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アサの世界の戦争編
694.スベイキア連合VSイルベキア
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『リラリオ』の世界でソフィ達と『煌聖の教団』の戦争が終わるより少し前に時は遡り、舞台は『アサ』の世界の龍族達の大陸に移る。
スベイキアやハイウルキアにスベイキアの同盟国の軍が次々にイルベキアの領土に入り込み、攻撃を仕掛けていく。国境付近のイルベキアの兵士は、あっという間にやられてしまった。
それだけに留まらず領土内の拠点を次々と、五カ国以上の連合軍の攻撃によって全滅させられて、防衛ラインを破られていく。
イルベキアもハイウルキアと並ぶ程の大国ではあるが、これだけの連合軍を相手にすればどうすることも出来ない。更にイルベキアよりも国力が上の『スベイキア』の本軍がいるのである。
スベイキアの主だった軍の上層部の者達の大半がエイネの手によってやられたが、それでもスベイキアのNo.2で、軍の司令官『ネスコー』は現在である。
更にはスベイキア大国のイーサ龍王の子息『シェイザー』が指揮を執っていることで、スベイキア軍のコープパルス・ドラゴン達の士気は、限りなく上がっている。
恐ろしい速度で領土内を制圧されていき、イルベキア本国からも続々と軍の兵士を出していく。
すでに最終防衛ラインと言える拠点にまでその膨大な数の龍族達が迫ってきており、ヴァルーザ龍王も側近達を引き連れて戦場へと姿を見せるのだった。
イルベキアのヴァルーザ龍王の側近『ベルモント』は、ヴァルーザ龍王に話しかける。
「ヴァルーザ龍王。この連合軍の指揮を執っているのは、ネスコー元帥では無く、どうやらシェイザーの王子です」
その報告はヴァルーザ龍王を更に絶望へと陥れた。
「何という事だ。すでに王子までもが……?」
「全ては『ガウル』龍王の姦計の所為でしょうな……」
「こうなった以上、我々に取れる選択肢は残されてはおりません。この大陸全土の全ての龍の国を敵に回してしまったようです」
そうヴァルーザ龍王に告げるのは、側近の『シェアーザ』であった。
「最早仕方あるまい……。我々はエイネ殿の言う通りにする以外に方法はない。こうなってしまった以上は、我々はエイネ殿の言葉に従う」
「御意。それしかありません」
「最早それ以外に我々が、生き残る未来はありませぬ」
ヴァルーザ龍王、シェアーザ、ベルモントといった『イルベキア』の中枢達がそう決断すると、互いに互いの顔を見て頷き、そして戦争を仕掛けてきたスベイキアと、数多の国の連合軍と戦う決意を固めるのだった。
現在イルベキア軍は最終防衛ラインである拠点の少し先、ここからも目視出来る場所で戦っている。
だが、前線に居るイルベキア軍は、イルベキアの全戦力というワケでは無く、シェアーザと、ベルモントを指揮官とする『個別の軍隊』がまだ控えている。
この『個別の軍隊』こそが、ヴァルーザ龍王が率いるイルベキアの本戦力である。
「よし、最終防衛ライン付近に奴らが近づけば、全軍を向かわせろ!」
「「御意!」」
イルベキア軍の『個別の軍隊』は、皆『龍化』に『緑のオーラ』を纏える上位龍達の軍勢である。ハイウルキア軍よりも優れた『個別の軍隊』達は、コープパルス・ドラゴンには敵わないが、奴らの前線に立って暴れている各国の連合軍の龍族達よりは遥かに強い。
ひとまずは『個別の軍隊』が出撃すれば、奴らのラインを下げる事は可能である。
まずは時間を稼ぎこちらに魔族達を連れて、向かってきている筈のエイネの到着を待つ。
ヴァルーザ龍王はエイネの提案を全面的に受け入れる決意を固めた以上、エイネにはこの国を守ってもらう必要があるのだった。ヴァルーザ龍王達の目の前で、二つ先にある拠点が破られたのを確認出来た。
――その瞬間『ヴァルーザ』は『個別の軍隊』に出撃命令を出すのであった。
スベイキアやハイウルキアにスベイキアの同盟国の軍が次々にイルベキアの領土に入り込み、攻撃を仕掛けていく。国境付近のイルベキアの兵士は、あっという間にやられてしまった。
それだけに留まらず領土内の拠点を次々と、五カ国以上の連合軍の攻撃によって全滅させられて、防衛ラインを破られていく。
イルベキアもハイウルキアと並ぶ程の大国ではあるが、これだけの連合軍を相手にすればどうすることも出来ない。更にイルベキアよりも国力が上の『スベイキア』の本軍がいるのである。
スベイキアの主だった軍の上層部の者達の大半がエイネの手によってやられたが、それでもスベイキアのNo.2で、軍の司令官『ネスコー』は現在である。
更にはスベイキア大国のイーサ龍王の子息『シェイザー』が指揮を執っていることで、スベイキア軍のコープパルス・ドラゴン達の士気は、限りなく上がっている。
恐ろしい速度で領土内を制圧されていき、イルベキア本国からも続々と軍の兵士を出していく。
すでに最終防衛ラインと言える拠点にまでその膨大な数の龍族達が迫ってきており、ヴァルーザ龍王も側近達を引き連れて戦場へと姿を見せるのだった。
イルベキアのヴァルーザ龍王の側近『ベルモント』は、ヴァルーザ龍王に話しかける。
「ヴァルーザ龍王。この連合軍の指揮を執っているのは、ネスコー元帥では無く、どうやらシェイザーの王子です」
その報告はヴァルーザ龍王を更に絶望へと陥れた。
「何という事だ。すでに王子までもが……?」
「全ては『ガウル』龍王の姦計の所為でしょうな……」
「こうなった以上、我々に取れる選択肢は残されてはおりません。この大陸全土の全ての龍の国を敵に回してしまったようです」
そうヴァルーザ龍王に告げるのは、側近の『シェアーザ』であった。
「最早仕方あるまい……。我々はエイネ殿の言う通りにする以外に方法はない。こうなってしまった以上は、我々はエイネ殿の言葉に従う」
「御意。それしかありません」
「最早それ以外に我々が、生き残る未来はありませぬ」
ヴァルーザ龍王、シェアーザ、ベルモントといった『イルベキア』の中枢達がそう決断すると、互いに互いの顔を見て頷き、そして戦争を仕掛けてきたスベイキアと、数多の国の連合軍と戦う決意を固めるのだった。
現在イルベキア軍は最終防衛ラインである拠点の少し先、ここからも目視出来る場所で戦っている。
だが、前線に居るイルベキア軍は、イルベキアの全戦力というワケでは無く、シェアーザと、ベルモントを指揮官とする『個別の軍隊』がまだ控えている。
この『個別の軍隊』こそが、ヴァルーザ龍王が率いるイルベキアの本戦力である。
「よし、最終防衛ライン付近に奴らが近づけば、全軍を向かわせろ!」
「「御意!」」
イルベキア軍の『個別の軍隊』は、皆『龍化』に『緑のオーラ』を纏える上位龍達の軍勢である。ハイウルキア軍よりも優れた『個別の軍隊』達は、コープパルス・ドラゴンには敵わないが、奴らの前線に立って暴れている各国の連合軍の龍族達よりは遥かに強い。
ひとまずは『個別の軍隊』が出撃すれば、奴らのラインを下げる事は可能である。
まずは時間を稼ぎこちらに魔族達を連れて、向かってきている筈のエイネの到着を待つ。
ヴァルーザ龍王はエイネの提案を全面的に受け入れる決意を固めた以上、エイネにはこの国を守ってもらう必要があるのだった。ヴァルーザ龍王達の目の前で、二つ先にある拠点が破られたのを確認出来た。
――その瞬間『ヴァルーザ』は『個別の軍隊』に出撃命令を出すのであった。
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