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第百八十七話 ネドラス王国の罠
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ネドラス王国に駐留する同盟軍は、今や派遣軍の総司令となったネドラスを中心にラグニタスを副将としておよそ三万の兵力を維持している。
現状ではアンサラー王国国境で小競り合いを繰り返しているにすぎないが、海軍の支援を受けやすくまたアンサラー王国の王都に近いため放置することができない。
一兵でも惜しいこの時期に、数万の兵力を貼り付けておかなくてはならない負担は、アンサラー王国にとってはまさに痛恨事であったといえる。
この兵力が自由であれば、ソルディヴィデアンに援軍を贈ることも可能であったかもしれないのだ。
とはいえアンサラー王国の国力はまだまだ強大であり、攻勢に出られるほどの戦力は同盟軍側にもない。
だからといって防御をがらあきにして放置することもできないのだから、アンサラー王国にとっては目の上のたん瘤のようなものであった。
「――――どうした?」
「どうやら連中、少しはやる気のようですね」
索敵からの報告を受けたラグニタスは、司令官であるネルソンのもとへと情報を届けた。
幻影のラグニタスが掌握していた獣人たちを中心に、派遣軍の情報はほぼラグニタスが統括しているのである。
「一万? そりゃまた中途半端な……」
これまでは精々数百同士の小競り合いであったのに比べれば破格の兵力であるが、ネルソンが掌握する兵力に比べれば少ない。
三万のうち治安維持へ周辺警戒の兵力を除くと、実際に使えるのは二万に届かないとはいえ、一万の兵力を上回るのは確実である。
せめて二万の兵力なら、アンサラー王国が決戦を企図している可能性があったのだが、一万ではそれもないだろう。
「揺さぶり……か?」
ある程度大きな武力衝突によって戦果によっては追加で戦力を投入する。
逐次投入になるため選択されるケースは少ないのだが、現状を打破したい場合にはフォローの態勢さえとっておけばよい。
ソルディヴィディアンの陥落を前にして、なにかしら動いておきたいアンサラー王国側の事情もあるのかもしれなかった。
「ま、お手並み拝見といきますかね」
数に勝りながらいたずらに敵に恐怖する趣味はネルソンにもラグニタスにもない。
敵が攻めてくるというのならば返り討ちにするまでのことであると、当然のように二人は受け止めたのだった。
ネドラス王国とアンサラー王国の国境は比較的ゆるやかな丘陵とバズカバル川の急流によって自然国境を形成している。
峻険な山脈や広大な大河でない分、兵力の展開は容易であり、数万程度であれば全面的な会戦を行うだけのスペースが存在した。
とはいえ丘陵には多くの灌木が自生しており、またバズカバル川の橋がかかっている箇所が三か所しかないこともあって、攻めるに難く守るに易い地形ではあった。
「――――獣人どもはどうしている?」
「斥候以外は大人しいもので」
「王女殿下の言う通りか」
困ったようにプーシキンは頭を掻いた。
一万という兵力はプーシキン家が掌握しているほぼ全力に近い。
逆にいえばプーシキンの私兵に近いだけに、作戦の自由を委ねられているともいえる。
「――――賭けをしましょう」
エカテリーナの提案は恐るべきものだった。
少ない兵力でネドラス王国戦線で大勝利をあげる。
そして実績を引っ提げて昇進し、プーシキンは青年将校会議の主導的立場を握るのだ。
先年から負けが続くこのアンサラー王国で、プーシキンの名声はいやがうえにも上がるだろう。
御輿としてエカテリーナが協力するならなおのことである。
「負けたら全てが終わりですよ?」
「手札がないのだからしょうがないわね。私だって本当はもっとマシな賭けがしたかったわ」
悪びれもせずエカテリーナは蠱惑的に笑う。
その笑みに不思議とプーシキンは心惹かれた。
女性としてではない。自分でも不思議な主君に対する敬愛のような感情だった。
「現状、マシな賭けができないのは王女殿下だけではない。我々も手をこまねいている余裕はないからな」
バルド率いる同盟軍に危機感を募らせている勢力は決して少なくはないが、どうすれば対抗できるのかという回答を持ち合わせているわけではなかった。
そもそもそれが簡単にわかるくらいなら、アンサラー王国はここまで追いこまれていないだろう。
「さて、この先も殿下の予測が当たることを祈るとしようか」
「敵の動きは?」
「隊を三つにわけ丘陵の影にひとつを隠しています。どうやら聖遺物の数は少ないようで、その分魔法兵を強化しているようです」
「――――甘く見られたものだな」
ラグニタスは憤然としてアンサラー王国軍を嘲笑った。
火器が普及してからというもの、魔法兵はすっかり時代遅れのものになろうとしている。
魔法は距離に比して減衰することと、十分の一のコストでキャンセルされるというデメリットを考えれば火器が優越することは当然であろう。
しかし魔法の汎用性というものは実は相当に侮りがたいもので、その一例がバルドが開発した距離の減衰をなくして爆発をエネルギーに変換する魔導砲だ。
これにより従来の火器より飛躍的に射程距離が伸びた。
同様に魔法というものは、使い方によっては火器よりも遥かに大きな力を発揮するものなのである。
「さて、獣人どもが罠にかかってくれるといいが…………」
プーシキンは不敵に嗤う。
その声は自分でも不思議なほど確信に満ちていた。
ネルソンとラグニタス率いるネドラス王国派遣軍は、ネルソンの中央軍一万とラグニタスの八千に兵力を分け、プーシキンを挟撃するべく進撃を開始した。
機動力、火力、索敵力、その全てでネドラス王国派遣軍が勝っている。
躊躇する必要をラグニタスは感じなかった。
これまで弱者をいたぶりつづけてきたアンサラー王国に目にものを見せてやる。
そう猛る思いを抑えてラグニタスは走った。
「予想通り獣人は身体能力を頼りに遊撃を選んだようですな」
「そりゃま、そうだろうさ」
獣人は身体能力が高いがゆえに、集団での戦いには向いていない。
それはバルドが施した軍制改革でも、基本的に変わってはいなかった。
決して連携がとれないわけではないが、獣人は集団よりも個人もほうが力を発揮しやすいのである。
まともに対応するとせっかくの連携が阻害されてしまう。
とはいえ火力戦が浸透した今、堅く守りを固めるのは自殺行為に近いのも確かであった。
「――――細工は流々、仕上げをごろうじろ、ってな」
「思ったより銃が多いな」
「そりゃアンサラー王国も死ぬ気で量産してますからね」
それまでの戦争の形を一変させてしまった火器の登場によって、数の暴力にものを言わせる戦い方は過去のものとなっていた。
魔法兵の数であれば今なおアンサラー王国は大陸一で動かない。
しかし火力と白兵最強の獣人族が結びついた今、どの戦場においてもアンサラー王国は劣勢に立たされていた。
どの世界でも、火力というものは戦場を支配する重要な要素なのだ。
「…………指揮官は……どうやらイグナチョフ家の若様らしい」
「若気のいたりって奴か?」
じり貧に近いこの状況で、アンサラー王国若手のホープが、現状打開のために賭けに打って出た。
ネルソンは概ねそのように理解した。
ラグニタスもそう思っていたし、事実は確かにネルソンの想定とそう変わるものではない。
ただ敵側(プーシキン)から見た想定は、ネルソンの想定と全く異なっていた。
「獣人部隊、想定領域に到達します」
「――では、始めるとするか」
プーシキンは高々と掲げた右手をゆっくり振り下ろした。
「攻撃開始」
プーシキン配下の魔法兵が一斉に詠唱を開始する。
だが距離が離れるほど威力が減衰する魔法では、中長距離での火力では銃火器には敵わないはずであった。
「貴様らの的になるほどノロマではないぞ!」
最前線を駆けるラグニタス配下の獣人部隊は、魔法などいつでも躱せるという自信に満ちていた。
獣人の動体視力は、ともすれば銃弾すら回避するのである。
威力が高いとはいえ、派手な魔法をまともに食らうようなのろまはいない。
それでも火器がなければやはり獣人の不利は変わらなかったであろう。特に要塞などの防御線ではその傾向は顕著なものとなる。
「今と昔ではルールが違うのだ。それがわからん馬鹿は消え去るがいい」
人生の長い時間を抵抗運動(レジスタンス)に費やしてきたラグニタスは口の端を歪めて嗤う。
しかしルールが変わるのは決して一度きりではないということを、ラグニタスも忘れていた。
同じころ、プーシキンもまた
「――――俺が言うのはおこがましいが、いつまでもこちらがなんの対策もしていないと思うなよ?」
現状ではアンサラー王国国境で小競り合いを繰り返しているにすぎないが、海軍の支援を受けやすくまたアンサラー王国の王都に近いため放置することができない。
一兵でも惜しいこの時期に、数万の兵力を貼り付けておかなくてはならない負担は、アンサラー王国にとってはまさに痛恨事であったといえる。
この兵力が自由であれば、ソルディヴィデアンに援軍を贈ることも可能であったかもしれないのだ。
とはいえアンサラー王国の国力はまだまだ強大であり、攻勢に出られるほどの戦力は同盟軍側にもない。
だからといって防御をがらあきにして放置することもできないのだから、アンサラー王国にとっては目の上のたん瘤のようなものであった。
「――――どうした?」
「どうやら連中、少しはやる気のようですね」
索敵からの報告を受けたラグニタスは、司令官であるネルソンのもとへと情報を届けた。
幻影のラグニタスが掌握していた獣人たちを中心に、派遣軍の情報はほぼラグニタスが統括しているのである。
「一万? そりゃまた中途半端な……」
これまでは精々数百同士の小競り合いであったのに比べれば破格の兵力であるが、ネルソンが掌握する兵力に比べれば少ない。
三万のうち治安維持へ周辺警戒の兵力を除くと、実際に使えるのは二万に届かないとはいえ、一万の兵力を上回るのは確実である。
せめて二万の兵力なら、アンサラー王国が決戦を企図している可能性があったのだが、一万ではそれもないだろう。
「揺さぶり……か?」
ある程度大きな武力衝突によって戦果によっては追加で戦力を投入する。
逐次投入になるため選択されるケースは少ないのだが、現状を打破したい場合にはフォローの態勢さえとっておけばよい。
ソルディヴィディアンの陥落を前にして、なにかしら動いておきたいアンサラー王国側の事情もあるのかもしれなかった。
「ま、お手並み拝見といきますかね」
数に勝りながらいたずらに敵に恐怖する趣味はネルソンにもラグニタスにもない。
敵が攻めてくるというのならば返り討ちにするまでのことであると、当然のように二人は受け止めたのだった。
ネドラス王国とアンサラー王国の国境は比較的ゆるやかな丘陵とバズカバル川の急流によって自然国境を形成している。
峻険な山脈や広大な大河でない分、兵力の展開は容易であり、数万程度であれば全面的な会戦を行うだけのスペースが存在した。
とはいえ丘陵には多くの灌木が自生しており、またバズカバル川の橋がかかっている箇所が三か所しかないこともあって、攻めるに難く守るに易い地形ではあった。
「――――獣人どもはどうしている?」
「斥候以外は大人しいもので」
「王女殿下の言う通りか」
困ったようにプーシキンは頭を掻いた。
一万という兵力はプーシキン家が掌握しているほぼ全力に近い。
逆にいえばプーシキンの私兵に近いだけに、作戦の自由を委ねられているともいえる。
「――――賭けをしましょう」
エカテリーナの提案は恐るべきものだった。
少ない兵力でネドラス王国戦線で大勝利をあげる。
そして実績を引っ提げて昇進し、プーシキンは青年将校会議の主導的立場を握るのだ。
先年から負けが続くこのアンサラー王国で、プーシキンの名声はいやがうえにも上がるだろう。
御輿としてエカテリーナが協力するならなおのことである。
「負けたら全てが終わりですよ?」
「手札がないのだからしょうがないわね。私だって本当はもっとマシな賭けがしたかったわ」
悪びれもせずエカテリーナは蠱惑的に笑う。
その笑みに不思議とプーシキンは心惹かれた。
女性としてではない。自分でも不思議な主君に対する敬愛のような感情だった。
「現状、マシな賭けができないのは王女殿下だけではない。我々も手をこまねいている余裕はないからな」
バルド率いる同盟軍に危機感を募らせている勢力は決して少なくはないが、どうすれば対抗できるのかという回答を持ち合わせているわけではなかった。
そもそもそれが簡単にわかるくらいなら、アンサラー王国はここまで追いこまれていないだろう。
「さて、この先も殿下の予測が当たることを祈るとしようか」
「敵の動きは?」
「隊を三つにわけ丘陵の影にひとつを隠しています。どうやら聖遺物の数は少ないようで、その分魔法兵を強化しているようです」
「――――甘く見られたものだな」
ラグニタスは憤然としてアンサラー王国軍を嘲笑った。
火器が普及してからというもの、魔法兵はすっかり時代遅れのものになろうとしている。
魔法は距離に比して減衰することと、十分の一のコストでキャンセルされるというデメリットを考えれば火器が優越することは当然であろう。
しかし魔法の汎用性というものは実は相当に侮りがたいもので、その一例がバルドが開発した距離の減衰をなくして爆発をエネルギーに変換する魔導砲だ。
これにより従来の火器より飛躍的に射程距離が伸びた。
同様に魔法というものは、使い方によっては火器よりも遥かに大きな力を発揮するものなのである。
「さて、獣人どもが罠にかかってくれるといいが…………」
プーシキンは不敵に嗤う。
その声は自分でも不思議なほど確信に満ちていた。
ネルソンとラグニタス率いるネドラス王国派遣軍は、ネルソンの中央軍一万とラグニタスの八千に兵力を分け、プーシキンを挟撃するべく進撃を開始した。
機動力、火力、索敵力、その全てでネドラス王国派遣軍が勝っている。
躊躇する必要をラグニタスは感じなかった。
これまで弱者をいたぶりつづけてきたアンサラー王国に目にものを見せてやる。
そう猛る思いを抑えてラグニタスは走った。
「予想通り獣人は身体能力を頼りに遊撃を選んだようですな」
「そりゃま、そうだろうさ」
獣人は身体能力が高いがゆえに、集団での戦いには向いていない。
それはバルドが施した軍制改革でも、基本的に変わってはいなかった。
決して連携がとれないわけではないが、獣人は集団よりも個人もほうが力を発揮しやすいのである。
まともに対応するとせっかくの連携が阻害されてしまう。
とはいえ火力戦が浸透した今、堅く守りを固めるのは自殺行為に近いのも確かであった。
「――――細工は流々、仕上げをごろうじろ、ってな」
「思ったより銃が多いな」
「そりゃアンサラー王国も死ぬ気で量産してますからね」
それまでの戦争の形を一変させてしまった火器の登場によって、数の暴力にものを言わせる戦い方は過去のものとなっていた。
魔法兵の数であれば今なおアンサラー王国は大陸一で動かない。
しかし火力と白兵最強の獣人族が結びついた今、どの戦場においてもアンサラー王国は劣勢に立たされていた。
どの世界でも、火力というものは戦場を支配する重要な要素なのだ。
「…………指揮官は……どうやらイグナチョフ家の若様らしい」
「若気のいたりって奴か?」
じり貧に近いこの状況で、アンサラー王国若手のホープが、現状打開のために賭けに打って出た。
ネルソンは概ねそのように理解した。
ラグニタスもそう思っていたし、事実は確かにネルソンの想定とそう変わるものではない。
ただ敵側(プーシキン)から見た想定は、ネルソンの想定と全く異なっていた。
「獣人部隊、想定領域に到達します」
「――では、始めるとするか」
プーシキンは高々と掲げた右手をゆっくり振り下ろした。
「攻撃開始」
プーシキン配下の魔法兵が一斉に詠唱を開始する。
だが距離が離れるほど威力が減衰する魔法では、中長距離での火力では銃火器には敵わないはずであった。
「貴様らの的になるほどノロマではないぞ!」
最前線を駆けるラグニタス配下の獣人部隊は、魔法などいつでも躱せるという自信に満ちていた。
獣人の動体視力は、ともすれば銃弾すら回避するのである。
威力が高いとはいえ、派手な魔法をまともに食らうようなのろまはいない。
それでも火器がなければやはり獣人の不利は変わらなかったであろう。特に要塞などの防御線ではその傾向は顕著なものとなる。
「今と昔ではルールが違うのだ。それがわからん馬鹿は消え去るがいい」
人生の長い時間を抵抗運動(レジスタンス)に費やしてきたラグニタスは口の端を歪めて嗤う。
しかしルールが変わるのは決して一度きりではないということを、ラグニタスも忘れていた。
同じころ、プーシキンもまた
「――――俺が言うのはおこがましいが、いつまでもこちらがなんの対策もしていないと思うなよ?」
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