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旅籠編
954.煌鴟梟の新人
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「待っていたぞ、ミヤジ」
洞穴に辿り着いたミヤジたちは、そのジメジメとした洞穴の中を進んでいき、やがてソフィ達が泊まった宿の窓口に居た男『サノスケ』がミヤジを出迎えるのだった。
「ああ。しかしどうして落ち合う場所を変えたんだよ? 当初の予定通り、旅籠町の酒場の隠し部屋で良かったと思うが」
普段通りであれば一仕事終えた後は『ミヤジ』の酒場のアジトで落ち合い、上手く客を攫えた場合の分け前の分配を行ったり、失敗した場合でもほとぼりが冷めるまでは下っ端の連中を使って店を任せて『ミヤジ』たちはアジトで過ごすというのが通例であった。
だが、今回のように失敗したからといって、こんな洞穴を使うのは初めてだった為、ミヤジはサノスケの場所の変更に疑問を持ったのであった。
「ああ、前々から新入りが新しく入ってくるって組織からの通達があっただろう?」
「そう言えば、そんな話が合ったような気がするな」
『煌鴟梟』は当初はただの『窃盗』や『人攫い』を行う者達が集まる組織だったが『妖魔団の乱』以降では、今のボスになる前の『煌鴟梟』のボスだった男が、旅籠に泊まる客に目をつけてその旅籠を狙うようになり、大きく商いを広げる商売人や、顔やスタイルのいい女性などを攫って奴隷にして売る事で次々と資金を増やしていっている。
そうして集めた資金を使って、更に『煌鴟梟』の組織自体でも、店に宿や酒場の施設を買い取り、更に人攫いをやりやすくしているのだが、もちろんそれだけでは無く、こうして少しずつではあるが所謂『戦闘員』のような者達をも増強していっている。
『ミヤジ』の部門ではあくまで窃盗や人攫いが主である為、ランクがそこそこ高い妖魔を退治出来るようなそこまで強い者達ばかりというワケでは無いが、それでもランク『1』や『2』の妖魔であれば、十分戦えるような者も居る。
組織に入って来る連中全員が、素性を明かしているワケでは無い為、元々は何をしていたか等は分からない連中もいるが、妖魔と戦っているときに『捉術』と呼ばれる術式を使っている奴もいたらしい。つまりあのケイノトの『退魔組』になり損ねた退魔士崩れもまた、この『窃盗』を生業とする『煌鴟梟』の組織に入ってきているという事だろう。
『煌鴟梟』はボスが代わってからは、手広く活動を行っているおかげで、かつてより徐々に組織は大きくなってきている。
どうやら今回この洞穴に落ち合う場所を変えたのも、その新たな人材をミヤジの部下につけようという話なのだろう。ミヤジもそう言った話であれば大歓迎であった。自分の出世の為に手足が増えてくれるのは有難い話である。
「喜べ。今回の戦闘員は、非常に珍しい力を持っている男だ」
そう言ってサノスケが奥に控えさせていた男を呼ぶと、薄暗い洞穴の奥から、一人の男が姿を見せるのであった。
「あんたが当面の俺の上司ってわけだな。よろしく頼むよ。俺は『セルバス』だ」
そう言って背が長身で筋肉隆々な大男であるセルバスは、ミヤジに向けて手を差し出してきた。
「あ、ああ……。俺はミヤジだ。俺は主に窃盗と人攫いの分野で働いている」
そう自己紹介を交えながらミヤジは、セルバスと言う男の求めた握手に応えるのであった。どう見てもセルバスという男は堅気の者ではない。
その堂々とした立ち振る舞いから見ても、これまで仕事で多くの人間を見て来たミヤジからみても『セルバス』という男は徒者ではないと『ミヤジ』に感じさせる程であった。
(もしかすると、こいつは『予備群』に居たのかもしれないな)
サカダイの『妖魔退魔師《ようまたいまし》』が多く所属する組織には『妖魔退魔師』にはなれなかったが、それに近しい戦闘能力を持つ『予備群』と呼ばれる者達が居る。
サノスケという男が『旅籠町』の酒場のアジトではなく、こんな町外れの洞穴を指定した理由が、この男を紹介する為だと言っていた。つまりは何らかの拍子に同じ『予備群』出身である『コウゾウ』と、この『セルバス』という男を鉢合わせるのは、よくないと考えてこの洞穴に自分を呼び出したのかもしれないとミヤジはそう推測をするのであった。
――だが、その推測は間違っていた。
この事はセルバスを直接『煌鴟梟』の組織に加入させたボス以外は、誰も知らない事だが、彼もまたこの世界の存在ではなかった。
元々は『アレルバレル』世界の魔族であり『煌聖の教団』に属する大幹部だった男である。
彼は大魔王ソフィの配下で『九大魔王』であった『リーシャ』と死闘を繰り広げた後、その『リーシャ』によって全身を切り刻まれて敗北し『代替身体』をこの世界に用意していた為、そのままこの世界で身体の回復を待っていたようであった。
洞穴に辿り着いたミヤジたちは、そのジメジメとした洞穴の中を進んでいき、やがてソフィ達が泊まった宿の窓口に居た男『サノスケ』がミヤジを出迎えるのだった。
「ああ。しかしどうして落ち合う場所を変えたんだよ? 当初の予定通り、旅籠町の酒場の隠し部屋で良かったと思うが」
普段通りであれば一仕事終えた後は『ミヤジ』の酒場のアジトで落ち合い、上手く客を攫えた場合の分け前の分配を行ったり、失敗した場合でもほとぼりが冷めるまでは下っ端の連中を使って店を任せて『ミヤジ』たちはアジトで過ごすというのが通例であった。
だが、今回のように失敗したからといって、こんな洞穴を使うのは初めてだった為、ミヤジはサノスケの場所の変更に疑問を持ったのであった。
「ああ、前々から新入りが新しく入ってくるって組織からの通達があっただろう?」
「そう言えば、そんな話が合ったような気がするな」
『煌鴟梟』は当初はただの『窃盗』や『人攫い』を行う者達が集まる組織だったが『妖魔団の乱』以降では、今のボスになる前の『煌鴟梟』のボスだった男が、旅籠に泊まる客に目をつけてその旅籠を狙うようになり、大きく商いを広げる商売人や、顔やスタイルのいい女性などを攫って奴隷にして売る事で次々と資金を増やしていっている。
そうして集めた資金を使って、更に『煌鴟梟』の組織自体でも、店に宿や酒場の施設を買い取り、更に人攫いをやりやすくしているのだが、もちろんそれだけでは無く、こうして少しずつではあるが所謂『戦闘員』のような者達をも増強していっている。
『ミヤジ』の部門ではあくまで窃盗や人攫いが主である為、ランクがそこそこ高い妖魔を退治出来るようなそこまで強い者達ばかりというワケでは無いが、それでもランク『1』や『2』の妖魔であれば、十分戦えるような者も居る。
組織に入って来る連中全員が、素性を明かしているワケでは無い為、元々は何をしていたか等は分からない連中もいるが、妖魔と戦っているときに『捉術』と呼ばれる術式を使っている奴もいたらしい。つまりあのケイノトの『退魔組』になり損ねた退魔士崩れもまた、この『窃盗』を生業とする『煌鴟梟』の組織に入ってきているという事だろう。
『煌鴟梟』はボスが代わってからは、手広く活動を行っているおかげで、かつてより徐々に組織は大きくなってきている。
どうやら今回この洞穴に落ち合う場所を変えたのも、その新たな人材をミヤジの部下につけようという話なのだろう。ミヤジもそう言った話であれば大歓迎であった。自分の出世の為に手足が増えてくれるのは有難い話である。
「喜べ。今回の戦闘員は、非常に珍しい力を持っている男だ」
そう言ってサノスケが奥に控えさせていた男を呼ぶと、薄暗い洞穴の奥から、一人の男が姿を見せるのであった。
「あんたが当面の俺の上司ってわけだな。よろしく頼むよ。俺は『セルバス』だ」
そう言って背が長身で筋肉隆々な大男であるセルバスは、ミヤジに向けて手を差し出してきた。
「あ、ああ……。俺はミヤジだ。俺は主に窃盗と人攫いの分野で働いている」
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(もしかすると、こいつは『予備群』に居たのかもしれないな)
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――だが、その推測は間違っていた。
この事はセルバスを直接『煌鴟梟』の組織に加入させたボス以外は、誰も知らない事だが、彼もまたこの世界の存在ではなかった。
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