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第三章
教会の大掃除
しおりを挟むさて、取りあえず最初にこのカビた木製品とか、床においてある家具を全部教会の外に出すか。
「二人ともまずは邪魔な家具を全部外に出すぞ。」
「わかったわ。」
「まさか掃除をすることになるとはねぇ~。」
木製の長椅子を担ぎ上げ外に運び出していると……。
「ねぇねぇお兄さん!!シアは?」
「そうだな、ちょっと待っててくれるか?先に大きいやつを片付けるから。」
「わかったぁ!!」
三人で手分けして家具を全て外へと運びだし、中が空っぽになった。これでようやく始められる。
「ここの中に掃除用具ぐらい置いてないのか?」
辺りを探すが箒等も見当たらない。仕方ない、ハウスキットから持ってくるか。幸い教会の周りには建物が無く、スペースがあったため難なくハウスキットを出現させることができた。
「あ~っと、箒と水掻きワイパーと……。」
いくつか掃除道具をピックアップして持っていく。
「それじゃあシア、まずはこの箒でホコリを外に掃き出してくれるか?」
「うん!!」
シアとドーナとランの三人には箒を手渡して、掃き掃除をしてもらう。
「俺は女神像を掃除するか。」
「それなら私も手伝いますよ。」
「じゃあ一回全体を水で流すから乾いた布で拭き取ってくれるか?」
「わかりました。」
「ウォーターブレス。」
シャワーをイメージして出力を弱めて女神像に水をかけていく。それだけでも、ホコリがつもりに積もって黒ずんでいた女神像が少しずつ元の白い色に戻っていく。
「よし、こんなもんか。じゃあイリス頼んだぞ?」
「任せてください。」
拭くのはイリスに任せるとしよう。次は、掃き終わった床だな。
ただ掃き掃除をしただけではホコリや汚れは取りきれない。雑巾がけをしてもいいんだが、手間だからな。
ここは楽にいこう。
掃き掃除が終わったところから、水圧強めのウォーターブレスで床を洗っていく。後はこの水を外に掻き出してしまえばホコリや汚れなんかは一網打尽だ。
床を水で流していると、こちらにグレイスが飛んできた。
「ヒイラギさん、自分もなんかやりたいっす!!」
「そうだな。じゃあ天井とかにあるクモの巣を掃除してくれないか?弱い火のブレスで燃やしてもいいぞ。」
「了解っす!!」
そのままグレイスは天井へ飛んでいきクモの巣を跡形もなく燃やし始めた。よし、こっちもぱっぱと終わらせるぞ。
そうして急ピッチで教会の大掃除が行われていくのだった。
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