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第三章
リリンと結ぶ同盟
しおりを挟むさて、まずは一番肝心なところからいくか…。
「リリン達はこれからどうするつもりなんだ?もう死の女神に従う理由は無いだろ?」
「そうね。ただ、あいつらからしたら今の私は裏切り者よ。いつ命を狙われてもおかしくないわ。」
確かにそうだな。俺も裏切り者を放っておくとは思えない。
「そこで私から提案があるのよ。私とあなたとで同盟なんてどうかしら?あなたとしても死の女神に対抗できる戦力は多いほうがいいと思ったのだけれど。」
「同盟……か。」
「あら、私じゃ不満?一回あなたを殺してるから戦力的には申し分ないと思うけど?」
まぁ正直な話リリンが協力してくれるなら心強い。リリンが言っているとおり、彼女の実力は折り紙付き……。
「リリンが味方になるのは確かに心強い。だが同盟って言っても具体的にどうするんだ?」
「そうねぇ、あなた達はこれからもアイツらが暴れてる場所には行くんでしょ?いえ、行かざるを得ないって言ったほうが正しいかしら?」
「まぁ、そうかもしれないな。」
そう答えるとリリンはその答えを待っていたようで、ニヤリと笑う。
「それなら話が早いわ、私達もあなたの旅に同行する。いい加減この城に引きこもるのも飽きたしね。」
「あ~、いやしかしだな。」
「なによ?嫌なの?」
「いや、そういう訳じゃなくてだな……。あぁ!!そうだリリンとフレイは陽の光に弱いんじゃないのか?」
とっさに何とか話題を変えようとしたが…それが新たな問題の引き金になった。
「そこについては心配いらないわ。私もフレイもまだ進化が完全じゃないだけなのよ。完全に進化できれば太陽なんて何の問題でもないわ。」
「ちょっと待て、今フレイも…と言っていたが?」
「えぇ、そうよ?あなたの血を吸ったら進化の兆候が出たの。多分あの感じだと……あと何回かあなたの血を分けてもらえれば、進化するんじゃないかしら。」
進化すれば二人とも陽の光を克服できるってわけか……。
(ドーナたちにはどう説明しようかな……シンにもこのことを伝えなければならないし……あぁ、大変な未来が見える。)
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