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④イクメンパパ〜家庭重視の部下〜
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『工藤課長、今夜いいですか?』
色黒のガッチリした男が俺のデスクにやってきて飲みの誘いをしてきた。
『飯田から飲みを誘ってくるの、初めてじゃないか?もとろん行くよ。』
飯田は俺の部下だ。俺が転勤して今の部署に来る前から在籍していて、既に3年くらいる。歳は33歳。飯田は年がわりと近いから上司と部下というより先輩後輩の感覚の関係。
体格は175/80~100くらい。体重の幅が広いのは趣味でボディビルをやっていて増量期と減量期の差が激しいからだ。今はその中間くらいだが、スーツがパンパンになるくらいに筋肉モリモリのガタイ。
ナチュラルな短髪。キリッとした眉に優しそうな目尻が少し垂れた大きめな一重。丸みのある形のいい鼻。可愛さがある犬顔素朴系男前。仕事は可でもなく不可でもない。
だが、こいつは部内でも有名なイクメンだ。仕事より家庭が大事だと有言実行している。トラブルがあっても女性事務員に対応させて家に帰る。昇進昇格は興味はないことはないが家庭より大きく劣後すると、この前の個人面談で俺に言い放っていた。
優先順位は家庭、ボディビル、仕事の順らしい。
もちろん会社の飲み会にも来ない。そんな奴が俺を飲みに誘うとは。
『今日は珍しいな。もうすぐ2人目が生まれるから飲みに行ってる時間なんかないんじゃないか?』
『ありがとうございます。今日嫁は子供連れて実家帰ってるんで大丈夫です。』
飯田には5歳の娘がいる。3年前2人目が流れてしまって待望の新しい生命が嫁さんの腹にいると他の部下から聞いた。
『スーパーで惣菜買って工藤課長の家で飲みませんか?込み入った話もあるんで。』
『ああ、いいけど。』
ただでさえ飲みの誘いが珍しいのにうちに来たいとは。退職の相談かなと思いつつ、途中スーパーに寄って家に招き入れた。
『乾杯。』
『お疲れ様です!』
俺はTシャツ短パンに着替え、飯田はスーツの上とYシャツを脱ぎ、Tシャツ姿で乾杯する。リビングテーブルに酒とツマミが並ぶ。
Tシャツからでも分かる盛り上がった肩と胸。普段スーツに隠されたガタイを目の前にして俺は少しドキッとした。モリモリとした肉感とTシャツに浮き出た乳首がエロい。
酒に弱いらしくビールと酎ハイを飲むと顔を赤らめ、嫁と娘の話をずっとしている。愛妻家を恥ずかしることなく次々と出る話と写真は、俺にとってはつまらない。
携帯の写真をスワイプすると飯田のボディビルの大会の写真が出てきた。
『大会の時はこんなキレキレになるんだ。』
俺がつぶやくと飯田は目を輝かせて食いついてきた。
『分かります?この広い肩幅、細く締まったウエスト、太い脚がつくるラインがポイントにつながるんですよ。こんな感じで筋肉量とカットによる迫力とか。筋肉の厚みだけでなくて丸みも重要なんですよね。こんな感じで。』
黒光りした筋肉。ポージングして白い歯を見せる飯田の写真を次々と見せられ、今度はボディビルについて熱く語り始めた。
俺はやり過ぎマッチョは好きじゃない。さっきの嫁子供の写真よりは見がいはあるが。
筋トレは学生時代から趣味だったらしい。嫁と子供がいない時の時間潰しの筋トレがどんどんエスカレートしていって、愛情を注げば子供のように答えてくれる筋肉や、筋肉が人生を変えた話を延々聞かされた。
俺はこれだけの熱量が仕事に向けばもっと評価高いのになと思いながら黙って聞いた。
色黒のガッチリした男が俺のデスクにやってきて飲みの誘いをしてきた。
『飯田から飲みを誘ってくるの、初めてじゃないか?もとろん行くよ。』
飯田は俺の部下だ。俺が転勤して今の部署に来る前から在籍していて、既に3年くらいる。歳は33歳。飯田は年がわりと近いから上司と部下というより先輩後輩の感覚の関係。
体格は175/80~100くらい。体重の幅が広いのは趣味でボディビルをやっていて増量期と減量期の差が激しいからだ。今はその中間くらいだが、スーツがパンパンになるくらいに筋肉モリモリのガタイ。
ナチュラルな短髪。キリッとした眉に優しそうな目尻が少し垂れた大きめな一重。丸みのある形のいい鼻。可愛さがある犬顔素朴系男前。仕事は可でもなく不可でもない。
だが、こいつは部内でも有名なイクメンだ。仕事より家庭が大事だと有言実行している。トラブルがあっても女性事務員に対応させて家に帰る。昇進昇格は興味はないことはないが家庭より大きく劣後すると、この前の個人面談で俺に言い放っていた。
優先順位は家庭、ボディビル、仕事の順らしい。
もちろん会社の飲み会にも来ない。そんな奴が俺を飲みに誘うとは。
『今日は珍しいな。もうすぐ2人目が生まれるから飲みに行ってる時間なんかないんじゃないか?』
『ありがとうございます。今日嫁は子供連れて実家帰ってるんで大丈夫です。』
飯田には5歳の娘がいる。3年前2人目が流れてしまって待望の新しい生命が嫁さんの腹にいると他の部下から聞いた。
『スーパーで惣菜買って工藤課長の家で飲みませんか?込み入った話もあるんで。』
『ああ、いいけど。』
ただでさえ飲みの誘いが珍しいのにうちに来たいとは。退職の相談かなと思いつつ、途中スーパーに寄って家に招き入れた。
『乾杯。』
『お疲れ様です!』
俺はTシャツ短パンに着替え、飯田はスーツの上とYシャツを脱ぎ、Tシャツ姿で乾杯する。リビングテーブルに酒とツマミが並ぶ。
Tシャツからでも分かる盛り上がった肩と胸。普段スーツに隠されたガタイを目の前にして俺は少しドキッとした。モリモリとした肉感とTシャツに浮き出た乳首がエロい。
酒に弱いらしくビールと酎ハイを飲むと顔を赤らめ、嫁と娘の話をずっとしている。愛妻家を恥ずかしることなく次々と出る話と写真は、俺にとってはつまらない。
携帯の写真をスワイプすると飯田のボディビルの大会の写真が出てきた。
『大会の時はこんなキレキレになるんだ。』
俺がつぶやくと飯田は目を輝かせて食いついてきた。
『分かります?この広い肩幅、細く締まったウエスト、太い脚がつくるラインがポイントにつながるんですよ。こんな感じで筋肉量とカットによる迫力とか。筋肉の厚みだけでなくて丸みも重要なんですよね。こんな感じで。』
黒光りした筋肉。ポージングして白い歯を見せる飯田の写真を次々と見せられ、今度はボディビルについて熱く語り始めた。
俺はやり過ぎマッチョは好きじゃない。さっきの嫁子供の写真よりは見がいはあるが。
筋トレは学生時代から趣味だったらしい。嫁と子供がいない時の時間潰しの筋トレがどんどんエスカレートしていって、愛情を注げば子供のように答えてくれる筋肉や、筋肉が人生を変えた話を延々聞かされた。
俺はこれだけの熱量が仕事に向けばもっと評価高いのになと思いながら黙って聞いた。
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