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2章 ダンジョンと刀
第71話 出陣
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ステータスポイントの割り振りを行った1週間後、ステータスが上がったオレの慣らし運転が終わったので、ついに今日、池袋駅ダンジョン攻略に向けて出発することになっている。
いつも通り学校に登校して、でも授業は受けずに戦闘服や武器の準備を整える。それぞれ、気合の入る服装に着替えてから、学校が用意した車両に乗り込むべく、廊下を歩いた。
生徒たちの視線を感じるが誰も話しかけてこない。きっとオレたちが真剣そのものだからだろう。いや、このあと帰ってくるかわからないやつらに話しかけるのが怖いだけかもしれない。
校舎を出て、駐車場に向かうと生徒会長の椿先輩が車の前で待っていた。
「つばめちゃん、お仕事は大丈夫なの?」
「見送りくらいは大丈夫です。栞」
栞先輩の名前を呼んだ生徒会長はゆっくりと栞先輩に近づき正面から抱きしめる。
「必ず、帰ってきてください」
「うん。もちろん」
「咲守くん」
「はい」
「栞のこと、頼みます」
「はい。必ず全員で帰ってきます」
栞先輩を抱きしめてる椿先輩に頷くと、椿先輩は、名残惜しそうに栞先輩を離した。
それを見てから、学校が用意した大きな車両に乗り込む。バスと同じくらいの大きな車両だった。車内に窓は無く、ダンジョン攻略者をサポートするための機材が所狭しと設置されている。真ん中には、作戦会議用の机があり、その上には大きなモニターが投影されている。車両後方には、負傷者の治療ができるような医療キットも常備されていた。印象としては、スパイが使うような秘密基地みたいな車だった。
戦闘要員のオレ、ゆあちゃん、鈴、栞先輩の4人がお互いに向かい合うように座る。
ゆあちゃんは迷宮攻略科の制服。鈴はいつもの派手な黄緑色のパーカーに短パン。栞先輩は巫女服だ。オレはというと、鈴曰く、いつもの虫スタイルだった。真っ黒な戦闘服に3セットの双剣を背負ってるのが虫に見えるらしい。失礼なやつだ。何度カブトムシスタイルだと修正しても言い直さない。
そして、オペレーターの桜先生と、師匠も車に乗り込んでくる。師匠は、サブオペレーターとして同行してくれることになっていた。
「よし、ダンジョンに向かいながら、作戦の最終確認するぞ」
車が自動運転で動き出してから師匠がそう言ったので、全員、会議机の周りに集まる。
ここまで来るのに半年、時間はかかったが、何度も聞いて、身体で覚えた作戦だ。戦いながら、師匠にボコボコにされながら、耳だこになるくらい、何度もシミュレーションしてきた作戦だ。だから、師匠が話すことは、一つも新しいことはなく、すんなりと全てを理解することができた。
これなら絶対勝てる。でも、油断はしない。冷静に油断なく、敵を斬る。師匠に言われた言葉を思い出しながら、オレたちは池袋駅ダンジョンへと向かっていった。
いつも通り学校に登校して、でも授業は受けずに戦闘服や武器の準備を整える。それぞれ、気合の入る服装に着替えてから、学校が用意した車両に乗り込むべく、廊下を歩いた。
生徒たちの視線を感じるが誰も話しかけてこない。きっとオレたちが真剣そのものだからだろう。いや、このあと帰ってくるかわからないやつらに話しかけるのが怖いだけかもしれない。
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「つばめちゃん、お仕事は大丈夫なの?」
「見送りくらいは大丈夫です。栞」
栞先輩の名前を呼んだ生徒会長はゆっくりと栞先輩に近づき正面から抱きしめる。
「必ず、帰ってきてください」
「うん。もちろん」
「咲守くん」
「はい」
「栞のこと、頼みます」
「はい。必ず全員で帰ってきます」
栞先輩を抱きしめてる椿先輩に頷くと、椿先輩は、名残惜しそうに栞先輩を離した。
それを見てから、学校が用意した大きな車両に乗り込む。バスと同じくらいの大きな車両だった。車内に窓は無く、ダンジョン攻略者をサポートするための機材が所狭しと設置されている。真ん中には、作戦会議用の机があり、その上には大きなモニターが投影されている。車両後方には、負傷者の治療ができるような医療キットも常備されていた。印象としては、スパイが使うような秘密基地みたいな車だった。
戦闘要員のオレ、ゆあちゃん、鈴、栞先輩の4人がお互いに向かい合うように座る。
ゆあちゃんは迷宮攻略科の制服。鈴はいつもの派手な黄緑色のパーカーに短パン。栞先輩は巫女服だ。オレはというと、鈴曰く、いつもの虫スタイルだった。真っ黒な戦闘服に3セットの双剣を背負ってるのが虫に見えるらしい。失礼なやつだ。何度カブトムシスタイルだと修正しても言い直さない。
そして、オペレーターの桜先生と、師匠も車に乗り込んでくる。師匠は、サブオペレーターとして同行してくれることになっていた。
「よし、ダンジョンに向かいながら、作戦の最終確認するぞ」
車が自動運転で動き出してから師匠がそう言ったので、全員、会議机の周りに集まる。
ここまで来るのに半年、時間はかかったが、何度も聞いて、身体で覚えた作戦だ。戦いながら、師匠にボコボコにされながら、耳だこになるくらい、何度もシミュレーションしてきた作戦だ。だから、師匠が話すことは、一つも新しいことはなく、すんなりと全てを理解することができた。
これなら絶対勝てる。でも、油断はしない。冷静に油断なく、敵を斬る。師匠に言われた言葉を思い出しながら、オレたちは池袋駅ダンジョンへと向かっていった。
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