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第五話 ベルドの正体
しおりを挟む ひょんなことから俺の従騎士となったベルドとラドゥは、正しく好一対の美少年だった。
二人が並んで微笑んだりしていると、いけないお姉さんの気持ちがわかりそうな気がして複雑な思いである。
ラドゥもすっかりベルドになついてしまって、今ではむしろ俺よりも兄のように甘えているのではないだろうか? お兄ちゃんは寂しいよ。
「…………すごいですね」
感嘆のまなざしでベルドは海を見つめている。
今日は首都であるエディルネから二百キロほど離れた港町、アイネスへやってきているのだ。
人質にオスマン帝国の強大さを見せつけるためと、メムノンの個人的な用事を合わせての小旅行となった。
内陸地であるワラキアの出身である我々は、今まで海を見たことがなかった。
本来のヴラドもまた海を見るのは初めてのはずなのだが、柿沼剛士として生きてきた前世の記憶があるのでそれほど新鮮味はない。
とはいえ日本の海とは明らかに色彩が違う海と久しぶりの潮風の感触に俺は目を細めていた。
「すごい! すごいですよ兄様!」
ラドゥのはしゃぎっぷりに思わず眉尻が下がってしまう。
なんという天使ぶり!
これほど無垢で綺麗なものがこの世に存在するだろうか? 否、絶対にないね!
「お気をつけくださいラドゥ様! まだ水は冷たいですよ!」
「このくらい大丈夫だもん!」
波打ち際をトテトテと走り回るラドゥを、心配そうにベルドが追いかけている。
美少年と美少年、これはこれで絵になる光景だ。うむ、尊い。
この時代まだ海水浴という習慣は存在しない。
海水浴の原形は十七世紀にイギリスの実業家ラッセル氏が、世界初となる海水浴場をオープンしたことで一般化した。
もちろんこの時代も釣りや水泳をするために使うこともあっただろうが、娯楽というよりは生活のためという概念だった。
そうした意味で、純粋に観光気分を味わっているラドゥとベルドを見ていると心がなごむ。
「この海はどこまで続いているんですか?」
「ずっと南に行けばエジプトまで行けるんじゃないかな」
「ええっ? でも海しか見えませんよ?」
「大地は実は丸いから見える距離は限られるんだ」
「えええええええええええええっ?」
ラドゥだけではなくベルドまで驚いていた。
地球が丸いことは古代ギリシャ世界ですでに立証されていたことなのだが、その後キリスト教が台頭してくるといつの間にか失われた知識なのである。
地球を中心に天が回っている天動説に地上平面説がいまだ全盛なのだから仕方ないね!
「――――公子はどこでそのような知識を?」
気配を感じさせなかったメムノンにいきなり話しかけられて、俺は背筋を冷やした。
いたのかおっさん!
「あ、あれですよほらっ! 水平線に行く船が下の方から見えなくなっていくでしょう?」
「それだけですか?」
「た、たしか古代ギリシャのアリストテレスがそんなことを言っていた気が!」
「ソクラテスやプラトンと並ぶ哲人ですな。公子はなかなか博学でいらっしゃるようで」
「いやいや先生には到底及びません!」
「いつもそれほど殊勝ならよいのですがな…………」
苦笑するメムノンの瞳は、なぜかいつもの呆れた上から目線ではなかった。
「エジプトにも興味が?」
「そりゃ男ならギザの大ピラミッドくらい一度は見てみたいですね!」
「それは残念なことです。マムルーク朝は我がスルタンとあまり良好な関係とは言い難いですからな」
「確かに立場上ザーヒル・ジャクマク王をスルタンと認めるわけにはいかないよね」
教義上唯一の地位であるスルタンが、この地上にふたつとあってはならないのだから。
メムノンの目は再びまるまると見開かれた。
「よくマムルークの王をご存知で」
「ま、まあこんな港町にいれば噂ぐらいは…………ね」
つい大学生時代の知識で話してしまったことに、俺はうっすら冷や汗をかいた。
公子とはいえ、東欧の小国ワラキアでそれも人質である俺がそこまでの知識を得ているのはいかにも不審であろう。
そういう意味で、決して好きな人物ではないが、メムノンは俺の生活にとって非常に近しい場所にいつのまにか収まっていたらしい。
「兄様! なにかいるよ?」
「駄目ですラドゥ様! 迂闊に手を触れては!」
ベルドが止める間もなく、砂浜を歩く蟹を掴まえたラドゥは、当たり前だが蟹にしたたか挟まれて悲鳴をあげた。
「あ、危ない!」
バランスを崩したラドゥを支えようとして、自分も小さく線の細いベルドが巻き込まれ……二人は派手な水しぶきをあげて転んだのだった。
「うわっ! しょっぱい!」
「あうあう…………ずぶぬれです」
「しょうがないなお前ら…………一旦宿に戻るぞ。そのままじゃ風邪を引く」
全身ぬれねずみになった二人を苦笑して俺は助け起こした。
二人とも羽毛のように軽くて、ラドゥはともかくベルドはもう少し肉をつけるべきだと思う。
「ゆっくり蒸し風呂につかるといいでしょう。海は自分でも気がつかないうちに体力を消耗しているものです」
メムノンに促されて俺たちはアイネスの宿舎へと足を向けた。
「従者の私がいっしょになどあってはならないことです!」
強硬にベルドは叫んだ。
せっかくの機会だから裸のお付き合いでもしようと蒸し風呂(サウナ)に誘っただけなのに…………。
「主従とかあんまり気にしなくても、だな。ラドゥはもう兄弟のようになついてるわけだし」
「それはありがたいことでございますが、私は騎士として序列を乱すような真似をするわけには参りません!」
「ベルド…………どうしてもだめ?」
ラドゥの上目遣いのお願いは破壊力があったらしく、しばらくベルドは悶えていたが結局断固として拒否した。
「こればかりはラドゥ様のお願いでもだめですっ!」
やむなく俺とラドゥが先に蒸し風呂(サウナ)に入ることになった。
イスラム世界の入浴は庶民は水浴びで、上流階級は蒸し風呂(サウナ)が基本である。
日本のような檜の湯舟に肩までつかりたい――と切実に俺は思う。
「兄様……暑いからもう出てもいい?」
「百数えたらな」
「そんな~~~~」
ゆでだこになってしまったラドゥは、蒸し風呂(サウナ)から上がるとすぐに眠りについてしまった。
割と入浴は体力を消耗するものだ。
昼から海で遊びまわっていたラドゥにとっては覿面だったのだろう。
すやすやと天使の顔でまどろむラドゥをベッドに寝かせると、俺は悪魔の笑みをうかべてぐふふ、と嗤った。
「男同士の付き合いを避けるとはいけないなあ……」
ベルドがいっしょに入浴するのをあれほど嫌がった理由は、きっとまだ剝けていないというこの時期の男の子特有の悩みであろう。
同じ悩みを持っているもの同士、恥は共有しないとな!
「ベルド! 背中を流すぞ!」
「えっ? 何? きゃああああああああああああああ!」
耳をつんざく鋭い悲鳴があがり、目の前の光景に俺は完全に石化した。
白磁の肌を伝う汗の雫が色っぽい――まあそれはいい。
やたら色っぽいのだが全く男と区別がつかない平坦な胸――それもいいだろう、いや悪いのか?
だが――――股間についていなければならないものがついていない!
それはあかんでしょ!
「す、すまん!」
「あううううう! 殿下の馬鹿ああああああ!」
咄嗟にしゃがんで股間を隠すベルドであったが、間に合わなかった。
全身を羞恥で真っ赤に染めたベルドを置き去りに、俺は這う這うの体で蒸し風呂(サウナ)を後にしたのだった。
(ああああああああああああああああああああ!!!!!!)
目を閉じても艶やかなベルドの肢体が浮かんでしまう。
まだ子供とはいえ刺激的すぎるシーンだった。
なんといっても非モテの俺にとって、女性の全裸なんて母親以外に見るのは初めての経験なのだ。
どんよりと落ちこんだ空気を纏ってベルドが蒸し風呂(サウナ)から出てきたのはそれから十分後くらいのことであった。
「――――なんというか……悪かった。責任は取る」
「なら……これからも私のことは男として扱ってください!」
土下座せんばかりにベルドが俺の胸に縋りつく。
風呂上りの柔らかで甘い香りが鼻をついた。
どうして俺は今までこんな美少女が女であると気がつかなかったのか!
「今はそれでいいかもしれないけど……大人になったら隠し通すのは難しいと思うぞ?」
「どうせ私は胸もありませんし…………」
(気にしていたのか――)
否定したいところだが否定できない。
「やっぱり後継ぎ問題か?」
「……そうです」
この時代、女性に相続権はなく基本的に長子の男子が全てを引き継ぐ。
その代わり長子は家族の生活に責任を持たなくてはならず、女性が嫁入りする際には持参金を支払う義務を負う。
ベルドが女性でありながら男装をしているということは――――
「父には仲の悪い弟がおりまして、我が家の相続を狙っているのです」
「嫡子がいないってことは……そうなるか」
現実問題として、すでに親子で捕虜となった時点でその弟が相続してしまっている可能性は高いのだが、ベルドとしても譲れないものがあるのだろう。
個人よりも遥かに家が尊重された時代なのである。
「とはいえ、男所帯で過ごすのはきつくないか?」
「私は全く気にしません! いえ、さすがに裸を見られるのは抵抗がありますが……」
そこで恥ずかしそうな目で見つめないでくれ。心が死ぬ。
「まあ変に兵士どもに目をつけられても困る。現状のまま従騎士として仕えてもらう」
「はいっ!」
うれしそうに顔を上げるベルドの顔は、やはりもう美しい少女の顔にしか見えなかった。
これからの成長期を迎えることに不安しか感じない俺であった。
二人が並んで微笑んだりしていると、いけないお姉さんの気持ちがわかりそうな気がして複雑な思いである。
ラドゥもすっかりベルドになついてしまって、今ではむしろ俺よりも兄のように甘えているのではないだろうか? お兄ちゃんは寂しいよ。
「…………すごいですね」
感嘆のまなざしでベルドは海を見つめている。
今日は首都であるエディルネから二百キロほど離れた港町、アイネスへやってきているのだ。
人質にオスマン帝国の強大さを見せつけるためと、メムノンの個人的な用事を合わせての小旅行となった。
内陸地であるワラキアの出身である我々は、今まで海を見たことがなかった。
本来のヴラドもまた海を見るのは初めてのはずなのだが、柿沼剛士として生きてきた前世の記憶があるのでそれほど新鮮味はない。
とはいえ日本の海とは明らかに色彩が違う海と久しぶりの潮風の感触に俺は目を細めていた。
「すごい! すごいですよ兄様!」
ラドゥのはしゃぎっぷりに思わず眉尻が下がってしまう。
なんという天使ぶり!
これほど無垢で綺麗なものがこの世に存在するだろうか? 否、絶対にないね!
「お気をつけくださいラドゥ様! まだ水は冷たいですよ!」
「このくらい大丈夫だもん!」
波打ち際をトテトテと走り回るラドゥを、心配そうにベルドが追いかけている。
美少年と美少年、これはこれで絵になる光景だ。うむ、尊い。
この時代まだ海水浴という習慣は存在しない。
海水浴の原形は十七世紀にイギリスの実業家ラッセル氏が、世界初となる海水浴場をオープンしたことで一般化した。
もちろんこの時代も釣りや水泳をするために使うこともあっただろうが、娯楽というよりは生活のためという概念だった。
そうした意味で、純粋に観光気分を味わっているラドゥとベルドを見ていると心がなごむ。
「この海はどこまで続いているんですか?」
「ずっと南に行けばエジプトまで行けるんじゃないかな」
「ええっ? でも海しか見えませんよ?」
「大地は実は丸いから見える距離は限られるんだ」
「えええええええええええええっ?」
ラドゥだけではなくベルドまで驚いていた。
地球が丸いことは古代ギリシャ世界ですでに立証されていたことなのだが、その後キリスト教が台頭してくるといつの間にか失われた知識なのである。
地球を中心に天が回っている天動説に地上平面説がいまだ全盛なのだから仕方ないね!
「――――公子はどこでそのような知識を?」
気配を感じさせなかったメムノンにいきなり話しかけられて、俺は背筋を冷やした。
いたのかおっさん!
「あ、あれですよほらっ! 水平線に行く船が下の方から見えなくなっていくでしょう?」
「それだけですか?」
「た、たしか古代ギリシャのアリストテレスがそんなことを言っていた気が!」
「ソクラテスやプラトンと並ぶ哲人ですな。公子はなかなか博学でいらっしゃるようで」
「いやいや先生には到底及びません!」
「いつもそれほど殊勝ならよいのですがな…………」
苦笑するメムノンの瞳は、なぜかいつもの呆れた上から目線ではなかった。
「エジプトにも興味が?」
「そりゃ男ならギザの大ピラミッドくらい一度は見てみたいですね!」
「それは残念なことです。マムルーク朝は我がスルタンとあまり良好な関係とは言い難いですからな」
「確かに立場上ザーヒル・ジャクマク王をスルタンと認めるわけにはいかないよね」
教義上唯一の地位であるスルタンが、この地上にふたつとあってはならないのだから。
メムノンの目は再びまるまると見開かれた。
「よくマムルークの王をご存知で」
「ま、まあこんな港町にいれば噂ぐらいは…………ね」
つい大学生時代の知識で話してしまったことに、俺はうっすら冷や汗をかいた。
公子とはいえ、東欧の小国ワラキアでそれも人質である俺がそこまでの知識を得ているのはいかにも不審であろう。
そういう意味で、決して好きな人物ではないが、メムノンは俺の生活にとって非常に近しい場所にいつのまにか収まっていたらしい。
「兄様! なにかいるよ?」
「駄目ですラドゥ様! 迂闊に手を触れては!」
ベルドが止める間もなく、砂浜を歩く蟹を掴まえたラドゥは、当たり前だが蟹にしたたか挟まれて悲鳴をあげた。
「あ、危ない!」
バランスを崩したラドゥを支えようとして、自分も小さく線の細いベルドが巻き込まれ……二人は派手な水しぶきをあげて転んだのだった。
「うわっ! しょっぱい!」
「あうあう…………ずぶぬれです」
「しょうがないなお前ら…………一旦宿に戻るぞ。そのままじゃ風邪を引く」
全身ぬれねずみになった二人を苦笑して俺は助け起こした。
二人とも羽毛のように軽くて、ラドゥはともかくベルドはもう少し肉をつけるべきだと思う。
「ゆっくり蒸し風呂につかるといいでしょう。海は自分でも気がつかないうちに体力を消耗しているものです」
メムノンに促されて俺たちはアイネスの宿舎へと足を向けた。
「従者の私がいっしょになどあってはならないことです!」
強硬にベルドは叫んだ。
せっかくの機会だから裸のお付き合いでもしようと蒸し風呂(サウナ)に誘っただけなのに…………。
「主従とかあんまり気にしなくても、だな。ラドゥはもう兄弟のようになついてるわけだし」
「それはありがたいことでございますが、私は騎士として序列を乱すような真似をするわけには参りません!」
「ベルド…………どうしてもだめ?」
ラドゥの上目遣いのお願いは破壊力があったらしく、しばらくベルドは悶えていたが結局断固として拒否した。
「こればかりはラドゥ様のお願いでもだめですっ!」
やむなく俺とラドゥが先に蒸し風呂(サウナ)に入ることになった。
イスラム世界の入浴は庶民は水浴びで、上流階級は蒸し風呂(サウナ)が基本である。
日本のような檜の湯舟に肩までつかりたい――と切実に俺は思う。
「兄様……暑いからもう出てもいい?」
「百数えたらな」
「そんな~~~~」
ゆでだこになってしまったラドゥは、蒸し風呂(サウナ)から上がるとすぐに眠りについてしまった。
割と入浴は体力を消耗するものだ。
昼から海で遊びまわっていたラドゥにとっては覿面だったのだろう。
すやすやと天使の顔でまどろむラドゥをベッドに寝かせると、俺は悪魔の笑みをうかべてぐふふ、と嗤った。
「男同士の付き合いを避けるとはいけないなあ……」
ベルドがいっしょに入浴するのをあれほど嫌がった理由は、きっとまだ剝けていないというこの時期の男の子特有の悩みであろう。
同じ悩みを持っているもの同士、恥は共有しないとな!
「ベルド! 背中を流すぞ!」
「えっ? 何? きゃああああああああああああああ!」
耳をつんざく鋭い悲鳴があがり、目の前の光景に俺は完全に石化した。
白磁の肌を伝う汗の雫が色っぽい――まあそれはいい。
やたら色っぽいのだが全く男と区別がつかない平坦な胸――それもいいだろう、いや悪いのか?
だが――――股間についていなければならないものがついていない!
それはあかんでしょ!
「す、すまん!」
「あううううう! 殿下の馬鹿ああああああ!」
咄嗟にしゃがんで股間を隠すベルドであったが、間に合わなかった。
全身を羞恥で真っ赤に染めたベルドを置き去りに、俺は這う這うの体で蒸し風呂(サウナ)を後にしたのだった。
(ああああああああああああああああああああ!!!!!!)
目を閉じても艶やかなベルドの肢体が浮かんでしまう。
まだ子供とはいえ刺激的すぎるシーンだった。
なんといっても非モテの俺にとって、女性の全裸なんて母親以外に見るのは初めての経験なのだ。
どんよりと落ちこんだ空気を纏ってベルドが蒸し風呂(サウナ)から出てきたのはそれから十分後くらいのことであった。
「――――なんというか……悪かった。責任は取る」
「なら……これからも私のことは男として扱ってください!」
土下座せんばかりにベルドが俺の胸に縋りつく。
風呂上りの柔らかで甘い香りが鼻をついた。
どうして俺は今までこんな美少女が女であると気がつかなかったのか!
「今はそれでいいかもしれないけど……大人になったら隠し通すのは難しいと思うぞ?」
「どうせ私は胸もありませんし…………」
(気にしていたのか――)
否定したいところだが否定できない。
「やっぱり後継ぎ問題か?」
「……そうです」
この時代、女性に相続権はなく基本的に長子の男子が全てを引き継ぐ。
その代わり長子は家族の生活に責任を持たなくてはならず、女性が嫁入りする際には持参金を支払う義務を負う。
ベルドが女性でありながら男装をしているということは――――
「父には仲の悪い弟がおりまして、我が家の相続を狙っているのです」
「嫡子がいないってことは……そうなるか」
現実問題として、すでに親子で捕虜となった時点でその弟が相続してしまっている可能性は高いのだが、ベルドとしても譲れないものがあるのだろう。
個人よりも遥かに家が尊重された時代なのである。
「とはいえ、男所帯で過ごすのはきつくないか?」
「私は全く気にしません! いえ、さすがに裸を見られるのは抵抗がありますが……」
そこで恥ずかしそうな目で見つめないでくれ。心が死ぬ。
「まあ変に兵士どもに目をつけられても困る。現状のまま従騎士として仕えてもらう」
「はいっ!」
うれしそうに顔を上げるベルドの顔は、やはりもう美しい少女の顔にしか見えなかった。
これからの成長期を迎えることに不安しか感じない俺であった。
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