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第三章 終焉を呼ぶ七大天使
第159話 アルの奇策
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アルによって強制的に発情させられた彼女達から必死に距離をとるため、ルアは全力で走る。
「こ、こんなの聞いてないよ……。まさかこんな修行をするなんて……。」
アルの意図はわからないが、今のルアにできることは、ただ逃げるのみ……。そして最初集まった位置からかなり離れた場所で、彼は様子を伺うことにした。
「ここまでくれば……ひとまず大丈夫……かな?」
ホッと一息つこうしたその瞬間だった。
「見つけた見つけた見つけたぁ~~~~~っ!!」
「ッ!?」
突如としてクロロの大きな声が響き、ルアの前に赤く目を光らせたクロロが現れた。
「はぁ~っ……やっと見つけたよル~ア~ちゃんっ♪」
「あぅ……く、クロロさん。正気に戻ってくださいっ!!」
「え~?私は正気だよ?だってルアちゃんがちっちゃな頃から、ず~っとルアちゃんのこと好きだったし~?だからルアちゃんの子供……欲しいなぁ~。」
クロロはニヤリと笑いながらゆっくりとルアへと、一歩……また一歩と歩み寄る。クロロが一歩進めば、ルアは一歩下がるが、そんなことをしているうちにルアの背中にドン……と木がぶつかる。
「あっ!!」
「にししし、隙ありッ!!」
一瞬動きが止まったルアへと向かってクロロはダイブする。
絶体絶命かと思われたその時……
『一定量の魔力の蓄積を確認。自動操縦オートモードに切り換えます。』
機械的な声が響いたかと思えば、クロロの前から一瞬にしてルアはいなくなってしまう。
「んにゃっ!?」
本来ルアに飛び付くはずだったクロロは、彼の背後にあった木に向かって顔面から思い切りダイブすることになる。
「ふぎゅぅ…………」
頭の上で星が周り、ふらふらとクロロはその場にぐったりと倒れこむ。
そんな彼女の近くでクスリと笑う者が一人。
「んふふっ♪着いてきて正解やったわぁ~。」
笑っていた者の正体は真琴だった。どうやらクロロが一番最初に見つけることを予想し、後を着けていたらしい。
「ほな、ありがとさん♪ルア君はあてが貰うわぁ。」
未だ気絶しているクロロにそれだけ言うと、真琴はルアが走り去った方向へと歩みを進めた。
一方その頃ルアはというと……
「た、助かったぁ……。」
ドレスのオートモードに助けられ、再び森のなかを駆け抜けていた。
そんな時ドレスからまたしても機械的な声が響いた。
『状況を解析中……………………。解析終了。周囲に発情を迎えた魔物娘を7名確認。規定02に則り対象を無傷での無力化を開始します。』
「えっ?」
そう声が響くと、ルアの体は逃げる足を止めてその場に留まった。そしてクルリと後ろを振り返る。
すると、どこからともなく、ゆったりとした足取りで真琴が姿を現した。
「あんれ?ルア君逃げるのはやめたん?それとも~あてのこと待っててくれたんかな?」
「ま、真琴さん……。」
真琴が体をくねらせていると、ドレスから声が響く。
『対象の無力化を開始します。』
「ほぉん?逃げるのはやめて抵抗するつもりやね?」
ニヤリと笑う真琴だったが、彼女の目の前からルアの姿が一瞬にして消えた。瞬きをしたわけでもない。しっかりと目を開いていたはずなのにも関わらず、視認できないほどの速度でルアが動いたのだ。
「っ!?消え…………ひゃぁっ!?」
思わず目を丸くした真琴だったが、次の瞬間背後からルアに自慢の大きなもふもふの尻尾を鷲掴みにされ、情けない声をあげてしまう。
「る、ルア君?そ、そこは敏感やから……。」
『対象の心拍数の増加を確認。処置を開始します。』
ドレスから声が響くと、ルアの手がいやらしく動き、真琴の尻尾を弄び始めた。
「んあぁっ!?お、おぉほっ!?♥️あ、あかん……あかんってぇ♥️そ、そないな手つきでぇ……触ったらぁ。」
敏感な尻尾を弄ばれ、体をビクビクと震わせる真琴。そんな彼女に無情にもドレスは止めを刺しにかかる。
『圧迫します。』
ドレスに操られたルアは、真琴の尻尾をぎゅっと思いっきり強く握り締めた。
すると、真琴は背中を海老のように反らせながらガクガクと膝を震わせる。
「~~~~~っ!?♥️むきゅぅ…………。」
真琴がビクビクと痙攣しながら地に伏したのを確認すると、ドレスから声が響く。
『対象の無力化を確認。残り6名。』
「あぅぅ……ま、真琴さんごめんなさい。で、でも尻尾もふもふで凄く気持ちよかったです。」
憧れの真琴のもふもふの尻尾を触ることができて役得のルアは、申し訳なさそうにそう言った。
その言葉が彼女に届いてるかは定かではない。
真琴脱落 残り6名。
「こ、こんなの聞いてないよ……。まさかこんな修行をするなんて……。」
アルの意図はわからないが、今のルアにできることは、ただ逃げるのみ……。そして最初集まった位置からかなり離れた場所で、彼は様子を伺うことにした。
「ここまでくれば……ひとまず大丈夫……かな?」
ホッと一息つこうしたその瞬間だった。
「見つけた見つけた見つけたぁ~~~~~っ!!」
「ッ!?」
突如としてクロロの大きな声が響き、ルアの前に赤く目を光らせたクロロが現れた。
「はぁ~っ……やっと見つけたよル~ア~ちゃんっ♪」
「あぅ……く、クロロさん。正気に戻ってくださいっ!!」
「え~?私は正気だよ?だってルアちゃんがちっちゃな頃から、ず~っとルアちゃんのこと好きだったし~?だからルアちゃんの子供……欲しいなぁ~。」
クロロはニヤリと笑いながらゆっくりとルアへと、一歩……また一歩と歩み寄る。クロロが一歩進めば、ルアは一歩下がるが、そんなことをしているうちにルアの背中にドン……と木がぶつかる。
「あっ!!」
「にししし、隙ありッ!!」
一瞬動きが止まったルアへと向かってクロロはダイブする。
絶体絶命かと思われたその時……
『一定量の魔力の蓄積を確認。自動操縦オートモードに切り換えます。』
機械的な声が響いたかと思えば、クロロの前から一瞬にしてルアはいなくなってしまう。
「んにゃっ!?」
本来ルアに飛び付くはずだったクロロは、彼の背後にあった木に向かって顔面から思い切りダイブすることになる。
「ふぎゅぅ…………」
頭の上で星が周り、ふらふらとクロロはその場にぐったりと倒れこむ。
そんな彼女の近くでクスリと笑う者が一人。
「んふふっ♪着いてきて正解やったわぁ~。」
笑っていた者の正体は真琴だった。どうやらクロロが一番最初に見つけることを予想し、後を着けていたらしい。
「ほな、ありがとさん♪ルア君はあてが貰うわぁ。」
未だ気絶しているクロロにそれだけ言うと、真琴はルアが走り去った方向へと歩みを進めた。
一方その頃ルアはというと……
「た、助かったぁ……。」
ドレスのオートモードに助けられ、再び森のなかを駆け抜けていた。
そんな時ドレスからまたしても機械的な声が響いた。
『状況を解析中……………………。解析終了。周囲に発情を迎えた魔物娘を7名確認。規定02に則り対象を無傷での無力化を開始します。』
「えっ?」
そう声が響くと、ルアの体は逃げる足を止めてその場に留まった。そしてクルリと後ろを振り返る。
すると、どこからともなく、ゆったりとした足取りで真琴が姿を現した。
「あんれ?ルア君逃げるのはやめたん?それとも~あてのこと待っててくれたんかな?」
「ま、真琴さん……。」
真琴が体をくねらせていると、ドレスから声が響く。
『対象の無力化を開始します。』
「ほぉん?逃げるのはやめて抵抗するつもりやね?」
ニヤリと笑う真琴だったが、彼女の目の前からルアの姿が一瞬にして消えた。瞬きをしたわけでもない。しっかりと目を開いていたはずなのにも関わらず、視認できないほどの速度でルアが動いたのだ。
「っ!?消え…………ひゃぁっ!?」
思わず目を丸くした真琴だったが、次の瞬間背後からルアに自慢の大きなもふもふの尻尾を鷲掴みにされ、情けない声をあげてしまう。
「る、ルア君?そ、そこは敏感やから……。」
『対象の心拍数の増加を確認。処置を開始します。』
ドレスから声が響くと、ルアの手がいやらしく動き、真琴の尻尾を弄び始めた。
「んあぁっ!?お、おぉほっ!?♥️あ、あかん……あかんってぇ♥️そ、そないな手つきでぇ……触ったらぁ。」
敏感な尻尾を弄ばれ、体をビクビクと震わせる真琴。そんな彼女に無情にもドレスは止めを刺しにかかる。
『圧迫します。』
ドレスに操られたルアは、真琴の尻尾をぎゅっと思いっきり強く握り締めた。
すると、真琴は背中を海老のように反らせながらガクガクと膝を震わせる。
「~~~~~っ!?♥️むきゅぅ…………。」
真琴がビクビクと痙攣しながら地に伏したのを確認すると、ドレスから声が響く。
『対象の無力化を確認。残り6名。』
「あぅぅ……ま、真琴さんごめんなさい。で、でも尻尾もふもふで凄く気持ちよかったです。」
憧れの真琴のもふもふの尻尾を触ることができて役得のルアは、申し訳なさそうにそう言った。
その言葉が彼女に届いてるかは定かではない。
真琴脱落 残り6名。
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