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世田谷一家惨殺事件

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 2000年12月30日深夜、もうすぐ21世紀を迎えようとして世界中が騒がしくなっていたその日、東京都世田谷区上祖師谷の閑静な住宅街で事件は起きた。
 その無惨な犯行にワイドショーが殺到し、管理人も世にもまれな残酷な事件であるとTVにくぎ付けであった記憶がある。
 しかし犯人の遺留品が多くTVでも公開されていたため、管理人も警察同様この事件が迷宮入りするなどということは思ってもみなかった。
 正直日本人の感性から言えばこれほどの残虐な犯行は怨恨以外には考えにくかったのである。


 2000年12月31日隣家に住む祖母が電話を何度かけてもつながらないことを不審に思い、直接訪ねて行ったことで犯行が発覚した。
 息子夫婦や孫の変わり果てた姿を発見した祖母の心労はいかばかりであったろうか。
 犠牲になったのは夫である宮沢みきお氏(当時44歳)、妻の泰子さん(当時41歳)、長女のにいなちゃん(当時8歳)、長男の礼ちゃん(当時6歳)の4人である。
 一家の大黒柱であるみきおさんは外資系の経営コンサルタント会社社員で、泰子さんは隣家で「公文式」の学習塾を経営していた。
 塾は月曜と木曜の週2日間が開校日で30日はすでに年末休暇に入っていて生徒たちの出入りはなかった。
 家は小田急線「成城学園前駅」と京王線「千歳烏山駅」のちょうど中間ほどの上祖師谷3丁目。
 2棟続きとなっており、隣りには泰子さんの母親と姉夫婦が住んでいた。
 宮沢さん一家がここに越して来たのは1990年6月。当時はこの住宅地に30軒ほどの家が並んでいたが、公園用地拡張事業による整備が進んだため、他の住民は次々と引っ越していった。
 すでに土地売買契約を済ませていた宮沢さん一家も2001年4月までに埼玉県内に引っ越す予定だった。
 屋敷の右手には仙川流れており、左側には運動広場が並んでいる。児童公園もあり、すでにいくつもの住宅が取り壊されていた一帯は夜になると人通りも途絶える都市部とは思えないひっそりとした環境だった。

 
  犯人は2000年12月30日夜、宮沢さん宅のフェンスをのぼり、浴室の高窓から侵入したとされる。
 現場検証の結果網戸がすぐ下に落ちていたことや、足跡、フェンス近くの木の枝が折れていたから判ったものである。

 なんなく侵入した犯人はまず浴室のすぐ隣りの子ども部屋に寝ていた礼君に布団をかぶせて窒息死させた。続いて、1階の書斎で仕事をしていたみきおさんが物音に気づき、階段あたりで、犯人と鉢合わせしたと見られる。
 みきおさんは階段下で亡くなっていた。最後に犯人は3階のロフトで寝ていた泰子さんとにいなちゃんを襲ったとみられる。階段の踊り場付近で倒れていた泰子さんはメッタ刺しの状態だった。
 にいなちゃんも同様にメッタ刺しの状態であったが、この二人は血液の凝結状況などから死後も執拗に刺され続けていたことが明らかとなった。
 犯人は抵抗する宮沢さんや泰子さんともみ合いになる中で手に傷を負い、あちらこちらで血痕を残していた。宮沢さん一家にA型はいないので、犯人はA型と見られている。犯人は自前のハンカチで止血していた。このハンカチはアイロンがかけられていたという。かなり深い傷を負ったとみられる。
 血のついた包丁2本は2階の台所で見つかった。このうち1本は犯人が持ちこんだもので、刃先が欠けたため宮沢さん宅の包丁も取り出したのだろう。

 また犯人はタンスやクローゼットを荒らしまわり、必死に何かを探している。月末で集まっていただろう学習塾の月謝20万相当が紛失していたが、キャッシュカード、貴金属類はなぜか手付かずだった。
 浴槽には切り刻まれた書類(宮沢さんの仕事や学習塾のもの)が入れられていた。書類を一枚一枚目を通して、選別していたように見られる。浴槽には財布(現金抜き)やバッグも投げ込まれ、犯人が止血に使ったとされるタオルもあった。
 そして2階居間のソファにも手帳、運転免許証、カード類が並べられていた。これは口座の暗証番号にもなる生年月日を調べていた可能性が高い。

 その後犯人は1階書斎の宮沢さんのパソコンでインターネットにつないでいる。接続したのは2回で最初に午前1時18分、2度目は同10時2分と泰子さんの母親が内線電話をかける直前まで、約11時間もこの家にいたことがわかる。
 履歴から、犯人は宮沢さんの会社のサイトや「劇団四季」のページを見ており、メールチェックもしている。
 「劇団四季」のサイトは宮沢さんが元々「お気に入り」に登録していたものだったが、信じがたいことに犯人はそこから舞台のチケットを購入しようとしていたこともわかっている。
 犯人はパソコンしながら冷蔵庫から取り出したアイス食べていたとみられ、カップが脇に残されていた。スプーンを使わず、カップを握りつぶすようにして食べていた。想像してみると、異常な光景である。
 そしてインターネットに飽きたら、コンセント抜いて消し去っている。
 


 残された犯人の遺留品は非常に多かった。
 現場検証にあたった捜査官も事件の早期解決を確信していたと言われている。
 まず「ユニクロ」のナイロン製の黒いジャンパー、マフラー。ジャンパーのポケットの中からはケヤキの葉と小鳥の糞が検出された。
 玄関には返り血を浴びて脱ぎ捨てたのであろう犯人のロングTシャツ(Lサイズ)が、なぜか綺麗に折りたたまれていた形で残されていた。
 これは俳優・木村拓哉氏がCX系「ビューティフルライフ」で着用して人気となったタイプのものであり廊下には手袋とヒップバッグも残されてあった。
 そして宮沢さんのグレーのスウェットを着がえて逃走している。
 スウェットはスポーツ用品メーカー「デサント」製のもので、胸と背中の部分に数種類の魚介類で「DIVE」とデザインされたものだ。ただこれはもう処分されている可能性が高いので参考にはならないかもしれない。

 指紋はいくつも発見されたが、過去に犯罪歴のあるものとは一致しなかった。
 足跡から韓国製「スラセンジャー」というスニーカー(28cm)ということが判った。この靴は都内でも練馬区のディスカウントショップで売られていたが、28cmのサイズは日本では売られておらず、韓国内のみで流通していたとされる。

 ヒップバッグからは土砂鉱物約1600個の微物を検出されたている。これは日本には存在しないとされている花こう岩に含まれるモナザイト。このほか、チタン酸バリウムの反射材、金属シリコン、ニッケル、銅などがバッグ内側の底部分に混在していた。

 若者という線が強い。それも母親か女性と同居している男性である。これはハンカチにアイロンがかけられていたためである。それから身につけていたものも若者の服としては比較的安価なものが多く、洗濯の繰り返しで色あせていた物も多かった
 なお、ハンカチについていた香水はフランス製「ドラッカーノアール」でそのほかにも止血につかったと思われるナプキンなどが無造作に置き去られており、犯人の血液型やDNAなども簡単に採取することができた。
 DNAの型はO3eスター型で日本人の13人に1人、韓国人の5人に1人の割合で存在する型で犯人はここで純粋な日本人ではない蓋然性が浮上した。


 当初簡単な怨恨他殺と思われたこの事件は予想に反して指紋やDNAが既存の犯罪者のデータと合致せず、付近住民の目撃証言が集まらないことから難航する。
 さらに捜査にあたった警部補が指紋や聞き込みの証言内容を偽造していたことが判明。
 捜査を遅らせないためにと該当の警部補は証言したが、こうした重大犯罪は初動の捜査が重要であることは捜査の基本中の基本であるはずである。
 この警部補がいったい誰の指紋と証言を偽造したのか管理人は非常に重大な関心を寄せている。
 警部補はその後起訴猶予となり諭旨免職処分となった。
 また同一人物かは定かでないが、宮沢さん宅に届けられた年賀状を交遊関係を捜査するために捜査官が勝手に持ち出したために、長く犯人が持ち去ったと考えられていたという信じられないような失態も重なっている。



 警察の元捜査官が迷宮する確率の高いケースとして
 
 ・外国人
 ・政治家
 ・宗教

 の3つがあげられるという話を聞いたことがある。

 この世田谷一家惨殺事件で当初から根強く囁かれていた説に韓国人犯行説があった。
 実はそう考えると犯人がインターネットで劇団四季のチケットを購入しようとしたことも謎が解けるのである。
 
 劇団四季 - 俳優 役者 改名データーベース
 http://j.imagehost.org/0579/siki.jpg

 現在の劇団四季の俳優のほとんどは通名の在日韓国人によって占拠されているような状態であるからだ。

 さらに韓国に問い合わせたところ犯人と一致する指紋はなかったと回答されたという報道がなされているが、実際のところは捜査協力自体を韓国政府に拒否されているのが実情なのである。
 警察OBの事情通の話として、ソウル在住の韓国人男性の指紋と犯人の指紋が一致したという話をノンフィクションライターの一橋文哉氏が発表しているが、管理人も昨今の韓国政府の対応を見るに事実ではないかと考えざるをえないと思う。
 残念ながらいかなる理由があろうと、あの国が自国民を犯罪者として日本政府に引き渡すとは考えられないのである。
 しかも殺されたみきおさんの妻泰子さんは帰化した韓国人であり、当時もなお韓国人とのコミュニティとの交友を継続していた。


 非常に残念なことだが犯人が国外で当該国の協力を得られない以上いくら警察が捜査に努力していも犯人逮捕につながる可能性は低い。
 正直安倍総理には盗まれた仏像の返還とともに、世田谷一家惨殺事件への韓国政府の協力を強く要望していただきたい。

※参考文献 世田谷一家殺人事件 一橋文哉氏
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