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第四章

クリドラのいる日常

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 クリスタルドラゴンがここに来て、1日が過ぎた……。

「のぉ~、主やぁ~ワシの名は考えついたか~?」

 朝食を食べ終わって、コーヒーを飲みながらゆっくりとしていると、クリスタルドラゴンが体を揺さぶってくる。

「検討中だ。」

「おぉ!!検討中ということは、いずれ名をくれる予定ではあるのだな!?」

 キラキラと目を輝かせているクリスタルドラゴンの頭が、背後から鷲掴みにされ持ち上げられた。

「名前なら、昨日ワタシ達で考えてあげたじゃない?」

「ぬっ!?お主サファイアドラゴンッ!!昨日は良くも変な名をワシにつけてくれたなっ!!」

「ワタシには、ランっていう名前があるんです~っ!!それに変な名前ですってぇ!?いい名前じゃないさ~まっ?」

「んぎぎっ、お主ズルいぞ!!ワシもツガイの相手から名をもらいたいのじゃ~っ!!」

 ランに片手で持ち上げられながら、必死に手足をバタバタと動かしてクリスタルドラゴン……仮称クリドラが猛抗議する。

 昨日からこの二人はずっとこの調子だ……。ランも最初こそクリドラをある程度は敬っていたが、今ではこんな感じで扱いが雑になりつつある。
 まぁ、良く言えばフレンドリーに接している……のかもしれない。

 二人が啀み合っているのを遠巻きに眺めながら、俺は今日の予定を組み立てる。

「今日は、買い出しに行かないとな……。食材のストックが少なくなった。」

 クリドラも例に漏れず大食漢で、ランやグレイスと同じぐらいご飯を食べる。
 昨日は初めてちゃんとした料理というものを食べたのもあって、本当に……とんでもない量を食べていたのだ。

「ヒイラギさん、ボクもお買い物ついて行ってもいいかな?」

「今日は私もご一緒したいです♪」

「もちろんいいぞ。ランとドーナは……うん、クリドラの相手で忙しそうだな。」

 クリドラは街に連れて行くと、何か厄介なことが起きそうな予感がする。このまま二人に構っていてもらおう。

 そして俺はシアとメリッサの二人に声をかけた。

「シア、メリッサ、買い物行くぞ~。」

「お買い物っ!!」

「おかいもの…たのしみ!」

 クリドラのことをラン達に任せ、マーレに買い物に向かうのだった。
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