転生料理人の異世界探求記(旧 転生料理人の異世界グルメ旅)

しゃむしぇる

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第五章

エミルの大豪邸

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 翌日、今度はみんなを連れてあの屋敷を訪れていた。この大豪邸が今日から俺たちの家になるということを話すと、驚いてはいたもののみんな喜びの方が大きかったようだ。

「すごい大きなお家~!!」

「おにわも…ひろい!」

 とんでもなく広い屋敷にシア達は眼を輝かせていた。

「まさか、エミルの無人豪邸をもらえるとはねぇ。随分と太っ腹じゃないかい。」

「ま、ワタシ達には相応しい大きさの家ね。」

「うむ、やはり愛の巣はこのぐらい大きくなくてはな。」

「さ、それじゃあ気になる中に入ってみよう。」

 玄関の扉の鍵穴に鍵を挿し込んで、カチリと音がするまで回した。そして解錠した扉をゆっくりと押し広げて、みんなで中に入った。

「「「おぉ~!!」」」

 超広い屋敷の内装に、みんなからそんな声が漏れた。

 屋敷の中は、一階が超広いキッチンを兼ね備えたリビングルームになっていて、二階三階にはベッドルーム等の個室がずらりと並んでいる。

「メリッサちゃん、フレイちゃん!!探検しよ!!」

「うん…いく!」

「いこいこ~!!」

 中に入ったシア達は、早速屋敷の中を探検に行った。楽しそうなシアたちの様子に満足していると、ドーナがある質問を投げかけてきた。

「今日からここに住むのかい?」

「いや、今日からはまだ無理かな。家具もないし、いろいろこの家には足りないものがある。」

 エートリヒの話だと、傷んだ家具は全て撤去してしまったらしいから、また新しく色々と買い直さないといけない。

「とりあえず今日はみんなに見せたかったんだ。後々、この家の家具とかは俺が揃えておくよ。」

 まだ、何が必要か…とかリストにまとめてないけど、多分お金の方は足りると思う……。

 ドーナとそんなことを話していると、リリンがクイクイと俺の服を引っ張った。

「ね、ねぇ、私達もここに住んでいいの?」

「ん?もちろん構わないぞ。リリン達が住んだって、まだまだ部屋は余るだろうからな。」

「そう……ありがと。フレイもきっと喜ぶわ。」

「ってか、もともとフレイはここに住む気満々だったと思うぞ。」

「ふふ、そうね。」

 シア達と屋敷の中を駆け回りながら探検をしているフレイの姿を見て、リリンは嬉しそうに微笑んでいた。

 早く俺もみんなでここに住みたいし、家具とかの用意は手が空いた時にどんどん進めよう。
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