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第四章
大量の魚の仕込み①
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ロッカールームで、コックコートに着替えた俺はいつもより少しきつめに前掛けを締めた。前掛けを少しきつく締めると、なんかより一層気合いが入るのだ。言うなれば、一種のルーティーンみたいなものだな。
「よしっ、やるか。」
自分に気合を入れ、厨房へと向かう。そして、ひとまず彼女がとってきた魚を全て流し台へと放り込んだ。当然1つの流し台では足りず、厨房にある流し台を全て埋め尽くしてしまう。
「はぁ……改めて見ると、とんでもない量だな。最初はまず三枚におろさなくていい、小さいやつをここから取り除くか。」
まずは小魚を大きめの深いバットに移していく。これは唐揚げと南蛮漬けにして食べよう。そして小魚を仕分け終えた後、いよいよ魚の水洗いに入ることにする。
「いくぞ。」
次々に魚の鱗をとり、頭を落として内臓を取り除いていく。ハッキリ言ってとんでもない量だ。
魚を捌き始めて一時間ほどで、ようやく全ての魚の処理を終えた。
「ふぅ…次は作る料理ごとに魚を分けていかないとな。」
今回作るのは、お造り、カルパッチョ、塩焼き、幽庵焼き、ムニエル、唐揚げ、南蛮漬けだ。
本当はもっといろんな種類作りたいが……時間の関係上無理だ。
「お造りとカルパッチョ……ほんで塩焼きは、このジュエルサーモンを使えばいいな。」
彼女がとってきた魚の中には、この湖で一番美味しいと名高いジュエルサーモンも10匹入っていた。恐らく群れごと彼女に捕獲されたのだろうな。
「幽庵焼きはこの脂がのってる白身魚を使えばいいし、ムニエルにはこのトングを使えばいいな。」
一通り魚を分けたので、後はこれをその料理に合わせて切っていくだけだ。
「まずは幽庵焼きの魚を幽庵地に浸けよう。」
幽庵焼きとは、酒、醤油、味醂を1:1:1の割合で合わせた調味液を染み込ませた食材を焼いたもののこと。
「この白身魚を適当な大きさに切って地に浸けて……香り付けにスライスしたレモンを入れておくか。」
地に浸けた後は、上から落としラップをしてしばらく味を染み込ませる。
「次はお作りとカルパッチョだな。」
お造りは、ジュエルサーモンを切り分けて、大根とキュウリのツマと一緒に盛り付けて完成。
カルパッチョは、薄く切ったジュエルサーモンを大皿に大輪の花のように盛り付けて、上から極薄にスライスした玉ねぎ、オリーブオイルと塩、レモン汁、ブラックペッパーを振って完成だ。
これは冷蔵庫に入れてよく冷やしておく。
「さて、お次は……。」
お造りとカルパッチョを仕上げた後、休む暇もなく次の料理に取りかかった。
「よしっ、やるか。」
自分に気合を入れ、厨房へと向かう。そして、ひとまず彼女がとってきた魚を全て流し台へと放り込んだ。当然1つの流し台では足りず、厨房にある流し台を全て埋め尽くしてしまう。
「はぁ……改めて見ると、とんでもない量だな。最初はまず三枚におろさなくていい、小さいやつをここから取り除くか。」
まずは小魚を大きめの深いバットに移していく。これは唐揚げと南蛮漬けにして食べよう。そして小魚を仕分け終えた後、いよいよ魚の水洗いに入ることにする。
「いくぞ。」
次々に魚の鱗をとり、頭を落として内臓を取り除いていく。ハッキリ言ってとんでもない量だ。
魚を捌き始めて一時間ほどで、ようやく全ての魚の処理を終えた。
「ふぅ…次は作る料理ごとに魚を分けていかないとな。」
今回作るのは、お造り、カルパッチョ、塩焼き、幽庵焼き、ムニエル、唐揚げ、南蛮漬けだ。
本当はもっといろんな種類作りたいが……時間の関係上無理だ。
「お造りとカルパッチョ……ほんで塩焼きは、このジュエルサーモンを使えばいいな。」
彼女がとってきた魚の中には、この湖で一番美味しいと名高いジュエルサーモンも10匹入っていた。恐らく群れごと彼女に捕獲されたのだろうな。
「幽庵焼きはこの脂がのってる白身魚を使えばいいし、ムニエルにはこのトングを使えばいいな。」
一通り魚を分けたので、後はこれをその料理に合わせて切っていくだけだ。
「まずは幽庵焼きの魚を幽庵地に浸けよう。」
幽庵焼きとは、酒、醤油、味醂を1:1:1の割合で合わせた調味液を染み込ませた食材を焼いたもののこと。
「この白身魚を適当な大きさに切って地に浸けて……香り付けにスライスしたレモンを入れておくか。」
地に浸けた後は、上から落としラップをしてしばらく味を染み込ませる。
「次はお作りとカルパッチョだな。」
お造りは、ジュエルサーモンを切り分けて、大根とキュウリのツマと一緒に盛り付けて完成。
カルパッチョは、薄く切ったジュエルサーモンを大皿に大輪の花のように盛り付けて、上から極薄にスライスした玉ねぎ、オリーブオイルと塩、レモン汁、ブラックペッパーを振って完成だ。
これは冷蔵庫に入れてよく冷やしておく。
「さて、お次は……。」
お造りとカルパッチョを仕上げた後、休む暇もなく次の料理に取りかかった。
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