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第1章 黄金林檎
第004話 アルマのお願い
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俺がアルマ様に料理を作るようになってから約三ヶ月ほどの月日が経過した。
三ヶ月……というのは一番最初に訪れる節目だと思う。というのも、どこの仕事に就いても三ヶ月ほど勤めればある程度要領が掴めてくるからだ。
もちろんそれは俺にも言えることで、こちらの世界のこともわかってきたし、アルマ様に料理を作ることにも慣れてきていた。
そしていつものように、アルマ様の朝食を作っていると……。
「カオルっカオル!!」
突然アルマ様が目をキラキラと輝かせながら厨房の中へと入ってきたのだ。
今までも俺が何を作っているのか気になって入ってきたことは何度かあったから、今回もそうだろうと思っていた。
「ん?アルマ様、どうかしましたか?」
「カオル、アルマこれ食べたいの!!」
そう言って彼女は分厚い一冊の本を取り出すと、こちらに向かって、とある挿し絵の入ったページを見せてきた。
「これ……ですか?」
「うん!!これ、おーごんりんごって食べ物なんだって。」
「黄金林檎……。」
こちらの世界に来てから、見たこともない食材をたくさん目にしたり耳にしたが、黄金林檎というのは聞いたことがなかった。
「わかりました。探してみますから、少し時間をもらってもいいですか?」
「うん!!」
俺の言葉にアルマ様は、ぱぁっ……と表情を明るくするとどこかへと走っていってしまった。
「黄金林檎……か、聞いたことがない食材だなぁ。とにかくアルマ様の朝食を作ったら調べてみるしかなさそうだ。」
そして朝食を作り終えた俺はジャックのもとへと向かう。
いつもアルマ様に料理を運ぶのは彼の仕事なのだ。
「ジャックさん、アルマ様の朝食ができました。」
「おぉ、ご苦労様です。では冷めないうちに運んで参りましょう。」
ジャックは俺から朝食を受けとると、アルマ様の部屋へと向かっていった。
後は返ってくる食器を洗えば自由時間なのだが……。
「アルマ様が朝食を食べ終えるまでまだ時間があるな。」
今のうちに少しでも黄金林檎というものについて情報を仕入れておこうか。
そう思い立った俺は急ぎ足で城の地下にある書物室へと向かった。
魔王城の地下は、灯りも少なく薄暗い。そして何より寒い。吐く息が白くなるほどだ。そんな寒い地下の階段を下りて、一番最初にある扉が書物室の扉だ。
三か月間この城の中で暮らしていると、最初は迷路のように感じたこの城の構造も理解してきた。まぁ、ここまで理解するのに何度も何度も城の中で迷子になったけどな。そのたびにアルマ様や、ジャックに助けられた。
こんな風に城の中を自由に歩き回れるようになったのもついこの間からだ。
そして例の扉の前にたどり着いた俺は、まるで氷のように冷たいドアノブを捻ると書物室の中へと入った。中は真っ暗だが、人が入ると明かりが灯る魔法がかかっているため、すぐに中は明るくなった。
「食材に関する本は……確かこの辺だったかな。」
実は前に一度この部屋には訪れたことがある。その時もこの世界の食材について調べに来たんだ。だから食材の本がどこにあるのかは記憶に新しい。
この前の記憶をたどりながら黄金林檎についての書物を探すが、どの本にも黄金林檎なんて食材のことは書いてなかった。
「これにもない……か。」
調べ終えた本を本棚へと戻していると……。
「ホッホッホ、カオル様こんなところにいたのですか。」
「あ、ジャックさん。アルマ様はもう食べ終わったんですか?」
「えぇ、今日の朝食もとても美味しそうに食べられておりました。」
彼の言葉に俺は心の中でほっと安堵する。
「それで、いったい今度は何をお調べになっているのですかな?」
「実は朝食を作っている時に、アルマ様が黄金林檎っていう果物を食べたいと要望があったんです。」
「黄金林檎ですと!?」
経緯を説明すると、ジャックは突然驚愕する。そしてなぜか瞳からポロポロと涙を流し始めた。
「ついにアルマ様が……魔王の階段を上るときが来たのですね。」
「魔王の階段?」
「第代魔王の血筋を受け継ぐ者は成長の過程で、様々な食材を欲するのです。その一つ……そして始まりとなる食材が黄金林檎なのです。」
「つまり、アルマ様の成長に必要な食材ってことですか?」
「その通りでございます。黄金林檎をアルマ様が食せば……魔王として一つ成長するはずです。」
魔王としての成長に必要な食材か。それなら尚更食べさせてあげないといけないな。
「それでその黄金林檎はどこにあるんです?ここの本を調べてみたんですけど、一向に見つからなくて。」
「ホッホッホ、それもそのはずでしょう。なにせ黄金林檎は巷ではまず出回らない幻の食材ですからな。」
「幻の食材!?」
そんなものいったいどうやって手に入れればいいんだ。
そんな不安に駆られていると、ジャックお得意の読心術で俺の心を読んだ彼は言う
「ご安心くださいカオル様。魔王様に代々仕えてきた私の一族には黄金林檎の実っている場所が伝えられているのです。」
それなら安心だとほっと安堵したのも束の間、彼は軽く絶望するようなことを言った。
「黄金林檎はとあるドラゴンの巣の真下にある木に実っています。」
「え、ど、ドラゴン?」
この世界には魔物と呼ばれる危険な動物が蔓延っている。その中でもドラゴンというのは特に凶暴で、なおかつ人の街を襲うことで有名な魔物なのだ。
ひと月前にも魔王城の城下町にも何匹かドラゴンが来襲したという話を聞いたばかりだ。
「それは……ちょっと俺には無理じゃないですか?」
「まぁ今のカオル様ではドラゴンの美味しい餌になってしまうでしょうな。」
ホッホッホと笑うジャック。笑い事じゃないぞとツッコミを入れたかったがぐっとこらえる。
「じゃあどうすれば?」
「ホッホッホッ、簡単な話です。ドラゴンを倒せるまでレベルを上げればよいのですよ。」
レベルというのはこの世界に来てから何度も耳にした言葉だ。この世界には年齢と同じようにレベルという概念が存在していて、そのレベルが上がれば上がるほど強くなる。
肝心なレベルを上げる方法だが、この世界に蔓延っている魔物を倒せばレベルが上がるというシステムらしい。
「そんなこと言われても俺、魔物となんて戦ったことないですよ?」
「それならば問題はありません。なにもレベルを上げる方法は魔物を倒すことだけではないのですよ。」
「じゃあ他にどんな方法が?」
「ホッホッホッ……自分よりもレベルの高い者と戦うことでもレベルを上げることができるのです。」
「~~~っ!?」
突然ジャックから放たれた強力な気配に思わず俺は飛びのいてしまう。そんな俺に彼はニヤリと笑いながら言った。
「私のレベルは81……カオル様のレベルを引き上げる引き立て役にはもってこいですぞ?」
俺は今初めてあの契約書に軽々とサインしたことを悔やんだ。
三ヶ月……というのは一番最初に訪れる節目だと思う。というのも、どこの仕事に就いても三ヶ月ほど勤めればある程度要領が掴めてくるからだ。
もちろんそれは俺にも言えることで、こちらの世界のこともわかってきたし、アルマ様に料理を作ることにも慣れてきていた。
そしていつものように、アルマ様の朝食を作っていると……。
「カオルっカオル!!」
突然アルマ様が目をキラキラと輝かせながら厨房の中へと入ってきたのだ。
今までも俺が何を作っているのか気になって入ってきたことは何度かあったから、今回もそうだろうと思っていた。
「ん?アルマ様、どうかしましたか?」
「カオル、アルマこれ食べたいの!!」
そう言って彼女は分厚い一冊の本を取り出すと、こちらに向かって、とある挿し絵の入ったページを見せてきた。
「これ……ですか?」
「うん!!これ、おーごんりんごって食べ物なんだって。」
「黄金林檎……。」
こちらの世界に来てから、見たこともない食材をたくさん目にしたり耳にしたが、黄金林檎というのは聞いたことがなかった。
「わかりました。探してみますから、少し時間をもらってもいいですか?」
「うん!!」
俺の言葉にアルマ様は、ぱぁっ……と表情を明るくするとどこかへと走っていってしまった。
「黄金林檎……か、聞いたことがない食材だなぁ。とにかくアルマ様の朝食を作ったら調べてみるしかなさそうだ。」
そして朝食を作り終えた俺はジャックのもとへと向かう。
いつもアルマ様に料理を運ぶのは彼の仕事なのだ。
「ジャックさん、アルマ様の朝食ができました。」
「おぉ、ご苦労様です。では冷めないうちに運んで参りましょう。」
ジャックは俺から朝食を受けとると、アルマ様の部屋へと向かっていった。
後は返ってくる食器を洗えば自由時間なのだが……。
「アルマ様が朝食を食べ終えるまでまだ時間があるな。」
今のうちに少しでも黄金林檎というものについて情報を仕入れておこうか。
そう思い立った俺は急ぎ足で城の地下にある書物室へと向かった。
魔王城の地下は、灯りも少なく薄暗い。そして何より寒い。吐く息が白くなるほどだ。そんな寒い地下の階段を下りて、一番最初にある扉が書物室の扉だ。
三か月間この城の中で暮らしていると、最初は迷路のように感じたこの城の構造も理解してきた。まぁ、ここまで理解するのに何度も何度も城の中で迷子になったけどな。そのたびにアルマ様や、ジャックに助けられた。
こんな風に城の中を自由に歩き回れるようになったのもついこの間からだ。
そして例の扉の前にたどり着いた俺は、まるで氷のように冷たいドアノブを捻ると書物室の中へと入った。中は真っ暗だが、人が入ると明かりが灯る魔法がかかっているため、すぐに中は明るくなった。
「食材に関する本は……確かこの辺だったかな。」
実は前に一度この部屋には訪れたことがある。その時もこの世界の食材について調べに来たんだ。だから食材の本がどこにあるのかは記憶に新しい。
この前の記憶をたどりながら黄金林檎についての書物を探すが、どの本にも黄金林檎なんて食材のことは書いてなかった。
「これにもない……か。」
調べ終えた本を本棚へと戻していると……。
「ホッホッホ、カオル様こんなところにいたのですか。」
「あ、ジャックさん。アルマ様はもう食べ終わったんですか?」
「えぇ、今日の朝食もとても美味しそうに食べられておりました。」
彼の言葉に俺は心の中でほっと安堵する。
「それで、いったい今度は何をお調べになっているのですかな?」
「実は朝食を作っている時に、アルマ様が黄金林檎っていう果物を食べたいと要望があったんです。」
「黄金林檎ですと!?」
経緯を説明すると、ジャックは突然驚愕する。そしてなぜか瞳からポロポロと涙を流し始めた。
「ついにアルマ様が……魔王の階段を上るときが来たのですね。」
「魔王の階段?」
「第代魔王の血筋を受け継ぐ者は成長の過程で、様々な食材を欲するのです。その一つ……そして始まりとなる食材が黄金林檎なのです。」
「つまり、アルマ様の成長に必要な食材ってことですか?」
「その通りでございます。黄金林檎をアルマ様が食せば……魔王として一つ成長するはずです。」
魔王としての成長に必要な食材か。それなら尚更食べさせてあげないといけないな。
「それでその黄金林檎はどこにあるんです?ここの本を調べてみたんですけど、一向に見つからなくて。」
「ホッホッホ、それもそのはずでしょう。なにせ黄金林檎は巷ではまず出回らない幻の食材ですからな。」
「幻の食材!?」
そんなものいったいどうやって手に入れればいいんだ。
そんな不安に駆られていると、ジャックお得意の読心術で俺の心を読んだ彼は言う
「ご安心くださいカオル様。魔王様に代々仕えてきた私の一族には黄金林檎の実っている場所が伝えられているのです。」
それなら安心だとほっと安堵したのも束の間、彼は軽く絶望するようなことを言った。
「黄金林檎はとあるドラゴンの巣の真下にある木に実っています。」
「え、ど、ドラゴン?」
この世界には魔物と呼ばれる危険な動物が蔓延っている。その中でもドラゴンというのは特に凶暴で、なおかつ人の街を襲うことで有名な魔物なのだ。
ひと月前にも魔王城の城下町にも何匹かドラゴンが来襲したという話を聞いたばかりだ。
「それは……ちょっと俺には無理じゃないですか?」
「まぁ今のカオル様ではドラゴンの美味しい餌になってしまうでしょうな。」
ホッホッホと笑うジャック。笑い事じゃないぞとツッコミを入れたかったがぐっとこらえる。
「じゃあどうすれば?」
「ホッホッホッ、簡単な話です。ドラゴンを倒せるまでレベルを上げればよいのですよ。」
レベルというのはこの世界に来てから何度も耳にした言葉だ。この世界には年齢と同じようにレベルという概念が存在していて、そのレベルが上がれば上がるほど強くなる。
肝心なレベルを上げる方法だが、この世界に蔓延っている魔物を倒せばレベルが上がるというシステムらしい。
「そんなこと言われても俺、魔物となんて戦ったことないですよ?」
「それならば問題はありません。なにもレベルを上げる方法は魔物を倒すことだけではないのですよ。」
「じゃあ他にどんな方法が?」
「ホッホッホッ……自分よりもレベルの高い者と戦うことでもレベルを上げることができるのです。」
「~~~っ!?」
突然ジャックから放たれた強力な気配に思わず俺は飛びのいてしまう。そんな俺に彼はニヤリと笑いながら言った。
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