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サカダイ編
1072.始まる二大組織の会合
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総長、副総長不在の『妖魔退魔師』の本部の中へと、最高幹部である二組のスオウ組長はソフィ達を案内するのだった。
本来は『妖魔退魔師』でもなければ勝手に本部の中へは入ることは出来ない。こんな勝手が許されるのもスオウが『最高幹部』として信頼を得ているからであった。
前回、イダラマ達と会合を行った部屋にソフィ達は招き入れられた。どうやら会議等を行う時は、いつもこの場所を使っているようである。ソフィ達を椅子につかせて、ようやく話をする準備が整った後に少年はソフィ達に自己紹介を始めるのであった。
彼とその隣に居る女性の紹介を聞いて、どうやらソフィはこの二人が『妖魔退魔師』の組織の幹部で大雑把に言うと役職的には『妖魔召士』のヒュウガ達の立ち位置に居るものなのだろうと、アタリをつけるのであった。
ソフィ達も自分達の名前を言ったあたりでこっそりと、スオウに対してサシャは耳打ちをするのであった。
「スオウ組長。彼らをこの場所に通して宜しいのでしょうか?」
「んー? 別に構わないよ。副総長に渡す手紙を預かってきているんだろう? それにあの『妖魔召士』のエイジ殿の案内でここまで来たようだからね。色々と彼らから話を聞いておきたいんだよ」
何もスオウも誰彼構わずにこの本部に入れているわけではなく、コウゾウから手紙を預かってきていると言われた以上『妖魔退魔師』の大事な客分である事は間違いはない。
現在サカダイではどこに行っても『妖魔召士』側の組織が『妖魔退魔師』の『予備群』を襲った話という話が持ちきりであり、その件の事件は『旅籠町』に派遣していた『予備群』である『コウゾウ』だという事は、この町の『妖魔退魔師』であれば誰もが知っている話であった。
「それでそのうちの『予備群』の者が、副総長に宛てた手紙とやらの内容は、君たちも知らないんだよね?」
「うむ。悪いが我達も内容も知らぬし『コウゾウ』殿に間違いなく『ミスズ』殿に届けて欲しいと、念を押されたものでな。すまぬがお主達にも見せることは出来ぬ」
このように話すソフィの言葉にもスオウもサシャも完全には、信用しているわけではなかった。
彼ら『妖魔退魔師』組織は、その存在の大きさから敵も多い。妖魔から町や人を守る為に尽力を尽くす『妖魔退魔師』組織だが、大きすぎる力を持つ者達というのは、全く予想もしていない方向から一方的な敵視されたり、利用しようとする者達も多いのである。
『妖魔退魔師』に『妖魔召士』から大事な言伝を預かってきているとか、自分は地主から派遣された使者だから総長に会わせて欲しいなど、誰がそんな言葉を信用するのかというような『程度の低い』嘘等も交えた物を含めて、これまでも今回のような話は、多く持ち込まれているのであった。
だからこそだろうか。スオウの隣に居るサシャに至っては、ソフィの言葉を全く信用していなかった。
門の入り口でソフィに手紙を渡せないと告げられた時に『ああ、またこういう輩か』と頭に過った程である。
彼らが旅籠町から『妖魔召士』のエイジと共に行動をしていて、ここまでの道案内をそのエイジにさせていたとスオウ組長から聞かされた事で、渋々と彼らの言葉を信用する他なく、仕方なくその話を受け入れたのであった。
「まぁ、書簡の話は置いておくとして、そもそも君たちは一体何なの? どういう経緯でエイジ殿と行動を共にして、うちの『予備群』達から手紙を預かる事になったのか。その詳細を教えて欲しいな」
至極真っ当な言葉を告げられたソフィ達は、これまでにあった事を包み隠さず、スオウ達に伝えるのであった。
……
……
……
そして同時刻。遂にゲンロク達の居る里に、総長、副総長を含めた『妖魔退魔師』の最高幹部達が辿り着くのであった。
この前のヒノエの時のように、既に使者を通して前もってこの場に来る事は伝えられていた為、ゲンロクを長とする『妖魔召士』達が勢ぞろいしてこの場に集まっている。
しかし前回と明確に違うところは『ゲンロク』の隣にヒュウガが居ないという事。
そしてそのヒュウガに付き従っていた多くの『妖魔召士』側の組織の幹部達も、その姿が無くなっていて、現在この場に集まっている『妖魔召士』達は、全てがゲンロクについて行くと決めた者達のみであった。
「既に準備は出来ておりますので、どうぞ中へ」
「ああ、失礼するよ」
今回の『妖魔召士』側の起こした事件について、両組織のトップを交えた会合が遂に始まるのであった。
本来は『妖魔退魔師』でもなければ勝手に本部の中へは入ることは出来ない。こんな勝手が許されるのもスオウが『最高幹部』として信頼を得ているからであった。
前回、イダラマ達と会合を行った部屋にソフィ達は招き入れられた。どうやら会議等を行う時は、いつもこの場所を使っているようである。ソフィ達を椅子につかせて、ようやく話をする準備が整った後に少年はソフィ達に自己紹介を始めるのであった。
彼とその隣に居る女性の紹介を聞いて、どうやらソフィはこの二人が『妖魔退魔師』の組織の幹部で大雑把に言うと役職的には『妖魔召士』のヒュウガ達の立ち位置に居るものなのだろうと、アタリをつけるのであった。
ソフィ達も自分達の名前を言ったあたりでこっそりと、スオウに対してサシャは耳打ちをするのであった。
「スオウ組長。彼らをこの場所に通して宜しいのでしょうか?」
「んー? 別に構わないよ。副総長に渡す手紙を預かってきているんだろう? それにあの『妖魔召士』のエイジ殿の案内でここまで来たようだからね。色々と彼らから話を聞いておきたいんだよ」
何もスオウも誰彼構わずにこの本部に入れているわけではなく、コウゾウから手紙を預かってきていると言われた以上『妖魔退魔師』の大事な客分である事は間違いはない。
現在サカダイではどこに行っても『妖魔召士』側の組織が『妖魔退魔師』の『予備群』を襲った話という話が持ちきりであり、その件の事件は『旅籠町』に派遣していた『予備群』である『コウゾウ』だという事は、この町の『妖魔退魔師』であれば誰もが知っている話であった。
「それでそのうちの『予備群』の者が、副総長に宛てた手紙とやらの内容は、君たちも知らないんだよね?」
「うむ。悪いが我達も内容も知らぬし『コウゾウ』殿に間違いなく『ミスズ』殿に届けて欲しいと、念を押されたものでな。すまぬがお主達にも見せることは出来ぬ」
このように話すソフィの言葉にもスオウもサシャも完全には、信用しているわけではなかった。
彼ら『妖魔退魔師』組織は、その存在の大きさから敵も多い。妖魔から町や人を守る為に尽力を尽くす『妖魔退魔師』組織だが、大きすぎる力を持つ者達というのは、全く予想もしていない方向から一方的な敵視されたり、利用しようとする者達も多いのである。
『妖魔退魔師』に『妖魔召士』から大事な言伝を預かってきているとか、自分は地主から派遣された使者だから総長に会わせて欲しいなど、誰がそんな言葉を信用するのかというような『程度の低い』嘘等も交えた物を含めて、これまでも今回のような話は、多く持ち込まれているのであった。
だからこそだろうか。スオウの隣に居るサシャに至っては、ソフィの言葉を全く信用していなかった。
門の入り口でソフィに手紙を渡せないと告げられた時に『ああ、またこういう輩か』と頭に過った程である。
彼らが旅籠町から『妖魔召士』のエイジと共に行動をしていて、ここまでの道案内をそのエイジにさせていたとスオウ組長から聞かされた事で、渋々と彼らの言葉を信用する他なく、仕方なくその話を受け入れたのであった。
「まぁ、書簡の話は置いておくとして、そもそも君たちは一体何なの? どういう経緯でエイジ殿と行動を共にして、うちの『予備群』達から手紙を預かる事になったのか。その詳細を教えて欲しいな」
至極真っ当な言葉を告げられたソフィ達は、これまでにあった事を包み隠さず、スオウ達に伝えるのであった。
……
……
……
そして同時刻。遂にゲンロク達の居る里に、総長、副総長を含めた『妖魔退魔師』の最高幹部達が辿り着くのであった。
この前のヒノエの時のように、既に使者を通して前もってこの場に来る事は伝えられていた為、ゲンロクを長とする『妖魔召士』達が勢ぞろいしてこの場に集まっている。
しかし前回と明確に違うところは『ゲンロク』の隣にヒュウガが居ないという事。
そしてそのヒュウガに付き従っていた多くの『妖魔召士』側の組織の幹部達も、その姿が無くなっていて、現在この場に集まっている『妖魔召士』達は、全てがゲンロクについて行くと決めた者達のみであった。
「既に準備は出来ておりますので、どうぞ中へ」
「ああ、失礼するよ」
今回の『妖魔召士』側の起こした事件について、両組織のトップを交えた会合が遂に始まるのであった。
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