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サカダイ編
1028.サカダイの現状
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此処ノックスの世界にある『サカダイ』という町は、対妖魔における人間達の最大戦力と呼べる『妖魔退魔師』達が住んでいる町として有名である。
ケイノトの町も古くから妖魔と戦い人間達を守る者達『妖魔召士』達が居る町ではあったが現在は、長であるゲンロクを含めたほとんどの『妖魔召士』が、ケイノトの町から離れて里で暮らしている。
妖魔召士の長であるゲンロクが作った『妖魔退魔組』があるが、戦力的に見ても此処『サカダイ』の『妖魔退魔師』に劣っており、今ではこの『サカダイ』こそが世界で一番安全な町と言われていた。
まず町の外壁からして石を組み上げて作られた石垣に囲まれており、その外側には水の張られた堀があり、サカダイに入る為には細長い一本の橋を渡らなければならない。
妖魔や多勢の侵略者が攻めてきた場合でも少人数ずつの進軍しか出来ず、襲撃が行われた際には十分に時間を稼ぐことが出来る造りとなっている。
橋を渡った先でもサカダイの門は平地から高い場所にあり、傾斜が急で奥行と高さが異なる石で出来た階段を昇らねばならず、門に辿り着くまでに相当に疲弊させられる事となる。
更には辿り着いたサカダイの門の上部に櫓が立てられており、下の門と櫓の上からの二重の見張りが立てられており、町の内側から梯子が渡されてこの門の櫓部分に直結して有事の際には、下の門を閉じて次々と『妖魔退魔師』所属の護衛隊。所謂『予備群』の剣士達が一斉に襲撃者に襲い掛かる。
ランクの低い妖魔達であればいくら徒党を組んで襲撃を行ったとしても、空を飛べる妖魔でもなければ『妖魔退魔師』達にとってはそれこそ物の数の内にも入らない。
そしてかつての『妖魔団の乱』で辛酸を舐めた経験から、数多のランクの混合妖魔集団が攻めてきた時の為、サカダイの一の門を越えた先にも『妖魔退魔師』内の部署に分かれた『妖魔退魔師』の屯所がいくつも建てられており、二の門以降からは『予備群』ではなく『妖魔退魔師』衆が護衛に出張る。
この『妖魔退魔師』衆は、彼ら自身が『妖魔退魔師』と呼ぶ事を認められた者達であり『|予備群《よびぐん』の精鋭達から更に秀でた者達である。
(※サカダイに常駐している予備群は、平均戦力値が2000億から2800億であり、妖魔ランクで『4』の枠である)
(※幹部を除く一般的な『妖魔退魔師』衆は、平均戦力値が3800億から4500億であり、妖魔ランクで『5』の枠である)
そしてその二の門を通り過ぎてから、現在のイダラマ達が居る場所がようやく『サカダイ』の町の内部と呼べる所であった。
現在は有事の際では無い為、町の中に入る事を許された他の町からの物売りも多く居るが、旅籠町に時折現れるならず者や、人攫いのような無法者は、まずこの『サカダイ』で見かける事はない。
他の町で雇われたような『妖魔退魔師』組織の『予備群』は、ならず者達に対して、即座に首を切り落とすような真似はしないが、このサカダイに一歩足を踏み入れて、暴れるような事件を起こせば、注意や警告など一切なく彼らは『無法者』達を斬り殺す事を『妖魔退魔師』達から許可されている。
例えばサカダイの町に『煌鴟梟』の戦闘員であったヒロキ程の強さの人間が、突如として数十人程が攻め込んできたとしても、一の門を潜り抜ける前に偵察部隊の報告によって集められた恐るべき数の『妖魔退魔師』衆に取り囲まれて数十秒程もあれば、その全てが鎮圧させられてしまう事だろう。
昔はこのサカダイも別世界にある要塞都市のような出で立ちでは無く、一般的な町であったのだが、『ケイノト』から『妖魔退魔師』達がこの町に移住した事によって、ガラリとこの町も変わってしまった。
だが『ノックス』の世界に生きる者達にとって『妖魔召士』と『妖魔退魔師』という存在の歴史が数百年以上前から続いている為、今ではもう切っても切り離せない存在で、この二つの組織が無くなれば、ノックスの世界に生きる人類は妖魔によって滅ぼされてしまうと信じられている為、日々の生活を守ってもらう為には誰もこの二つの組織には逆らえない。
元々サカダイを管理していた地主たちは『妖魔退魔師』達が、この町に移住する事になった時も嫌な顔一つ見せずに『妖魔退魔師』側の組織の長に、この町の全ての土地を、契約に基づいた上で譲り渡した。
サカダイには今もかつての地主の名が残されてはいるが、利権その他諸々に関しては『妖魔退魔師』達の長に差し出している。
その見返りに『妖魔退魔師』側は、全面的にこの町に生きる者達に安全の保障を約束し、妖魔が攻め込んできた場合には、組員一同その身を粉にしてこの町に生きる者達を守ると誓っている。
当然『妖魔退魔師』の長は『サカダイ』の地主達に土地代として決して少なくはない額を支払っている。
この土地に来た時はほぼサカダイの地主達におんぶにだっこであった『妖魔退魔師』の組織だったが、今では世界各地に『予備群』を護衛隊として派遣し、毎月の護衛料に『妖魔召士』側との間で生じた取り決めの利権。それらを加味した莫大な金子を地主に手渡している。
サカダイの地主達もこれには諸手を挙げる程に喜びを露にしており、更には妖魔達や町の治安維持に務めてくれるとあっては、何も文句などある筈がなかった。
むしろサカダイの地主や町人達は『ケイノト』の町から『妖魔退魔師』が来てくれた事を神の思し召しとさえ口にする程であった。
ケイノトの町も古くから妖魔と戦い人間達を守る者達『妖魔召士』達が居る町ではあったが現在は、長であるゲンロクを含めたほとんどの『妖魔召士』が、ケイノトの町から離れて里で暮らしている。
妖魔召士の長であるゲンロクが作った『妖魔退魔組』があるが、戦力的に見ても此処『サカダイ』の『妖魔退魔師』に劣っており、今ではこの『サカダイ』こそが世界で一番安全な町と言われていた。
まず町の外壁からして石を組み上げて作られた石垣に囲まれており、その外側には水の張られた堀があり、サカダイに入る為には細長い一本の橋を渡らなければならない。
妖魔や多勢の侵略者が攻めてきた場合でも少人数ずつの進軍しか出来ず、襲撃が行われた際には十分に時間を稼ぐことが出来る造りとなっている。
橋を渡った先でもサカダイの門は平地から高い場所にあり、傾斜が急で奥行と高さが異なる石で出来た階段を昇らねばならず、門に辿り着くまでに相当に疲弊させられる事となる。
更には辿り着いたサカダイの門の上部に櫓が立てられており、下の門と櫓の上からの二重の見張りが立てられており、町の内側から梯子が渡されてこの門の櫓部分に直結して有事の際には、下の門を閉じて次々と『妖魔退魔師』所属の護衛隊。所謂『予備群』の剣士達が一斉に襲撃者に襲い掛かる。
ランクの低い妖魔達であればいくら徒党を組んで襲撃を行ったとしても、空を飛べる妖魔でもなければ『妖魔退魔師』達にとってはそれこそ物の数の内にも入らない。
そしてかつての『妖魔団の乱』で辛酸を舐めた経験から、数多のランクの混合妖魔集団が攻めてきた時の為、サカダイの一の門を越えた先にも『妖魔退魔師』内の部署に分かれた『妖魔退魔師』の屯所がいくつも建てられており、二の門以降からは『予備群』ではなく『妖魔退魔師』衆が護衛に出張る。
この『妖魔退魔師』衆は、彼ら自身が『妖魔退魔師』と呼ぶ事を認められた者達であり『|予備群《よびぐん』の精鋭達から更に秀でた者達である。
(※サカダイに常駐している予備群は、平均戦力値が2000億から2800億であり、妖魔ランクで『4』の枠である)
(※幹部を除く一般的な『妖魔退魔師』衆は、平均戦力値が3800億から4500億であり、妖魔ランクで『5』の枠である)
そしてその二の門を通り過ぎてから、現在のイダラマ達が居る場所がようやく『サカダイ』の町の内部と呼べる所であった。
現在は有事の際では無い為、町の中に入る事を許された他の町からの物売りも多く居るが、旅籠町に時折現れるならず者や、人攫いのような無法者は、まずこの『サカダイ』で見かける事はない。
他の町で雇われたような『妖魔退魔師』組織の『予備群』は、ならず者達に対して、即座に首を切り落とすような真似はしないが、このサカダイに一歩足を踏み入れて、暴れるような事件を起こせば、注意や警告など一切なく彼らは『無法者』達を斬り殺す事を『妖魔退魔師』達から許可されている。
例えばサカダイの町に『煌鴟梟』の戦闘員であったヒロキ程の強さの人間が、突如として数十人程が攻め込んできたとしても、一の門を潜り抜ける前に偵察部隊の報告によって集められた恐るべき数の『妖魔退魔師』衆に取り囲まれて数十秒程もあれば、その全てが鎮圧させられてしまう事だろう。
昔はこのサカダイも別世界にある要塞都市のような出で立ちでは無く、一般的な町であったのだが、『ケイノト』から『妖魔退魔師』達がこの町に移住した事によって、ガラリとこの町も変わってしまった。
だが『ノックス』の世界に生きる者達にとって『妖魔召士』と『妖魔退魔師』という存在の歴史が数百年以上前から続いている為、今ではもう切っても切り離せない存在で、この二つの組織が無くなれば、ノックスの世界に生きる人類は妖魔によって滅ぼされてしまうと信じられている為、日々の生活を守ってもらう為には誰もこの二つの組織には逆らえない。
元々サカダイを管理していた地主たちは『妖魔退魔師』達が、この町に移住する事になった時も嫌な顔一つ見せずに『妖魔退魔師』側の組織の長に、この町の全ての土地を、契約に基づいた上で譲り渡した。
サカダイには今もかつての地主の名が残されてはいるが、利権その他諸々に関しては『妖魔退魔師』達の長に差し出している。
その見返りに『妖魔退魔師』側は、全面的にこの町に生きる者達に安全の保障を約束し、妖魔が攻め込んできた場合には、組員一同その身を粉にしてこの町に生きる者達を守ると誓っている。
当然『妖魔退魔師』の長は『サカダイ』の地主達に土地代として決して少なくはない額を支払っている。
この土地に来た時はほぼサカダイの地主達におんぶにだっこであった『妖魔退魔師』の組織だったが、今では世界各地に『予備群』を護衛隊として派遣し、毎月の護衛料に『妖魔召士』側との間で生じた取り決めの利権。それらを加味した莫大な金子を地主に手渡している。
サカダイの地主達もこれには諸手を挙げる程に喜びを露にしており、更には妖魔達や町の治安維持に務めてくれるとあっては、何も文句などある筈がなかった。
むしろサカダイの地主や町人達は『ケイノト』の町から『妖魔退魔師』が来てくれた事を神の思し召しとさえ口にする程であった。
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