562 / 1,008
第四章
メリッサ、フレイ初めての釣り
しおりを挟む釣りの準備ができたので、みんなに声をかけてこっちに集まってもらった。
「これがシアの竿、使い方は分かるな?」
「うん!!大丈夫!!」
「そんで、これがメリッサの竿だ。使い方は後で教えるから待っててな?」
「うん…わかった。」
そしてみんなに各々の釣竿と餌を渡していき、釣り方を知ってるメンバーは、自分の好きな場所で釣りをやってもらうことにした。
「じゃあメリッサとフレイはこっちで釣るか‥」
「どきどき。」
「ね~?いっぱい釣れるといいなぁ。」
二人を波打ち際まで連れていく。ここから投げれば回遊魚が狙えるはずだ。
「じゃあ早速これの使い方を説明するぞ。簡単だからすぐに覚えられるはずだ。」
そして二人に釣り竿の使い方を教えて、実際に沖へ向かって投げてもらった。
「あとはこれで待てばいいの?」
「そうだ。あのぷかぷか浮いてる仕掛けが海の中に沈んだら、思いっきり引っ張ればいい。」
「意外と簡単なんだね~、よ~しっ……いっぱい釣るぞ~!!」
「わたしも…がんばる…ぱぱ…みてて。」
「あぁ、わかった。」
そして二人の近くで少し見守っていると、早速当たりが来たようだ。
「し、沈んだよ!!引っ張ればいいんだよね?」
「あぁ、思いっきり引っ張っていいぞ。」
「う~…はやく…わたしも…つりたい。」
フレイが思いっきり釣竿を引っ張ると、50cm位はある魚が、一気に浜辺に打ち上げられた。
多分ステータスが高いから、魚との駆け引きなしで問答無用で釣り上げることができるんだろう。普通の人だとこうはいかないはずだ。
「えへへ~♪やったぁ~。」
「いいサイズだな。これなら食べられるぞ。」
釣り針を外し、魚の体についた砂を海水で洗って、バッグの中に放り込んだ。
「よ~し、この調子でいっぱい釣るぞ~!!」
そしてフレイが再び餌を付けて仕掛けを投げようとした時……。
「ぱぱ!!ぱぱ!!わたしにも…きた!!」
「おっ!?じゃあ思いっきり引っ張ってみようか。」
「うんっ!」
ぐ~っとメリッサが竿を引っ張ると、どんどん魚がこちらへと向かってきた。ある程度近付いてくるとバシャーン……と大きく魚が跳ねた。
「わっ…すごい。」
「あともう少しだぞ、頑張れ。」
「ん~っ!!」
そして思いっきりメリッサが竿を引っ張ると魚が浜辺に打ち上げられる。
フレイが釣った魚より一回りぐらい大きい魚がメリッサの釣竿に掛かっていた。
「おお!!フレイのより大きいじゃないか。」
「ふふ…フレイちゃんに…かった。」
「すごいな~、ボクも負けないぞ~!!」
フレイは負けじと釣り針を沖へと投げ入れる。
「メリッサも一人でできそうか?」
「うん…だいじょうぶ。」
「そうか、じゃあ俺はその辺で貝とか探してるから、何かあったら呼んでくれ。」
そして俺はメリッサが釣った魚をバッグに入れて、波打ち際へと向かった。
15
お気に入りに追加
634
あなたにおすすめの小説
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
人間だった竜人の番は、生まれ変わってエルフになったので、大好きなお父さんと暮らします
吉野屋
ファンタジー
竜人国の皇太子の番として預言者に予言され妃になるため城に入った人間のシロアナだが、皇太子は人間の番と言う事実が受け入れられず、超塩対応だった。シロアナはそれならば人間の国へ帰りたいと思っていたが、イラつく皇太子の不手際のせいであっさり死んでしまった(人は竜人に比べてとても脆い存在)。
魂に傷を負った娘は、エルフの娘に生まれ変わる。
次の身体の父親はエルフの最高位の大魔術師を退き、妻が命と引き換えに生んだ娘と森で暮らす事を選んだ男だった。
【完結したお話を現在改稿中です。改稿しだい順次お話しをUPして行きます】
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる