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サカダイ編
1209.聞かされた事情
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ケイノトの町にある『退魔組』で上手くイツキと再会が出来たミヤジは、そのイツキと夕方に再度会う約束を上手く取り付けられた。そして共にここまで行動していた煌鴟梟のボスであるトウジは、上手く行った事をヒュウガ達に伝えに行くと言ってミヤジと別れたのであった。
「しかし退魔組には『ユウゲ』殿や、他の『特別退魔士』の姿が見えなかったな。あの妖魔召士の連中の話では『特別退魔士』全員が、普段の任務から外れて集結しているとの事だったが……」
ミヤジはこの町に来る前にヒュウガ達に拉致されていた時の事を思い出し、盗み聞きしていた話の内容を頭の中で思い出しながら実際に『退魔組』に『特別退魔士』達の姿がなかった事で、何か違和感のようなモノを感じたのであった。しかしその違和感の正体が分からず、ひとまずはその事を考えるのを先延ばしにするミヤジであった。
退魔組に入る時に寄った蕎麦屋の食事処ではなく、別の食事処で時間を潰していたミヤジだが、もうそろそろ頃合いだろうと店を出るのだった。
「イツキ様は夕方頃に裏路地へ来いと言っていたな。まだ少し早いかもしれないが、俺は別にこの町に詳しいわけではないからな……。今のうちにそっちの方を散策しておこうか。しかしあのサテツとかいう妖魔召士の野郎、本当に気に喰わないな……。あんな風にイツキ様をどつきやがって!」
退魔組の現場を預かる妖魔召士『サテツ』の事は、直接『妖魔召士』組織と関係のない『煌鴟梟』の方でもよく噂が流れて来る程であったが、まさかあそこまで噂通りの乱暴者だとはミヤジも思わなかった。
「イツキ様もよく我慢していられるよな。昔のイツキ様だったらとっくの昔にキレてそうなもんだけど」
ぶつぶつと独り言ちながらミヤジは、『退魔組』を見張っていた連中の居る方ではない場所から、裏路地の方へと入っていく。
ケイノトの裏路地は表通りとは違って華やかさを一切感じらず、長屋がびっしりと連なっていて至るところにガラの悪そうな連中がたむろしていた。
そしてミヤジが裏路地に顔を出した事で、そのたむろしている連中が数人程視線を向けてきた。どうやら余所者が勝手にうろついているところを見て絡んでくるつもりなのだろう。
「おい、そこの兄ちゃんちょっと待ちな」
そらきたとばかりにミヤジは足を止めて、声を掛けてきた連中の顔を見る。
「……俺に何か用か?」
「うっ……!」
ミヤジは絡んできた若い男をギラついた目で睨みつけると、声を掛けてきた男の方が一歩後退るのであった。
普通の一般人であれば、ガラの悪そうな連中がこんな裏通りで近寄って来ると脅える様子を見せるだろうが、ミヤジはこう見えても『煌鴟梟』という犯罪組織で幹部だった男である。どうやらミヤジはさっき睨んだ時に、この連中が大した事の無い見せかけの連中だと直ぐに看破したようで、声を荒げる事も無く視線をじっと向けたままで相手の返事を待つ。
「い、いや、見ねぇ顔だと思ってよ。道に迷ってここに来たんじゃないかと思って親切心のつもりで、こ、声を掛けただけだ……。は、ははは!」
ミヤジに怯えているのがミエミエだったが、あえて詰める必要はないと判断したミヤジは軽く頷いた。
「俺はこの裏通りで人と待ち合わせしてて忙しいんだけど、もう用がねぇなら行かせてもらってもいいか?」
「あ、ああ……! い、いや、こっちこそいきなり声を掛けて悪かったな」
そう言って絡んできた連中は、逃げるようにミヤジの元から去って行くのであった。
ミヤジは去って行く男達の姿を見送っていたが、後ろから突然肩に手を置かれた事で慌てて後ろを振り返る。
「くくっ、お前何やってんだよ?」
「い、イツキ様! 見ていたんですか!」
「ああ……。いつもの道に変な連中が見張っていやがったから、道を変えてこっちから来たらお前の姿が見えたもんでな。絡まれてたようだから助けてやろうと思ってたんだが……、お前も偉くなったもんだな」
普段のこの町の「イツキ」を知っている者が、今の「イツキ』の態度を見れば不思議に思える程に別人であったが、ミヤジからすれば目の前に居るこの男こそが『煌鴟梟』に居た頃のボスの姿であった為に、何も違和感が無かった。
「へ、へへ……。俺だって煌鴟梟の幹部っすからね」
ミヤジが照れながらそんな事を口にしていると、イツキは不思議そうな表情を浮かべた。
「それでお前だけか? トウジは何処行った?」
「ああ……、今は別行動何ですよ。そうだ! イツキ様に大事な話があるんです!」
「まあ待て。お前らが『退魔組』にまでわざわざ顔を見せに来た程だ。余程の事情なんだろう? 話は家でゆっくりと聞くからついて来い」
ヒュウガの頼まれていた伝言の事を思い出してその事を話そうとしたミヤジだったが、イツキにそう言われては黙ってついて行くしかなく、慌ててイツキの後を追いかけるミヤジであった。
…………
イツキが普段使っている長屋は、同じ裏路地にあるエイジやシュウが住んでいる長屋とは反対方向の場所にあった。中へ通されたミヤジは、余りに物がないその部屋を一通り見回すとその口を開いた。
「ほ、本当にこんな場所に住んでるんですか? あのイツキ様が……?」
ミヤジは裏路地に入って長屋を見た時に、だいたいどういう所にイツキが居るかは予想はついていたが、その部屋の中までがまさか布団とちゃぶ台しかないような質素な部屋とは思わなかった。
「まぁほとんど退魔組の屯所に居るからな。ここへは寝る為に帰るか、今のお前みたいに客が来た時の場として使うくらいなもんだから、最低限の生活が出来れば何でもいいんだよ」
「そ、そうなんすね……」
煌鴟梟のボスであった頃のイツキとは正反対の暮らしぶりに、どうやらミヤジは驚きを隠し切れない様子だった。
「まぁ俺の部屋の事なんざどうでもいいだろう? 今はお前の話を聞かせて欲しいんだがな」
「は、はい、すんません! それが実は……」
イツキはミヤジの話に耳を傾けていたが、煌鴟梟のボスを任せたトウジが幹部達に何の相談もなく勝手に新人を入れたかと思えば、それが原因で様子がおかしくなってしまい、挙句に予備群達に取り押さえられて煌鴟梟が壊滅してしまったという話の途中で、彼は複雑そうな表情を浮かべるのだった。
(成程。事前にユウゲから報告があった話の通りだな。さっき見た時のトウジはどこも可笑しい様子はなかったように感じられたが、どうやら一時的に操られていたという線がやはり濃厚だろうな……)
順を追って経緯を話していくミヤジの言葉は非常に分かりやすく、流石に煌鴟梟の幹部に仕立てただけあって、長く離れていたイツキもこれまでの内情に理解に及んだ様子であった。
「それでヒュウガって『妖魔召士』が予備群に捕縛された俺達を屯所から逃してくれたんですが、どうやら『退魔組』のイツキ様とサテツ様の二人と直接話がしたいと、俺達に伝言を頼んできたんですよ」
そしてようやくここに至るまでの全ての事情を聞かされたイツキは、面倒臭そうに顔を顰めるのだった。
「おいおい。ヒュウガ殿の馬鹿、やらかしてくれてるじゃねぇか……! 『妖魔退魔師』組織の連中だけじゃなく、ゲンロクの爺達まで敵に回したって事かよ!」
やってられねぇとばかりに吐き捨てながら、万年床の布団に倒れ込みながら大きく溜息を吐くイツキの姿を見て、イツキやサテツ達がヒュウガとの間で行われていたやりとりを全く知らないミヤジは、どういう事だと言いたげな顔をして布団に寝っ転がっているイツキの顔を覗き込むのだった。
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退魔組に入る時に寄った蕎麦屋の食事処ではなく、別の食事処で時間を潰していたミヤジだが、もうそろそろ頃合いだろうと店を出るのだった。
「イツキ様は夕方頃に裏路地へ来いと言っていたな。まだ少し早いかもしれないが、俺は別にこの町に詳しいわけではないからな……。今のうちにそっちの方を散策しておこうか。しかしあのサテツとかいう妖魔召士の野郎、本当に気に喰わないな……。あんな風にイツキ様をどつきやがって!」
退魔組の現場を預かる妖魔召士『サテツ』の事は、直接『妖魔召士』組織と関係のない『煌鴟梟』の方でもよく噂が流れて来る程であったが、まさかあそこまで噂通りの乱暴者だとはミヤジも思わなかった。
「イツキ様もよく我慢していられるよな。昔のイツキ様だったらとっくの昔にキレてそうなもんだけど」
ぶつぶつと独り言ちながらミヤジは、『退魔組』を見張っていた連中の居る方ではない場所から、裏路地の方へと入っていく。
ケイノトの裏路地は表通りとは違って華やかさを一切感じらず、長屋がびっしりと連なっていて至るところにガラの悪そうな連中がたむろしていた。
そしてミヤジが裏路地に顔を出した事で、そのたむろしている連中が数人程視線を向けてきた。どうやら余所者が勝手にうろついているところを見て絡んでくるつもりなのだろう。
「おい、そこの兄ちゃんちょっと待ちな」
そらきたとばかりにミヤジは足を止めて、声を掛けてきた連中の顔を見る。
「……俺に何か用か?」
「うっ……!」
ミヤジは絡んできた若い男をギラついた目で睨みつけると、声を掛けてきた男の方が一歩後退るのであった。
普通の一般人であれば、ガラの悪そうな連中がこんな裏通りで近寄って来ると脅える様子を見せるだろうが、ミヤジはこう見えても『煌鴟梟』という犯罪組織で幹部だった男である。どうやらミヤジはさっき睨んだ時に、この連中が大した事の無い見せかけの連中だと直ぐに看破したようで、声を荒げる事も無く視線をじっと向けたままで相手の返事を待つ。
「い、いや、見ねぇ顔だと思ってよ。道に迷ってここに来たんじゃないかと思って親切心のつもりで、こ、声を掛けただけだ……。は、ははは!」
ミヤジに怯えているのがミエミエだったが、あえて詰める必要はないと判断したミヤジは軽く頷いた。
「俺はこの裏通りで人と待ち合わせしてて忙しいんだけど、もう用がねぇなら行かせてもらってもいいか?」
「あ、ああ……! い、いや、こっちこそいきなり声を掛けて悪かったな」
そう言って絡んできた連中は、逃げるようにミヤジの元から去って行くのであった。
ミヤジは去って行く男達の姿を見送っていたが、後ろから突然肩に手を置かれた事で慌てて後ろを振り返る。
「くくっ、お前何やってんだよ?」
「い、イツキ様! 見ていたんですか!」
「ああ……。いつもの道に変な連中が見張っていやがったから、道を変えてこっちから来たらお前の姿が見えたもんでな。絡まれてたようだから助けてやろうと思ってたんだが……、お前も偉くなったもんだな」
普段のこの町の「イツキ」を知っている者が、今の「イツキ』の態度を見れば不思議に思える程に別人であったが、ミヤジからすれば目の前に居るこの男こそが『煌鴟梟』に居た頃のボスの姿であった為に、何も違和感が無かった。
「へ、へへ……。俺だって煌鴟梟の幹部っすからね」
ミヤジが照れながらそんな事を口にしていると、イツキは不思議そうな表情を浮かべた。
「それでお前だけか? トウジは何処行った?」
「ああ……、今は別行動何ですよ。そうだ! イツキ様に大事な話があるんです!」
「まあ待て。お前らが『退魔組』にまでわざわざ顔を見せに来た程だ。余程の事情なんだろう? 話は家でゆっくりと聞くからついて来い」
ヒュウガの頼まれていた伝言の事を思い出してその事を話そうとしたミヤジだったが、イツキにそう言われては黙ってついて行くしかなく、慌ててイツキの後を追いかけるミヤジであった。
…………
イツキが普段使っている長屋は、同じ裏路地にあるエイジやシュウが住んでいる長屋とは反対方向の場所にあった。中へ通されたミヤジは、余りに物がないその部屋を一通り見回すとその口を開いた。
「ほ、本当にこんな場所に住んでるんですか? あのイツキ様が……?」
ミヤジは裏路地に入って長屋を見た時に、だいたいどういう所にイツキが居るかは予想はついていたが、その部屋の中までがまさか布団とちゃぶ台しかないような質素な部屋とは思わなかった。
「まぁほとんど退魔組の屯所に居るからな。ここへは寝る為に帰るか、今のお前みたいに客が来た時の場として使うくらいなもんだから、最低限の生活が出来れば何でもいいんだよ」
「そ、そうなんすね……」
煌鴟梟のボスであった頃のイツキとは正反対の暮らしぶりに、どうやらミヤジは驚きを隠し切れない様子だった。
「まぁ俺の部屋の事なんざどうでもいいだろう? 今はお前の話を聞かせて欲しいんだがな」
「は、はい、すんません! それが実は……」
イツキはミヤジの話に耳を傾けていたが、煌鴟梟のボスを任せたトウジが幹部達に何の相談もなく勝手に新人を入れたかと思えば、それが原因で様子がおかしくなってしまい、挙句に予備群達に取り押さえられて煌鴟梟が壊滅してしまったという話の途中で、彼は複雑そうな表情を浮かべるのだった。
(成程。事前にユウゲから報告があった話の通りだな。さっき見た時のトウジはどこも可笑しい様子はなかったように感じられたが、どうやら一時的に操られていたという線がやはり濃厚だろうな……)
順を追って経緯を話していくミヤジの言葉は非常に分かりやすく、流石に煌鴟梟の幹部に仕立てただけあって、長く離れていたイツキもこれまでの内情に理解に及んだ様子であった。
「それでヒュウガって『妖魔召士』が予備群に捕縛された俺達を屯所から逃してくれたんですが、どうやら『退魔組』のイツキ様とサテツ様の二人と直接話がしたいと、俺達に伝言を頼んできたんですよ」
そしてようやくここに至るまでの全ての事情を聞かされたイツキは、面倒臭そうに顔を顰めるのだった。
「おいおい。ヒュウガ殿の馬鹿、やらかしてくれてるじゃねぇか……! 『妖魔退魔師』組織の連中だけじゃなく、ゲンロクの爺達まで敵に回したって事かよ!」
やってられねぇとばかりに吐き捨てながら、万年床の布団に倒れ込みながら大きく溜息を吐くイツキの姿を見て、イツキやサテツ達がヒュウガとの間で行われていたやりとりを全く知らないミヤジは、どういう事だと言いたげな顔をして布団に寝っ転がっているイツキの顔を覗き込むのだった。
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