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第四章
新たな家族
しおりを挟むギルドを後にした後、再び服屋へと赴きメリッサの服を何着か購入した。
そして現在は、ハウスキットへと向かって帰路についている途中だった。
「ぱぱの…いえ…どこ?」
「この森の奥にあるんだ。もうすぐ見えてくるぞ。」
「たのしみ!」
リリン達にもメリッサのことを紹介しないといけないな。まぁ間違いなく一悶着あるだろう。
「メリッサちゃん!!あれがシア達のお家だよ!!」
「すごい…きれい。」
森の中にポツンと佇むハウスキットを見たメリッサは、きらきらと目を輝かせていた。
街の中で見た建物とも違う造りだから、メリッサにはかなり鮮明に見えているだろうな。
そして扉を開けて中へと入る……。今日はライラは攻撃をしてこなかった。
どうやらしっかりと今回は区別をつけてくれたらしい。
「あっ!!ヒイラギさんお帰りなさい!!」
「今日はちょっと遅かったわね?」
「ただいま、ちょっといろいろあってな。」
本当にに予想外のことが今日はたくさん起こった。パパッとバフォメットに話を聞いて、夕方前には帰ってくるつもりだったんだが……。
「ご苦労だったな、ヒイラギ。それで何かわかったか?」
「あぁ、いろいろとわかったよ。それを報告する前に……先にこの子の紹介をしよう。」
「「「この子?」」」
「自己紹介できるか?」
「うん…だいじょうぶ。」
そしてメリッサ、はみんなの前で自己紹介を始めた。
「わたし…めりっさ…ぱぱの…こども。」
その言葉に一同は一瞬フリーズした。少ししてハッと我に帰ったリリン達は、質問の嵐をぶつけてくる。
「ちょ……ど、どういうことなの!?」
「ひ、ヒイラギさんのこと…ぱ、パパって言ってたよね!?」
「あ~、みんなの疑問はもっともだが。取りあえず一旦俺の話を聞いてくれ。」
今日あった出来事について、リリン達にも包み隠さず全て話した。
「なんだ、そういうことだったのね。」
「も~ビックリしちゃったよ~。先越されちゃったのかと思った。」
「そういうことで、今日から面倒を見ることになるから、みんなよろしく頼むぞ?」
メリッサの自己紹介を済ませると、リリン達もメリッサに自己紹介をし始めた。
「私はリリンよ?好きに呼んでいいわ。」
「ボクはフレイっていうんだ~。メリッサちゃんよろしくね?」
「私はイリスですよ~♪ママって呼んでもいいですからね~メリッサちゃん?」
「我はシン…シン・ガウルだ。よろしく頼むぞメリッサ。」
「…………ライラだ。」
「りりん…ふれい…いりす…しん…らいら…うん…おぼえた。」
みんなのいいところを学んで、成長してもらえればいいな。もてはやされるメリッサを見て、そう切に願うのだった。
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