転生料理人の異世界探求記(旧 転生料理人の異世界グルメ旅)

しゃむしぇる

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第四章

エビ・カニピラフ

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 みんなをハウスキットの中へ運び入れたところで、そろそろ晩御飯を作り始めないといけない。

 今日は何を作ろうかな。エルダーシュリンプも残ってるし、キングクラブも甲殻だけだが残ってる。
 果てにはメリッサの配下のハチが、せっせと作ったハチミツもあるし、市場で購入した野菜とか肉もある。

「昨日はカニとエビを別々に食べたけど、今日は一緒に食べてみるか。」

 一つ一つでもあれだけ美味しかったからな。二つ合わせたら、もっと美味しくなるはずだ。
 そうと決まれば早速着替えて、調理に取りかかるとするか。

 足早にロッカールームへと向かい、コックコートに着替えて厨房に入る。

「まずは今回の味の決め手の出汁を引かないとな。」

 今回引く出汁はカニとエビのダブルの出汁だ。

 鍋に水をはって、エルダーシュリンプの頭とキングクラブの甲殻を入れる。後は火にかけて、じっくりと出汁を抽出していく。

 ある程度出汁が引けたところで、試しに味を確認してみると……。

「うわ……これは美味しいな。」

 エルダーシュリンプとキングクラブから引いた出汁は、濃厚で深みがあり、尚且つ甲殻類の香り高いものだった。

 この出汁を濾して、塩のみでぐっと味を引き立たせる。

「よし、それじゃ次はバターで玉ねぎを炒めていこう。」

 バターで1cm角に切った玉ねぎを炒め、透明になったら、そこに洗っていない米を入れて更に炒める。

 炒めている米を触って、充分に熱くなっていたら先程の出汁を入れて少し煮詰める。
 後は150℃のオーブンに入れて、30分じっくりと米を炊いていく。

「そろそろ一回取り出して中をかき混ぜようか。」

 だいたい15分ぐらい経ったら、一度オーブンから取り出して中をかき混ぜる。このときにエルダーシュリンプの切り身を中に入れて、もう一度オーブンに戻す。

「よし、30分経ったな。」

 30分経ったらオーブンから取り出して、常温で10分ほど蒸らす。

 この間にスープとサラダを作ってしまおう。

 余った出汁の味を整えスープを作り、サラダを盛り付けているとあっという間に10分経過する。

 蓋を開けてみると、甲殻類の香りとバターの香りが一気に鼻を突き抜けた。この香りだけで食欲が掻き立てられる。

「エルダーシュリンプとキングクラブのピラフ……完成だ。」

 炊きたてのピラフを盛り付けていると、ハウスキットのドアがコンコン……とノックされた。

 
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