキ様……っ!」
――ミヤジはわざと明るく話すイツキの心情を察して心が痛むのを感じるのであった。
「なあ? トウジが死んだというのは本当なのか?」
どうやらまだ彼は『トウジ』がこの世に居なくなったことを認めたくないのだろう。
何かに縋るような気持ちで実際に亡骸を見たというキョウカに再び確かめるのだった。
そしてずっとイツキを観察していたキョウカは、視線を合わせられて問いかけられた事で、ゆっくりと首を縦に振るのだった。
「そうか……」
キョウカに最後の確認を取ったイツキは顔を俯かせて項垂れたが、そこでソフィはイツキが何やら魔力回路から『魔力』を出そうとしている事に誰よりも早く気づいて静かに声を掛けた。
「やめておけ。何をするつもりかは知らぬが、そんな膨大な『魔力』をこの場で使う事は我は無視出来ぬ。よからぬことを考えるのならば、我は容赦なく止めさせてもらうぞ」
『捉術』を使ってどうにかこの場から、ユウゲとミヤジを連れて離脱しようと画策したイツキだったが、事を起こす前の時点でソフィに勘付かれてしまい、行動するのをやめたのであった。
どうやらソフィと直接戦った彼は、ここで再び本気で逃げようとしても抵抗出来ずに再び捕まると確信したようだった。
「くっ……!!」
どうやら今の悔しがるイツキは演技ではないようであった。
「俺はこうなる事が嫌で『煌鴟梟』から離れたんだよ! それなのに結局は『想像出来る最悪』に行き着いちまいやがった!」
サノスケの話を聞いた時は、あの野郎仕方ねぇ奴だと、まだ笑って許せる話だった。
――だが、可愛がっていたトウジが『ヒュウガ』に利用されて最後は用済みとばかりに処分された事に関してだけは、決して彼は許せなかったようである。
「お前、妖魔団の乱で首領であった『紅羽』を倒したらしいな? それが本当かどうかは分からねぇが、サノスケって奴の話では、それだけの強さを持つお前を味方につけようと『ヒュウガ』殿は、そこに居るお前に懐いている奴も牢から出したらしいぞ。是が非でもお前を『一派』に入れたかったんだろうな。ヒュウガ殿が『退魔組』を味方につけようとしたのも頭領の『サテツ』じゃなくてお前が目的で間違いないだろうよ」
ヒノエは追い打ちをかけるつもりではなく、もちろん交渉や取引を狙って真相を話したわけでもなかった。
これまでの一連の話の流れを理解した彼女は、イツキという男が全てを失った上に何かを決起しようとした瞬間に、ソフィによって行動を阻まれたところを見て、流石に彼女であっても同情の余地が有ると考えたのだろう。武士の情けというわけではないが、せめてもの餞別代りに当初は、取引交渉材料に使おうとしていた情報の一つを与えたのだった。
「はは……。あんたらそんな事まで知ってんのか。そうだな、あの『妖魔団の乱』での内容を知っている『ヒュウガ』殿だったら、俺を一派に加えようとするのも分かる話だ……」
「でもよ……! それなら頼み方ってもんがあるだろうが! 力を借りようとする奴の『身内』を利用して使い捨てるってのはどういう発想で行えるっていうんだ? 俺は信じられねぇ!!」
色々な感情が綯い交ぜになっているイツキは、右手に魔力を集約して思いきり机に振り下ろそうとした。
――だが、その振り下ろした手は、ソフィの手であっさりと受け止められるのだった。
「お主の気持ちは理解は出来るが、ここで物に八つ当たりをしても仕方が無いだろう? 今は堪えてきたるべき時に備えてその怒りはとっておけ」
「きたるべき時に備えろだって? そんな時がいつ来るって言うんだ……よ」
怒りの矛先をソフィに向けたイツキだったが、その視線の先に居る『ソフィ』の恐ろしく冷たい目を見て静かに、戦っていた時のソフィの恐ろしさが蘇り言葉を失うのであった。
……
……
……
「おいおい、冗談言うなよ。サノスケがイツキ様の事を話すわけがないだろ。アンタが一体何を狙ってそんな事を口にしているかは知らねぇが、そんな見え透いた嘘に騙される程俺達は甘くないぜ?」
ヒノエは直ぐに返事をせずに、この男が隣に居る男達に『ミヤジ』と呼ばれていた事を思い出して、あの『旅籠町』から現在の『煌鴟梟』のボスであった『トウジ』という男と一緒に、ヒュウガ殿に連れ出された奴の片割れだという事に思い至るのだった。
「嘘じゃねぇよ。それにサノスケって野郎はお前の事も言っていたぜ? 確かそこに居るイツキが『煌鴟梟』を離れて『退魔組』の頭領補佐についた後も、お前は今みたいにそいつに付き従ってきたんだろ? だからお前はヒュウガ殿に体よく利用されて『旅籠町』に連れ出されたらしいじゃないか。そう言えばお前ともう一人脱獄した『トウジ』って野郎は一緒じゃねぇみたいだが、何処へ行ったんだ?」
「!?」
流石に憶測だけでここまで詳しく話せる筈がないと気づかされたミヤジは、無意識にイツキの方を見てしまうのであった。
「どうやら本当にサノスケは喋っちまったようだな。あんたは交渉面でも相当に厄介な相手だとは色々と噂で聞いてはいたが、今の言葉に『取引で有利』を取るような交渉手法は、俺の知る限りでは何一つ使っていないな」
ヒノエも今のイツキの言葉と口振り。そして喋っている最中にも周囲の人間を見渡して、どれだけ自分の言葉に耳を傾けているかを判断して、そしてそれ次第で話し方や伝え方を変えて、効果的に人の耳にいれるようなテクニックを無意識に行っているのを見て、同じやり方を好んで使うヒノエはイツキという男を再評価する。
そして色々と侮れない男なのだと頭に叩き込むのだった。
「ヒノエ組長。ちょっといいかしら?」
「ん?」
今までずっと『イツキ』を観察するように視線を向けていたキョウカが突然口を開いた。
「ああ、構わねぇよ? どうしたんだい、キョウカ組長?」
発言の許可を取ったキョウカはコクリと頷いて、ミヤジの方を見た。ミヤジは俺に何かを言うつもりかとばかりに身構え始める。
「その子と一緒に居たのが、旅籠町で捕縛されていた『トウジ』という人なのかどうかまでは知らないけど、一緒に『ケイノト』町へ入り込んできた商人の恰好をした男は、南の森の洞穴の奥でもう仏になっていたわよ」
「!?」
この場に居る者達の大半が驚きの表情を浮かべる。
ヒノエやミヤジの驚きは当然のことながら、先程まで飄々とした態度を取っていたイツキが一番驚いているのを『キョウカ』は目聡く見つけるのだった。
「お、お前! 適当な事いってんじゃねぇぞ!」
「嘘じゃないわよ? どうやらその『トウジ』って人を使って私を森へおびき出そうとしたのでしょうね。そして私が実際にやってくるという事を確信してから『ヒュウガ』殿の一派の『妖魔召士』が用済みとばかりに処理を行ったのでしょう。私の言葉が信じられないのならば、供養した場所を教えるから自分の目で確かめに行くといいわよ」
キョウカ組長の話す内容に唖然とするユウゲやミヤジにイツキだった。
「成程……。どうやら奴らは何らかの形で『退魔組』に『キョウカ』組長が来るという情報を得て、それを考慮した上でお前や、そのトウジって男を『ヒュウガ』殿は旅籠町の牢から出したんだろう。そして上手く行った後に『ヒュウガ』殿達の情報を色々と持っている『トウジ』って男を生かしておくと面倒だと考えて部下にひと思いにやらせたってところか」
「洞穴の中でトウジって人の首のない亡骸を見た時は、流石に直接の関係がない私でも『妖魔召士』達に憤りを感じたわ。奴ら『ヒュウガ一派』は人道から外れた行為を易々とする連中よ!」
今こうしてヒュウガ一派が行った非常な行いを口にしながら、キョウカは『チジク』の事を思い出して、決して奴らの行っている行為の数々は許されていいものではないと言葉に感情を宿らせるのであった。
『ヒノエ』組長が『サノスケ』から聞いたという情報に、実際に現場で色々と真相をみてきたという『キョウカ』組長。二人の話を照らし合わせると、確かに色々と辻褄があってくる。
どうやら『キョウカ』という一騎当千と呼べる『組長格』を遠ざけるために、旅籠町の牢に入れられていた『ミヤジ』と『トウジ』を利用したということで間違いないだろう。
彼らは色々と根拠のある内容の話を聞かされて、少しずつ納得せざるを得なくなってきていた。
そして二人の話を大人しく聞いていたイツキが遂に口を開くのだった。
「あーあ。とんでもない化け物に目を付けられるし、サノスケには裏切られちまったようだし、更には大事な『部下』は仲間だと思っていた奴らに殺されちまったか。本当に何も上手くいかねぇなあ?」
彼は自分が仲間と認めた者以外はどうでもいいが、自分の『部下』や『仲間』にだけは本当の家族のように接していた。特に『サノスケ』や『ミヤジ』それに『トウジ』は特別彼が気に入っている者達だったのである。
「い、イツキ様……っ!」
――ミヤジはわざと明るく話すイツキの心情を察して心が痛むのを感じるのであった。
「なあ? トウジが死んだというのは本当なのか?」
どうやらまだ彼は『トウジ』がこの世に居なくなったことを認めたくないのだろう。
何かに縋るような気持ちで実際に亡骸を見たというキョウカに再び確かめるのだった。
そしてずっとイツキを観察していたキョウカは、視線を合わせられて問いかけられた事で、ゆっくりと首を縦に振るのだった。
「そうか……」
キョウカに最後の確認を取ったイツキは顔を俯かせて項垂れたが、そこでソフィはイツキが何やら魔力回路から『魔力』を出そうとしている事に誰よりも早く気づいて静かに声を掛けた。
「やめておけ。何をするつもりかは知らぬが、そんな膨大な『魔力』をこの場で使う事は我は無視出来ぬ。よからぬことを考えるのならば、我は容赦なく止めさせてもらうぞ」
『捉術』を使ってどうにかこの場から、ユウゲとミヤジを連れて離脱しようと画策したイツキだったが、事を起こす前の時点でソフィに勘付かれてしまい、行動するのをやめたのであった。
どうやらソフィと直接戦った彼は、ここで再び本気で逃げようとしても抵抗出来ずに再び捕まると確信したようだった。
「くっ……!!」
どうやら今の悔しがるイツキは演技ではないようであった。
「俺はこうなる事が嫌で『煌鴟梟』から離れたんだよ! それなのに結局は『想像出来る最悪』に行き着いちまいやがった!」
サノスケの話を聞いた時は、あの野郎仕方ねぇ奴だと、まだ笑って許せる話だった。
――だが、可愛がっていたトウジが『ヒュウガ』に利用されて最後は用済みとばかりに処分された事に関してだけは、決して彼は許せなかったようである。
「お前、妖魔団の乱で首領であった『紅羽』を倒したらしいな? それが本当かどうかは分からねぇが、サノスケって奴の話では、それだけの強さを持つお前を味方につけようと『ヒュウガ』殿は、そこに居るお前に懐いている奴も牢から出したらしいぞ。是が非でもお前を『一派』に入れたかったんだろうな。ヒュウガ殿が『退魔組』を味方につけようとしたのも頭領の『サテツ』じゃなくてお前が目的で間違いないだろうよ」
ヒノエは追い打ちをかけるつもりではなく、もちろん交渉や取引を狙って真相を話したわけでもなかった。
これまでの一連の話の流れを理解した彼女は、イツキという男が全てを失った上に何かを決起しようとした瞬間に、ソフィによって行動を阻まれたところを見て、流石に彼女であっても同情の余地が有ると考えたのだろう。武士の情けというわけではないが、せめてもの餞別代りに当初は、取引交渉材料に使おうとしていた情報の一つを与えたのだった。
「はは……。あんたらそんな事まで知ってんのか。そうだな、あの『妖魔団の乱』での内容を知っている『ヒュウガ』殿だったら、俺を一派に加えようとするのも分かる話だ……」
「でもよ……! それなら頼み方ってもんがあるだろうが! 力を借りようとする奴の『身内』を利用して使い捨てるってのはどういう発想で行えるっていうんだ? 俺は信じられねぇ!!」
色々な感情が綯い交ぜになっているイツキは、右手に魔力を集約して思いきり机に振り下ろそうとした。
――だが、その振り下ろした手は、ソフィの手であっさりと受け止められるのだった。
「お主の気持ちは理解は出来るが、ここで物に八つ当たりをしても仕方が無いだろう? 今は堪えてきたるべき時に備えてその怒りはとっておけ」
「きたるべき時に備えろだって? そんな時がいつ来るって言うんだ……よ」
怒りの矛先をソフィに向けたイツキだったが、その視線の先に居る『ソフィ』の恐ろしく冷たい目を見て静かに、戦っていた時のソフィの恐ろしさが蘇り言葉を失うのであった。
……
……
……
0
お気に入りに追加
424
あなたにおすすめの小説
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる