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第五章
温泉の後のコーヒー牛乳
しおりを挟む女性陣よりも一足先に温泉から上がって、コーヒー牛乳を飲みながらゆったりとくつろいでいると、暖簾をくぐってドーナ達が温泉から上がってきた。
「あ、お兄さん!!なに飲んでるの~?」
「それ…こーひー…ぎゅうにゅう?」
「そう、コーヒー牛乳だ。温泉で温まった体に冷えたコレを飲むのが、たまらなく美味しいんだ。」
「シアも飲みたい!!」
「わたしも…ほしい!」
「ちゃんと全員分用意してるよ。」
そして、みんなにコーヒー牛乳を手渡したのだが……何やらリリンとフレイがジト目で、ドーナ達のことを見つめている。
どういう訳かは知らないが、視線が胸にいっていることから、だいたいの想像はつく。
彼女たちの視線を気にしながらも、ドーナがコーヒー牛乳を一気飲みすると、それに負けじとリリン達も一気に飲み干してしまった。
そして空になった瓶をこちらに差し出してきて、もう一本コーヒー牛乳を要求してくる。
「も、もう一本よ。」
「ボクにもちょうだい!!」
「あ、あぁ……あんまり飲みすぎるなよ?お腹壊すぞ?」
「私達なら問題ないわ!!なんていったって吸血鬼だもの!!」
「そのとーりだよ!!」
こちらの心配を他所に、リリン達は勢いよく二本目のコーヒー牛乳を飲み干してしまった。
「ぷはっ……くっふふ、見てなさい。私達魔物の成長は止まらないんだから。こんなのすぐに超えてやる……わっ!!」
野心たっぷりに、リリンはそう言いながら、何を思ったのかドーナの胸を両手で思いっ切り鷲掴みにしたのだ。
「ひゃあっ!?な、ななっ何するんだよ!!」
「うるさいっ!!普段からこんなものぶら下げて、肩凝ってそうだから代わりに持ってあげてるのっ!!」
ドーナの胸を鷲掴みにしながら、ギャーギャー騒ぐリリン。よほどドーナの胸がうらやましいらしい。
「こら、そこまでだ。」
騒いでいるリリンをドーナから引きはがす。
「羨ましがるよりも、そうなれるように努力するんだな。」
「じゃあ手伝いなさいよ。」
「わかったわかった。俺の方でも色々調べてみるから。」
協力することを約束すると、リリンは納得したようで落ち着きを取り戻した。
「約束だからね。」
「あぁ、約束する。」
とはいっても、そういうのに関する専門的知識は乏しい。だが、牛乳を飲むこと以外にも、これをすると胸が大きくなる……とか、いろいろ耳にしたことはある。
とりあえず聞いたことのあるものから試してみよう。
……それより、この世界に胸を大きくする薬とか…魔法とかないのか?それがあれば楽にリリン達のコンプレックスは解決できそうだがな。
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