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第五章

レインガルーダの掃除

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 首を落として締めたレインガルーダを木に吊るして血を抜きながら、俺はそのへんの枯れ木を集めて火を起こした。そしてマジックバッグから寸胴鍋を取り出して、たっぷり水を張ってから火にかける。

「後は沸くまでじっくり待とう。」

 それまでは彼女の戦いぶりを拝見させてもらおうかな。 

 薪を足しながら彼女がレインガルーダと戦う様子を眺めていると、状況はさっきと何ら変わらず、ウォータードラゴンによって、レインガルーダが一方的に駆逐されてしまっていた。

 上空に漂うレインガルーダの群れが大分少なくなり、襲いかかってくる気配がなくなると、彼女は倒したレインガルーダをせっせと一箇所に集め、数を数えていた。

「えっと~全部で……60匹ですねぇ。これが一体いくらになるんでしょうかぁ。楽しみです~。」

 彼女は報酬のことを想像して、にへらと笑う。そして数え終えたレインガルーダを、次々に大きな袋へと突っ込んでいく。

 そんな姿を眺めていると、やっとお湯が沸いてきた。

「ん、沸いてきたな。」

 血抜きが終わったレインガルーダを、沸いたお湯にドボンとつけて、バシャバシャと軽く洗う。軽く羽が立ってきたら、お湯から取り出して水気を切る。

 この作業を仕留めたレインガルーダ全てにやる。

「で、温かい内に羽を全て毟り取る。」

 こいつの羽は一枚一枚が大きいし、かなりしっかり引っ付いてるから引っこ抜くのも一苦労だな。

 少し苦戦しながらも、全てのレインガルーダの羽を毟り取ると、よくスーパーで見るような丸鶏の姿になった。サイズはかなり大きいけど……。

「後は内臓を取り出して……。」

 砂肝とかそういう内臓も気になるけど……食べられるかはわからない。ひとまず内臓系は保留だ。

「後は綺麗に洗う。」

 こびり付いていた血や、少し残った羽等を綺麗に洗い取ってやれば……。

「よっし、後は焼いてみるだけだな。」

 近くにあった太い木の枝を、掃除したレインガルーダに突き刺して、塩と胡椒を振って火の近くで焼く。

 するとすぐにいい匂いが辺りに充満し始め、それを嗅ぎ取ったウォータードラゴンが、目を輝かせながらこちらに走ってきた。

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