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3巻
3-1
しおりを挟む妖魔の領域の外縁部とアースガルド帝国の領土を縫うようにして、百騎ほどの騎兵が馬を駆っていた。
「もうじき国境が見えてくるな」
晴れ晴れとした顔でラップランドの王妹フリッガが振り向くと、そこには苦笑しつつも、正面から彼女の視線を受け止めるクラッツがいた。
対アースガルドにおけるラップランド勝利の報と、国王の親書を携えて帰国することになったクラッツだが、当然のようにフリッガが同行を申し出たのだ。
「間諜からの報告でも、アースガルドがイェルムガンドへ侵攻する兆しが見える。ならば今度は、我が国がイェルムガンドをお助けするのは当然のこと」
「殿下はラップランドの武の要、あまり国を離れぬほうがよろしいのでは……」
「そこは残された我らがなんとかする。これはイェルムガンドの国論を我が国寄りにする政治工作でもあるのだ。断ってくれるな」
そういって妹の背中を押したのは国王ジークフリートだった。
アースガルドへの対応について、イェルムガンドの国論が割れているのは承知している。
しかし両国が対立してもらわなくては、北方同盟とて、再びの戦争に勝てるかどうかはわからない。
それに男勝りの妹にようやく訪れた恋を応援してやりたいと思うのは、兄として当然であった。
「――ならばご厚意に甘えましょう」
ラップランドの勝利を報告するのに、証人としてフリッガがいるかいないかでは、真実味と威厳が比較にならない。イェルムガンドの宮中の空気を塗り替えるには、確かにフリッガがいてくれたほうがよかった。
喜色も露わにしたフリッガは、精鋭の百騎を伴って、即日クラッツとともにイェルムガンドへ出発したのである。
「それにしても、妖魔の領域が近いとは思えぬほど静かだな。奴らはもっと貪欲に人を狙ってくるものと思っていたが」
何気ないフリッガの言葉に、クラッツは密かに背中に汗をかいた。
ラップランドへの道すがら、調子に乗って妖魔を大虐殺したことを思い出したのである。
妖魔の貴族とかいうやつをぶちのめしたから、このあたりの妖魔は散り散りにいなくなってしまったのではあるまいか。
「な、何事もなくてよかったじゃないか……」
「それはそうだが……何を そんなに焦っているんだ?」
「焦ってなどいない!」
そんな冗談のような会話を続けているうちに、森林を抜けた丘の向こうに、アースガルドとイェルムガンドの国境に位置するメルクーリ砦が見えてきた。
この砦を抜ければ、イェルムガンドまではおよそ半日ほど。
もう少し妖魔の領域の奥に進み、戦闘を回避するという手もあるのだが……。
「ここまできたら……」
「行き掛けの駄賃だな!」
二人の戦闘狂にとっては、そんな消極的な策を採る理由がひとつもなかった。
◆ ◆ ◆
メルクーリ砦の守備隊長であるカリストは、いつ見ても代わり映えのしない長閑な田舎の風景に、盛大にあくびをしていた。
イェルムガンドが侵攻してくるなど考えられぬ現在、時折迷い込んでくる妖魔の討伐をする他にやるべきこともない。
アースガルド帝国軍の一員として最低限の訓練はこなしているが、平和が長く続けば気が緩むのは、どこの国の軍でも同じであった。
「早く帝都に呼び戻してもらえんかな……。こんな女もいない辺境で男盛りをくすぶらせるなんてたまらんぜ」
「また隊長の愚痴が始まりましたか」
「うるせえ! お前らだってそう思ってんだろうが!」
「私は隊長と違って若いですから、命の危険なく貯金をする機会は得難いと思っておりますよ?」
「けっ! 若いのに何を達観してやがる! 俺の若いころはナ~~!」
そのときだった。
「後方から騎兵接近! その数およそ百!」
「騎兵だあ? こんな田舎になんだってそんなもんが……」
「隊長、どうします?」
「とりあえず警戒しろ。敵対勢力かもしれんからな」
と言いつつも、カリスト自身はおそらく抜き打ち査察のようなものだろうと考えていた。
戦場から離れるほど、兵の士気は緩み緊張感が失われる。
その弊害をなくすために帝国軍の監査官が、定期的に辺境を査察してまわることをカリストは知っていたのである。
しかし――。
「あれは……ラ、ラップランドの紋章? なんでこんなところに!」
「ラップランドだああ?」
第四軍団がラップランドに侵攻している程度の情報はカリストのもとへも届いている。
交戦中の国の軍隊が出現したということは、導きだされる答えはひとつであった。
「弩の弦を引け! 昼寝してる連中を叩き起こせ! ぐずぐずしてる奴は城壁から叩き落とすぞ!」
「総員戦闘配置につけ! 急げ!」
重厚な石造りの城壁を持つメルクーリ砦の防御力は高い。
いざというときには対イェルムガンドの前線拠点として使用できるように設計されており、最大で三千強の兵力を収容できる。
しかし現在駐留する兵力は、その十分の一程度でしかなかった。
「たかだか百の騎兵なんぞに砦を落とされてたまるかよ!」
もともと騎兵は攻城戦には向かない兵科である。しかも兵数で圧倒的に優位。
その事実を認識した守備兵は徐々に冷静さを取り戻しつつあった。
「ま、今日のところは欲求不満を解消させてあげましょうかね?」
『ほ、本当だな! 今から嘘とか言うのはなしだぞ? そんなこと言われたら泣くぞ?』
「正直すまんかった」
最強の魔導士であるはずのベルンストの食いつきっぷりに、クラッツは自分の脳筋ぶりがよほどストレスを与えていたことに気づいた。
『あの砦はなくなっても構わんな?』
「それはかまわんだろうけど、底なしの穴みたいなのが出来るのはまずいんじゃないか?」
『そうか、ならば潰すとしよう』
「――この地に宿る四大元素に告ぐ。我が名はクラッツ・ハンス・アルマディアノスである」
敵にベルギットのような戦士も魔導士もいないので、クラッツは余裕を持って詠唱を開始した。
「汝に命じる。我により憑きてその力を貸せ。我に敵対する者よ。地に伏して断罪の獄を抱け。果てなき劫洞」
「奴ら騎兵なのに止まっちまって、何をしようってんですかねえ」
「援軍を待っているとも思えんが……あるいは魔導士がいるのかもしれん」
カリストの予想は正しかった。
しかしいかんせん規模が違いすぎた。
カリストの予想では、せいぜい火球や雷撃が飛んでくる程度だった。
ピシリ、と石垣にひびの入る音が聞こえたかと思うと、見えない力で押さえつけられるように、カリストたちは一斉に地面を這わされた。
いったい何が起こったのか理解できない。
まるで天地が逆転して、地面に向かって落下するような感覚だった。
慌てて立ち上がろうとするが、指一本動かすことさえままならない。
圧力による息苦しさにうめく声があたりから響く。
「なんだ? 何があった?」
こんな魔導など聞いたことがなかった。
通常の攻撃魔導なら多少の犠牲を覚悟すれば対抗する手段がある。
しかし砦全体に作用するなど、魔導士団が総力を挙げた大規模対軍魔導レベルの威力ではないか。
いったいどれほどの魔導士がいるのか、確かめようとしたが誰ひとり立ちあがれなかった。
「た、隊長。逃げられねえすか?」
「すまんな。どうにかしてやりたいが……」
ますます圧力が強くなっていく。
もう口を開くことすらできそうになかった。
砦の内部の小屋がベキリ、ボキリ、と音を立てて柱ごと倒れていく。
長年の風化でバランスの悪くなっていた南側の城壁は、一か所が崩壊すると同時に連鎖反応を起こして崩れ去った。
(……ちっ! 左遷されてこんな田舎で死ぬとは割が合わん話だぜ)
その思考を最後に、カリストという人格は永久に思考を停止した。
パシャリと西瓜が割れるような音とともに、メルクーリ砦の守備兵たちは、重力崩壊現象による大地の滲みと化したのであった。
――ゴギッ! バゴッ!
フリッガを除くラップランド兵は目の前の光景にどん引きしていた。
傍から見ると、砦の中心部に虚無の口が開いて、内側からバリバリと砦を食らっているように見える。
とうの昔に死んでいるのであろう。兵士たちの悲鳴が聞こえないのが唯一の救いであった。
時間にしてわずか十分余。
最初からなかったかのように砦は土台ごと消失していた。
もちろん、石垣どころか兵士たちがいた痕跡すら残ってはいない。
何も知らぬ者が通りかかれば、ここは最初から原っぱであったと疑いもしないであろう。
『どうだっ!』
良い仕事をしました、と言わんばかりに鼻たかだかのベルンストを、クラッツは無情にも突き離す。
「思ったより地味」
『まわりに被害が及ばないようにした、局地破壊魔導のひとつの極みなのにっ!?』
魔導の芸術的な繊細さは、やはりこの脳筋には理解できないのか。
しばらくぶりに満足のいく魔導だったのに、ベルンストは理解されない現実に打ちひしがれた。
その時、クラッツの「地味」という言葉を耳にしたフリッガが口を開く。
「いや、ある意味恐ろしい魔導だと思うぞ? どんな魔導が使われたか想像もできないだろうから余計にな」
『おう、お前よりフリッガ殿のほうがよほど魔導をわかっておるわ!』
「あんまり褒めないで。つけあがるから」
「はいっ?」
意味がわからず、首をかしげるフリッガだった。
◆ ◆ ◆
アルベルトは、このところのイェルムガンド宮廷の空気の変化にいらだちを隠せずにいた。
原因はわかっている。
小国ラップランド勝利の報が、アースガルド帝国に対する恐怖心を少なからず薄め、同じ五大国としての矜持を取り戻させたのだ。
貴族という生き物は、自分が生き残るためなら時として家族も捨てるが、同時にプライドが高い。
見も知らぬ国に頭を下げずに済むなら、下げたくないというのが本音であった。
「全く、大人しく滅んでおればよいものを……」
奇跡的とも言えるラップランドの勝利は、これまで大国の蹂躙に為されるがままであった小国の希望となりつつある。
この空気が広まれば、すでに占領された小国でも反乱の動きが出かねない。
加えて、心なしかアースガルドの動きが鈍ったようにアルベルトは感じていた。
(まさか本気で困っているのではないだろうな?)
ラップランド戦での損害は確かに大きかったかもしれないが、アースガルドのような大国にとって、それが致命的とは思えない。
果たして実情がどうなのか、アルベルトに見抜く力はなかった。
何より問題なのは、ラップランドの勝利を受けて、イェルムガンド内でルナリア王女の派閥が息を吹き返していることだ。
全く小面憎いことであった。
あの程度の損害など、アースガルド帝国にとっては何の問題にもならない。
四カ国を同時に相手取るほどの隔絶した戦力があの国にはあるのだ。
平和ボケしたイェルムガンドなど鎧袖一触で敗れるであろうと、どうしてわからない?
一時は王宮の七割近い勢力を確保していたアルベルトだが、このところ中立寄りだった貴族たちがルナリア派に鞍替えしており、再び両者の勢力は拮抗し始めていた。
この分では、おそらくルナリアとアースガルド皇帝ヘイムダルの結婚工作も失敗に終わる可能性が高い。
「あと一歩であったというのに……」
国王クリストフェルも間違いなく自分に傾きかけていたという実感はある。
あとわずかなきっかけさえあれば、国王はヘイムダルの求めに応じ、ルナリアをアースガルドに送り出す決断を下したであろう。
それがどうしたわけか、様子見に終始して一向に動こうとしなくなったのだ。
ふと、決して自分に媚びようとしないクラッツの面影がアルベルトの脳裏をよぎった。
「いや、それはありえん」
あの疫病神の魔導士は国王の命を受けて、妖魔を使役していたオリベイラの魔導を調査すべく、アイゼンガー領に派遣されているはずだ。
このところルナリアと接触すらしていないことをアルベルトは把握していた。
それに国王は情で国家戦略を決めるような男ではない。
ルナリアとクラッツがいくら反対したところで、国益のためならば容赦なくルナリアを切り捨てたはずであった。
そうなれば王位継承者はフェルベルーで確定。その夫として、アルベルトは合法的にイェルムガンド王国を手に入れる。
そんなアルベルトの野心は達成まであと一歩のところまで迫っていたのだが、計画は今大きく狂おうとしていた。
「あの忌々しい娘が死んでいれば、この苦労もなかったものを」
その原因は、何といっても治療不能と思われたルナリアが回復してしまったことにある。
しかもその際、アイゼンガー男爵の企みを暴かれ、アルベルトも疑いをかけられてしまった。
なので現状、ルナリアの暗殺は見送らざるを得ない。
下手に陰謀がばれるようなことになれば、フェルベルーの王位継承どころかアルベルトの命すら危ういのだ。
「余計なことをしおって、あの魔導士め。しかし姿が見えないのも不気味だな」
アイゼンガー領での出来事を記録した映像を映し出す謎の魔導を、アルベルトは苦々しく思い返す。
あれ以来、常に誰かに見られているような気がして心休まる暇がないのだ。
本当に厄介な男だ、とアルベルトは思う。
「いざとなれば荒療治も考えなくてはならんか」
アルベルトとしては、イェルムガンド王国の国力の低下は望むところではない。
アースガルド帝国の力を利用し、イェルムガンドの至尊の座に就いたとしても、あまりイェルムガンドの国力が低下してしまうと、用済みとして排除される可能性が高かった。
アルベルトを国王にして協力させたほうがよい、とアースガルド帝国が判断する程度には、イェルムガンドは強国でなければならない。
だから内乱を起こすのは最終手段である、とアルベルトは考えていた。
もっともそれは、あくまでも自分が敗北しないという前提があればこその話であったが。
◆ ◆ ◆
「私はラップランド王国王妹フリッガである。イェルムガンド国王クリストフェル陛下にお取次いただきたい!」
朗々たる美声に、イェルムガンドの国境守備隊長カンネーは目を剥いて目前の美女を見つめた。
大陸に三人の戦姫あり。
一人はアースガルドの狂姫スクルデ。
もう一人はラップランドの白髪の戦乙女フリッガ。
そしてゲルトシュタインの紅い死神ミスリナ。
軍に身を置く者なら誰もが耳にする名である。
生ける伝説を目の当たりにしたカンネーが、一時呆けてしまったとしても責められまい。
まして絶望的な戦況を覆して、ラップランドが国土を防衛したという情報を耳にしたばかりなのだからなおさらであった。
「……殿下に質問することをお許しください。今、皆さまはアースガルド帝国方面からこのミエバ砦にやってきたように思われたのですが」
「無論、アースガルドを縦断してやってまいった。我が国とアースガルドはまだ和平を結んだわけではないのだ。何も問題はあるまい?」
「なんですと! し、しかしまさかたった百騎で……」
いかに白髪の戦乙女でもそれは不可能ではないだろうか。
カンネーは四十代も半ばに達し、無数の小さな戦を経験してきた。
たった百騎ほどの小集団が、兵站も地理も無視して堂々と敵国を通過してくるなど、カンネーの経験からすればありえぬ話であった。
「まあ、そなたの疑問ももっともだな。しかし証拠ならあるぞ? この先のメルクーリ砦を跡形もなく消し去っておいたからな」
「ご……冗談でしょう?」
メルクーリ砦はアースガルドがイェルムガンド王国侵攻の前線拠点として整備した、小規模な城塞である。
そもそも攻城戦に向かない騎兵が、守備兵より少ない兵力でどうして落とすことができるだろう。
「生憎と私は冗談を言う性質ではない。嘘だと思うなら、斥候を送るなりして確かめればよかろう?」
フリッガの言葉にカンネーは決然として頷いた。
前線を預かる人間として、決して手をこまねいて放置してよい話ではなかった。
メルクーリ砦がなくなったとすれば、ミエバ砦としては願ってもないことである。
何せ任務として監視していた仮想敵の根拠地がなくなったのだ。
しかし、メルクーリ砦を落としたフリッガがこうしてイェルムガンドにいるのは問題であった。
ことと次第によっては、アースガルドとの戦争の原因になることすらあり得た。
もしかしたらそれを狙ったアースガルドの工作ではないか、とカンネーは疑ったのである。
だからといって、ここでフリッガたちを受け入れないことにも問題がある。
アースガルドに対して劣勢な戦力上、友好国であるラップランドを実質見捨てざるをえなかったという負い目がイェルムガンドにはある。
クラッツが一人で戦局をひっくり返したのはあくまでも結果にすぎないのだ。
さらに、実力でアースガルドを押し返し独立を守ったラップランドの評価が各国で高まるなか、フリッガ王女を門前払いすれば、イェルムガンドは国際社会から頼るに値せず、というレッテルを貼られるに違いなかった。
純軍事的にアースガルドに劣るイェルムガンドにとって、各国との同盟関係はまさに死活問題である。
ことはカンネーの権限を明らかに超えていた。
しかしそうした諸問題の可能性を想像できるだけ、カンネーは十分に優秀な部類の軍人と言えるだろう。
「――王宮の指示を仰ぐまでご逗留を賜りたいがよろしいか?」
カンネーとしては、祈るような思いでそう頼み込む以外に選択肢はなかった。
◆ ◆ ◆
ミエバの砦からの早馬が夜を日に継いで駆け、イェルムガンドの王都へ到着したのは二日後の朝であった。
宿馬制が発達したイェルムガンドとはいえ、一睡の休みも取らずに騎士が替え馬を走らせ続けたその速度は恐るべきもので、ミエバ~王都間の最短到達時間は、大幅に記録を更新した。
「軍務卿に……バイヤール侯にお取次願いたい。私はミエバ砦守備中隊、小隊長バルス・キャラウェインである!」
荒い息遣いとともに馬のたてがみに身体を倒れ込ませた騎士は、うめくようにして来訪を告げた。
あまりに鬼気迫る様子に、対応に当たった門番は、騎士が命がけで何らかの急報を届けに来たことを理解した。
「わかった……おい、早く宮廷士長に連絡しろ。よし、水だ。ゆっくり口に含め。あまり急いで飲むなよ」
「ありがたい……」
疲れ切った騎士を介抱しながら、門番は不吉な予感に胸が騒ぐのを抑えきれなかった。
ミエバの砦といえば、アースガルド国境の最前線の要地として有名である。
加えて、ここまで慌てなくてはならないほどの重要事となれば話は限られてくる。
(こりゃ戦かな……悠長に門番なんてやっていられるのも、今のうちかもしれん)
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