27 / 100
3章 白髪クソガキ魔女っ娘
第27話 なによそれ!こ!この!へんたい!
しおりを挟む
朝起きてから、今日も攻略スキルを開く。
----------------------------
ソフィア・アメジスト
好感度
42/100
----------------------------
えっ?かなり上がったな。
昨日の朝は〈13/100〉だったので、一緒に依頼をこなした後で30近くも上がったことになる。
攻略さんの言う通り、たくさん褒めたのが良かったのかな?と思ってると、新しいアドバイスが表示された。
-----------------------------------------------------------------------------
これから数日間、ソフィアから相談を受けるまで、
モンスター討伐を続けてください。
-----------------------------------------------------------------------------
シンプルなアドバイスだった。そして、何を相談されるのか、何日続ければいいのか、記載がないのが不親切であった。
ま、いつも通り信じますよ、攻略さん。
そんな不親切なアドバイスにも関わらず、今までのことを信頼して、アドバイスに従うことに決める。
「ん……おはようございます、ライ様」
隣で寝ていたリリィが目を覚まして笑いかけてくれたので、「おはよう」と返し、ギルドにいく準備を始めることにした。
♢
お昼になる少し前、今日も早目にギルドに到着し、昼食を取ろうと売店に向かったところ、ソフィアも売店にいることに気がついた。
「おはよう、ソフィア」
もちろん声をかけてみる。
「え?あ、おはよ」
ちゃんと挨拶を返してくれた。
「お昼ご飯?良かったら一緒に食べない?」
「ふんっ!べつにいいわよ!」
一緒に食べてあげてもいいわよ、という意味だと解釈する。
「じゃあ、そのへんの席で」
オレたちは、それぞれサンドイッチを売店で購入して、近くの席で食べることにした。
ソフィアの方を見ると、両手でサンドイッチを持ってハムハムと少しずつ食べていた。ウサギみたいで可愛い。
隣のリリィの食べ方は上品なので、個性が出ていいね!とか思いながら自分の分を消費する。
2人が食べ終わるのを待って、
「さぁ、今日はどの依頼を受けようか」
と、3人で掲示板を見ながら相談する。
「また上級Cでいいんじゃないかしら?いきなり難易度上げるのも危ないし」
危ないのは、キミの魔法だけどね?と思いながらも
「そうだね、そうしよう。オレたちのこと気遣ってくれてありがとう」
とポジティブな返答をしてみる。
「べ、べつに!そんなんじゃないし!」
「そっかそっか」
いつも通りの反応を聞きながら、依頼用紙を持って受付に向かった。
今日のモンスターは、サンダーラビット、雷属性の魔法を使うウサギ型モンスターとのことだ。
オラクルから出て、森に入り、初遭遇してまず思ったのは「ピカチュウかよ…」だ。
黄色の毛皮に短い角が2本、デカめのウサギという見た目だった。
ちなみにそんなにかわいくはないので、どこぞの電気ネズミと比べるとマスコット性はあまりなかった。
「んじゃ、昨日と同じ布陣でいこう!」
オレは飛び出して戦いを開始する。
サンダーラビットはかなり素早く、ソフィアの魔法は当たらない。リリィが心配するので、ソフィアの魔法には絶対当たらないように注意する。
「くそっ!なんでよ!なんで当たらないの!」
ソフィアはご立腹だ。もちろん、オレにじゃなく、サンダーラビットに当たらないことを怒っている。
…と思いたい。
サンダーラビットの角の間にバリバリと魔力が溜まり出し、少しすると中級くらいの威力の魔法がソフィアに向かって放たれた。
「っ!?」
ソフィアが杖をかまえて待ち構えるが、オレが間に入り、その魔法を剣で受ける。バリバリと雷が身体に伝わるが、特にダメージは感じなかった。やっぱり、雷耐性があるのかな?
「ちょっと!大丈夫なの!?」
ソフィアが声をかけてくれる。
「ヒール!」
近くにいるリリィが回復魔法をかけてくれた。
「あー、オレも雷魔法使えるから特にダメージないよ?」
「そ、そんなわけないでしょ…なんなのよ、あんた…」
ソフィアは不思議そうだが、実際そうなんだから仕方ない。
「さぁ、そんなことより、さっさと倒しちゃおう」
サンダーラビットからは目を離さないようにしてたので、どこにいるかは把握していた。
オレは足に力を込めて走り出し、やつが動いた方向にステップを踏んで一刀両断した。
「こいつには、魔法より剣が有効みたいだね」
ソフィアが悔しそうにしていたので、フォローする。
「ふんっ!」
「リリィ、さっきは回復ありがとう」
「はい、当然のことです」
「あと、ソフィア。もしかしたらだけど、こいつには大技よりも小さくて早い魔法の方が効果あるかもよ?早いだけで防御力はあまり無さそうだから」
「そ!そんなこと!言われなくなって分かってるんだから!」
とソフィア嬢
「おーけー。じゃあ、もう1匹いってみようか」
2匹目からソフィアはオレのアドバイスを聞いてくれた。
上級魔法から中級魔法に切り替えて、動きが早い風属性の魔法を使うようになったのだ。
それでも中々モンスターには直撃せず、かするばかりだ。そうこうしているうちに、オレの剣がヒットして倒してしまう。
「ナイスナイス!さっきより当たってるから!あとは慣れるだけだね!」
「わかってるわよ!」
そして、3匹目。ソフィアの魔法が何度かかすったあと、クリーンヒットしてサンダーラビットを倒すことに成功する。
「よしっ!」
片手を握るソフィアに
「やったね!」
と声をかける。
「うん!!あっ…ふんっ!」
一瞬満面の笑顔を見せてくれたのに、すぐにそっぽを向いてしまった。難しい子である。
でも、笑顔かわいかったなぁ、もっと見たい、そう思う。
「じゃあ、次行こうか」
雑念を振り払い、4匹目、5匹目と狩っていくが、ソフィアの魔法は当たったり当たらなかったりだ。やはり、素早くて小さいモンスターは狙いずらいらしい。
7匹目を狩ったところ、
「ふぅ…」
とソフィアが息をつく。
「……リマージ」
その様子を見て、MP回復魔法をリリィがソフィアにかけてくれる。
「え?あ、ありがと」
最初、びっくりしていたようだが、回復が終わるころには、ちゃんとお礼を言ってくれた。
「いえ」
リリィは短く答える。
まだ、ライ様に怪我をさせたこと、許したわけではないですよ?というリリィの態度ではあったが、少しずつ打ち解けてくれればいいと思う。
今日は一発もソフィアの魔法には当たってないので、リリィの機嫌も軟化したようだ。
「よしっ!もうちょっと頑張ろうか!」
そして、もう少し頑張って、10匹目を狩ったところで、今日はあがることにした。
結局、ソフィアが一撃で倒せたのは、2匹だった。ダメージを与えた数でいえばもっといたのだが、本人は満足いってなさそうだ。
「ソフィアがいるとオレも動きやすくて助かるよ!ソフィアの魔法を避けたタイミングで仕留めるだけでイイしね!」
実際そうであるので、ちゃんと説明して感謝を伝える。
「そっ、それならいいけど!感謝してるならいいわ!」
「うん!ありがとな!」
そう言って、帰路につくことにした。
ギルドに帰って、サンダーラビットの角を納品する。報酬は2万5000ルピーだった。待合所のテーブルに座って、また報酬を分配する。
「2万5000ってことは、1匹2500か。昨日のベアウルフの方が楽な気がするね」
「そうですね」
「………」
ソフィアはなぜか今日も下を向いて怒った顔をしていた。昨日も報酬を受け取ったあたりで大人しくなったけど、どうしたんだろう?
「えーと、3人だと割り切れないな。じゃあ、レディファーストで、2人は9000ルピーね」
2人に9枚の銀貨を渡す。つまりオレの取り分は7000ということになる。
「え?わたし……2匹しか倒してない、けど…」
「ん?それがどうかしたの?」
「だ、だって、倒した数で分配するんじゃ?」
「ん~?そういう考え方もあるかもだけど、オレはみんなで協力して倒したんだから、平等に分配したいと思うよ?」
「……わ、わかったわ。でも、レディファーストってなによ?なんで、わたしたちの方が多いわけ?」
「あー」
こちらの世界にそういう文化は無いってことなのか?そういえば、リリィにも説明したっけ。
「ソフィアとリリィが可愛いからサービスしたいっていう男心のことかな?」
「っ!?なによそれ!」
言いながら手をテーブルについて席を立つ。顔は真っ赤であった。
「こ!この!へんたい!」
「な、なぜ??」
心底そう思って口にする。
「もういいわよ!」
言いながら銀貨を受け取って帰ろうとする。
「あ!明日も同じ時間でいいかな!」
ソフィアの後ろ姿に声をかけると
「同じでいいわ!」
と振り返らずに答えが返ってきた。
「明日もよろしくー!」
「……」
残念ながら、これには回答がなかった。
「…ライ様は変態じゃありません」
おぅ……
ソフィアの発言で、リリィが怒ってしまったので、頭を撫でる。
それだけだと納得してなさそうだったので、宿への帰り道に建物の影に連れ込んで、激しめのキスをした。
部屋に戻ったころには「やっぱり変態かもしれませんね」とジト目で見られてしまったが、寝る前には、ベッドの上でいつも通り可愛い反応を見せてくれたので気にしないことにした。
----------------------------
ソフィア・アメジスト
好感度
42/100
----------------------------
えっ?かなり上がったな。
昨日の朝は〈13/100〉だったので、一緒に依頼をこなした後で30近くも上がったことになる。
攻略さんの言う通り、たくさん褒めたのが良かったのかな?と思ってると、新しいアドバイスが表示された。
-----------------------------------------------------------------------------
これから数日間、ソフィアから相談を受けるまで、
モンスター討伐を続けてください。
-----------------------------------------------------------------------------
シンプルなアドバイスだった。そして、何を相談されるのか、何日続ければいいのか、記載がないのが不親切であった。
ま、いつも通り信じますよ、攻略さん。
そんな不親切なアドバイスにも関わらず、今までのことを信頼して、アドバイスに従うことに決める。
「ん……おはようございます、ライ様」
隣で寝ていたリリィが目を覚まして笑いかけてくれたので、「おはよう」と返し、ギルドにいく準備を始めることにした。
♢
お昼になる少し前、今日も早目にギルドに到着し、昼食を取ろうと売店に向かったところ、ソフィアも売店にいることに気がついた。
「おはよう、ソフィア」
もちろん声をかけてみる。
「え?あ、おはよ」
ちゃんと挨拶を返してくれた。
「お昼ご飯?良かったら一緒に食べない?」
「ふんっ!べつにいいわよ!」
一緒に食べてあげてもいいわよ、という意味だと解釈する。
「じゃあ、そのへんの席で」
オレたちは、それぞれサンドイッチを売店で購入して、近くの席で食べることにした。
ソフィアの方を見ると、両手でサンドイッチを持ってハムハムと少しずつ食べていた。ウサギみたいで可愛い。
隣のリリィの食べ方は上品なので、個性が出ていいね!とか思いながら自分の分を消費する。
2人が食べ終わるのを待って、
「さぁ、今日はどの依頼を受けようか」
と、3人で掲示板を見ながら相談する。
「また上級Cでいいんじゃないかしら?いきなり難易度上げるのも危ないし」
危ないのは、キミの魔法だけどね?と思いながらも
「そうだね、そうしよう。オレたちのこと気遣ってくれてありがとう」
とポジティブな返答をしてみる。
「べ、べつに!そんなんじゃないし!」
「そっかそっか」
いつも通りの反応を聞きながら、依頼用紙を持って受付に向かった。
今日のモンスターは、サンダーラビット、雷属性の魔法を使うウサギ型モンスターとのことだ。
オラクルから出て、森に入り、初遭遇してまず思ったのは「ピカチュウかよ…」だ。
黄色の毛皮に短い角が2本、デカめのウサギという見た目だった。
ちなみにそんなにかわいくはないので、どこぞの電気ネズミと比べるとマスコット性はあまりなかった。
「んじゃ、昨日と同じ布陣でいこう!」
オレは飛び出して戦いを開始する。
サンダーラビットはかなり素早く、ソフィアの魔法は当たらない。リリィが心配するので、ソフィアの魔法には絶対当たらないように注意する。
「くそっ!なんでよ!なんで当たらないの!」
ソフィアはご立腹だ。もちろん、オレにじゃなく、サンダーラビットに当たらないことを怒っている。
…と思いたい。
サンダーラビットの角の間にバリバリと魔力が溜まり出し、少しすると中級くらいの威力の魔法がソフィアに向かって放たれた。
「っ!?」
ソフィアが杖をかまえて待ち構えるが、オレが間に入り、その魔法を剣で受ける。バリバリと雷が身体に伝わるが、特にダメージは感じなかった。やっぱり、雷耐性があるのかな?
「ちょっと!大丈夫なの!?」
ソフィアが声をかけてくれる。
「ヒール!」
近くにいるリリィが回復魔法をかけてくれた。
「あー、オレも雷魔法使えるから特にダメージないよ?」
「そ、そんなわけないでしょ…なんなのよ、あんた…」
ソフィアは不思議そうだが、実際そうなんだから仕方ない。
「さぁ、そんなことより、さっさと倒しちゃおう」
サンダーラビットからは目を離さないようにしてたので、どこにいるかは把握していた。
オレは足に力を込めて走り出し、やつが動いた方向にステップを踏んで一刀両断した。
「こいつには、魔法より剣が有効みたいだね」
ソフィアが悔しそうにしていたので、フォローする。
「ふんっ!」
「リリィ、さっきは回復ありがとう」
「はい、当然のことです」
「あと、ソフィア。もしかしたらだけど、こいつには大技よりも小さくて早い魔法の方が効果あるかもよ?早いだけで防御力はあまり無さそうだから」
「そ!そんなこと!言われなくなって分かってるんだから!」
とソフィア嬢
「おーけー。じゃあ、もう1匹いってみようか」
2匹目からソフィアはオレのアドバイスを聞いてくれた。
上級魔法から中級魔法に切り替えて、動きが早い風属性の魔法を使うようになったのだ。
それでも中々モンスターには直撃せず、かするばかりだ。そうこうしているうちに、オレの剣がヒットして倒してしまう。
「ナイスナイス!さっきより当たってるから!あとは慣れるだけだね!」
「わかってるわよ!」
そして、3匹目。ソフィアの魔法が何度かかすったあと、クリーンヒットしてサンダーラビットを倒すことに成功する。
「よしっ!」
片手を握るソフィアに
「やったね!」
と声をかける。
「うん!!あっ…ふんっ!」
一瞬満面の笑顔を見せてくれたのに、すぐにそっぽを向いてしまった。難しい子である。
でも、笑顔かわいかったなぁ、もっと見たい、そう思う。
「じゃあ、次行こうか」
雑念を振り払い、4匹目、5匹目と狩っていくが、ソフィアの魔法は当たったり当たらなかったりだ。やはり、素早くて小さいモンスターは狙いずらいらしい。
7匹目を狩ったところ、
「ふぅ…」
とソフィアが息をつく。
「……リマージ」
その様子を見て、MP回復魔法をリリィがソフィアにかけてくれる。
「え?あ、ありがと」
最初、びっくりしていたようだが、回復が終わるころには、ちゃんとお礼を言ってくれた。
「いえ」
リリィは短く答える。
まだ、ライ様に怪我をさせたこと、許したわけではないですよ?というリリィの態度ではあったが、少しずつ打ち解けてくれればいいと思う。
今日は一発もソフィアの魔法には当たってないので、リリィの機嫌も軟化したようだ。
「よしっ!もうちょっと頑張ろうか!」
そして、もう少し頑張って、10匹目を狩ったところで、今日はあがることにした。
結局、ソフィアが一撃で倒せたのは、2匹だった。ダメージを与えた数でいえばもっといたのだが、本人は満足いってなさそうだ。
「ソフィアがいるとオレも動きやすくて助かるよ!ソフィアの魔法を避けたタイミングで仕留めるだけでイイしね!」
実際そうであるので、ちゃんと説明して感謝を伝える。
「そっ、それならいいけど!感謝してるならいいわ!」
「うん!ありがとな!」
そう言って、帰路につくことにした。
ギルドに帰って、サンダーラビットの角を納品する。報酬は2万5000ルピーだった。待合所のテーブルに座って、また報酬を分配する。
「2万5000ってことは、1匹2500か。昨日のベアウルフの方が楽な気がするね」
「そうですね」
「………」
ソフィアはなぜか今日も下を向いて怒った顔をしていた。昨日も報酬を受け取ったあたりで大人しくなったけど、どうしたんだろう?
「えーと、3人だと割り切れないな。じゃあ、レディファーストで、2人は9000ルピーね」
2人に9枚の銀貨を渡す。つまりオレの取り分は7000ということになる。
「え?わたし……2匹しか倒してない、けど…」
「ん?それがどうかしたの?」
「だ、だって、倒した数で分配するんじゃ?」
「ん~?そういう考え方もあるかもだけど、オレはみんなで協力して倒したんだから、平等に分配したいと思うよ?」
「……わ、わかったわ。でも、レディファーストってなによ?なんで、わたしたちの方が多いわけ?」
「あー」
こちらの世界にそういう文化は無いってことなのか?そういえば、リリィにも説明したっけ。
「ソフィアとリリィが可愛いからサービスしたいっていう男心のことかな?」
「っ!?なによそれ!」
言いながら手をテーブルについて席を立つ。顔は真っ赤であった。
「こ!この!へんたい!」
「な、なぜ??」
心底そう思って口にする。
「もういいわよ!」
言いながら銀貨を受け取って帰ろうとする。
「あ!明日も同じ時間でいいかな!」
ソフィアの後ろ姿に声をかけると
「同じでいいわ!」
と振り返らずに答えが返ってきた。
「明日もよろしくー!」
「……」
残念ながら、これには回答がなかった。
「…ライ様は変態じゃありません」
おぅ……
ソフィアの発言で、リリィが怒ってしまったので、頭を撫でる。
それだけだと納得してなさそうだったので、宿への帰り道に建物の影に連れ込んで、激しめのキスをした。
部屋に戻ったころには「やっぱり変態かもしれませんね」とジト目で見られてしまったが、寝る前には、ベッドの上でいつも通り可愛い反応を見せてくれたので気にしないことにした。
195
お気に入りに追加
716
あなたにおすすめの小説
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
前世は悪神でしたので今世は商人として慎ましく生きたいと思います
八神 凪
ファンタジー
平凡な商人の息子として生まれたレオスは、無限収納できるカバンを持つという理由で、悪逆非道な大魔王を倒すべく旅をしている勇者パーティに半ば拉致されるように同行させられてしまう。
いよいよ大魔王との決戦。しかし大魔王の力は脅威で、勇者も苦戦しあわや全滅かというその時、レオスは前世が悪神であったことを思い出す――
そしてめでたく大魔王を倒したものの「商人が大魔王を倒したというのはちょっと……」という理由で、功績を与えられず、お金と骨董品をいくつか貰うことで決着する。だが、そのお金は勇者装備を押し付けられ巻き上げられる始末に……
「はあ……とりあえず家に帰ろう……この力がバレたらどうなるか分からないし、なるべく目立たず、ひっそりしないとね……」
悪神の力を取り戻した彼は無事、実家へ帰ることができるのか?
八神 凪、作家人生二周年記念作、始動!
※表紙絵は「茜328」様からいただいたファンアートを使用させていただきました! 素敵なイラストをありがとうございます!
戦犯勇者の弟妹~追放された弟妹の方が才能あるけど、人類がいらないなら魔王軍がもらいます~
アニッキーブラッザー
ファンタジー
「お前たちの兄の所為で魔王軍に負けた」、「償え」、「王国の恥さらしは追放だ」。人類と魔王軍の争い続く戦乱の世で、人類の希望といわれた勇者の一人が戦死し、人類の連合軍は多大な被害を受けた。勇者の弟である『エルセ』は故郷の民やそれまで共に過ごしてきた友たちから激しい罵詈雑言を浴びせられ、妹と共に故郷を追放された。
財を失い、身寄りもなく、野垂れ死ぬかと思った自分たちを保護したのは、兄の仇である魔王軍の将だった。
「貴様等の兄は強く勇敢な素晴らしき武人であった。貴様らの兄と戦えたことを吾輩は誇りに思う。生きたくば、吾輩たちと共に来い」
そして、人類は知らなかった。偉大な兄にばかり注目が集まっていたが、エルセと妹は、兄以上の才能と力を秘めた天賦の超人であることを。本来であれば、亡き兄以上の人類の希望となるはずの者たちを自分たちの手で追放したどころか、敵にしてしまったことを。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
国家魔術師をリストラされた俺。かわいい少女と共同生活をする事になった件。寝るとき、毎日抱きついてくるわけだが
静内燕
ファンタジー
かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。寝……れない
かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。
居場所を追い出された二人の、不器用な恋物語──
Aランクの国家魔術師であった男、ガルドは国の財政難を理由に国家魔術師を首になった。
その後も一人で冒険者として暮らしていると、とある雨の日にボロボロの奴隷少女を見つける。
一度家に泊めて、奴隷商人に突っ返そうとするも「こいつの居場所なんてない」と言われ、見捨てるわけにもいかず一緒に生活することとなる羽目に──。
17歳という年齢ながらスタイルだけは一人前に良い彼女は「お礼に私の身体、あげます」と尽くそうとするも、ガルドは理性を総動員し彼女の誘惑を断ち切り、共同生活を行う。
そんな二人が共に尽くしあい、理解し合って恋に落ちていく──。
街自体が衰退の兆しを見せる中での、居場所を失った二人の恋愛物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる