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第百七十二話 神話の世界その1
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前世、そして王門。
それはバルドがここまで勝利を重ねてきた大きなアドバンテージであり、現状トリストヴィー王国における最重要国家機密であった。
そればかりか、シュエ王女もまたその二つを所有しているというのなら、彼女はアンサラー王国以上に強敵になりかねなかった。
「なぜそう思いました?」
「陛下は私が王門を持っていることには気づいてましたわね?」
「王門持ち並みに強敵だとはわかっていたよ」
バルドの言葉にアウグストが目を剥いて驚愕した。この瞬間までシュエがそれほどの武力を持つことを知らなかったのである。
相手が王門の所有者であるということは、バルドを暗殺できる実力があるということでもあった。人払いをしてしまって、この王の間には今バルドとアウグストしかいないのだ。
「そういうことは先に言っておいてくださいよ」
「――――安心しろ、僕のほうが強いから」
静かな自信とともにバルドに断言されて、シュエは思わず苦笑した。
そんなことを断言されるのは彼女にとって初めての経験であった。
基本的に王門所有者には敵がいない。それほどにこの力は他者と隔絶しているのだが、どういうわけかバルドの周囲には王門持ちが何人もいるので比較が可能なのであろう。
バルドの見るところ、シュエの実力はサツキ以上ではあるが、ジーナと拮抗するかやや勝るといったところか。
いずれにしろあの銀光の悪魔には遠く及ばないものであった。
「教団との和解にはその前世が関係していると考えていいのかな?」
「さすがはバルド陛下、お察しのとおりでございます」
輝くような微笑みを浮かべて、シュエは頭を下げる。
その仕草が年相応に見えてバルドもわずかに肩の力を抜いた。少なくともいきなり拳で語り合うようなことは考えなくてもいいらしい。とかくバルドの周囲の女性は肉体言語で語りがちなのだ。
特に王門持ちの女性は。
「久しぶりにドラ息子をしごきに行こうか?」
「なんだかもやもやするにゃ……。こうなったら今夜は夜這いに行くのにゃ!」
王門持ちの女性はある意味エスパーであるということをすっかり忘れているバルドであった。
「陛下は教団の聖遺物を回収されていることと存じますが、それ以外にも三つの聖遺物を教団は所有しています。いずれも、王門を抑制するためのものと伝えられています」
「それはこの身に染みて知っているさ」
バルドはその聖遺物のせいで危うく死にかけた経験がある。このときばかりは王門に頼らぬよう教育してくれたマゴットに感謝したものであった。
「あれの本来の役割はそんな矮小なものではありません」
「――――なんだと?」
王門を封じるのが矮小と表現されたのもさることながら、本来の能力がそれではないという確信的なシュエの言葉にバルドは眉を顰めた。
何かとんでもないことを言われるという予感がしたのである。
「そのためにはまず、我がカディロス王国の成り立ちと、この大陸の歴史について語らなくてはなりません」
全ては、消し去られた過去の過ちによって始まったものなのだから。
「――――かつてこの大陸にやってきた異邦人がいました。彼らは戦争によって使用された禁断の兵器によって飛ばされてきたのです。……異世界から」
「異世界だと?」
「はい」
バルドは前世の記憶はあるが、あくまでもこの世界の人間である。転生ではなく異世界そのものの人間が転移してきたなどという話は聞いたことがなかった。
「非常に発達した魔法文明を持っていた彼らは、当時まだ未開であった我々人間に魔法技術を伝えてくれました。しかし同時に、あまりに大きな力の格差は、両者を主人と従者の立場に変えていったのです」
人間に格差がないといっても、教育や技術(スキル)には格差がある。
どちらが主でどちらが従となるかは、実のところそうした格差で決まってしまうのが現実であった。
もちろん、それを納得できるかどうかは別の話だが。
「彼らは最初は数百名程度の小さな集団であったようです。人間と交流し、この大陸に生活の拠点を確保した彼らがまず始めたのが――――」
「元の世界への帰還か」
「そうです。彼らはその魔法技術をもって再び元いた世界に帰ろうと実験を開始しました」
だろうな、とバルドは思う。
未開な世界に来て、不自由な暮らしを強いられれば帰りたいと思うのが人情である。
「ということは帰れたのか? それともカディロス王国がその末裔なのか?」
「問題はそこなのです。彼らはもてる技術の全てを投入して帰還のための術式を完成させました。理論的には全員が 母なる故郷で帰還できるはずだった。しかし、実験は半ば成功し、半ばが失敗に終わりました」
「含みのある言い方だな」
半ば成功したということは、半分は帰れたのか。あるいは故郷に帰還する途中で引き返さざるを得なかったのか。
聖遺物などという古の技術を残した、ということはその種族は現在この大陸には存在しないはずではあるが。
「彼らの身体は――――おそらく帰れたのでしょう。しかし彼らの魂は帰れなかった。そればかりか失われた肉体を補充するかのように、どこかの異世界から新たな肉体が運ばれてきたのです」
「思いっきり事故ってるじゃねえか!」
要するに、実験が終わってみたら、いつの間にか自分が見たことのない身体になっていたということだろう。
「しかも困ったことに、その新たな身体は魔力を持たなかったのです」
「おいおい、まさか――――」
「はい、それが獣人族の始まりです」
どうして獣人族が魔力を全く持たずに生まれてくるのか。この大陸の生物は多かれ少なかれ、いくばくかの魔力を持って生まれてくる。ただ獣人族だけがその例外であった。
なるほどそもそもこの世界の肉体でなかったのなら納得がいく話だ。
「これまでこの大陸を支配していた種族が姿を消し、そのあとに異形の存在が残された。たちまち大陸中で獣人族迫害の波が広がりました。魔力を失った彼らは生き延びるために魔力を必要としない武器を製造することにしました」
「たとえば火薬武器のような?」
「そうです。これまで魔法を主体としていたために、それほど高度な武器を作ることはできなかったと聞いています」
「さすがにミニガンや戦車を出されたら俺の手にも余るからな…………」
聖遺物の性能がそれほどでもないのはそのせいか。不幸中の幸いだな。
「それから逃亡の過程で彼らは重大な事実に気がつきました。実験の影響はまだ終わってはいなかったのです」
「まだ身体が入れ替わったとか?」
「いえ――――異世界からの転生者が続出しました」
「なんだって?」
まさか雅晴と左内がこの世界に転生してきたのは、その大昔の実験とやらが影響しているのか?
バルドはさすがに顔色を青くした。
「異世界に転移するために魔法で開けた穴が不完全な形で固定されてしまったのです。このままでは文化も価値観も違う異世界の転生者によって、大陸の秩序は根底から破壊されてしまう危険性がありました」
なるほど、ある意味バルドがやろうとしていることも、これまでのアウレリア大陸の秩序の否定であるともいえる。
そんなことが日常茶飯事にあったら、この世は弱肉強食の混とんと化すほかはあるまい。
「――――寡聞にして私は陛下以外の転生者というのを知らないのですが」
もしそんなに転生者で溢れかえっていたら、世界の平穏はもっと昔に破られていたはずだ。
アウグストは冷静にそう考えていた。
「――――そのとおりです」
シュエはアウグストに頷いて見せる。
「我がカディロス王家は、転生者を監視するためにこそ誕生しました」
だからこそバルドの動向に常に注意を払ってきた。
カディロス王国に初代から伝わる遺言は、いかなる犠牲を払っても成し遂げなければならない義務がある。
「その理由を、これからお話させていただきたいと思います」
シュエは軽く瞳を閉じて祈るように天を仰いだ。
「これから話す話は、我が王家に伝わる秘伝と、私の前世での記憶です」
それはバルドがここまで勝利を重ねてきた大きなアドバンテージであり、現状トリストヴィー王国における最重要国家機密であった。
そればかりか、シュエ王女もまたその二つを所有しているというのなら、彼女はアンサラー王国以上に強敵になりかねなかった。
「なぜそう思いました?」
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「王門持ち並みに強敵だとはわかっていたよ」
バルドの言葉にアウグストが目を剥いて驚愕した。この瞬間までシュエがそれほどの武力を持つことを知らなかったのである。
相手が王門の所有者であるということは、バルドを暗殺できる実力があるということでもあった。人払いをしてしまって、この王の間には今バルドとアウグストしかいないのだ。
「そういうことは先に言っておいてくださいよ」
「――――安心しろ、僕のほうが強いから」
静かな自信とともにバルドに断言されて、シュエは思わず苦笑した。
そんなことを断言されるのは彼女にとって初めての経験であった。
基本的に王門所有者には敵がいない。それほどにこの力は他者と隔絶しているのだが、どういうわけかバルドの周囲には王門持ちが何人もいるので比較が可能なのであろう。
バルドの見るところ、シュエの実力はサツキ以上ではあるが、ジーナと拮抗するかやや勝るといったところか。
いずれにしろあの銀光の悪魔には遠く及ばないものであった。
「教団との和解にはその前世が関係していると考えていいのかな?」
「さすがはバルド陛下、お察しのとおりでございます」
輝くような微笑みを浮かべて、シュエは頭を下げる。
その仕草が年相応に見えてバルドもわずかに肩の力を抜いた。少なくともいきなり拳で語り合うようなことは考えなくてもいいらしい。とかくバルドの周囲の女性は肉体言語で語りがちなのだ。
特に王門持ちの女性は。
「久しぶりにドラ息子をしごきに行こうか?」
「なんだかもやもやするにゃ……。こうなったら今夜は夜這いに行くのにゃ!」
王門持ちの女性はある意味エスパーであるということをすっかり忘れているバルドであった。
「陛下は教団の聖遺物を回収されていることと存じますが、それ以外にも三つの聖遺物を教団は所有しています。いずれも、王門を抑制するためのものと伝えられています」
「それはこの身に染みて知っているさ」
バルドはその聖遺物のせいで危うく死にかけた経験がある。このときばかりは王門に頼らぬよう教育してくれたマゴットに感謝したものであった。
「あれの本来の役割はそんな矮小なものではありません」
「――――なんだと?」
王門を封じるのが矮小と表現されたのもさることながら、本来の能力がそれではないという確信的なシュエの言葉にバルドは眉を顰めた。
何かとんでもないことを言われるという予感がしたのである。
「そのためにはまず、我がカディロス王国の成り立ちと、この大陸の歴史について語らなくてはなりません」
全ては、消し去られた過去の過ちによって始まったものなのだから。
「――――かつてこの大陸にやってきた異邦人がいました。彼らは戦争によって使用された禁断の兵器によって飛ばされてきたのです。……異世界から」
「異世界だと?」
「はい」
バルドは前世の記憶はあるが、あくまでもこの世界の人間である。転生ではなく異世界そのものの人間が転移してきたなどという話は聞いたことがなかった。
「非常に発達した魔法文明を持っていた彼らは、当時まだ未開であった我々人間に魔法技術を伝えてくれました。しかし同時に、あまりに大きな力の格差は、両者を主人と従者の立場に変えていったのです」
人間に格差がないといっても、教育や技術(スキル)には格差がある。
どちらが主でどちらが従となるかは、実のところそうした格差で決まってしまうのが現実であった。
もちろん、それを納得できるかどうかは別の話だが。
「彼らは最初は数百名程度の小さな集団であったようです。人間と交流し、この大陸に生活の拠点を確保した彼らがまず始めたのが――――」
「元の世界への帰還か」
「そうです。彼らはその魔法技術をもって再び元いた世界に帰ろうと実験を開始しました」
だろうな、とバルドは思う。
未開な世界に来て、不自由な暮らしを強いられれば帰りたいと思うのが人情である。
「ということは帰れたのか? それともカディロス王国がその末裔なのか?」
「問題はそこなのです。彼らはもてる技術の全てを投入して帰還のための術式を完成させました。理論的には全員が 母なる故郷で帰還できるはずだった。しかし、実験は半ば成功し、半ばが失敗に終わりました」
「含みのある言い方だな」
半ば成功したということは、半分は帰れたのか。あるいは故郷に帰還する途中で引き返さざるを得なかったのか。
聖遺物などという古の技術を残した、ということはその種族は現在この大陸には存在しないはずではあるが。
「彼らの身体は――――おそらく帰れたのでしょう。しかし彼らの魂は帰れなかった。そればかりか失われた肉体を補充するかのように、どこかの異世界から新たな肉体が運ばれてきたのです」
「思いっきり事故ってるじゃねえか!」
要するに、実験が終わってみたら、いつの間にか自分が見たことのない身体になっていたということだろう。
「しかも困ったことに、その新たな身体は魔力を持たなかったのです」
「おいおい、まさか――――」
「はい、それが獣人族の始まりです」
どうして獣人族が魔力を全く持たずに生まれてくるのか。この大陸の生物は多かれ少なかれ、いくばくかの魔力を持って生まれてくる。ただ獣人族だけがその例外であった。
なるほどそもそもこの世界の肉体でなかったのなら納得がいく話だ。
「これまでこの大陸を支配していた種族が姿を消し、そのあとに異形の存在が残された。たちまち大陸中で獣人族迫害の波が広がりました。魔力を失った彼らは生き延びるために魔力を必要としない武器を製造することにしました」
「たとえば火薬武器のような?」
「そうです。これまで魔法を主体としていたために、それほど高度な武器を作ることはできなかったと聞いています」
「さすがにミニガンや戦車を出されたら俺の手にも余るからな…………」
聖遺物の性能がそれほどでもないのはそのせいか。不幸中の幸いだな。
「それから逃亡の過程で彼らは重大な事実に気がつきました。実験の影響はまだ終わってはいなかったのです」
「まだ身体が入れ替わったとか?」
「いえ――――異世界からの転生者が続出しました」
「なんだって?」
まさか雅晴と左内がこの世界に転生してきたのは、その大昔の実験とやらが影響しているのか?
バルドはさすがに顔色を青くした。
「異世界に転移するために魔法で開けた穴が不完全な形で固定されてしまったのです。このままでは文化も価値観も違う異世界の転生者によって、大陸の秩序は根底から破壊されてしまう危険性がありました」
なるほど、ある意味バルドがやろうとしていることも、これまでのアウレリア大陸の秩序の否定であるともいえる。
そんなことが日常茶飯事にあったら、この世は弱肉強食の混とんと化すほかはあるまい。
「――――寡聞にして私は陛下以外の転生者というのを知らないのですが」
もしそんなに転生者で溢れかえっていたら、世界の平穏はもっと昔に破られていたはずだ。
アウグストは冷静にそう考えていた。
「――――そのとおりです」
シュエはアウグストに頷いて見せる。
「我がカディロス王家は、転生者を監視するためにこそ誕生しました」
だからこそバルドの動向に常に注意を払ってきた。
カディロス王国に初代から伝わる遺言は、いかなる犠牲を払っても成し遂げなければならない義務がある。
「その理由を、これからお話させていただきたいと思います」
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