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更なる成長を果たした魔王編
480.世界の支配者同士の闘争
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「俺との勝負から逃げた『処刑』にも礼はしてやりたいところだが、まずは一番舐めた真似をしてくれたそこの女から八つ裂きにしてやる!」
そう言ってハワードは『魔力』が枯渇して、意識が混濁しているシスに近寄っていくのだった。
一つの世界を支配した大魔王『ハワード』は油断をしていた。それもその筈『ディアトロス』もまた残された『魔力』が少なく、あれだけ暴れて見せたシスは、完全な魔力枯渇をしている。
単純に今戦力としてみれるのは『処刑』と『神速』くらいなものだが、その二人も本気で戦えば負ける筈はないと、大魔王ハワードは心の底から思っており、そんな中で突如現れた少年の姿のソフィの事など、それこそ全く眼中になかった為である。
組織の大魔王領域の魔族の中どころか『最高幹部』全体の中でも一、二を争う程の強さを持つハワードは、この場で全員を倒して総帥であるミラに『九大魔王』達の首を届けるつもりでいるのだった。
そしてハワードはまず『シス』に手を下そうと近づいていったが、そのシスの前に盾になるように少年の姿をした『ソフィ』が立ち塞がるのだった。
「小僧。そんな『ゴミ』みたいな戦力値で何の真似だ?」
大魔王ハワードはソフィの戦力値と魔力を『漏出』で感知して鼻で笑いながらそう言った。
「何の真似? そうだな……」
――ソフィの形態が話をしながら徐々に変わっていく。
そして背から羽が生えて鋭利な牙が口から見え始めるのだった。
「お主ら『組織』の連中が、大事な我の仲間達に手を出した報いを受けさせてやろうと思ってな」
第二形態となったソフィだが、魔族の中でも変身をする者は比較的多く居るために、大魔王領域の最上位に位置する『ハワード』は、まだまだ余裕を見せた笑みをソフィに向けていた。
「ククク、成程成程! 変身の出来る魔族か! しかしそれがどうした? こんな程度の低い世界の魔族では信じられないかもしれないが、他の世界では変身が出来ることなど、何も珍しい事ではないぞ?」
ソフィは上から物言いを続ける大魔王ハワードの言葉を無視して、自分のやるべき事を淡々と行い続けて行く。
「『無限の空間、無限の時間、無限の理に住みし魔神よ。悠久の時を経て、契約者たる大魔王の声に応じよ、我が名はソフィ』」。
絶世の美女と呼べるほどの見目麗しい女神。神の中でも最高位の『神格』を有する『力の魔神』はその姿を現世に体現させるのだった。
――魔神はそんなソフィを一瞥するが、その瞬間にソフィの感情を表情から読み取って、これから起こる惨劇に嬉しそうに身体を震わせていた。
「魔神よ。お主に預けている『力』の大半を我に戻すのだ。我の仲間に手を出した者がどういう末路を迎えるのかということを知らせねばならぬ」
「――」(分かったわ。何も理解が出来ていない塵芥の存在に、貴方の力を存分に知らしめてあげてね)
魔神はソフィにそう告げると、大半の預かっていたソフィの『魔力』を返すのだった。
ソフィは魔神に頷くと更に言葉を紡いだ。
「お主は『結界』を張っておいてくれ。少々試したい事もあるのでな」
「――」(粉々にするのかしら? それとも臓物をぶちまけて血反吐を吐かせるのかしら? うふふ、楽しみね)
魔神がこの世界の言語ではない何かを呟いたかと思うと『ソフィ』と『ハワード』だけが居る場所に『結界』を張る。
その『結界』の規模は『魔族』や『人間』。それに『精霊族』に『魔人族』と、あらゆる種族がどれだけ力を込めようと破る事は出来ない『選ばれた神々』のみが使う事の出来る結界の極地であった。
「お主には存分に後悔をさせてやろうではないか」
――次の瞬間。強引にソフィの手によって、魔神が張った『結界』の内側に『ハワード』は強引に引き寄せられる。
先程までソフィを侮って笑いさえ浮かべていたハワードだったが、現在の彼自身よりも目の前の魔族が自分より戦力値が上昇した事を知り、真顔に戻って『金色のオーラ』を纏いながら『力』を全て開放するのだった。
「この『結界』にその『力』。どうやらお前は本当に大魔王ソフィなのか? いや、違ったとしてもそれに近い程の力を有しているのは間違いなさそうだ」
「そんな事はどうでもよい。今の我は少々気が立っておる。お主には悪いが『組織』に属している以上はお主も罰を受けてもらおう」
ソフィがそう言うと『ハワード』は再び笑いながら右手にサーベルを具現化させる。
「いいだろう。数多の世界を支配して恐れられてきた俺が、直々に貴様如きの相手をしてやろうではないか」
ハワードがそう言った後に『サーベル』に『形成付与』させた『青』のオーラを纏わせながら『ソフィ』の元へと向かっていく。
組織の最高幹部にして数多の世界の支配者である大魔王『ハワード』と『アレルバレル』の世界で最強の大魔王『ソフィ』の戦いが、この『リラリオ』の世界で行われるのだった。
……
……
……
そう言ってハワードは『魔力』が枯渇して、意識が混濁しているシスに近寄っていくのだった。
一つの世界を支配した大魔王『ハワード』は油断をしていた。それもその筈『ディアトロス』もまた残された『魔力』が少なく、あれだけ暴れて見せたシスは、完全な魔力枯渇をしている。
単純に今戦力としてみれるのは『処刑』と『神速』くらいなものだが、その二人も本気で戦えば負ける筈はないと、大魔王ハワードは心の底から思っており、そんな中で突如現れた少年の姿のソフィの事など、それこそ全く眼中になかった為である。
組織の大魔王領域の魔族の中どころか『最高幹部』全体の中でも一、二を争う程の強さを持つハワードは、この場で全員を倒して総帥であるミラに『九大魔王』達の首を届けるつもりでいるのだった。
そしてハワードはまず『シス』に手を下そうと近づいていったが、そのシスの前に盾になるように少年の姿をした『ソフィ』が立ち塞がるのだった。
「小僧。そんな『ゴミ』みたいな戦力値で何の真似だ?」
大魔王ハワードはソフィの戦力値と魔力を『漏出』で感知して鼻で笑いながらそう言った。
「何の真似? そうだな……」
――ソフィの形態が話をしながら徐々に変わっていく。
そして背から羽が生えて鋭利な牙が口から見え始めるのだった。
「お主ら『組織』の連中が、大事な我の仲間達に手を出した報いを受けさせてやろうと思ってな」
第二形態となったソフィだが、魔族の中でも変身をする者は比較的多く居るために、大魔王領域の最上位に位置する『ハワード』は、まだまだ余裕を見せた笑みをソフィに向けていた。
「ククク、成程成程! 変身の出来る魔族か! しかしそれがどうした? こんな程度の低い世界の魔族では信じられないかもしれないが、他の世界では変身が出来ることなど、何も珍しい事ではないぞ?」
ソフィは上から物言いを続ける大魔王ハワードの言葉を無視して、自分のやるべき事を淡々と行い続けて行く。
「『無限の空間、無限の時間、無限の理に住みし魔神よ。悠久の時を経て、契約者たる大魔王の声に応じよ、我が名はソフィ』」。
絶世の美女と呼べるほどの見目麗しい女神。神の中でも最高位の『神格』を有する『力の魔神』はその姿を現世に体現させるのだった。
――魔神はそんなソフィを一瞥するが、その瞬間にソフィの感情を表情から読み取って、これから起こる惨劇に嬉しそうに身体を震わせていた。
「魔神よ。お主に預けている『力』の大半を我に戻すのだ。我の仲間に手を出した者がどういう末路を迎えるのかということを知らせねばならぬ」
「――」(分かったわ。何も理解が出来ていない塵芥の存在に、貴方の力を存分に知らしめてあげてね)
魔神はソフィにそう告げると、大半の預かっていたソフィの『魔力』を返すのだった。
ソフィは魔神に頷くと更に言葉を紡いだ。
「お主は『結界』を張っておいてくれ。少々試したい事もあるのでな」
「――」(粉々にするのかしら? それとも臓物をぶちまけて血反吐を吐かせるのかしら? うふふ、楽しみね)
魔神がこの世界の言語ではない何かを呟いたかと思うと『ソフィ』と『ハワード』だけが居る場所に『結界』を張る。
その『結界』の規模は『魔族』や『人間』。それに『精霊族』に『魔人族』と、あらゆる種族がどれだけ力を込めようと破る事は出来ない『選ばれた神々』のみが使う事の出来る結界の極地であった。
「お主には存分に後悔をさせてやろうではないか」
――次の瞬間。強引にソフィの手によって、魔神が張った『結界』の内側に『ハワード』は強引に引き寄せられる。
先程までソフィを侮って笑いさえ浮かべていたハワードだったが、現在の彼自身よりも目の前の魔族が自分より戦力値が上昇した事を知り、真顔に戻って『金色のオーラ』を纏いながら『力』を全て開放するのだった。
「この『結界』にその『力』。どうやらお前は本当に大魔王ソフィなのか? いや、違ったとしてもそれに近い程の力を有しているのは間違いなさそうだ」
「そんな事はどうでもよい。今の我は少々気が立っておる。お主には悪いが『組織』に属している以上はお主も罰を受けてもらおう」
ソフィがそう言うと『ハワード』は再び笑いながら右手にサーベルを具現化させる。
「いいだろう。数多の世界を支配して恐れられてきた俺が、直々に貴様如きの相手をしてやろうではないか」
ハワードがそう言った後に『サーベル』に『形成付与』させた『青』のオーラを纏わせながら『ソフィ』の元へと向かっていく。
組織の最高幹部にして数多の世界の支配者である大魔王『ハワード』と『アレルバレル』の世界で最強の大魔王『ソフィ』の戦いが、この『リラリオ』の世界で行われるのだった。
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