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第四章
メリッサに耳掻き
しおりを挟むソファーに座ってコーヒーを飲んでいると、何を思ったのか俺の太ももの上に、メリッサが頭をのせてきた。
「ん?どうしたんだメリッサ?」
「しあちゃんが…いってた…ぱぱの…みみかき?きもちいいって。」
「あ~、そういうことか。」
さっき二人で話してて、妙に盛り上がっていたと思ったら、耳かきの事をシアがメリッサに教えていたのか。
「耳掻きしてほしいのか?」
「うん。」
「わかった、じゃあ耳掻きしてるときは、危ないから動かないようにな?」
コクコクとメリッサは頷く。俺は耳掻き棒を取り出して、先端をアルコールで消毒した。
「じゃあいくぞ~。」
少し緊張している様子のメリッサの耳に、ゆっくりと優しく耳掻き棒を挿し入れた。
「おぉ…これ…すごい。」
「気持ちいいか?」
耳の入り口から、少しずつたまっている耳垢を掻き出していく。入り口付近の汚れを取り終わったら、次は粘膜を傷付けないように、少しずつ奥の方に耳掻き棒を入れていき、掃除する。
だいたい普通の大人なら、耳穴から1.5cm位の深さまでが、耳掻きするのにちょうどいい深さらしい。子供のメリッサの場合、1cm位で止めておいた方がいいだろう。
「あ、良いな~メリッサちゃん。耳かきしてもらってる~。」
メリッサの耳掻きをしていると、飲み物を取りに行こうとしていたフレイが羨ましそうにこちらを見ていた。
「プレイにはこの前やっただろ?耳掻きってのはあんまり頻繁にやるもんじゃないんだ。」
「う~、でもあの気持ちよさってやみつきになっちゃうよ。気持ちいいでしょ、メリッサちゃん?」
「すごい…きもちいい。」
大まかな汚れを取り終わった所で、梵天に持ち替える。
「よし、じゃあ最後梵天……いや、ふわふわで取り残しをとるからな。」
いざ梵天をすぽっと入れてみると……。
「ふぉぉ……。」
慣れない感覚に驚いたのか、メリッサはピーンと硬直してしまっていた。しかし、ゆっくりと梵天を耳の中で動かしていくと、だんだんと力が抜けて蕩けていった。
「はい、お終いだ。」
「ふぁ…もうおわり?もっと…やってほしい。」
「これ以上やると、耳が傷付いちゃうかもしれないからまた後でな?」
もの足りなさそうにしているメリッサの頭をポンポンと撫でながら言った。
「う~…わかった。」
渋々……といった感じでメリッサは納得した。これはまた後でせがまれそうだな。下手すると近々他のみんなにもせがまれるかも……。
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