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第四章
土鍋のご飯
しおりを挟むブラックファッティとルビーブリムの処理を終え、今の時刻は夕刻……。そろそろ本格的に夕飯の仕込みをしていこう。
まずは今日の料理には、米を使うから米を炊かないとな。ただし、今回は炊飯器では炊かない。今回使うのはこの土鍋だ。
「土鍋で炊いた米は本当に美味しいんだよな。」
土鍋でご飯を炊くとなると、難しそうで敬遠しがちだが、実は意外と簡単に炊くことができる。
「まずはお米を研いでしっかりと30分位吸水させる。」
お米を水に浸しておくことにより、ふっくらと炊き上がるのだ。そして十分に給水させたら、しっかりと水を切って量を計る。
この時、グラムで容量を量るのではなく、ミリリットルで計るんだ。だから計量カップとかで量るといい。
「今回は米と同量の水で炊いていくぞ。」
今回使う米は少し固めに炊きあげたいので、米と同量の水を計って炊いていく。本来は、お米の1.1~1.2倍位の水量がちょうどいい固さになるから、間違えないように。
「まずは強火で一気に加熱して、蓋の穴から蒸気が出てくるまで待つ。」
そして蒸気がでてきたら、火を一番弱くして10~15分ほど炊く。最後に蓋をしたまま10分ほど蒸らせば……。
「これでよし。いい感じだ。」
しゃもじで軽くお米を潰さないようにほぐして、炊けたお米を木製の桶の中へと移し入れる。
「ここからが腕の見せ所だな。」
冷蔵庫の中で冷やしておいた、ある液体を取り出した。この液体は米酢と砂糖と少量の塩、そして出汁が入っている。すし酢というやつだ。
「まずは全体に軽くすし酢を垂らして、切るように米を混ぜる。」
このときに米を潰してしまうと、せっかく美味しく炊けたお米が全て水の泡になってしまうから注意だ。
「均一に混ざったら、ここに少し追い塩をして味を引き締める。」
すし酢に少量しか塩を入れない理由は、後で調整をしたいからだ。米の甘さなどによって塩の適量は変わるからな。
そして追い塩をしたら、少しつまんで味を確認する。
「……これぐらいでいいな。」
あとは米が乾かないように、上に濡れたさらしをかけておいて……。
さぁ、次はネタの仕込みに入ろう。
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