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深川通り魔殺人と過去の因縁
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深川通り魔殺人といえば、犯人のブリーフ姿や覚せい剤による責任能力の有無が争われた衝撃的な事件で、管理人がまだ小学生高学年のころと記憶している。
その後が先日youtubeの都市ボーイズチャンネルで取り上げられていて、久しぶりに思い出した次第である。
深川通り魔殺人事件とは、1981年(昭和56年)6月17日に東京都江東区森下二丁目(深川地域)の商店街路上で発生した通り魔殺人(無差別殺人)事件である。
深川と言えば、あの宮司斬殺の富岡八幡宮と深川八幡祭りでも有名なところだ。
犯人である川俣軍司は覚醒剤を濫用していた元寿司店員で職に就けず、生活に行き詰まったことを「自分を解雇したり、採用を見送ったりする寿司店経営者たちのせいだ」と逆恨みした。
事件当日も面接した寿司店から、不採用の電話をもらっていた。
その電話後わずか数十分ほどして、当時29歳で無職の川俣軍司は突然持っていたバッグから刃渡り22cmの包丁を取り出し、凶行に及んだ。
川俣軍司の正面方向から歩いてきた、長野博明君(当時1歳)をベビーカーに乗せ、女児・長野統子ちゃん(当時3歳)の手を引く母親・長野るみ子さん(当時27歳)へ襲いかかったのである。
川俣軍司は猛烈な勢いで長野さん母子に突進し、まずベビーカーに乗る長野博明君を包丁で2度刺してベビーカーごと突き飛ばす。
パニックになった長野るみ子さんは悲鳴をあげて逃げようとするが、川俣軍司はその背中に2度包丁を突き立て、続けて呆然と立ち尽くす長野統子ちゃんの胸をなんと4度も滅多刺しにしている。
川俣軍司はさらに、ベビーカーから路上に投げ出されて血まみれで倒れていた小さな長野博明君を、再び刺して致命傷を与え、母子3人を瞬く間に殺害した。
さらに母子3人殺傷現場付近でその惨劇に驚愕して立ち尽くしていた買い物帰りの女性・二本松美代子さん(当時33歳)へと突進し、腹部を刺して殺害。
ちょうどそのタイミングで停留所に停車したバスに川俣軍司は走り寄り、降りてきた当時77歳の女性・加藤貞子さんに体当たりした上、太ももをあたりを刺して重傷を負わせる。
また、近くの化粧品店から出てきた当時39歳の女性・吉野千鶴子さんにも斬りつけて負傷させた。
この一連の凶行は、川俣軍司がバッグから包丁を取り出してから、わずか5分間の出来事だった。
川俣軍司は、午前11時40分頃、付近を歩いていた当時33歳の女性・石塚真里さんを人質にして、中華料理店「萬来」に立てこもった。
なぜ逃走ではなく立てこもりを選んだのかは不明である。
この時、営業時間前だった「萬来」の店内には客がおらず、川俣軍司は店内奥の自宅にいた夫婦を脅して店外へと出した後、人質女性を拘束して約7時間も籠城を続けた。
しかし18時54分頃、川俣軍司の一瞬の隙をついて、人質の石塚真里さんが店外へと逃げ出すと、それを見た警官隊は一気に店内へと突入、川俣軍司は包丁を振り回して抵抗するも、間も無く取り押さえられて逮捕された。
この逮捕は生中継され、映し出されたのがあのブリーフと猿轡の格好であったのである。
1983年東京地裁は犯人川俣軍司を心神耗弱状態であったとして、死刑を減刑し無期懲役を言い渡した。
この先は都市伝説テラーであるコヤッキー氏の語ったところによる。
事件捜査にあたった警察は、犯人の動機の特定に苦慮した。
いかに通り魔のように見えても、殺害に至るには、例えば幸せそうなのが気に障った、とか可愛いと思ったのに視線を逸らされたとか、些細ながら動機が存在するものであるらしい。
その動機が全く川俣から見えてこない。
ただ殺さなくてはならないという義務感に駆られたような供述が見られてたという。
実は警察内部には、そうした原因不明の犯罪にアドバイスを与える部署、あるいは協力者がいるのだそうで、捜査員がその人物に尋ねたところ、次のように返事が返ってきた。
「先祖を調べなさい」
言葉の通り捜査員が先祖を辿ると驚きの事実が明らかとなった。
なんとその因縁とは、川俣軍司の祖父が数十年前に長野るみ子さんの祖父に殺害されていたというもので、川俣軍司はこの事実を全く知らなかったという。
そして、川俣軍司の祖父が殺害された場所というのが「森下」という土地で、これは「深川通り魔殺人事件」の発生した「深川」と小名木川を挟んですぐという隣接する場所だったのである。
さらに、川俣軍司の祖父を殺害した長野るみ子さんの祖父は、川俣軍司と同じく覚せい剤中毒者であったとも言われている。
つまり、川俣軍司が祖父の怨霊に取り憑かれ、その恨みを晴らすために殺人犯の子孫である長野るみ子さんを襲って殺害した、と都市伝説として今なお囁かれているというのである。
犯罪の立証は簡単でも、犯行動機が全く不明の場合、調べてみるとこうした過去の因縁が見つかることは多いのだそうだ。
決してテレビでは報道されることのない、奇妙な偶然というほかないのだが。
その後が先日youtubeの都市ボーイズチャンネルで取り上げられていて、久しぶりに思い出した次第である。
深川通り魔殺人事件とは、1981年(昭和56年)6月17日に東京都江東区森下二丁目(深川地域)の商店街路上で発生した通り魔殺人(無差別殺人)事件である。
深川と言えば、あの宮司斬殺の富岡八幡宮と深川八幡祭りでも有名なところだ。
犯人である川俣軍司は覚醒剤を濫用していた元寿司店員で職に就けず、生活に行き詰まったことを「自分を解雇したり、採用を見送ったりする寿司店経営者たちのせいだ」と逆恨みした。
事件当日も面接した寿司店から、不採用の電話をもらっていた。
その電話後わずか数十分ほどして、当時29歳で無職の川俣軍司は突然持っていたバッグから刃渡り22cmの包丁を取り出し、凶行に及んだ。
川俣軍司の正面方向から歩いてきた、長野博明君(当時1歳)をベビーカーに乗せ、女児・長野統子ちゃん(当時3歳)の手を引く母親・長野るみ子さん(当時27歳)へ襲いかかったのである。
川俣軍司は猛烈な勢いで長野さん母子に突進し、まずベビーカーに乗る長野博明君を包丁で2度刺してベビーカーごと突き飛ばす。
パニックになった長野るみ子さんは悲鳴をあげて逃げようとするが、川俣軍司はその背中に2度包丁を突き立て、続けて呆然と立ち尽くす長野統子ちゃんの胸をなんと4度も滅多刺しにしている。
川俣軍司はさらに、ベビーカーから路上に投げ出されて血まみれで倒れていた小さな長野博明君を、再び刺して致命傷を与え、母子3人を瞬く間に殺害した。
さらに母子3人殺傷現場付近でその惨劇に驚愕して立ち尽くしていた買い物帰りの女性・二本松美代子さん(当時33歳)へと突進し、腹部を刺して殺害。
ちょうどそのタイミングで停留所に停車したバスに川俣軍司は走り寄り、降りてきた当時77歳の女性・加藤貞子さんに体当たりした上、太ももをあたりを刺して重傷を負わせる。
また、近くの化粧品店から出てきた当時39歳の女性・吉野千鶴子さんにも斬りつけて負傷させた。
この一連の凶行は、川俣軍司がバッグから包丁を取り出してから、わずか5分間の出来事だった。
川俣軍司は、午前11時40分頃、付近を歩いていた当時33歳の女性・石塚真里さんを人質にして、中華料理店「萬来」に立てこもった。
なぜ逃走ではなく立てこもりを選んだのかは不明である。
この時、営業時間前だった「萬来」の店内には客がおらず、川俣軍司は店内奥の自宅にいた夫婦を脅して店外へと出した後、人質女性を拘束して約7時間も籠城を続けた。
しかし18時54分頃、川俣軍司の一瞬の隙をついて、人質の石塚真里さんが店外へと逃げ出すと、それを見た警官隊は一気に店内へと突入、川俣軍司は包丁を振り回して抵抗するも、間も無く取り押さえられて逮捕された。
この逮捕は生中継され、映し出されたのがあのブリーフと猿轡の格好であったのである。
1983年東京地裁は犯人川俣軍司を心神耗弱状態であったとして、死刑を減刑し無期懲役を言い渡した。
この先は都市伝説テラーであるコヤッキー氏の語ったところによる。
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いかに通り魔のように見えても、殺害に至るには、例えば幸せそうなのが気に障った、とか可愛いと思ったのに視線を逸らされたとか、些細ながら動機が存在するものであるらしい。
その動機が全く川俣から見えてこない。
ただ殺さなくてはならないという義務感に駆られたような供述が見られてたという。
実は警察内部には、そうした原因不明の犯罪にアドバイスを与える部署、あるいは協力者がいるのだそうで、捜査員がその人物に尋ねたところ、次のように返事が返ってきた。
「先祖を調べなさい」
言葉の通り捜査員が先祖を辿ると驚きの事実が明らかとなった。
なんとその因縁とは、川俣軍司の祖父が数十年前に長野るみ子さんの祖父に殺害されていたというもので、川俣軍司はこの事実を全く知らなかったという。
そして、川俣軍司の祖父が殺害された場所というのが「森下」という土地で、これは「深川通り魔殺人事件」の発生した「深川」と小名木川を挟んですぐという隣接する場所だったのである。
さらに、川俣軍司の祖父を殺害した長野るみ子さんの祖父は、川俣軍司と同じく覚せい剤中毒者であったとも言われている。
つまり、川俣軍司が祖父の怨霊に取り憑かれ、その恨みを晴らすために殺人犯の子孫である長野るみ子さんを襲って殺害した、と都市伝説として今なお囁かれているというのである。
犯罪の立証は簡単でも、犯行動機が全く不明の場合、調べてみるとこうした過去の因縁が見つかることは多いのだそうだ。
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