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旅籠編
1015.侮りでは無く
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「ぐっ……!」
『英鬼』に意識を失わされていたシグレはソフィの回復魔法によって、テアの腕の中で目を覚ました。
「わ、私は……、妖魔にやられ……て?」
意識を取り戻したシグレは心配そうに彼女を見つめるコウゾウがその視界に入った事で、唐突に笑みを浮かべた。
「た、隊長無事だったんですね!」
そう言ったシグレはへにゃりとした笑みを浮かべながら、嬉しそうにコウゾウの顔を見る。
シグレはまだ年頃の女の子であり、成人も迎えていない身だったが、そんな彼女はチアキの使役した『式』の『英鬼』に殴られた事で鼻の骨は折られて、顔の原型が変わる程の傷を負っていた。
そんな彼女はまだソフィによって傷が回復している事を理解せぬままに、自身がどれだけ自分の顔が、悲惨な事になっているのかを分かっていた上でコウゾウが、無事だったという事を心の底から喜んでいた。
コウゾウは彼女の『予備群』としての心構えと覚悟の深さを感じて、テアからシグレを受け取ると両手で大事そうに抱える。
「た、隊長……?」
シグレは突然のコウゾウの抱擁に朦朧とした意識の中で、顔を赤らめながら疑問符を浮かべて首を傾げるのであった。
「無事でよかった、後はゆっくり休んでくれ」
そう言ってコウゾウはシグレを床に寝かせると、再び殺気を漲らせながら唸り声をあげている『英鬼』を睨みつける。
どうやらコウゾウはやられるのを分かっていて尚、チアキの『式』である『英鬼』に立ち向かおうというのだろう。
確かにコウゾウはそこいらの大魔王階級に居る魔族より強く、護衛隊の隊長として申し分無い程の強さを誇っている。
それはソフィの目から見ても明らかであるが、しかしそれでもあの『妖魔召士』の女性が使役した『式』である鬼人の妖魔には戦力値は遠く及ばない。このままコウゾウに向かわせると、また同じことの繰り返しとなる事だろう。
「コウゾウ殿、お主の役目を忘れたか?」
こちらを睨んでいる『英鬼』から視線を外さずにソフィは、臨戦態勢に入っているコウゾウの隣まで歩いていき、この『煌鴟梟』のアジトに来た目的を思い出させるかの如く告げた。
「もちろん人攫いを行っている組織の連中を捕縛する事が、我々護衛隊の役目だという事を忘れてはいないが……!」
「では、お主はお主の仕事をしっかりと果たすのだ。あやつらは元々我達を狙って襲ってきたのだから、お主達が無理をして相手をする必要は無い」
コウゾウの言葉を遮ったソフィは『英鬼』が再び戦闘態勢をとったのを見て、コウゾウに下がれと言わんばかりに、自分が彼の前に立つのであった。
「む、無茶だソフィ殿! お主やヌー殿達が強いのは分かっているが、それでもこれまでの『煌鴟梟』の盗人や、人攫いが相手とは根本から違うのだ! あの『英鬼』とかいう『式』は、野良では無く術式を施された高ランクの妖魔なのだ。妖魔を討伐する組織に属する『予備群』の一員として、たとえ負けると分かっていても、五体満足な内は戦わなくてはならない!!」
コウゾウはソフィ達が強いという事も分かっているし、当然、ランク『3』や『4』程の相手であれば、ソフィや先程のヌーの強さであれば、あっさりと倒せるだろうとはコウゾウも理解している。
しかしそれでもランクが『5』からは、また話が変わってくるのである。
本来であればソフィ達の協力は、この『煌鴟梟』のアジトを見つけるまでの筈であった。
元々この場に現れた妖魔召士達はソフィ達を狙ってきた様子だが、彼もまた『妖魔退魔師』に属する者として『妖魔召士』に襲われた以上『予備群』として戦う義務という物が存在するのであった。
彼はソフィ達にこの場で戦うの控えてもらった上で、シグレを連れて旅籠町まで戻ってもらい、そして屯所から『妖魔退魔師』に伝令を頼みたいと考えているのであった。
「ふむ、仕方あるまい……」
「わ、分かってくれたか! ソフィ殿達は旅籠町に戻り、俺達の屯所の仲間に『妖魔召士』が『予備群』と理解した上で襲ってきたのだという事を、伝えてほっ……し……」
ソフィが伝令役を担ってくれるだろうと、安心した様子でコウゾウは説明をしようとしたが、最後まで言い終わる前に金色に光るソフィの目を見て、そのまま倒れてしまうのであった。
「た、たいちょう!?」
「安心するがよい。ただ意識を失わせただけだ」
地面に寝かされていたシグレは体を起こしながら心配そうに叫ぶが、直ぐにソフィがシグレを安心させるように説明を促した。
「た、ただ意識を失わせただけって……!?」
あっさりと告げるソフィに訝し気な視線を送るシグレだったが、彼女がそう思うのも仕方が無い。
何故なら護衛隊隊長の座に居るコウゾウは『予備群』の中でも上から数えられる程に優秀な戦士だったからである。そんなコウゾウをあっさりと意識を失わせたと告げるソフィの言葉をこうしてその目で見た後でも信じる事が出来なかった。そしてシグレが再び口を開こうとしたその瞬間であった。
「私たちを無視して、えらく余裕があるようね!! 『英鬼』! 全員殺してくるんだよ!」
「グォアアアッッ!!」
英鬼と呼ばれたチアキの『式』は、チアキの声に反応はするが、その目は先程自分を殴り飛ばしてきたソフィしか見えてはいない。チアキの命令に従うというよりかは、本能でソフィを狙っているのだろう。
チアキの使った禁術『縛呪の行』の影響によって、自我を失った代わりに膨大な力の増幅に成功している『英鬼』は、既にランクは『5.5』から『6』の下位相当に匹敵していた。そんな『英鬼』はソフィ目掛けて一目散に飛び出してくるのであった。
「あ、危ない!!」
別の言葉を投げかけようとしていたシグレは、突如襲い掛かってきた『英鬼』を見て、その『英鬼』に背後を向けて、こちらを見ていたソフィに対して危険を知らせようと声をあげた。
ランクが『4』以上とされる妖魔は、ランク『3』までとは比較にならない強さであり、それは当然力が強いというだけではなく速度も尋常ではない。
ソフィはシグレの言葉にちらりと襲い掛かってくる英鬼の姿を捉える。
「クックック……! ヌーよ、あやつは我が貰っても良いな?」
「勝手にしろよ」
ヌーからの言葉を聞いたソフィはにやりと笑みを浮かべると、加護の森で戦った『動忍鬼』よりも明らかに強い『英鬼』という妖魔との戦闘に際して高揚感を覚え始める。
「さぁ、我を楽しませてくれよ?」
その言葉と同時に一瞬で自身の戦力値をコントロールさせて形態変化を行わせ始める。
(野郎……! 戦力値がコンマ数秒で跳ね上がりやがった!!)
(ば、化け物だ! 戦力値コントロールの凄さよりも、い、一体普段はどれ程力を抑えていたというのだ!?)
セルバスとヌーの両名の魔族はまだ相手と戦ってすらいないというのに、ソフィという化け物の存在を改めて理解する。
――彼らとて、数多の世界を支配してきた経験を持つ大魔王達である。
そんな世界の頂点を経験していた彼らでさえ、今ソフィが当然のように行った戦力値コントロールは真似が出来ない。
ソフィの戦力値や魔力値が高い事は、分かり切っている事だが、真に恐ろしいところは普段の状態から一瞬で最高潮まで戦力値を増幅させるソフィの能力の高さである。
こんなあっさりと矮小な戦力値状態からコンマ数秒で形態変化を用いて、戦力値を自由自在に高められると、ソフィという大魔王が事前に強いと知っていなければ、彼の本当の強さを理解出来ぬままに、あっさりとやられてしまう事だろう。
「グオォアアッ!!」
ソフィの目は金色に光り、そのソフィの周囲に鮮やかな三色の色の光が出現したかと思うと、一瞬で混ざっていく。
「では、存分に楽しませてもらおうか」
『英鬼』に意識を失わされていたシグレはソフィの回復魔法によって、テアの腕の中で目を覚ました。
「わ、私は……、妖魔にやられ……て?」
意識を取り戻したシグレは心配そうに彼女を見つめるコウゾウがその視界に入った事で、唐突に笑みを浮かべた。
「た、隊長無事だったんですね!」
そう言ったシグレはへにゃりとした笑みを浮かべながら、嬉しそうにコウゾウの顔を見る。
シグレはまだ年頃の女の子であり、成人も迎えていない身だったが、そんな彼女はチアキの使役した『式』の『英鬼』に殴られた事で鼻の骨は折られて、顔の原型が変わる程の傷を負っていた。
そんな彼女はまだソフィによって傷が回復している事を理解せぬままに、自身がどれだけ自分の顔が、悲惨な事になっているのかを分かっていた上でコウゾウが、無事だったという事を心の底から喜んでいた。
コウゾウは彼女の『予備群』としての心構えと覚悟の深さを感じて、テアからシグレを受け取ると両手で大事そうに抱える。
「た、隊長……?」
シグレは突然のコウゾウの抱擁に朦朧とした意識の中で、顔を赤らめながら疑問符を浮かべて首を傾げるのであった。
「無事でよかった、後はゆっくり休んでくれ」
そう言ってコウゾウはシグレを床に寝かせると、再び殺気を漲らせながら唸り声をあげている『英鬼』を睨みつける。
どうやらコウゾウはやられるのを分かっていて尚、チアキの『式』である『英鬼』に立ち向かおうというのだろう。
確かにコウゾウはそこいらの大魔王階級に居る魔族より強く、護衛隊の隊長として申し分無い程の強さを誇っている。
それはソフィの目から見ても明らかであるが、しかしそれでもあの『妖魔召士』の女性が使役した『式』である鬼人の妖魔には戦力値は遠く及ばない。このままコウゾウに向かわせると、また同じことの繰り返しとなる事だろう。
「コウゾウ殿、お主の役目を忘れたか?」
こちらを睨んでいる『英鬼』から視線を外さずにソフィは、臨戦態勢に入っているコウゾウの隣まで歩いていき、この『煌鴟梟』のアジトに来た目的を思い出させるかの如く告げた。
「もちろん人攫いを行っている組織の連中を捕縛する事が、我々護衛隊の役目だという事を忘れてはいないが……!」
「では、お主はお主の仕事をしっかりと果たすのだ。あやつらは元々我達を狙って襲ってきたのだから、お主達が無理をして相手をする必要は無い」
コウゾウの言葉を遮ったソフィは『英鬼』が再び戦闘態勢をとったのを見て、コウゾウに下がれと言わんばかりに、自分が彼の前に立つのであった。
「む、無茶だソフィ殿! お主やヌー殿達が強いのは分かっているが、それでもこれまでの『煌鴟梟』の盗人や、人攫いが相手とは根本から違うのだ! あの『英鬼』とかいう『式』は、野良では無く術式を施された高ランクの妖魔なのだ。妖魔を討伐する組織に属する『予備群』の一員として、たとえ負けると分かっていても、五体満足な内は戦わなくてはならない!!」
コウゾウはソフィ達が強いという事も分かっているし、当然、ランク『3』や『4』程の相手であれば、ソフィや先程のヌーの強さであれば、あっさりと倒せるだろうとはコウゾウも理解している。
しかしそれでもランクが『5』からは、また話が変わってくるのである。
本来であればソフィ達の協力は、この『煌鴟梟』のアジトを見つけるまでの筈であった。
元々この場に現れた妖魔召士達はソフィ達を狙ってきた様子だが、彼もまた『妖魔退魔師』に属する者として『妖魔召士』に襲われた以上『予備群』として戦う義務という物が存在するのであった。
彼はソフィ達にこの場で戦うの控えてもらった上で、シグレを連れて旅籠町まで戻ってもらい、そして屯所から『妖魔退魔師』に伝令を頼みたいと考えているのであった。
「ふむ、仕方あるまい……」
「わ、分かってくれたか! ソフィ殿達は旅籠町に戻り、俺達の屯所の仲間に『妖魔召士』が『予備群』と理解した上で襲ってきたのだという事を、伝えてほっ……し……」
ソフィが伝令役を担ってくれるだろうと、安心した様子でコウゾウは説明をしようとしたが、最後まで言い終わる前に金色に光るソフィの目を見て、そのまま倒れてしまうのであった。
「た、たいちょう!?」
「安心するがよい。ただ意識を失わせただけだ」
地面に寝かされていたシグレは体を起こしながら心配そうに叫ぶが、直ぐにソフィがシグレを安心させるように説明を促した。
「た、ただ意識を失わせただけって……!?」
あっさりと告げるソフィに訝し気な視線を送るシグレだったが、彼女がそう思うのも仕方が無い。
何故なら護衛隊隊長の座に居るコウゾウは『予備群』の中でも上から数えられる程に優秀な戦士だったからである。そんなコウゾウをあっさりと意識を失わせたと告げるソフィの言葉をこうしてその目で見た後でも信じる事が出来なかった。そしてシグレが再び口を開こうとしたその瞬間であった。
「私たちを無視して、えらく余裕があるようね!! 『英鬼』! 全員殺してくるんだよ!」
「グォアアアッッ!!」
英鬼と呼ばれたチアキの『式』は、チアキの声に反応はするが、その目は先程自分を殴り飛ばしてきたソフィしか見えてはいない。チアキの命令に従うというよりかは、本能でソフィを狙っているのだろう。
チアキの使った禁術『縛呪の行』の影響によって、自我を失った代わりに膨大な力の増幅に成功している『英鬼』は、既にランクは『5.5』から『6』の下位相当に匹敵していた。そんな『英鬼』はソフィ目掛けて一目散に飛び出してくるのであった。
「あ、危ない!!」
別の言葉を投げかけようとしていたシグレは、突如襲い掛かってきた『英鬼』を見て、その『英鬼』に背後を向けて、こちらを見ていたソフィに対して危険を知らせようと声をあげた。
ランクが『4』以上とされる妖魔は、ランク『3』までとは比較にならない強さであり、それは当然力が強いというだけではなく速度も尋常ではない。
ソフィはシグレの言葉にちらりと襲い掛かってくる英鬼の姿を捉える。
「クックック……! ヌーよ、あやつは我が貰っても良いな?」
「勝手にしろよ」
ヌーからの言葉を聞いたソフィはにやりと笑みを浮かべると、加護の森で戦った『動忍鬼』よりも明らかに強い『英鬼』という妖魔との戦闘に際して高揚感を覚え始める。
「さぁ、我を楽しませてくれよ?」
その言葉と同時に一瞬で自身の戦力値をコントロールさせて形態変化を行わせ始める。
(野郎……! 戦力値がコンマ数秒で跳ね上がりやがった!!)
(ば、化け物だ! 戦力値コントロールの凄さよりも、い、一体普段はどれ程力を抑えていたというのだ!?)
セルバスとヌーの両名の魔族はまだ相手と戦ってすらいないというのに、ソフィという化け物の存在を改めて理解する。
――彼らとて、数多の世界を支配してきた経験を持つ大魔王達である。
そんな世界の頂点を経験していた彼らでさえ、今ソフィが当然のように行った戦力値コントロールは真似が出来ない。
ソフィの戦力値や魔力値が高い事は、分かり切っている事だが、真に恐ろしいところは普段の状態から一瞬で最高潮まで戦力値を増幅させるソフィの能力の高さである。
こんなあっさりと矮小な戦力値状態からコンマ数秒で形態変化を用いて、戦力値を自由自在に高められると、ソフィという大魔王が事前に強いと知っていなければ、彼の本当の強さを理解出来ぬままに、あっさりとやられてしまう事だろう。
「グオォアアッ!!」
ソフィの目は金色に光り、そのソフィの周囲に鮮やかな三色の色の光が出現したかと思うと、一瞬で混ざっていく。
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