上 下
130 / 1,052
第ニ章

シアのステータス②

しおりを挟む
 
 さてさて、どんな感じのステータスになってるかな。

 俺は目の前に表示されたシアのステータス画面に目を向け……言葉を失った。

名前 シア
種族 猫人
性別 メス
年齢 10歳
職業 無し


level 5/100
HP  25260  表示値の300%上昇   現在  75780
MP  20515  表示値の300%上昇   現在  61545
ATK 38540  表示値の300%上昇   現在 115620
DEF 25820  表示値の300%上昇   現在  77426
MDEF 18510  表示値の300%上昇  現在  55530
AGI  41600  表示値の300%上昇  現在 124800
INT   1000  表示値の300%上昇  現在   3000
LUK    920  表示値の300%上昇  現在   2760



スキル

剛力 10/10
脚力強化 10/10
鉄爪 2/10
物理攻撃軽減 10/10
瞬間移動    10/10
炎魔法      10/10
核操作      10/10
言語理解    10/10
合気柔術     2/10
料理        3/10


 シアのステータスの全貌を見た俺は、そっとステータス画面を閉じる。すると、目をキラキラと輝かせながらシアが問いかけてくる

「お兄さん、シア強くなった!?」

「あ、あぁ……強くなったよ。…………とんでもなく。」

 正直に言うと、ここまでシアのステータスが上昇するのは想定外だった。

 目的だった言語理解のスキルはもちろん獲得できているが、その他にレスが持っていたと思われるとんでもないスキルがシアへと継承されていた。

(瞬間移動に炎魔法……挙句の果てには核操作。瞬間移動はレスが見せてくれたアレだろう。炎魔法も一部見たが、核操作とはいったい……ヤバそうな匂いがプンプンするな。)

 シアのステータスやスキルに呆気にとられていると……。

「わっ、これ凄い!!」

 そう声を上げたシアは、シュン……と一瞬で姿を消してはまた別の場所に姿を現し、新しく得たスキルを早速試しているようだった。

(レスの使っていたもの、そのものだな。)

 瞬間移動を使って遊んでいるシアのことを眺めていると、横からランにツンツンと脇腹をつつかれた。

「ね、ねぇヒイラギ。ちょっとシアがとんでもないことになってない?」

 そう話すランの顔からは冷や汗が一粒流れていた。

「ランも見たのか?」

「え、えぇ……。ちょっと鑑定で覗いてみたけど、見たことないステータスよ?ワタシの10倍……もしかするともっと強いかも。」

「ランだけじゃないさ、ステータスだけで言えば…今のシアはここにいる誰よりも強くなってしまった。」

「だ、大丈夫よね?」

「きっと………………多分。」

 今になって焦りだしたランに、確証のないまま頷く。

 そんなやり取りをしていると、シアがグレイスに向かって話しかけていた。

「ねぇグレイス鬼ごっこしよ!!」

「鬼ごっこすか?いいっすよ~、でもやるからには本気でやるっすからね?」

 意気揚々と勝つつもりでいるグレイス。もう、この後の展開が手に取るようにわかってしまう。

「それじゃあシアが鬼さんね。いっくよ~……。」

「逃げる……っす?」

「はい、グレイス捕まえた~!!」

 一度羽ばたいたグレイスはいつの間にか、シアの胸の中に飛び込む形となってしまっていた。その後はもちろん、ぬいぐるみよろしくシアにぎゅっと抱きしめられることになる。

「うっぎゅうぅぅぅ!?ぐえぇっ…………。」

 ポッカリと口を開けて動かなくなってしまったグレイスの口から、ホワホワと白い魂のようなものが出てきてしまう。

「あらあら?まだダメですよ~えいっ!!」

 それを見たイリスがグレイスの魂を掴み取り、無理矢理グレイスの中へ押し込む。

 それによって意識を取り戻したグレイスは、こちらへ向かって必死に手を伸ばしてきた。

「ひ、ヒイラギさん!!助けてほしいっす~!!」

「す、すまん……俺にもどうしようもない。」

「そんなの無いっすよ~!!」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

チートを極めた空間魔術師 ~空間魔法でチートライフ~

てばくん
ファンタジー
ひょんなことから神様の部屋へと呼び出された新海 勇人(しんかい はやと)。 そこで空間魔法のロマンに惹かれて雑魚職の空間魔術師となる。 転生間際に盗んだ神の本と、神からの経験値チートで魔力オバケになる。 そんな冴えない主人公のお話。 -お気に入り登録、感想お願いします!!全てモチベーションになります-

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?

N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、 生まれる世界が間違っていたって⁇ 自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈ 嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!! そう意気込んで転生したものの、気がついたら……… 大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い! そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!! ーーーーーーーーーーーーーー ※誤字・脱字多いかもしれません💦  (教えて頂けたらめっちゃ助かります…) ※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い異世界転生。何も成し遂げることなく35年……、ついに前世の年齢を超えた。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

処理中です...