転生料理人の異世界探求記(旧 転生料理人の異世界グルメ旅)

しゃむしぇる

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第四章

浮足立つ人々

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 食材などを購入し、しっかりとみんなが布団で寝られるように布団も購入し、買い物を終えた俺たちは街の中を歩いていた。

「何て言うのかしら、こう行き交う人間がみんな浮き足立ってる気がするわね。」

「今まで平和に暮らしてたのに急に戦争するなんて言われればな。」

 ランの言う通り行き交う人のほとんどが浮き足立ち、そわそわしているような感じがする。この人達の気持ちはわからなくはない

「買うものは買ったけど、今日はもう帰るかい?」

「あ、いるかはわからないけど…ミルタさんの店に行ってみようか。」

 もしいなかったとしても、この街に戻ってきたってことを伝えておけば、あっちから会いに来てくれるかもしれない。

「ミルタの店ならあそこだよ。」

 ドーナが指差した方向にあったのは、シュベールにあるミルタさんの店程ではないが、それなりに大きな店があった。
 多分シュベールが本店でこっちが支店なんだろうな。

「じゃあちょっと行ってみようか。」

 その店の扉を開けて中へと入った。すると、メイド服を身にまとった女性がすぐにこちらに駆け付けてきた。

「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」

「あ、ミルタさんって今日はここにいるか?」

「会長は今日シュベールの方へと向かってしまいましたので、戻って来るのは早くても明後日ですね。」

 不在だったか……。仕方ない、なら伝言だけ伝えてもらうとしよう。

「じゃあミルタさんがこっちに戻ってきたら、ヒイラギがこの街にいるって伝えてくれないか?」

「かしこまりました。」

 これで大丈夫だろう。後はミルタさんが戻ってくれば会えるはずだ。伝言を伝えた後、ミルタさんの店を後にした。

「よし、これで今できることはやりきったかな。後は帰ってこの事をシン達に伝えて……しっかりと今後の予定を組み立てないといけない。」

 多分シンには少し酷な報告になってしまうかもしれないが、それでも伝えないわけにはいかない。今後の人と獣人との関係に大きく関わることだからな。

 そして帰路についている途中で、きゅるるるぅ~……っとシアのお腹からかわいい音が鳴った。

「お腹減っちゃったか?」

「うん。」

 昼御飯を食べた後も結構歩いたからな。それなりに消化が促進されてしまったのだろう。

「もう陽が暮れてきたからね~。ワタシもお腹減ってきちゃったわ。」

「今日は結構歩いたからねぇ。」

「なら早く帰ってご飯作るか。」

「「「賛成っ!!」」」

 きっとシン達もそろそろお腹が減っている頃だろうからな。早く帰ろってご飯を作ろう。
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