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第三章
オムナポリタン
しおりを挟むいつものテーブル席に料理を配膳して、再び厨房へ戻るとちょうどよくドーナ達も片付けを済ませているところだった。
「ねぇヒイラギ?この剥いたアプルはどうすればいい?」
「あぁ、それはこっちで預かろう。」
ランから剥き終わったアプルを受け取り、皿に盛って上からラップをしてスケイルフルーツと同じように冷蔵庫に入れておく。
「さぁ、もうイリスとグレイスはあっちで食べる準備できちゃってるから、みんなも行こう。」
「オムライス楽しみっ!!」
「そうね~、シアがいっつもふわふわトロトロ~って言ってたからすっごい気になってたのよ~。」
「寝言でも言ってたからねぇ~。」
それだけシアにとってオムライスは衝撃的で印象深いものだったのだろうな。
「だってすっごく美味しかったんだもん!!」
ブンブンと両手を振りながらシアがそう主張した。愛くるしい表現だ。今日もたくさん食べてくれるといいな。
そしてみんなで食卓を囲んで手を合わせる。
「「「「「いただきま~す!!」」」」」
いつもだったらみんなが食べる様子を見てから食べ始めるんだが、今日はお腹が減ってるからもう食べることにする。
半熟の卵とその下にあるナポリタンを一緒に口へと運ぶ。トロトロの卵がナポリタンに絡んでとても美味しい。
「はぁ……うまい。」
思わずため息がこぼれてしまった。チラッと周りを見渡してみると……。
「やっぱり美味しいぃ~!!シア、オムライス大好き!!」
「ホントシアが言ってた通りね~、ふわっふわでトロトロでとっても美味しいわ。」
「卵とナポリタンもすっごい相性がいいねぇ~。二つの料理をいっぺんに味わえるなんてすごい贅沢をしてる気分だよ。」
みんなにも大好評のようだ。万人に愛される料理二つを組み合わせたのだから、間違いはないのだ。
まぁただ二つの料理を合わせただけじゃ、美味しくないものになってしまう場合もあるんだがな。こういうものは相性のよいものを組み合わせるのが重要だ。
そしてみんな早いペースで食べ進めていたのであっという間にみんな食べ終わってしまった。さて、食後のデザートを食べるとしようか。
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