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第ニ章
シアのステータス②
しおりを挟むさてさて、どんな感じのステータスになってるかな。
俺は目の前に表示されたシアのステータス画面に目を向け……言葉を失った。
名前 シア
種族 猫人
性別 メス
年齢 10歳
職業 無し
level 5/100
HP 25260 表示値の300%上昇 現在 75780
MP 20515 表示値の300%上昇 現在 61545
ATK 38540 表示値の300%上昇 現在 115620
DEF 25820 表示値の300%上昇 現在 77426
MDEF 18510 表示値の300%上昇 現在 55530
AGI 41600 表示値の300%上昇 現在 124800
INT 1000 表示値の300%上昇 現在 3000
LUK 920 表示値の300%上昇 現在 2760
スキル
剛力 10/10
脚力強化 10/10
鉄爪 2/10
物理攻撃軽減 10/10
瞬間移動 10/10
炎魔法 10/10
核操作 10/10
言語理解 10/10
合気柔術 2/10
料理 3/10
シアのステータスの全貌を見た俺は、そっとステータス画面を閉じる。すると、目をキラキラと輝かせながらシアが問いかけてくる
「お兄さん、シア強くなった!?」
「あ、あぁ……強くなったよ。…………とんでもなく。」
正直に言うと、ここまでシアのステータスが上昇するのは想定外だった。
目的だった言語理解のスキルはもちろん獲得できているが、その他にレスが持っていたと思われるとんでもないスキルがシアへと継承されていた。
(瞬間移動に炎魔法……挙句の果てには核操作。瞬間移動はレスが見せてくれたアレだろう。炎魔法も一部見たが、核操作とはいったい……ヤバそうな匂いがプンプンするな。)
シアのステータスやスキルに呆気にとられていると……。
「わっ、これ凄い!!」
そう声を上げたシアは、シュン……と一瞬で姿を消してはまた別の場所に姿を現し、新しく得たスキルを早速試しているようだった。
(レスの使っていたもの、そのものだな。)
瞬間移動を使って遊んでいるシアのことを眺めていると、横からランにツンツンと脇腹をつつかれた。
「ね、ねぇヒイラギ。ちょっとシアがとんでもないことになってない?」
そう話すランの顔からは冷や汗が一粒流れていた。
「ランも見たのか?」
「え、えぇ……。ちょっと鑑定で覗いてみたけど、見たことないステータスよ?ワタシの10倍……もしかするともっと強いかも。」
「ランだけじゃないさ、ステータスだけで言えば…今のシアはここにいる誰よりも強くなってしまった。」
「だ、大丈夫よね?」
「きっと………………多分。」
今になって焦りだしたランに、確証のないまま頷く。
そんなやり取りをしていると、シアがグレイスに向かって話しかけていた。
「ねぇグレイス鬼ごっこしよ!!」
「鬼ごっこすか?いいっすよ~、でもやるからには本気でやるっすからね?」
意気揚々と勝つつもりでいるグレイス。もう、この後の展開が手に取るようにわかってしまう。
「それじゃあシアが鬼さんね。いっくよ~……。」
「逃げる……っす?」
「はい、グレイス捕まえた~!!」
一度羽ばたいたグレイスはいつの間にか、シアの胸の中に飛び込む形となってしまっていた。その後はもちろん、ぬいぐるみよろしくシアにぎゅっと抱きしめられることになる。
「うっぎゅうぅぅぅ!?ぐえぇっ…………。」
ポッカリと口を開けて動かなくなってしまったグレイスの口から、ホワホワと白い魂のようなものが出てきてしまう。
「あらあら?まだダメですよ~えいっ!!」
それを見たイリスがグレイスの魂を掴み取り、無理矢理グレイスの中へ押し込む。
それによって意識を取り戻したグレイスは、こちらへ向かって必死に手を伸ばしてきた。
「ひ、ヒイラギさん!!助けてほしいっす~!!」
「す、すまん……俺にもどうしようもない。」
「そんなの無いっすよ~!!」
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