201 / 1,985
停滞からの脱却編
195.暴走するラルフ
しおりを挟む
――それから数日が過ぎた。
ユファやシスの魔法による『シティアス』の建物などの修復は進んでいき、ソフィ達がここに来た頃とは比べ物にならない程の復興を見せていた。
そろそろ首都『シティアス』の方の修復作業を終えて、隣町の『ガネーサ』や『レイズ』城の修復に移行してもいい頃合いかもしれない。
そんな風にユファとシスが話し合っていると遠くから戦闘の音が聞こえてくるのだった。
二人は喧騒の方に向かって歩いていくと、街の外れでラルフが戦っている姿が見えた。
「へえ?」
ユファは感心するようにラルフを見た後に感嘆の声をあげた。
何故なら数日前に彼女の主であるソフィから、今の目の前で戦っているラルフに治療を施すように頼まれた時に見た彼と、今の彼ではまるで別人のような強さになっているからであった。
「あの子、もっと強くなるわね」
ラルフはハウンド・ドッグの『ハウンド』と戦っていた。ハウンドはソフィから直接名前を頂戴した『ロード』の一体で『ソフィ』直属の配下である。
戦力値が3000万を越えるハウンドを相手に、人間であるラルフは上手く立ち回っていた。
まだまだ力の差があり本当の殺し合いであれば、ラルフはハウンドには勝てないだろうがユファは長年の戦闘経験から、ラルフの戦闘センスを即座に見抜いた。
一度ミスと呼べる受け方をした後は、すぐに修正をしながら戦っているのである。
格上の相手と戦いながらそこまで冷静に立ち回れるのだから、強くならないわけがない。
「あの人はソフィさんの配下のラルフさんね。何度か私はあったことがあるけど、確かその時は戦力値が600万くらいだった筈なのだけど……」
そう言われてユファは、漏出でラルフの戦力値を測る。
【種族:人間 名前:ラルフ・アンデルセン 戦力値:1150万】。
「待ちなさい? 本当に数日前に600万だったの?」
シスも戦力値を確認したのだろう、驚いていた顔を浮かべていた。
確かに戦力値をあげるには命懸けで強者と戦う事が近道ではあるが、それでも戦力値を上げようとするならば、死地を幾度なく潜り抜けなくてはいけない筈である。
こんな短期間で上がるのは、流石にあり得ないと二人は思うのだった。
「シス殿、ユファ殿お疲れ様です」
近くで見ていた事に気づいたのだろうベアが、二人に声をかけてきた。
「あら? 貴方はソフィ様の配下のアウルベアの『ベア』だっけ?」
ユファがそう言うとコクリとベアは頷いて見せた。
「建物の修復の方は終わったのですか?」
「ええ。もうそろそろシティアスの方の修復作業を終えて次に移ろうかというところ……なんだけど、ちょっと聞かせて欲しい事があるのだけどいいかしら?」
「ええ、私に分かる事でしたらお答えします。何でもお気軽に聞いて下さい」
にこやかにそう言うベアの言葉を聞いて、ユファは先程シスと話をしていた疑問をベアにぶつけるのだった。
「この短期間でかなり彼は成長をしているように思うのだけど、何か貴方達と戦う事によって、戦力値を上げる特別な秘策でもあるのかしら?」
冗談交じりにユファがそう言うと、ベアは真顔のままで答える。
「はははは! 何もありませんよ。単純にラルフ殿は戦い続けているのですよ」
「……えっと、戦い続けてって……。も、もしかしてだけど、私が治癒魔法をかけにいったあの日からずっと戦っているというわけではないんでしょ?」
ベアはその通りだと頷いて見せた。
「いやはや、どんどんと強くなるラルフ殿を見ていると、私たちも協力をしたくなりましてね?」
「う、嘘でしょ……?」
呆然とした表情でベアの顔を見るユファだった。
ベアは『ラルフ殿はたいしたものです』と褒めたたえているが、ユファの耳にはもうベアの言葉は入ってきていない。
「ちょっと、悪いわね」
ベアがまだ喋ろうとしているのを制止して、ユファは戦闘中のラルフの元へ駆け寄っていく。
ハウンドとラルフは、ユファの存在に気づき手を止める。
「すみませんが、今は戦闘に集中させていただきたいのですが」
少し苛立ち混じりにそう言って、ラルフは近づいてくるユファを遠ざけようとする。
「ええ、少しだけ確認をしたら存分に戦わせてあげるから、こちらを向きなさい」
しかしユファの言葉を無視するように、ラルフはこちらを見ない。
「こちらを見なさい」
ユファは凛とした声で再び同じセリフを告げる。
ラルフは舌打ちをしながらこれ以上は誤魔化しきれないと感じて、ゆっくりとユファの方を振り返る。
「馬鹿な子ね……。死にたいの?」
ラルフの状態は見る者がみれば、とても危うい状態だった。
連日連夜最低限度の休憩で戦い続けているラルフは疲労困憊と、睡眠不足の状況下で強引に集中力を高める事で、自分の身体を誤魔化している状態で戦い続けていたのだった。
――ランナーズ・ハイという言葉を知っているだろうか?
マラソンなどの運動で走り続けると、体に負荷がかり限界を感じ始めた時に自分の体を守るために、ベータ・エンドルフィンというものが脳で分泌されて、脳がハイになりストレスを打ち消して疲労などを一時的に掻き消す現象と言われている。
この状態になると多幸感に包まれて辛いと感じなくなりもっと行ける、もっと頑張れると言った気になるのだが、負荷がかかっている状態が休みを取った時のように解消されている訳ではない。
この状態が続いてる時は、痛みや苦しみなどが麻痺していてなんともないが、元の状態に戻った時にセロトニンが枯渇されていきノルアドレナリンが減少する。
――そうなると、どうなるのか?
不機嫌状態になり今までの多幸感が失われて、ストレスが一気に爆発して暴力的になる。
そしてその時に自分の冷静さは失われて身体が疲れている事に気づかず無理をしてしまい、取り返しのつかないことになる事があるとても危険な状態なのである。
「邪魔をしないでいただきたい! 私はもっと強くならなければ、奴に追いつけない!」
こういう風に普段の冷静さを失い、普段であればやらないミスを犯しやすくなるのである。
そして強引に休ませようとしたユファに対して冷静さを失っているラルフは、払いのけようと力をこめて、殴りかかりに近い状態でユファに手を出す。
ユファは『淡く青い』オーラを瞬時に出して、ラルフの暴力的な手を右手で掴んだ。
そしてその掴んだラルフの手が軋む程の強さで握りしめる。
めきめきという嫌な音と共に、ユファはラルフの右手の指を粉砕していき骨折させる。
「自分を見失った挙句に他人に迷惑をかける馬鹿が、ソフィ様の配下だと宣う事は、私が許さない!」
ユファの暴力的な声がずしりと、疲弊しきった体ごとラルフの耳をつんざく。
「!!」
そして次の瞬間には、ユファの目が金色になる。
「冷静さを取り戻すまで眠りなさい」
大魔王化状態のユファが魔瞳『金色の目』をラルフに使う。
強制的に意識をシャットアウトさせられたラルフは、膝から崩れ落ちてその場で気を失った。
「ら、ラルフ殿!」
ベアが慌ててラルフを介抱しようと駆け寄るが、そのベアもまたユファの近くで縫い付けられるように動けなくなる。
――ユファがベアを睨んでいる為である。
「貴方もこいつの修行に付き合うのならば、ちゃんと監督しなさい! 無理をさせて死なせたら、意味がないでしょう! あの方の配下ならしっかりと考えなさい!」
嵐のようにその場に、風が吹き荒れる。
ユファの怒りによって『淡く青い』オーラが吹き荒れて、周りに衝撃を与え続けているのだった。
大魔王の余波をまともに受けて、真なる魔王に近い魔物のベアが全く動けない。
「も、申し訳ない、以後気を付けます!」
何とかベアが謝罪を口にするとユファは深呼吸をして、ようやく『大魔王化』を止めるのだった。
それでも周りにいた『ロード』の五体やソフィの配下達は『大魔王』ユファを見て怯えてそして小刻みに震える。
「ま、まぁまぁ、落ち着いて! ほら、ヴェル? 建物修復しないと、ねっ? ほら、ヴェルさーん? 行きましょうねぇ……?」
シスは後ろからユファに抱き着いて、この場から強引に彼女を遠ざけていく。
去り際にシスはこちらを見てシュンとしていたベアに『ごめんね?』という気持ちを込めて、申し訳無さそうにウインクして去って行った。
ユファやシスの魔法による『シティアス』の建物などの修復は進んでいき、ソフィ達がここに来た頃とは比べ物にならない程の復興を見せていた。
そろそろ首都『シティアス』の方の修復作業を終えて、隣町の『ガネーサ』や『レイズ』城の修復に移行してもいい頃合いかもしれない。
そんな風にユファとシスが話し合っていると遠くから戦闘の音が聞こえてくるのだった。
二人は喧騒の方に向かって歩いていくと、街の外れでラルフが戦っている姿が見えた。
「へえ?」
ユファは感心するようにラルフを見た後に感嘆の声をあげた。
何故なら数日前に彼女の主であるソフィから、今の目の前で戦っているラルフに治療を施すように頼まれた時に見た彼と、今の彼ではまるで別人のような強さになっているからであった。
「あの子、もっと強くなるわね」
ラルフはハウンド・ドッグの『ハウンド』と戦っていた。ハウンドはソフィから直接名前を頂戴した『ロード』の一体で『ソフィ』直属の配下である。
戦力値が3000万を越えるハウンドを相手に、人間であるラルフは上手く立ち回っていた。
まだまだ力の差があり本当の殺し合いであれば、ラルフはハウンドには勝てないだろうがユファは長年の戦闘経験から、ラルフの戦闘センスを即座に見抜いた。
一度ミスと呼べる受け方をした後は、すぐに修正をしながら戦っているのである。
格上の相手と戦いながらそこまで冷静に立ち回れるのだから、強くならないわけがない。
「あの人はソフィさんの配下のラルフさんね。何度か私はあったことがあるけど、確かその時は戦力値が600万くらいだった筈なのだけど……」
そう言われてユファは、漏出でラルフの戦力値を測る。
【種族:人間 名前:ラルフ・アンデルセン 戦力値:1150万】。
「待ちなさい? 本当に数日前に600万だったの?」
シスも戦力値を確認したのだろう、驚いていた顔を浮かべていた。
確かに戦力値をあげるには命懸けで強者と戦う事が近道ではあるが、それでも戦力値を上げようとするならば、死地を幾度なく潜り抜けなくてはいけない筈である。
こんな短期間で上がるのは、流石にあり得ないと二人は思うのだった。
「シス殿、ユファ殿お疲れ様です」
近くで見ていた事に気づいたのだろうベアが、二人に声をかけてきた。
「あら? 貴方はソフィ様の配下のアウルベアの『ベア』だっけ?」
ユファがそう言うとコクリとベアは頷いて見せた。
「建物の修復の方は終わったのですか?」
「ええ。もうそろそろシティアスの方の修復作業を終えて次に移ろうかというところ……なんだけど、ちょっと聞かせて欲しい事があるのだけどいいかしら?」
「ええ、私に分かる事でしたらお答えします。何でもお気軽に聞いて下さい」
にこやかにそう言うベアの言葉を聞いて、ユファは先程シスと話をしていた疑問をベアにぶつけるのだった。
「この短期間でかなり彼は成長をしているように思うのだけど、何か貴方達と戦う事によって、戦力値を上げる特別な秘策でもあるのかしら?」
冗談交じりにユファがそう言うと、ベアは真顔のままで答える。
「はははは! 何もありませんよ。単純にラルフ殿は戦い続けているのですよ」
「……えっと、戦い続けてって……。も、もしかしてだけど、私が治癒魔法をかけにいったあの日からずっと戦っているというわけではないんでしょ?」
ベアはその通りだと頷いて見せた。
「いやはや、どんどんと強くなるラルフ殿を見ていると、私たちも協力をしたくなりましてね?」
「う、嘘でしょ……?」
呆然とした表情でベアの顔を見るユファだった。
ベアは『ラルフ殿はたいしたものです』と褒めたたえているが、ユファの耳にはもうベアの言葉は入ってきていない。
「ちょっと、悪いわね」
ベアがまだ喋ろうとしているのを制止して、ユファは戦闘中のラルフの元へ駆け寄っていく。
ハウンドとラルフは、ユファの存在に気づき手を止める。
「すみませんが、今は戦闘に集中させていただきたいのですが」
少し苛立ち混じりにそう言って、ラルフは近づいてくるユファを遠ざけようとする。
「ええ、少しだけ確認をしたら存分に戦わせてあげるから、こちらを向きなさい」
しかしユファの言葉を無視するように、ラルフはこちらを見ない。
「こちらを見なさい」
ユファは凛とした声で再び同じセリフを告げる。
ラルフは舌打ちをしながらこれ以上は誤魔化しきれないと感じて、ゆっくりとユファの方を振り返る。
「馬鹿な子ね……。死にたいの?」
ラルフの状態は見る者がみれば、とても危うい状態だった。
連日連夜最低限度の休憩で戦い続けているラルフは疲労困憊と、睡眠不足の状況下で強引に集中力を高める事で、自分の身体を誤魔化している状態で戦い続けていたのだった。
――ランナーズ・ハイという言葉を知っているだろうか?
マラソンなどの運動で走り続けると、体に負荷がかり限界を感じ始めた時に自分の体を守るために、ベータ・エンドルフィンというものが脳で分泌されて、脳がハイになりストレスを打ち消して疲労などを一時的に掻き消す現象と言われている。
この状態になると多幸感に包まれて辛いと感じなくなりもっと行ける、もっと頑張れると言った気になるのだが、負荷がかかっている状態が休みを取った時のように解消されている訳ではない。
この状態が続いてる時は、痛みや苦しみなどが麻痺していてなんともないが、元の状態に戻った時にセロトニンが枯渇されていきノルアドレナリンが減少する。
――そうなると、どうなるのか?
不機嫌状態になり今までの多幸感が失われて、ストレスが一気に爆発して暴力的になる。
そしてその時に自分の冷静さは失われて身体が疲れている事に気づかず無理をしてしまい、取り返しのつかないことになる事があるとても危険な状態なのである。
「邪魔をしないでいただきたい! 私はもっと強くならなければ、奴に追いつけない!」
こういう風に普段の冷静さを失い、普段であればやらないミスを犯しやすくなるのである。
そして強引に休ませようとしたユファに対して冷静さを失っているラルフは、払いのけようと力をこめて、殴りかかりに近い状態でユファに手を出す。
ユファは『淡く青い』オーラを瞬時に出して、ラルフの暴力的な手を右手で掴んだ。
そしてその掴んだラルフの手が軋む程の強さで握りしめる。
めきめきという嫌な音と共に、ユファはラルフの右手の指を粉砕していき骨折させる。
「自分を見失った挙句に他人に迷惑をかける馬鹿が、ソフィ様の配下だと宣う事は、私が許さない!」
ユファの暴力的な声がずしりと、疲弊しきった体ごとラルフの耳をつんざく。
「!!」
そして次の瞬間には、ユファの目が金色になる。
「冷静さを取り戻すまで眠りなさい」
大魔王化状態のユファが魔瞳『金色の目』をラルフに使う。
強制的に意識をシャットアウトさせられたラルフは、膝から崩れ落ちてその場で気を失った。
「ら、ラルフ殿!」
ベアが慌ててラルフを介抱しようと駆け寄るが、そのベアもまたユファの近くで縫い付けられるように動けなくなる。
――ユファがベアを睨んでいる為である。
「貴方もこいつの修行に付き合うのならば、ちゃんと監督しなさい! 無理をさせて死なせたら、意味がないでしょう! あの方の配下ならしっかりと考えなさい!」
嵐のようにその場に、風が吹き荒れる。
ユファの怒りによって『淡く青い』オーラが吹き荒れて、周りに衝撃を与え続けているのだった。
大魔王の余波をまともに受けて、真なる魔王に近い魔物のベアが全く動けない。
「も、申し訳ない、以後気を付けます!」
何とかベアが謝罪を口にするとユファは深呼吸をして、ようやく『大魔王化』を止めるのだった。
それでも周りにいた『ロード』の五体やソフィの配下達は『大魔王』ユファを見て怯えてそして小刻みに震える。
「ま、まぁまぁ、落ち着いて! ほら、ヴェル? 建物修復しないと、ねっ? ほら、ヴェルさーん? 行きましょうねぇ……?」
シスは後ろからユファに抱き着いて、この場から強引に彼女を遠ざけていく。
去り際にシスはこちらを見てシュンとしていたベアに『ごめんね?』という気持ちを込めて、申し訳無さそうにウインクして去って行った。
10
お気に入りに追加
440
あなたにおすすめの小説
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』
ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。
誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる