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第四章

メリッサ、フレイ初めての釣り

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 釣りの準備ができたので、みんなに声をかけてこっちに集まってもらった。

「これがシアの竿、使い方は分かるな?」

「うん!!大丈夫!!」

「そんで、これがメリッサの竿だ。使い方は後で教えるから待っててな?」

「うん…わかった。」

 そしてみんなに各々の釣竿と餌を渡していき、釣り方を知ってるメンバーは、自分の好きな場所で釣りをやってもらうことにした。

「じゃあメリッサとフレイはこっちで釣るか‥」

「どきどき。」

「ね~?いっぱい釣れるといいなぁ。」

 二人を波打ち際まで連れていく。ここから投げれば回遊魚が狙えるはずだ。

「じゃあ早速これの使い方を説明するぞ。簡単だからすぐに覚えられるはずだ。」

 そして二人に釣り竿の使い方を教えて、実際に沖へ向かって投げてもらった。

「あとはこれで待てばいいの?」

「そうだ。あのぷかぷか浮いてる仕掛けが海の中に沈んだら、思いっきり引っ張ればいい。」

「意外と簡単なんだね~、よ~しっ……いっぱい釣るぞ~!!」

「わたしも…がんばる…ぱぱ…みてて。」

「あぁ、わかった。」

 そして二人の近くで少し見守っていると、早速当たりが来たようだ。

「し、沈んだよ!!引っ張ればいいんだよね?」

「あぁ、思いっきり引っ張っていいぞ。」

「う~…はやく…わたしも…つりたい。」

 フレイが思いっきり釣竿を引っ張ると、50cm位はある魚が、一気に浜辺に打ち上げられた。

 多分ステータスが高いから、魚との駆け引きなしで問答無用で釣り上げることができるんだろう。普通の人だとこうはいかないはずだ。

「えへへ~♪やったぁ~。」

「いいサイズだな。これなら食べられるぞ。」

 釣り針を外し、魚の体についた砂を海水で洗って、バッグの中に放り込んだ。

「よ~し、この調子でいっぱい釣るぞ~!!」

 そしてフレイが再び餌を付けて仕掛けを投げようとした時……。

「ぱぱ!!ぱぱ!!わたしにも…きた!!」

「おっ!?じゃあ思いっきり引っ張ってみようか。」

「うんっ!」

 ぐ~っとメリッサが竿を引っ張ると、どんどん魚がこちらへと向かってきた。ある程度近付いてくるとバシャーン……と大きく魚が跳ねた。

「わっ…すごい。」

「あともう少しだぞ、頑張れ。」

「ん~っ!!」

そして思いっきりメリッサが竿を引っ張ると魚が浜辺に打ち上げられる。
フレイが釣った魚より一回りぐらい大きい魚がメリッサの釣竿に掛かっていた。

「おお!!フレイのより大きいじゃないか。」

「ふふ…フレイちゃんに…かった。」

「すごいな~、ボクも負けないぞ~!!」

 フレイは負けじと釣り針を沖へと投げ入れる。

「メリッサも一人でできそうか?」

「うん…だいじょうぶ。」

「そうか、じゃあ俺はその辺で貝とか探してるから、何かあったら呼んでくれ。」

そして俺はメリッサが釣った魚をバッグに入れて、波打ち際へと向かった。
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